江戸千家 >  不白会だより > 研究会

Page 6 of 10: « 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 »

2012年4月28日

古典・相伝物に学ぶ−詰として参加して

家元招請研究会−【盆点】

瀬戸島宗芳(久留米不白会)

研究会床の間
 あざやかな新緑に囲まれた少林寺内で、家元招請研究会が行われました。
 今回の課題は、古典相伝物の中の盆点でした。初座は、季節の旬の物が五種盛り付けられた八寸で一献。懐紙に取り分け楊枝でいただくという簡単な形式でしたが、その中で亭主としてのお家元のお話の進め方、客への心配りを学びました。我が家の畑の作物の話題にもなり、緊張した気持ちもほぐれ、中立ちとなりました。
 盆点とは茶入を大切に扱うという気持ちの表れとして、盆にのせて点前を行うということだそうです。茶碗、濃茶器、茶杓や盆など、お家元が持参されたお道具で厳粛な雰囲気の中、点前が進みます。お道具一つ一つを丁寧に拭き清められる所作に点前の心構えを学ばせていただきました。道具には所持者、伝来の経緯など歴史的背景があり、それを知るのも一つの楽しみです。茶の湯の奥深さを感じながら拝見しました。
 初座、後座を通して、茶事とはお客様をいかに心からもてなし、そして自分自身も楽しむこと。常日頃お家元が言われますように、場所、道具にとらわれない自分なりの茶事をすることが大切であると改めて感じました。
 

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「古典・相伝物に学ぶ−詰として参加して」のリンク

2012年3月19日

相伝物-盆点

家元招請研究会-【盆点】

田中宗恭(七戸不白会)

濃茶の前の一献
濃茶の前に炭点前と一献
 三月十九日、研究会の当番をいたしました。ご亭主は宗匠、半東は随行の瀬津様、客の三人は会員から決まり、「八寸」を組み入れたお茶事形式における「盆点」をご指導いただきました。ご亭主、半東は茶席の設定にはじまり、すべてのご準備を整えられました。直々のお手本を拝見でき、大変勉強になりました。「盆点」の意義、唐物名物茶入について講義していただき、体操に心身の緊張を解きほぐしての実践となりました。
唐物の拝見
貴重なものを大事に扱う所作
 初座は主客の会話に耳を傾けました。飾られた唐物茶入の、挽やに記された「玉水」のご銘のことやお茶入の形、三枚のお仕服の由来を学びました。そして、お炭点前、続いて八寸とお酒が持ち出され、お亭主のお相伴によって、より時間をかけられた和やかな光景を楽しませていただくことができました。
一献
亭主も相伴
 後座には、螺鈿盆に「玉水」が置き付けられ、銅鑼による迎え付け、花入には山茱萸の黄と藪椿が入れられました。
 ほどよいお釜の煮えの中、心を込めてゆっくりと練られるお濃茶にしばし見とれ、静寂のうちに時代を経過したお道具が命あるごとくお点前を従えているかのように感じられました。そしてたっぷりと点てられたお濃茶に感動いたしました。
 また、服紗の真・行のさばき方、膝行膝退、亭主と半東の「間」の取り方なども勉強できましたので、これから自分に活かして参らねばと思いました。
 宗匠のお点前による「盆点」。この拝見が叶い、終了後も貴重なお道具や主客の交流の場と共に美しく眼の奥にかがよう幸せな一日でした。

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「相伝物-盆点」のリンク

2012年2月26日

米棚の飾り方 十三通り実演

宗康先生招請研究会

小泉恵雪(岩手不白会)

棚物の点前
  二月二十六日、まだ雪深い盛岡に宗康先生をお迎えして、研究会が行われました。
 午前のご講演に続き、午後に「米棚の飾り方 十三通り実演」のご指導がなされました。実演担当の私は、宗康先生のお話に耳を傾け、ロボットのように、ご指示通りに点前を進めることに務めました。そんな中、お点前の流れの一部だけ(棚に飾り、それを解く)を繰り返すことの難しさを痛感し、日頃の精進の足りなさに反省しきりでございました。
服紗捌きの稽古
 教本に、十三通りの説明がありますが、実践と結びつけると疑問が湧いてまいります。先生の解説でその疑問が一つ一つ解き明かされていきました。特に、どのような場面で使う飾り方かをイメージするいことの大切さを納得いたしました。宗康先生のお手本を会員皆が注視していました。また、癖は自分では気が付かない曲者です。ご指摘いただき、このお役をいただいたことに感謝いたしました。
 例年は十月の気候のよいときに行われますが、今年は岩手不白会八十周年行事のため厳寒の候に行われました。充実した研究会でございました。

カテゴリー:研究会/宗康先生招請研究会 「米棚の飾り方 十三通り実演」のリンク

2011年11月27日

台飾りと続き薄茶

宗康先生招請研究会

宮川宗貴(福岡不白会)

