2024年4月17日
2024年度 家元教場研究会レポート(2)
家元教場研究会 古典「茶通箱」
(水曜B組) 圡田宗充
茶通箱は「二種の茶の飲み比べがすべてである」という家元の言葉に強い印象を受けました。そうなると茶通箱を使った茶事での会話は、茶を飲み比べての話題が中心になる。そのためには飲みものとしての茶に対する深い知識と洞察が必要となる、これは学ぶ必要があると思いました。しばらくは美味しいお茶を点てることをテーマに茶を学ぼうと決めました。
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2024年3月31日
久留米家元招請研究会
家元招請研究会〈課題:茶通箱〉
西依宗直(久留米不白会)
茶通箱は相伝のイメージが強く、箱を取り扱う作法にばかり気を取られておりました。初伝で茶通箱のお点前を習得するのは結構大変だと思っておりました。
今回の研究会では、作法は大事だが箱の取り扱いにとらわれず、二種類のお茶を飲み比べることが大切であると知りました。
先日、さっそくお稽古二種類のお濃茶で飲み比べを行ったところ、それぞれに感想が違って、お茶についての会話が弾みました。
機会があれば今後もお稽古の時に茶通箱を使って、お茶の飲み比べを行い、皆で気軽にお茶を楽しみたいと思います。
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2024年3月17日
新潟家元招請研究会
家元招請研究会〈課題:茶通箱〉
中野恵雪(新潟不白会)
午前中家元からお茶を運ぶ道具としての「茶通箱」が、水屋に置かれ、やがて表道具となり現在の姿となった変遷や意味についてお聞きした後で、体操十種から体をほぐすひとときを教わりました。
午後は実践の場で「亭主」と招かれた「客」とで用意された二種のお茶を飲み比べ。香りや味の違いに驚きながら、五感でお茶を味わう中、「茶通箱」を通して心を合わせるということはどういうものなのか深く考える場となりました。
家元の「お酒を飲み比べるように、お茶も実用的であるべき」とのお言葉が心に残りました。
また、この日の掛け物は、不白が利休への敬意をもってあらわした一幅で、お持ちくださった家元のお心遣いにも大変感激いたしました。
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2024年3月13日
2024年度 家元教場研究会レポート(1)
家元教場研究会 古典「茶通箱」
(水曜A組) 松田宗啓
茶通箱は相伝の時のみ行う点前と思い込んでおりました。日常抹茶をいただいたり、差し上げることが多い中、頂戴した茶を茶通箱を使ってもてなす事を思いつかなかった事を恥ずかしく思います。
また他の相伝の点前と比べて、箱を扱う時の指の動きが難しく思えていましたが、指の動きにこだわらず、飲み物としての茶を「尊ぶ」気持ちがあれば自ずと所作に現れると伺い、大変良く分かりました。私も久し振りに箪笥の奥にしまってある茶通箱を使って友人と茶を楽しみたく思います。
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2024年3月2日
能登半島地震チャリティ茶会
今井宗美(新潟不白会)
元日夕方新潟でも揺れを経験し、二カ月経った今でも市内西区では液状化被害で我が家で生活できない方もおられます。ましてや能登半島ではライフラインの復旧すら遅れているとの報道に、つらく困難な生活を続けておられる方々を思うと胸が痛みます。
この度新潟不白会では三月二日、三日、能登半島地震復興支援のチャリティ茶会が行われました。両日共お雛さまもこごえるような雪のちらつく天候にもかかわらず、賛同いただいた多くの方々がおいでくださいました。かわいらしいお孫様とご一緒の方、久し振りの茶会ですとお話されておられた方。先生方が思いを込めて選ばれた輪島塗の棗をはじめ北陸の伝統工芸品のお品を前に、お客様とご一緒に能登の復興のこれからの前進を願いました。
一日でも早く日常を取り戻されますよう、私たち一人ひとりが出来ることを考え行っていきたいと思います。
