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2023年6月18日

大分家元招請研究会

家元招請研究会

財前宗忍(大分不白会)

 六月十八日、大分へ家元にお越しいただいて四年ぶりの研究会が開催されました。待ちに待った一日は、梅雨の最中ではありましたが、雨も上がりお庭の緑と時折耳に届く小鳥の囀りの中で始まりました。
 午前中は今年の課題である体操から始まりました。一つ一つの動きを、ゆっくりと呼吸に注意をしながらと、丁寧にご指導くださいました。日頃の運動不足から、ついて行くのがやっとでしたが、終わった後は背筋が伸びとても爽やかで身体も軽く感じられました。
 続いて小習として、家元が持参下さった短冊「虚子と芋銭の句画讃」を拝見いたしました。大分にいては見る機会の無い品々で、貴重な体験でした。
 午後からは、札なしの花月と札を使っての花付き花月をご指導いただきました。札なし花月では亭主や通いの役割、役を名乗った者の所作を教えていただきました。続いての花付き花月では、私が亭主をしました。折据が廻り久し振りに引く札に、少し戸惑いがありました。今回、二つの花月を比較することができて、それぞれの花月での役割の違いや共通点、心構えなどとてもわかりやすかったです。札なしは、各自がお席全体の流れに気を配り、役を名乗るところがありますが、折据を廻すと自分の役を札にゆだね無言で緊張感の中進んで行きます。日頃のお稽古でも比較して二つを行うと面白そうです。

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花月いろいろ

熊谷不白会研修会

田中島宗洋(熊谷不白会)

 六月十八日、熊谷市の星渓園で、熊谷不白会の研修会が「花月」を課題として行われました。
 まず、熊谷の理事の中から五名でのデモンストレーションがあり、その後、ご指導、解説をいただきながら順番に前に出て全員参加で行われました。昼食をはさみ午後から「花付花月」「札なし花月」のそれぞれの違い、折据や札の扱い方、札に対しての対応の仕方、一客一碗のお点前なので、通いが茶碗を出すタイミング等「花月百遍朧月」と言われるように、まだまだ勉強が必要な事を実感致しました。ゲーム感覚でお茶が楽しめるため、お稽古に取り入れていただき、楽しみたいと思いました。有意義な一日でした。

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2023年6月11日

神戸家元招請研究会

家元招請研究会

安藤由紀(神戸不白会)

新宮同好会会員も参加

 昨年からお稽古を始めたばかりの私にとって初めての家元研究会でした。
 まず、今回のテーマである「身体への旅」「寝ながら体操」「姿勢と呼吸」について分かりやすく平易な言葉で解説をして頂き、正しい点前をするためには体幹を鍛える必要があることが分かりました。実技では、家元自らお手本を示して下さり、参加者全員で体を揺らしたり、寝転んで手足を動かしたりしました。家元ごく自然になさっていましたが、慣れない私は四苦八苦でした。日頃から鍛えておくことが肝要だと思いました。
 午後は「札あり花月」「札なし花月」で先輩方と一緒に参加させて頂きましたが、動き方が分からず戸惑っていると、一つ一つの動きを家元がご指導下さいました。札ありと札なし、それぞれに良さがあり、大変楽しくお稽古させて頂きました。毎回のお稽古が嬉しくて楽しくて、あっという間の一年でしたが、今回貴重な経験をさせて頂き、今後もさらに精進していこうと気持ちを新たにしました。

      山内杏奈(神戸不白会)

 初めて家元の研究会、お茶と体操がどう関係するのか、不思議に思っていましたが、家元のすっと背筋の伸びたたたずまいには、茶の湯には体を整えることも大切なのだと感じる説得力がありました。予想以上にハードな体操に驚いたり、初めての札なし花月を興味深く見たり、和やかな雰囲気で楽しみながら会を終えることができました。
 お点前の音を聞くというお話も印象的でした。まだまだ手順を追うのに精いっぱいですが、お稽古を続け、いろいろな気づきを得るのが楽しみになりました。

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