 研究会のテーマが一度もお稽古をしたことがない「台飾り」ということで、その亭主役をすることにとても不安な気持ちで当日を迎えました。
 台天目を簡略化したものとはいえ、日頃、供茶等以外で、お客様に天目台で茶を出すことも、客となっていただくこともありません。
 宗康先生から細かく一つずつご指導いただいたことで、基本的な所作、お客様に対する心遣いをこれから先の茶事に実践していければいいなと感じました。不安から始まった一日でしたが、研究会の後はとても充実した気持ちになりました。
 午後は続き薄茶でしたが、普段曖昧になっていた基本をしっかりおさらいしました。日頃実践することも多く、あらためて勉強になりました。
 

カテゴリー:研究会/宗康先生招請研究会 「台飾りと続き薄茶」のリンク

2011年11月23日

台飾りと付薄茶

宗康先生招請研究会

望月宗盛(甲府不白会)


	飾り方
天目台を飾る
 甲府不白会では宗康先生をお招きし「台飾りと付薄茶」の研究会を紅葉の森の中にあります山梨県立文学館の「素心庵」で行いました。
 「台飾り」は台天目の省略点前・台天目平点前と書物には記されています。どんな心構えで点前を進めるのか、研究会当日まで不安でした。
 宗康先生の到着を待って、茶席、観客席が設えられました。そして漠然としていた気持ちが落ち着き徐々に亭主役を勉めさせていただく心構えを感じ始めました。
見学
 最初の講義で、客を大切に敬い、心からの点前を精神性をこめてするようにと教授して頂きました。
 心と身体が一体となり、おもてなしをするしぐさを懇切丁寧にご指導していただきました。心を表現する難しさと茶道の奥深さをしみじみと感じました。そして生涯勉強の世界であることを再認識できました有意義な一日でした。

カテゴリー:研究会/宗康先生招請研究会 「台飾りと付薄茶」のリンク

2011年11月22日

岩手不白会研究会随行報告

家元招請研究会−【茶事の実践】

沢田宗彦(東京不白会)

席主記念写真
茶事を担当した席主に家元から色紙の贈呈
 昨秋十一月二十二日、二十三日、岩手不白会家元招請研究会へ家元に随行しました。研究会は春と秋の二回行われていて、今回のテーマも「実践」で二日間にわたるお茶事です。午前十時半に各家でお茶事が始まり、午後二時に会場に集合、全員で主客の感想、反省会が始まります。三時間ちょっとの正午のお茶事で、お酒は勿論、ご飯も出る本懐石に近いお茶事です。初日は九軒でお茶事が行われ、私は工藤宗直様の家に招かれました。家元筆「風吹老松吟」に始まる初座、雪見障子を下げて、静かな後座、細やかな配慮の行き届いたお茶事で、お酒に酔い雰囲気にも酔いました。
 翌日は十軒の実践です。私は三田宗明様のお席で、お家元とご一緒でした。お懐石の後、九十五歳の三田先生のお点前で濃茶、主客敬い合い、久し振りの再会を喜ぶ家元との会話に次客の私は胸キュンでした。主客直心の交わりを目の前にして、この経験は私の宝ものになりました。
 二日間で十九軒本格的なお茶事の実践です。随行の前から早々と工藤様、三田様からご招待状が届き、万事行き届いていました。研究会の後、席持ちの各ご亭主から、客組み、会記、懐石献立、主客の感想、写真などA4一、二枚にまとめ、寄せられています。お家元にもこの記録が送られて来ており、拝見させてもらいました。この記録によって、実践内容が忘れられること無く積み上げられて岩手不白会みなさんの貴重な共有財産になっている様子です。
 

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「岩手不白会研究会随行報告」のリンク

岩手不白会研究会レポート 2

家元招請研究会−【茶事の実践】

岩手不白会

 「茶事の実践」の家元招請研究会各席の茶事のレポートから2席を紹介します。
 この2席を含む全19席のレポートは、Facebookの江戸千家ページでご覧いただけます。
次のリンクをクリックしてください。
  ●岩手不白会研究会レポート2(全19席)