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2024年2月24日
2024年1月28日
新潟不白会九十周年記念祝賀会・初釜
小川宗弘(新潟不白会)
令和六年一月二十八日、新潟不白会九十周年記念祝賀会としての初釜が老舗料亭「鍋茶屋」にて開催されました。当日は、家元ご夫妻、宗康先生ご夫妻、新柳様ご夫妻、そして東京と高田支部より役員の方々にお出ましいただき、支部会員百余名参加の盛大な会となりました。
午前は中野宗順支部長の濃茶席と、四席のテーブル茶席が設けられ、午後の祝賀会では美味しい料理と特別酒に舌鼓を打ち、家元の篠笛のご披露で花を添えていただきました。
新年より能登半島地震、飛行機事故等、ショッキングな幕開けとなりましたが、皆様と共に、一服の茶をいただける感謝と幸せを感じた一日となりました。
今年還暦を迎えます私は幸運にもじゃんけん大会を勝ち抜き、家元、新柳様合作の「龍吟虎嘯」の色紙を頂戴し感無量でございました。
また、はじめて参加させていただいた娘三人は、華やかで温かい雰囲気を楽しみながらますます茶の湯に関心を深めたようです。
今後も百周年に向けて、支部を盛り上げていくお手伝いが出来たらと思っております。
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2024年1月12日
一年の計を思いつつ初釜
御堂島良子(長野不白会)
一月十二日。朝の気温は氷点下七度、信州の冬らしいきりっとした寒さで、見上げた真っ青な空がとても清らかでございました。
お茶室の床には孤峰不白の「鶴の絵」、青竹の花入には見事な結び柳と松。雪輪霰紋の釜(長野烈造)熨斗目飾の竹台子に朱桶、唐銅皆具が飾られ、その凛としたお茶室に身の引き締まる思いでございました。
李宗福先生の新年を寿ぐご挨拶に社中一同あたたかな思いに包まれながら、点心へと進み美味しい懐石料理を楽しみました。
中立ち後お炭点前が行われ、お濃茶は家元考案の『和韻点』で銘々にふるまわれました。
お茶入も不白の「赤松末広」、お茶碗は月形邦比古作「鬼志野」でした。
薄茶席で私はお点前の機会をいただきました。家元作の繊細で美しいお茶杓「三輪山」で、震える手でお茶をすくった瞬間、李先生はもちろんのこと、どれほど多くのご縁でこのような体験をさせていただけていることか、しばし時が止まる思いでした。
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2023年12月1日
家元相伝式を迎えて
令和5年12月1~3日(上伝)/12月5日(皆伝)
●茶の湯の原点を見つめて
この度は、皆伝伝授式において、家元、奥様、新柳様、正客の落合先生他、皆様に総出で祝っていただき、本当にありがとうございました。
初めて伺う茶室のたたずまいにまず圧倒され、「家業」と表現された家元の言葉に、その継承の実際を目の当たりにし、深い感銘を受けたところです。久留米篠山で「乱飾」を伝授していただいてから二十年、最後の「皆伝」を家元自身からいただけたのは幸いです。
手作りのお料理の数々、鮮やかなお菓子、運びの皆様のさりげないお声かけの心遣いに気持ちが和みました。そして何より、家元によるお点前は圧巻でした。
始める前に深呼吸をされ、そこに何か決意めいたものを感じ、その緩急のリズムにまばたきもせず見入ってしまいました。ここに「本物」があると感じました。また「、孤峰不白」の背景にある意味を初めて知り、四十年目にしていたはずの「孤峰」の意味も知らず過ごしていたこと、恥ずかしく思います。茶花のすっとした切れは、久留米での研究会、梅林寺の折も学ばせていただきました。『行雲流水』の句集は、帰りの新幹線で拝読しました。一つ一つの句の情景、その時の心持ちが、簡潔な中に、しっかりと伝わってきます。また「ニーチェ、朔太郎、大津皇子」等、哲学や文学、歴史に渡る幅広い見識に驚きました。その中で「富士の山上るも下るも一歩一歩」が四十年間遅々茶の湯を続け、今、皆伝をいただいた私の心に一番合致しました。この句集から、家元の全国を歩かれたその足取りのご苦労、喜びが思われます。
私も一句つくってみました。
