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2023年9月16日

お茶会でのお点前をして

─新潟県文化祭茶会─

斎藤和子(新潟不白会)

 九月十六日、新潟県文化祭茶会にて中野里雪先生が新潟不白会として初めてのお茶会を担当され、私もお点前のメンバーとして参加しました。里雪先生から「今回は立礼席なので華やかにしたい」と言われ、五人のメンバーは着物の打ち合わせをしたり、前日までお点前の確認を兼ねて練習を行いました。当日は宗順会長はじめ新潟の先生方・先輩方が受付・水屋に入っていただききお客様をお迎えすることができました。
 私は一・二席のお点前担当で、里雪先生は隣で今回のお道具、取り合わせについての話をしています。斑唐津の主茶碗に家元が『今から』と銘をつけて下さったこと。扁額は会津八一の書で、里雪先生のお席への思いを感じ、心が熱くなりました。お客様の「お茶美味しかったです」の一言が全てのお礼の声として聞こえ、こんなに嬉しい事なのだと。湧いてくる新たな気持ちを噛みしめました。茶の湯の美学をたくさんの角度から学ぶことが出来た一日となりました。

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2023年9月10日

八女家元招請研究会

家元招請研究会

跡部宗佳(八女不白会)

 先日、家元の研究会に参加し、一番印象に残ったことは「茶会の主役は誰か」というお話でした。
 家元は、「茶会の主役をお点前する人だと勘違いをしていませんか」とおっしゃいました。私は客の時も、茶席でお点前をする時も茶会の主役はお茶を点てる人だと思い込んでいました。勘違いをしているから、お点前のことで頭がいっぱいになり、平常心をなくす自分がいたのです。「主役は客人だ」という言葉に目の前が明るくなった思いがしました。
 私は、現在高校の茶道部で指導する立場にあります。研究会の後「、茶会の主役は誰か」の話を高校生にしました。文化祭での茶会を控えた子供の顔がぱっと笑顔になりました。私は子どもたちにも同じ勘違いをさせてしまっていたのです。
 茶の湯の核心を知り、以前にも増してお茶の時間が楽しくなりました。「今の自分がおかれた場所と力と手数で一生懸命工夫をして、お客を迎えてもてなす」。この茶の湯の本質を、自分のものにできるように精進したいと思います。

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2023年9月9日

久留米・佐賀家元招請研究会

家元招請研究会

西依宗直(久留米不白会)

 今回は久しぶりに家元にお越しいただき、さらに初めての佐賀不白会の皆様との合同の研究会でした。緊張感と同時に一堂にお会いでき、和やかな雰囲気でした。この三年間はリモートでの指導でしたが、対面での「体操十種」では、身体が思ったより柔軟に動くようでした。
 小習では不白の郷里、那智の滝を描いた不白画讃のお軸をかけていただきました。 お花に四季があるようにお軸も同様であることだと感じました。
 後半は家元にご指導いただきながら、久留米支部は「花付き花月」、佐賀支部は「札なし花月」を担当しました。 二種類の花月を比較でき、それぞれに良さがあり分かりやすく学ばせていただきました。花に当たったから仕方なく茶を点てるのではなく、その時は亭主になりきって最高のお茶を点てること等、多くの教えを受け充実した一日でした。

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2023年9月5日

山形オンライン研究会

オンライン研究会

橋本宗千・本間冨美子(山形不白会)

○山形不白会ではオンラインで家元研究会を行いました。「身体への旅」と題し、「頭の位置と腹式呼吸」の大切さを教えていただきました。頭の位置、良い姿勢はずいぶん前からの私の課題です。 朝起き上がるまでの時間に、寝ながら体操をゆっくり自分なりに初めていいます。ぎっくり腰になりお茶会を急に休まざるをえなくなったこともあり、筋肉を柔らかくするためにも毎日少しずつ続けています。
 高校で指導する際、茶の湯を始めるときは、必ず背筋をピンと伸ばしてからの挨拶を心がけています。頭の位置についてもしっかり意識を持つよう伝えていきたいと思います。
 花入と薄板についてとても分かりやすく教えていただきました。真、行、草を心得、茶席を設えたいと思いました。 (橋本宗千)
○後半の花付花月は、琉球吹きガラスの花器がなんとも素敵で、 花を生ける楽しさ、愛でる楽しみとお茶席の空気が伝わってくるようでした。 札なし花月は、客自ら「月」「花」を選ぶことも衝撃的で、全員に役が回ってできるのも楽しく感じられました。 直門の方々のきれいなお点前、茶席での集中力に茶の湯の奥深さが感じられました。 (本間冨美子)

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