 …… ……
茶会風景
 ◎茶事の実践研究会
     平成二十三年十一月二十二日
    亭主 田中宗玲  場所 拙宅
    客  菊池宗和様 小田島宗寂様 福士宗久様
(会記省略)
(客の感想)
 その素晴らしく清々しい雰囲気の茶室に鬼霰の広口釜が圧倒的な存在感を放っていました。寒さも深まっていたこの時期には暖かい湯気と立派な胴炭が何よりのごちそうに思えました。また、食べ切れないほどの美味しいお料理に亭主の心遣いを身にしみて感じ、相客さまと共にその後の席の和気あいあい振りを十分に楽しんだ研究会でした。
 田中先生の優しいお人柄が表れたお茶席だったと振り返り思います。
(亭主の感想)
 お客様三名、亭主、半東、水屋、社中のお手伝いをいただき亭主を務めることになりました。日々ばたばたと生活している私には、時間内での茶事の実践で、お客様のおもてなし、気配り又、心の大切さ等々実感しました。
 今後益々心新たに精進したいと思っております。
  ◇  ◇  ◇
◎茶事の実践研究会
   平成二十三年十一月二十三日
   三田宗明宅 聴雪庵
   正客 お家元様 次客 沢田宗彦様 詰 小苅米宗翠様
   亭主 三田宗明 半東 三田宗廣 水屋 澤野宗桂
(会記省略)
(お家元からいただいたお葉書)
 「医家三代の館つましやか
   紅葉して金色浄土ここにあり 雪」
 この度は懇親の茶事にお招きいただきありがとうございました。
(沢田宗彦先生からのお手紙の中から一文)
 亭主と正客の家元音のお話のやりとり、お互いに心から敬い自然体で喜びを分かち合いながらお茶事が進み、同席の私は胸が熱くなりました。お茶事の素晴らしさを切実に感じました。
  ……………
 小苅米宗翠先生には、お詰にて大変お世話になりましたのに、早々と御丁寧な御礼状を賜り、お濃茶が熱くて美味しかったとお書き下さいまして嬉しく存じました。
(亭主の感想)
 老齢の私は今回の茶事は最後の御指導いただけるお茶事と思い、張り切って参加致しましたところ間際になってお正客様にお家元様と伺い驚きやら、うれしさやら、おそれ多い感情に心は乱れました。その上、沢田大先生までお迎えすることが、決まり、心の動揺は隠し切れませんでしたが、幸いお詰が小苅米先生でしたので、意を決して、身体は不自由でも誠心誠意おもてなしを致すべく務めました。思うような充分なことは出来ませんで申し訳なく思っております。でもお茶事の高尚な交わりをご熱心に永年にわたり御教導下さったお家元の有り難いご恩を今回の茶事であらためて深め感謝申し上げております。
レポート紙面

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「岩手不白会研究会レポート 2」のリンク

2011年11月13日

実践で予行練習を

家元招請研究会−【茶事の実践】

栗山宗薫(静岡不白会)

炭点前
 今年度の課題は「実践」です。十一月の家元招請研究会では亭主を務めるよう勧められ、勉強のためと思い、重要なお役をお引き受け致しました。
 お家元から常々「無理せず、自分のできることから実践しなさい」と伺っておりましたので、気持ちを楽に持ち身の丈にあったことをすると決めました。
 先ず事前に、友人三人を家に招きお茶事をすることにしました。教本「茶席の支度」を参考にし、茶道具、茶花、点心等流れを具体的にイメージしながら計画を立てました。家には炉がありませんので風炉で、水屋も廊下を工夫しました。床の間に掛物を掛け、花生を置き、お灰を整えた風炉を据えると茶席らしくなりました。点心は季節の素材を使い、お花も庭や道端の草花を用意しました。試行錯誤の繰り返しでしたが、自分のアイディアで一席を作っていくのは、今まで見過ごしていた事の発見でもありました。
点心で一献
 当日は客のお一人に半東をお願いし、入席、炭点前、おしのぎと進み、美味しい一服のお濃茶が点つよう湯加減に配慮しました。お客様は初めての体験とのことでしたが、別世界で和やかな時間を過ごすことができたと大変喜んでいただけました。
 十一月十三日に家元招請研究会に向けては、同じ社中の半東、水屋のお当番と三人で準備をしました。お道具はなるべく自分の物を使用する。炉辺の道具は先生にお借りする。点心は持ち寄りでということにしました。
濃茶点前
 当日は緊張の連続でしたが、お客様にも助けていただき滞りなく終わりました。
 事前に実践することにより、それぞれの手順の意味が理解できました。お家元のお話の中に、「稽古で半分、実践で半分が二倍、三倍の力になる」とお聞きしたことがありますが、納得致しました。
 一席を設けるには、大変な労力を伴いますが、楽しい過程でもありました。お客様と心を通わせることは、自分自身の心も豊になる一時でした。これからも茶の湯に精進していきたいと思います。
 当日は、見事な秋晴れで、富士山も雪化粧をしてお家元を迎えてくれたことはなによりでした。

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「実践で予行練習を」のリンク

2011年10月22日

半東として

家元招請研究会−【茶事の実践】

今川宗寿(久留米不白会)