照り葉置く主の心か露地の庭「ちらと見た露地の石に散る照り葉が、まるで意図をもって置かれてあるようだ」との意です。
最後に、家元の「どうぞ、お茶を自分のために」という言葉が、少し意外で印象に残っています。人に教えることばかり考えていた私にとって、原点は何かと問われているような気がしました。私自身にとっての「茶の湯」とは何であるのか、日々見つめていきたいと思います。
久留米不白会 生津宗郁
●道号をいただいて
先日は上伝を賜り、まことにありがとうございました。美味しいお料理、由緒あるお道具、美しいお点前、これからの私の人生に彩りを与えていただける大変貴重な経験をさせていただきました。
高校生だったころ、お菓子を楽しみに半ば遊び感覚で茶道教室に通っていた頃は道号がいただける日が訪れるとは、夢にも思っておりませんでした。名前に恥じることのないよう勉強して参りますので、今後もご指導よろしくお願いいたします。
群馬不白会 青栁宗匡
●感謝の気持ちを胸に
初めて池之端に伺った時、左手にお箸を持ち替えてお菓子を取ったのを家元が気付いてくださり、その後左利きの点前を開発くださったことが、ここまでお茶を続けられた大きなきっかけになりました。利き手を使えることで安心して落ち着いてお茶に集中でき、お茶のみならず人生を深く感じられる時間になりました。
美味しいお菓子とお茶をいただくだけではなく、もっと勉強したい、もっとお茶のことを知りたいと思い、お稽古を続けて通えるようになりました。お茶を始めて周りのことにも興味を持つことができ、陶芸にも出会えました。
先生方にも恵まれて、家元はじめ雲鶴先生、落合先生、矢口先生、高橋先生に入門当時からお世話になったのもお茶を続けられた理由です。感謝の気持ちで一杯です。
今年はお免状をいただいて、本当にいい年になりました。「友雪」という素敵なお名前、雪を友と敬ってお茶に精進いたします。
東京不白会 内山友雪
●「秀嶽」のお軸を胸に
晴れた初冬の一日に上伝の相伝式を迎えさせていただきました。家元、中野先生のご指導、雲鶴先生、新柳様はじめ皆様の温かいお心遣いと、深く感謝申し上げます。
心に残りました床の「秀嶽」のお軸、その力強い筆致に圧倒されるばかりでしたが、ご相伝の際、多くの先輩方がご覧になられたことに思いを巡らせますと、何だか勇気が湧いてまいりました。
今はその麓にも立っておりませんが、気持ちを新たにお稽古に精進してまいりたいと思います。雪深い地で生まれた私には「恵雪」の道号もありがたく、大切にしてまいりたいと思います。
新潟不白会 中野恵雪
●これからも楽しく
師走を迎え山には白い雪も見える新潟でしたが、東京は天高く青空一杯で気持ちのいい一日でした。
門をくぐりお庭に見入り、ご準備いただいたしつらいの数々、家元のお気持ちが嬉しく感動いたしいました。初座での心のこもったお料理は、ほっこり身体も温まり楽しいお話で緊張も和らぎました。家元のお話で、忘れていた振り返りができました。この日だからこそ大切に思い、お茶をやっていて良かった、これからも楽しく続けようと思う一日となりました。
たくさんのご準備をいただいた奥様、新柳様をはじめ皆様にお礼申し上げます。
新潟不白会 斎藤和雪
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『大人の茶道教室』を開催して
影山宗翠(福島不白会)
郡山市にある 世紀公園麓山の杜主催の「大人の茶道教室」を、九月、十二月の二回、郡山市茶道連盟の当番として福島不白会根本社中が講師として開催しました。
郡山市内にお住まいのお茶に興味のある初心者を公募し九月に十人、十二月に十三人が選ばれました。「大寄せの茶会に気軽に参加できるように」を目標に、お茶の飲み方や茶室での基本動作、茶会の楽しみ方など実践を中心に行いました。
皆さん熱心に取り組んでくださり、「正客」「点前」などのお茶用語を知ってもらい「抹茶の産地によって味に変わりがあるのか」「お茶にはどれくらいの種類があるのか」などの質問も出、社中みんなで協力しながら答えたり資料をそろえたりしました。
最終日には感想をお聞きしました。
「今回経験したことを参考にお茶会に参加してみたい」 「お茶には興味があるが格式が高く気軽に行けなかったが、これからは楽しみたい」
