江戸千家 > 流祖川上不白ゆかりの品

茶道江戸千家流祖川上不白ゆかりの品


不白ゆかりの書画

茶道江戸千家流祖川上不白肖像 江戸千家所蔵
着賛
西江一滴 灑入東海  呵々 流臭千載
 安永八己亥年 即茶道徒宗仙
        持来乞讚依書之
   蓮華庵孤峰不白日祥庵居士(印)

不白肖像   狩野美信筆 不白着賛

 安永8年、不白が還暦を迎えた時の肖像。当時名高い狩野美信により、絹本淡彩で描かれた。不白生前の面影をよく伝えているようである。求めに応じて記した着賛には、千家流の茶を東伝して展めた、自らの深い感慨と自負がこめられている。

如心斎筆 茶湯正脈

如心斎筆 茶の湯正脈 江戸千家所蔵

 参禅を共にし、七事式制定への参画、数々の茶事などを通して如心斎に師事した不白(当時宗雪)は、師の信頼を得、「茶湯正脈」という証文を与えられた。
日付は延享二(1745)年4月7日。 この年、如心斎40歳。宗雪27歳。

 茶湯正脈
珠光 紹
利休 少庵 宗旦
江岑 隨流 覚(々)斎
如心(天然印)宗雪
延享二年丑四月七日書
 

不白自筆の書画

不白筆 菊自画賛

川上不白筆 菊自画賛 江戸千家所蔵

おのか名の 千年を 菊の 実生かな
 米 不白(印)


不白筆 妙法蓮華経辞世

川上不白筆 妙法蓮華経辞世 江戸千家所蔵

借用地水 火風空 返却兮 今月今日
  妙々に妙なる法に 生れ来て 又妙々に行そ 妙なる
 孤峰不白日祥(花押)
南無妙蓮華経 南無妙蓮華経
   依テ證文如件

不白筆一行

川上不白筆一行 「無心雲自閑」 江戸千家所蔵

無心雲自閑
  孤峰(印)

 

不白自作の茶道具

不白手作り茶碗 恵比須 箱裏 川上不白手作り茶碗 銘「恵比須」 江戸千家所蔵
不白手作り茶碗 大黒 箱裏 川上不白手作り茶碗 銘「大黒」 江戸千家所蔵

不白作茶碗 銘「恵比須」、「大黒」(七福神のうち)

 不白はその長き生涯において、多くの書画や茶杓、手作りの茶碗を残している。七福神の茶碗は、共箱に「不羨」とあり、初期のものであるが、不白の作ぶりがよくあらわれている。

川上不白作茶杓 銘「龍窟」 江戸千家所蔵

不白作茶杓 銘「龍窟」

 米寿とあり、不白晩年の作。中節に大きな虫喰いがあり、それを龍の栖に見立てての銘。太くて大らかな作振りも不白の特徴をよく表している。

 
関連記事
江戸千家のこれまで
江戸千家の茶室
江戸千家不白会会報 流祖没後二百年周特集
96号:流祖川上不白 二百遠忌を迎えて
97号:不白を偲ぶ  ●不白手作り茶入「面カケ」から
98号:川上不白略伝
99号:江戸千家歴代について
流租不白没後二百周年記念江戸千家連合不白会全国大会
シンポジウム「不白の生きた時代」

© 2007 edosenke