一堂に会しての反省会
一堂に会しての反省会
 私は水田様のお席で半東の役目を仰せつかりました。
 前回の席持の際、宗匠からいただいた色紙『観楓』を亭主は床に掛け、茶事が始まりました。
 懐石は、亭主の心のこもった秋の味覚の盛り合わせのお膳とお酒。椀ものをお出しした後、亭主も相伴されました。
 お庭の紅葉には早いものの、ウメモドキの実が見ごろでしたので、お縁の障子を開け、秋の日差しの中会話もはずみ、楽しいお食事のご様子でした。皆様お車のせいかお酒はあまり召し上がらなかったのですが、最後に湯桶がわりにお出しした甘酒がたいそうお気に召したようです。
 中立ちの後、掛物をはずし、時代ものの煤竹の籠にアサギリ草、シモバシラ、秋明菊が生けられ、後座へと映りました。
 白木の丸卓に亭主手づくりの水指が置かれ、静かな濃茶点前が始まり、一期一会の一碗を亭主もお相伴されました。
 半東としては、茶道口に控え、タイミングをみながら臨機応変の心配りと立ち居振る舞いを目指しましたが、ご亭主に助けられて、無事務めることができた気がします。
 改めて亭主という役の大変さ、心配りに深く感心すると共に大変勉強となり、心に残る一日となりました。

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「半東として」のリンク

2011年10月13日

亭主をすることでえた収穫

家元招請研究会−【茶事の実践】

生亀寿雪(山形不白会)

実践の指導
 松尾芭蕉奥の細道「三百周年記念」に建てられた茶室を主会場に研究会が開催されました。
 点在する奇岩怪石。堂宇群そして紅く色づき始めた木々の織りなす景観が一望できる庭を、当不白会相談役の芳賀宗紀さんの案内で、お家元と東京不白会の小林宗淳様が到着、早速、お研究会が始まりました。
 私は亭主の大役で、挨拶も緊張気味でしたが、正客の小林様の経験豊かな問いかけや温かいお心遣いで、空気が一気に和らぎ、気持ちが落ち着いてきました。
 「懐石」では、山形の食材、料理、お酒等で話が膨らみ、盛り上がりのある楽しい席となりました。小林様から「茶席の会話」の仕方を学ばせていただきました。後日、客役の人達からも同様な感想が寄せられ、大きな収穫を得たようでございます。
 「炭点前」で、下火が小さくなり、「湯の沸き具合の一番良い時に濃茶を点てる」という茶会の最も大切なところで落第点をとってしまい、深く反省致しました。
 お家元のご講評の中で、次の事が心に残りました。
 ・濃茶点前までに心の通う会話を多くし、主客が一体感を持てる空間をつくっておくこと。
 ・茶の湯の稽古では「茶事」の形でお客様をおもてなしできるようになる事が大切。簡単でも良いから、是非自宅に客を呼んで茶事を行うことを勧めたい。
 これからも一層精進して茶の道を勉強してまいりたいと存じます。

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「亭主をすることでえた収穫」のリンク

2011年10月10日

社中の絆

家元招請研究会−【茶事の実践】

餅越宗清(福岡不白会)

茶事でお点前
 茶道を修める私たちにとって何より大切なのは、おもてなしの心であろう。お茶事で心のこもった亭主のおもてなしによって、席が和み清談がはずんで、お客様と心が通い合う一刻が愉しめれば、これこそ茶道の醍醐味に違いない。
 今回はテーマ「茶の湯実践」の研究会である。不祥餅越が亭主を仰せつかった。どうしよう、と一瞬ひるんだが、何しろ研究会だから、田中宗正先生社中の仲間がみなでアイディアを出し合い「おもてなし」はいかに為すべきか工夫する勉強会をすればいい。やってみよう。
 まず役割を考えた。半東に四方田洋子、水屋を田中万里子に受け持ってもらう。それに田中宗央も加わって案を練っていく。これなら文殊菩薩に劣らない智恵が湧きそうだ。お客様は福岡不白会から四名様をお招きすることにした。場所は街の中央部にほど近い「たそがれ庵」こと賛助会員田中孝邸を六月のお稽古から使うことにした。
 十月十日の本番当日は、野菊や水引草が茂る門から玄関まで、しっとりと水を打つ。床の軸は「大聖武」(唐代の名筆、東大寺蔵は国宝)の断簡。花は薄と秋明菊を古銅水注に生けた。この軸は、心を清め和みのなかに緊張感を保つように、との庵主の志かと思う。
 茶碗は、旧恩師より拝領の萩、李朝瑠璃の小壺を茶入に見立て、茶杓は黒田辰秋作、銘笹舟を配した。
 さてお料理。お向こうは、古唐津に旬の魳を昆布〆。それに冬瓜の椀盛りを供した。この淡緑が漆黒の椀に映えて、清涼の気を誘う。実はこの冬瓜、九十歳の父が丹精をこめて育てた一抱えもある大果なのだ。
 省みると、至らぬ私が、田中宗正先生の適切なご教導と社中みなの助け合いのお陰で、亭主の大役を無事務め上げることができたのは、ともにお茶の絆で結ばれた間柄の故である。この絆が今回の研究会で一層強められたことは、何よりの収穫であった。
 

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「社中の絆」のリンク

2011年10月2日

熊谷便り

家元招請研究会−【茶事の実践】

松崎宗渓(熊谷不白会)