など。
私たちも参加者からの質問や感想を聞くことで、初心の心の大切さ、お茶を楽しいと思ってくださった方々にこれからも継続してもらうにはどうしたらいいのかという課題もいただきました。
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2023年10月29日
福島家元招請研究会
家元招請研究会
太田宗恵(福島不白会)
家元をお迎えしての四年ぶりの研究会でした。「体操十種」では、茶の湯を行う上で身体は重要、呼吸、正しい姿勢、座り方が体操中に折り込まれており、頭の先からつま先に、芯が通って行くのが感じられます。中でも「だだっこ体操」。子供がおねだりをして駄々をこねるように、腕をぶらぶらさせながら、「ヤダ、ヤダ、ヤダー」と身体をねじる。大きな声を出して笑いながら、とても良かったです。
小習いは、「床のしつらえ」で、この日十五夜に併せて、持参の夏目漱石直筆の詩をおかけくださり、軸に合わせて、花器、敷板をどう選ぶか、組み合わせをどうするかをご指導くださいました。自分で選ぶことの大切さを学びました。床を決め、整う感触がわかったような気がいたします。
花月では、間合いを考えながら、状況をどうとらえて動くか、どう進行していくかを考えながらも、「月」が出れば、一服のお茶をゆっくり味わい、「花」になれば美味しいお茶をお出しすることに集中するということを学びました。
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2023年10月15日
熊谷家元招請研究会
家元招請研究会
曽原宗香(熊谷不白会)
午前中の体操では、家元と一緒に爽やかに身体を動かし、その際「体操は身体への旅」と心得よとお話いただきました。
「興味をもって自身の身体と向き合うこと」で、「自身がこうありたい、そこ(旅先)にたどり着くためには、どのように、どのような行程(体操)を経ていけば、よいかを考え、どのような心持ちで日々を過ごすべきか」をご教示いただいたものと理解しました。効果的な身体の動きのみならず、今後、自身のどのような姿を意識して人生を歩んで行くかを意識し、実践して行くべきヒントをいただいたものと実感しております。 午後の花付き花月では、美しく生けられた花と、花月の楽しみを興味深く拝見しました。そしてコロナ禍に適応した新たな形の、札なし花月では、永きにわたり時代とともに進化するその過程を目の当たりにし、貴重な経験をさせていただきました。
改めて、この研究会のみならず、師の下で日々稽古を積んでいくことは、総合的なエッセンスを実装した「大人の総合学習」であると感じました。多くを学んだ実感を得た一日でした。
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2023年9月16日
お茶会でのお点前をして
─新潟県文化祭茶会─
斎藤和子(新潟不白会)
九月十六日、新潟県文化祭茶会にて中野里雪先生が新潟不白会として初めてのお茶会を担当され、私もお点前のメンバーとして参加しました。里雪先生から「今回は立礼席なので華やかにしたい」と言われ、五人のメンバーは着物の打ち合わせをしたり、前日までお点前の確認を兼ねて練習を行いました。当日は宗順会長はじめ新潟の先生方・先輩方が受付・水屋に入っていただききお客様をお迎えすることができました。
私は一・二席のお点前担当で、里雪先生は隣で今回のお道具、取り合わせについての話をしています。斑唐津の主茶碗に家元が『今から』と銘をつけて下さったこと。扁額は会津八一の書で、里雪先生のお席への思いを感じ、心が熱くなりました。お客様の「お茶美味しかったです」の一言が全てのお礼の声として聞こえ、こんなに嬉しい事なのだと。湧いてくる新たな気持ちを噛みしめました。茶の湯の美学をたくさんの角度から学ぶことが出来た一日となりました。
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2023年9月10日
八女家元招請研究会
家元招請研究会
跡部宗佳(八女不白会)
先日、家元の研究会に参加し、一番印象に残ったことは「茶会の主役は誰か」というお話でした。