村田邸記念写真
村田邸記念写真
お料理担当者
小間と立礼席の料理を担当 お料理シスターズ
 昨年穏やかな秋の日に、家元招請研究会が、熊谷・鴻巣の地で行われました。テーマは『茶事の実践』それぞれご亭主の持ち味で、特色ある楽しいお席になったようでございます。各々のお席のコメントをご覧ください。
 ……  ……  
 ●お家元お迎えしての「村田邸」
 神無月二日、家本様がお正客になられ、この上ない喜びでございました。席入り後、ご挨拶し、膳にご飯、向付、強肴、お酒、椀盛しんじょうと進み、楽しく会話が弾みました。主人にも声をかけていただき、喜びでございました。床の「心外無別法」をはじめ、我が家にある物で皆様に愉しんでいただきました。家元さまよりお褒めの言葉を頂戴し、大きな力となりました。茶事の素晴らしさを再確認致しました。
 ●「野辺邸」では  テーマ『歓び』
 三十年ぶりに我が家でのお茶事、亭主を務めさせていただきました。一緒にお稽古をしているお仲間に助けられ、不慣れで大変な面もありましたが、結構楽しいひとときでした。この経験から、茶道に対する深い心掛けが必要と痛切に感じました。またの機に、友人、知人をお招きして、茶の湯を通して心豊かに、楽しいひとときを過ごせたらと思います。
●松崎邸 「笛庵」にて  テーマ『ゆく秋』
 小間で亭主を務めることになった私は、不慣れで不安一杯でした。しかしお客様を前にしての身の動き、気遣い等、いろいろ学ぶ機会となり、貴重な経験でした。初座では武島羽衣のお軸、横笛の香合、後座は鉈籠を掛け、野の花を持ち出し、花所望を致しました。薄明かりの中、床がぽっと明るく美しい光景でした。今回勉強不足で反省点数々ありますが、思い出の日となると存じます。
  ●松崎邸 「立礼席」にて  テーマ「宙」
 おもてなしの趣向あれこれ考え、初座と後座の雰囲気をガラッと変える演出を試みました。机、椅子、灯りなどの綿密な配置図や進行表を作成し、テーマ『宙』に会わせたお道具、料理、お菓子を考え、試食も多いに楽しみました。音叉によるBGMも取り入れてみました。先生や料理担当の方に助けられながら、充実した時間を過ごすことができました。
 ……  ……  
 これを機に、温かな交流が増えることを望みます。雁の群れの渡りを見送りながら、学びの一日が終わりました。

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「熊谷便り」のリンク

2011年9月25日

新潟不白会・茶事の実践

家元招請研究会−【茶事の実践】

新潟不白会

●亭主として学ぶ
    長澤留美子
 家元招請研究会にて亭主を務めさせていただきました。お客様を招く際の、大切な「基本」を学ぶ勉強会で、家元から直々にお手本を見せて頂き、また、ご指導も賜るといった、大変貴重な時間をいただきました
。  反省点は多かったものの「基本=初心」に立ち返る機会となり、今後の自身への課題、目指すべき姿が明らかとなって、茶道の目標、楽しみが増す機会ともなりました。
 茶会にて、お客様が一期一会のひとときを充実して過ごせるよう、亭主はお点前の動作、技術向上だけではなく、常に気配りをし、心を行き届かせる。私も稽古を重ね、真心を込めた対応が、さりげなくできるよう努めたいと思います。
 日々雑多で忙しく、時間に追われるような中、私にとって茶道を学ぶ時間というのは、自身を清める時間でもあります。
 これからも学べること、おいしいお茶がいただけることに感謝していきたいと思います。

●もてなすことの喜び
佐藤宗孝
 茶の湯の実践の研究会、今年は二回目です。前回はお客として小旅行気分でバスに揺られ、楽しんで伺いましたが、今回は迎える側となり、社中で何度も話し合い、手順やお茶、お菓子、お料理、お酒など吟味しました。当日はとにかくお客様が楽しかったと思えるよう、そして秋を満喫できるように心がけました。
 席入り後まず花所望をしました。秋の草花を少し大きめの籠に活けて頂きました。そこでお客様と亭主が一体となり、話も弾み、あとは流れるように時間が進み、一献、点心、中立ち、後座ではお盆点前で濃茶を差し上げました。亭主も相伴し、またそこでさらに和やかな空気が流れ、お客様のお顔に笑顔が浮かんでいる様子を拝見した時は、社中全員でおもてなしできたことを嬉しく思いました。
 

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「新潟不白会・茶事の実践」のリンク

2011年9月18日

実践へ向けての見学

家元招請研究会−【茶事実践】

福井素雪(七戸不白会)

 私はお稽古は長くしていますがお茶事の経験はあまりありません。この度の研究会で、お家元の「実践することで茶の湯の楽しさが広がる」とのお言葉を、まず心に刻みました。そのような目で見学していますと、ご亭主やお客の振る舞いや、水屋の方々のお姿に、改めておもてなしの心が感じられるようでした。
 また、随行でいらしたお正客の足立淳雪先生の思いやり溢れた会話、ゆったりと時が流れ座が和み、心の通ったお席のお茶事でございました。お家元の体操、立居、一つ一つの所作の意味の説明、最後は篠笛の音色をお聞きかせいただき、日本文化の奥の深さに触れることができました。
 この度の研究会に参加でき、とても有意義な一日でした。
亭主点前
家元他

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「実践へ向けての見学」のリンク

2011年9月11日

一二三 評価することで学ぶ

博子先生招請研究会−【七事式】

田中宗玲(岩手不白会)

一二三
 九月に入り猛暑の名残も未だ去りやらぬ暑さの中で、岩手不白会峰雪会の研究会が博子先生のご指導の下に開催致しました。課題七事式のなかの一二三について、ご懇切で且つ細やかなご説明をされ、ことに評価の基準となる品性と技量について詳しくお話され、濃茶席の実践に入りました。
 寄付はお家元直筆の団扇にトンボの絵の小幅で、本席のお軸は七事式教本の式法標語の中にある一二三の御初代の「唯有一乗法」、禅語で、大龍和尚のお筆でした。亭主、客五名、見学の会員も緊張と学ぶ意欲で漲っておりました。
 はじめのご指導のお陰で、小箱の扱い、札の入れ方等はことなく運びましたが、普段のお点前、お茶の点て方などお稽古を基準に評価される亭主に対して、評価する側の客は亭主のにじみ出るお人柄を考慮し、月、空、花から札を選択し、さらにお点前等の点数を評価する難しさがあり、客も試されているような感じがしました。見学者もそれぞれの思いの札を考え、評価したようでした。
 午後は花月を学びましたが、何回稽古しても新しい発見があり大変充実した研究会で、博子先生に衷心より感謝申し上げます。

カテゴリー:研究会/雲鶴(博子)先生招請研究会 「一二三 評価することで学ぶ」のリンク

2011年7月25日

風炉の茶事-ロサンゼルス不白会家元招請研究会2

家元招請研究会−【茶事の実践】

藤田宗明(羅府不白会)

自宅での茶事
 この度御家元招請研究会の一連として、一日当茶室において席を持つようにという大変ありがたい機会を頂いた。以前、御家元と博子先生が研究会にロサンゼルスへお越しになられた折、ご多忙にも関わらず我が家へお立ち寄り下さった。夫の手造りの茶室が出来上がってからまだ1年程で、御家元にひと目ご覧いただければとのご配慮を賜ったのである。大変お忙しいスケジュールであったのでお茶の一服もお出しすることができず、とても残念に思っていたが、御家元から腰張りを貼ってみてはどうかと貴重なご意見を頂いた。
 それから5年後に若輩の自分に正午の茶事を持たせていただけるとはなんと幸せなことだろうか。自分の茶室で初座から後座へと茶事の流れを通して行ったことは一度も無い。今まで教えていただいたことを復習しながら計画を進めた。頭の中で構想は巡り御家元をはじめお客様をどの様におもてなしするかを考えている時は楽しさが湧いてくる。
 当日は夏休みの時期でもあり9歳の娘が在宅しており、5年ぶりに御家元と再会ができた。待合としたリビングルームで娘が御家元にショパンのピアノ夜想曲を弾き、御家元がそのお返しにと笛を一曲吹いてくださった。なんとも和やかな雰囲気の中茶事が始まった。
記念写真
茶事が終わって記念写真
 露地は無いので中庭を通っていただき、一角に設えた蹲をお使い頂き茶室へご案内というなんとも風変わりな設定となったが、家の中を通るだけよりもまたひとつ違いがあるかと思った。初座では点心懐石をご相伴させていただき、御家元はじめお招きに応じてくださった西村宗櫛先生、マーセリオ宗和先生とお話ははずみ、カリフォルニアの特産物を考慮した料理を味わって召し上がって下さったことをとてもありがたく思った。後座は濃茶のあとお半東を務めてくださった榊原美香さんが薄茶を点て、お水屋を担当して下さった師匠の新井宗京先生もご同席頂き、尽きない愉しい交流の後、御家元からこの度の茶事についてのご教示を賜った。
 そのひとつに初座から後座への変化で、特に茶室の明るさを変える事を教えていただいた。茶事の流れに明るさの変化をもたらすとは何と素晴らしい考案だろうか。音楽にしてもダイナミックが無ければ無味乾燥な演奏に終わり、心に響かず機械的である。茶事における変化に日本の美を思い、茶の湯を学ぶ者として大きな感慨があった。
 未だ深淵のふちをみるような思いに駆られる。この茶事実践を行ってみて今まで気がつかなかったこと、これから身につけて行きたい事、普段の稽古に取り入れて学びたいことなど大いに勉強させていただいた。自分の茶は手慰みで終わりたくない。辿り着く所はまだ見えもしない遠くにあるがそれに近づいて行きたいと思う。