家元は、「茶会の主役をお点前する人だと勘違いをしていませんか」とおっしゃいました。私は客の時も、茶席でお点前をする時も茶会の主役はお茶を点てる人だと思い込んでいました。勘違いをしているから、お点前のことで頭がいっぱいになり、平常心をなくす自分がいたのです。「主役は客人だ」という言葉に目の前が明るくなった思いがしました。
私は、現在高校の茶道部で指導する立場にあります。研究会の後「、茶会の主役は誰か」の話を高校生にしました。文化祭での茶会を控えた子供の顔がぱっと笑顔になりました。私は子どもたちにも同じ勘違いをさせてしまっていたのです。
茶の湯の核心を知り、以前にも増してお茶の時間が楽しくなりました。「今の自分がおかれた場所と力と手数で一生懸命工夫をして、お客を迎えてもてなす」。この茶の湯の本質を、自分のものにできるように精進したいと思います。
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2023年9月9日
久留米・佐賀家元招請研究会
家元招請研究会
西依宗直(久留米不白会)
今回は久しぶりに家元にお越しいただき、さらに初めての佐賀不白会の皆様との合同の研究会でした。緊張感と同時に一堂にお会いでき、和やかな雰囲気でした。この三年間はリモートでの指導でしたが、対面での「体操十種」では、身体が思ったより柔軟に動くようでした。
小習では不白の郷里、那智の滝を描いた不白画讃のお軸をかけていただきました。
お花に四季があるようにお軸も同様であることだと感じました。
後半は家元にご指導いただきながら、久留米支部は「花付き花月」、佐賀支部は「札なし花月」を担当しました。
二種類の花月を比較でき、それぞれに良さがあり分かりやすく学ばせていただきました。花に当たったから仕方なく茶を点てるのではなく、その時は亭主になりきって最高のお茶を点てること等、多くの教えを受け充実した一日でした。
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2023年9月5日
山形オンライン研究会
オンライン研究会
橋本宗千・本間冨美子(山形不白会)
○山形不白会ではオンラインで家元研究会を行いました。「身体への旅」と題し、「頭の位置と腹式呼吸」の大切さを教えていただきました。頭の位置、良い姿勢はずいぶん前からの私の課題です。
朝起き上がるまでの時間に、寝ながら体操をゆっくり自分なりに初めていいます。ぎっくり腰になりお茶会を急に休まざるをえなくなったこともあり、筋肉を柔らかくするためにも毎日少しずつ続けています。
高校で指導する際、茶の湯を始めるときは、必ず背筋をピンと伸ばしてからの挨拶を心がけています。頭の位置についてもしっかり意識を持つよう伝えていきたいと思います。
花入と薄板についてとても分かりやすく教えていただきました。真、行、草を心得、茶席を設えたいと思いました。 (橋本宗千)
○後半の花付花月は、琉球吹きガラスの花器がなんとも素敵で、
花を生ける楽しさ、愛でる楽しみとお茶席の空気が伝わってくるようでした。
札なし花月は、客自ら「月」「花」を選ぶことも衝撃的で、全員に役が回ってできるのも楽しく感じられました。
直門の方々のきれいなお点前、茶席での集中力に茶の湯の奥深さが感じられました。 (本間冨美子)
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2023年8月2日
クルーズ船でおもてなし
川山宗初(青森不白会)
八月始めのねぶた祭りの期間に三日間、青森港に寄港するクルーズ船(ダイヤモンドプリンセス、ベリッシマ)のお客様にお茶会でおもてなしを致しました。
北のまほろば歴史館という、青森の民俗風俗を紹介する博物館の一画で、氷点てのテーブル茶席です。外国のお客様が中心でしたので、目に鮮やかな野点用の傘や赤い毛氈を使い、視覚的に日本を印象付ける作りを心がけました。