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「風炉の茶事-ロサンゼルス不白会家元招請研究会2」のリンク

2011年7月22日

江戸千家ロサンゼルス不白会家元招請研究会

家元招請研究会−【点心懐石による茶事・濃茶】

ロサンゼルス不白会

(先日行われた、ロサンゼルス不白会家元研究会の模様を、現地日本語新聞『羅府新報』から、紹介致します)
錦泉庵での点心
錦泉庵での点心
 茶道江戸千家ロサンゼルス不白会(西村宗櫛支部長)は22日から25日まで、日本より川上宗雪家元を迎え研究会を開催した。
 今年のテーマ「点心懐石による茶事」と「濃茶」が中心となり、22日はオーシャンサイドのシェルドン宗園宅訪問、23日は教授者を中心に西村会長宅の「錦泉庵」で、初座の点心懐石、お炭点前、お菓子、中立ちの後、後座では花所望、濃茶、お薄は氷点で持て成した。亭主は西村宗櫛、半東は椎名宗梨が務め、正客に川上宗雪お家元が入った。
中立風景
中立
 24日は会場をトーレンス市のミヤコ・ハイブリドホテルに移し、各社中の生徒を交えて初座では簡単点心懐石、後座では濃茶を学んだ。亭主は 新井宗京、半東は和具名幸子が務め、正客にお家元が入った。
 午後は家元歓迎昼食会を開催し、顧問・杉葉子氏の挨拶と乾杯の後、お琴・松山夕貴 子姉の演奏、お家元の篠笛演奏の後、お薄がふるまわれた。夕方より、アーバインの佐藤宗陽宅を訪問、茶会がされた。
 25日にはパロスバーデスの藤田宗明宅で点心懐石の後、濃茶、薄茶による茶会を催し、4日間におよんだ研究会の総括を行なった。
 研究会全体を通して指導に当たったお家元は、「茶事のスタイル、初座から後座へつながる全体の流れを学んだ。
二日目の研究会
家元を迎えて行なわれた江戸千家ロサンゼルス不白会研究会の2日目の茶席。亭主・新井宗京、半東・和具名幸子、正客・川上宗雪家元、二 客・シェルドン宗園、お詰・西村宗櫛
 点前ばかり稽古しているのでは なく、料理、酒、会話がポイントとなる茶会での初座は、話題の選び方、話の内容もさることながら、話し上手、聞き上手になるうえで勉強にも なる」とし、特に海外において、日本の学校教育はこれまで「静かにしなさい、話してはダメといったことが長く続けられてきたが、それが日本人の 話し下手にも影響したのでは」との感想を述べ、「初座では、正客も二客もお詰も、亭主と対話するために呼ばれているのですから、思うことを何でも話したら良いと思います」との解説を加えた。
 お家元はまた、細かい所作についても要所ごとに説明。半東が茶を出すタイミング、床の間の箱書きの扱い方などのほか、茶碗のサイズ、茶と湯の量についても「濃茶が余るのは恥ずかしいことではないが、足らなくなるのは恥」と説明、参会者からの質問にも一つひとつ答え、参会者が感想 を自由に述べあったりして、内容の濃い研究会となった。  (敬称略)
集合写真
皆で記念写真

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「江戸千家ロサンゼルス不白会家元招請研究会」のリンク

2011年7月9日

岩手不白会研究会レポート

家元招請研究会−【茶事の実践】

岩手不白会

 「茶事の実践」をテーマに家元招請研究会を行った岩手不白会の皆さんが、各席の茶事のレポートを提出されました。本コーナーでは2席のみ紹介します。
 この2席を含む全17席のレポートは、次の行のリンクをクリックするとご覧いただけます。
   ●岩手不白会研究会レポート(全17席)

レポート写真
◎茶事の実践研究会
   平成二十三年七月九日 小泉宅
    亭主 小泉恵雪
    客 藤原宗冨 黒沼宗美 平野たか子
(会記省略)
(客の感想)
 猛暑日の九日は、朝から蒸し暑い日でございました。小泉先生のお宅は小高いところで少々涼しげでございました。寄付で梅茶をいただき迎付のご案内で茶室へと……。まずお掛物に驚きました。軸いっぱいの滝の絵で、流れ落ちる音が聞こえてくる様で涼しさを感じました。家全体が夏模様で大変楽しい半日を過ごさせていただきました。
(亭主の感想)
 未曾有の惨事で心沈む日々、お客様と共に鎮魂の思いを込めてゆっくりとしたひと時をと、お道具合わせやお料理に心を砕きました。直前に、震災を案じた九州の友人から送られた食材を使いたく、苦労しました。お客様に助けていただいて、思い出深い一日となりました。