抹茶に触れたことのないお客様も多く、彼らが初めて抹茶を飲む瞬間は微笑ましいものでした。中には「お茶の茶碗ではなく、グラスに入れてくれれば飲める」という方もいらして、グラスに移し替えてお出ししたのも印象深い出来事でした。お互いの国のお茶についてのお話に花が咲き、茶の湯で国際交流を深められた素晴らしい機会となりました。現在では抹茶も世界に浸透していると思っていましたが、まだまだ知らない人が多いと知り、世界中に抹茶を広めるためには多くの余地があることを実感しました。
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2023年7月3日
高知家元招請研究会
家元招請研究会
中山精雪・伊藤温雪(高知不白会)
●リモートから今回久し振りに高知にお越しいただき、お目にかかれて嬉しく思っています。花月では感染対応に併せてのお茶碗の扱いから部屋に合わせてのしつらえ、またお客さんの所作や花札の扱いなど、教わる事が多種多様で、まさしく花月百遍おぼろ月のような感じでした。寝ながら体操は、早速家で行っていますが、いざやってみると家元のようにスムーズにできません。自分なりに継続していき心身ともにリラックスしていきたいと思います。そして、短時間でしたが、新柳先生のお灰はとても綺麗で感激しました。再た高知で家元と新柳先生に教授していただける日を楽しみにしております。 (中山精雪)
●体操実習では、年齢相応に身体が固く苦労しました。花月では点前を目を閉じて試みてみたらとの指導が印象深かったです。目を開けていていてもしょっちゅう間違うレベルでは大変なことになりそうだと感じました。指導は見た目より見えない本質を心で掴めの意味と受け取りたいと思います。 (伊藤温雪)
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2023年6月25日
青森家元招請研究会
家元招請研究会
外崎宗優(青森家不白会)
六月二十五日、青森市ホテル青森において、午前は体操、午後は軸の掛け方、花付花月(札あり)、花月(札なし)が行われました。
花付花月(札あり)では、お客様三人の中に雲鶴先生に加わっていただきました。私は亭主を担当し、花は雲鶴先生に花所望し、生けていただきました。宗全籠に見事に生けられた花は、部屋の雰囲気を華やかにしました。
コロナウィルスの影響で久し振りの札あり花月でしたが、札の出方によって各人がそれぞれ臨機応変に対応しなければならない緊張とわくわく感をみんなで共有するところが難しくもあり、また面白いのだと改めて思いました。
お客様に助けられ、とても楽しい有意義な研究会でした。
また、雲鶴先生の貴重な茶籠をご披露いただき、一つ一つ吟味されたお道具を拝見でき感激いたしました。
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2023年6月18日
大分家元招請研究会
家元招請研究会
財前宗忍(大分不白会)
六月十八日、大分へ家元にお越しいただいて四年ぶりの研究会が開催されました。待ちに待った一日は、梅雨の最中ではありましたが、雨も上がりお庭の緑と時折耳に届く小鳥の囀りの中で始まりました。
午前中は今年の課題である体操から始まりました。一つ一つの動きを、ゆっくりと呼吸に注意をしながらと、丁寧にご指導くださいました。日頃の運動不足から、ついて行くのがやっとでしたが、終わった後は背筋が伸びとても爽やかで身体も軽く感じられました。
続いて小習として、家元が持参下さった短冊「虚子と芋銭の句画讃」を拝見いたしました。大分にいては見る機会の無い品々で、貴重な体験でした。
午後からは、札なしの花月と札を使っての花付き花月をご指導いただきました。札なし花月では亭主や通いの役割、役を名乗った者の所作を教えていただきました。続いての花付き花月では、私が亭主をしました。折据が廻り久し振りに引く札に、少し戸惑いがありました。今回、二つの花月を比較することができて、それぞれの花月での役割の違いや共通点、心構えなどとてもわかりやすかったです。札なしは、各自がお席全体の流れに気を配り、役を名乗るところがありますが、折据を廻すと自分の役を札にゆだね無言で緊張感の中進んで行きます。日頃のお稽古でも比較して二つを行うと面白そうです。
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