レポート写真2
◎茶事の実践研究会
    平成二十三年七月十日
 亭主 千田文雪
   客 長浜宗幸 高橋宗初 南宗園 浅沼宗洋
(会記省略)
(客の感想)
 自然の豊かさに囲まれ、お手づくりの材料でのおもてなし、楽しい会話に感激いたしました。初めての正客も皆さんと共に楽しく務めることができました。(宗幸)お庭から見え隠れする北上川、大木の緑、お席に心を戻すと別世界で本当に楽しいひとときでした(宗初)。三田先生がお話し下さる「お茶事は直心の交わり」を思い出しながら美味のお濃茶を頂戴しました(宗園)手づくり菓子は、私も日頃思っていたことで、とても感動しました。心がこもって最高でした(宗洋)
(亭主の感想)
 遠方につき、一時間早めてスタートさせていただきました。酷暑の折、涼風を呼び込み、また、大震災後の一刻も早い復興を〈祈る〉気持ちで道具組をしました。苦手な点心は新鮮さと地物に努め、特にお菓子は、緑陰を提供している栗、柿の木の実をお出ししました。お客様は雪輪会の皆様で、初めてお正客を務められる長浜さんも終始笑顔で語られ、直心の交わりができたように思いました。準備中に悩み多いお茶事も、お客様、水屋に助けられて楽しく無事に終えることができました。

カテゴリー:研究会/家元招請研究会 「岩手不白会研究会レポート」のリンク

2011年6月18日

「台飾り」「濃茶続き薄茶」研究会

宗康先生招請研究会

竹内宗玲(青森不白会)

台飾り点前
台飾りの点前
 去る六月十八日、青森市文化会館において宗康先生による「台飾り」と「濃茶続き薄茶」の研究会が行われました。
 前日の夕刻到着し、お疲れになっている中を会場にお出で下さり、席作りを皆様によく見えるようにと配置を考えて下さいました。お陰様で参加した方々から「とても見やすかったですよ」と言っていただきました。
   「台飾り」については、私自身よく分からなかったので、亭主を引き受けながらも不安な思いをしておりました。周囲の皆様から「勉強の場を提供するつもりでなさったら」と話していただいたお陰で、当日は気持ちを楽に臨むことができました。
 台天目点の省略点前ということで、先に棚へ天目台を載せていて点前を進め、お客様に差し上げる方法です。所作も少なく、点前をしているうちに緊張感も少しずつほぐれていきました。宗康先生には、茶入の拭き方について、自らゆっくりと拭き清めてお手本を見せて下さいました。
記念撮影
木立青森支部長、盛田七戸支部長、岩崎前青森支部長と宗康先生
 午後は、「濃茶続き薄茶」でした。午後の部に入る前に、花に霧を吹くようにとのお言葉でした。その折に宗康先生が花の向きを少し変えて下さったところ趣が変わりました。花は大山蓮華の蕾を一輪入れてみました。花入は、唐銅の尊式を使いました。花は凛として会場を引き立てていました。
 午後の部での亭主の方は、先生が何度か点前を中断して、ところどころ指導していただきながら点前を進めていました。曖昧だった所も確認しながら進められましたので、点前のご本人も見学している者も勉強になりました。
 支部の皆様に支えられて無事に研究会を終える事ができました。次はこれをもとに、実践してみたいと思います。

カテゴリー:研究会/宗康先生招請研究会 「「台飾り」「濃茶続き薄茶」研究会」のリンク

2011年6月12日

台飾りを学ぶ

宗康先生招請研究会

水田宗栄(久留米不白会)

台飾、座の点検
 梅雨入りをしてまもなくの六月十二日に、久留米高牟礼会館に宗康先生をお迎えして、「台飾り」と「濃茶続き薄茶」の研究会が行われました。
 日頃、お稽古をしたことがない「台飾り」のお点前を仰せつかりました。
 はじめに宗康先生より、「台飾り」の成り立ちと目的、亭主の心得等のお話を伺いました。
 江岑宗左が紀州候へお茶を差し上げる時に、棚に台を飾り、点てたお茶を台に乗せて差し上げたことに始まるということでした。
 貴人は必ずしもお茶に精通した方ばかりではないので、退屈させずお茶を愉しんでいただくにはどのようにしたら良いか、などのお話をしていただきましたが、難しい課題がいっぱいです。
 いよいよお点前が始まり、貴人にお茶を差し上げることになりました。
点前
 美味しいお茶を、お客様に差し上げるのが第一義と、いつも教えていただいていますのに、お点前中は心にゆとりがなく、お茶の量、お湯の量が不加減で美味しいお茶が点てられませんでした。また、お客様への心配りもほとんどできず、反省しきりです。
 お点前もさることながら、お茶の心を体得することがいかに難しいかということを強く感じております。
 日頃、何気なくお稽古している所作についてもご指導いただき、「初心を忘れずに」を心に刻みました。
 役目を終えて庭に目をやると、雨に濡れた紫陽花が輝くように咲いているのが、印象的でした。

カテゴリー:研究会/宗康先生招請研究会 「台飾りを学ぶ」のリンク