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2019年4月10日

共食論の理想と現実

足立淳雪(東京不白会)

 諸外国から国王や大統領など元首暮らすの国賓が来日されたとき、天皇・皇后両陛下は宮中で盛大な晩餐会を開き歓迎の意を表される。その国賓は滞在中に同国の大使館なりホテルなりに両陛下をご招待してリターンバンケットを行い謝意を表す。このように人類は古代から、そして未開の民であっても、ひとつの場で同じものを飲食する、つまり共食をすることによって、親睦を深め合ってきた。
 茶の湯は、それが最も洗練された形の文化である。しかし正式の茶事の場合、これまでは、亭主はサービスに徹し、席中の懐石では、客から「お持ち出しで、ご一緒に」と勧められても、「勝手でご相伴いたします」と固辞するのが常であった。
 これに対して、家元は、それでは共食の理念に反すると、亭主の持ち出しをご希望になる。たしかに主客の間に和やかな会話が弾み、共食の効果が実現するのだ。
 ところが、ところがである。実は昨夏、家元が軽井沢のご別荘に来られたときに、近在の我が家に、粗末な茶事でお招きした。家元は、例のご持論により、亭主の持ち出しを望まれたが、台所に料理人か細君でも詰め、お運びは弟子がなどという訳ではなく手を借りたい猫一匹も居らず、何事も一人亭主が席中でおしゃべりしていたら、次のコースは何も出てこないで、お茶事がストップしてしまう。
 このような貧寒たる茶事は別にしても、これから若いお茶人が、自宅での茶事を志すような時には、本懐石どころか半懐石すらままならないかもしれない。そんな折は、日本が世界に誇るお弁当か。大皿盛りのビュッフェスタイルか。家元がお勧めのテーブル茶ではそれがふさわしいかも知れない。
 一人亭主の茶事でも、共食の理想を実現し、お茶の風情の溢れる良い案が、きっと創造されることだろう。

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2019年1月20日

新潟不白会 八十五周年記念 初釜

佐藤宗孝(新潟不白会)

 去る一月二十日、老舗料亭鍋茶屋に家元ご夫妻、博之様、宗康先生ご夫妻をお招きして盛大に執り行われました。
 濃茶席とテーブル席があり、一グループ約三十人、三つのグループに分かれて席入りしました。濃茶席で、中野支部長と宗康先生の挨拶を伺っていると、菜花と鮭びたしの八寸が出され、嶋台のお茶腕になみなみと越乃寒梅が注がれ、お正客より順に回ってきました。雰囲気も一気に変わり皆さんのお顔に笑みがこぼれます。サプライズのもてなしに私の緊張も飛んで行きました。その後のお濃茶が一層美味しく感じられました。
 次は私達のテーブル席です。私のテーブルには雲鶴先生がお座りになり、家元ご家族のスキーの楽しい思い出もお聞きしました。テーブルを囲んみ、お茶を点てながら雲鶴先生の温かいお人柄に触れたことも有意義なひと時でした。各テーブル、お花の生け方、道具の組み合わせ、それぞれ個性がにじみ出ていて、楽しいお席になりました。
 午後の懇親会では、家元の篠笛をじっくりと拝聴。お楽しみ抽選会では家元からの色紙のプレゼントもあり、当選した方の嬉しそうな表情が忘れられません。次回は五年後の九十周年、皆さんお元気でまた集えることができますことを祈念し散会となりました。

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2019年1月1日

各地初釜だより

2019年1月12日

◎仙台同好会

上野 爾今

 一月十二日、国分尼寺逢庵にて初釜。 家元、雲鶴先生、元仙台博物館館長・佐藤憲一先生、岩手支部長・澤野先生を迎え華やかな席となる。会席、お濃茶と続き、家元持参の掛物・伊達政宗消息を佐藤先生の解説で勉強、贅沢な席。消息から小田原における千利休との出会いのことが膨らむ  別茶室にて客人はお薄をいただく間、稽古仲間が代わる代わる自由にお薄を点て、賑やかに一服を楽しんだ。
 一月二十六日、場所を変え福聚院 逞々軒にて初釜スタッフと当日欠席者のために初釜趣向で労い茶事をする。炭手前から濃茶 お薄と。お薄は新しいメンバーも和気あいあいに一服を点てる  新人の活躍が目を見張る。 毎回稽古前に全員にて茶花を入れる。これが稽古場の楽しみの一つでもある。雲鶴先生のご指導の賜物でである。

2019年1月13日

◎岩手不白会

澤野宗桂

 家元ご夫妻には岩手不白会の初釜にお揃いでご来席いただき大変光栄に存じました。幸先よいスタートを切れたと思っております。お年始のお心遣いを頂戴いたしまして恐縮に存じました。
 前日小枝和尚様の初釜に初めて出席させていただき、次元の異なった雰囲気で緊張いたしましたが、大変よい経験をし、また楽しく過ごす事ができました。
 今年はご初代生誕三百年諸行事でご多忙を極められると存じますが、私どもは家元のご指示に従い邁進いたしたく思っておりますので、どうぞご指導よろしくお願い申し上げます。   

2019年1月23日

◎新潟不白会

中野宗順

 先日は大寒の新潟へ皆様おそろいで御出席いただきまして、誠に有り難うございました。
 お陰様で八十五周年の初釜も盛大に終えることができました。支部の皆様も大変楽しまれた様でございます。
 舞台の上での家元の篠笛も美しく、音色も新年を寿ぐにふさわしく今年も一同にとって良い年になる事とうれしく拝聴いたしました。
 濃茶の前の祝盃もサプライズで喜んで頂きました。家元、雲鶴先生、宗康御夫妻、博之様とそれぞれお正客をしていただき、皆が御一緒に共に出来たことに感謝申し上げます。

2019年1月27日

◎長野不白会

市川宗恵

 少し遅めの初釜が小諸文化センターで行われました。
 当日の朝は、新年のはじまりを祝うかのように辺り一面銀世界でした。
 足下が心配な中、総勢二十名の出席者でした。この初釜の時だけお会いする会員さんもいらっしゃるので、 とても楽しみな一日であり、大切な一日でもあります。
 支部長をお正客に、お客様は、今年はくじ引きで順次席が決まっていきました。支部長のご挨拶から始まり一献を傾けながらの楽しい会食が進みました。お席は一月も下旬ということで、及台子に朱手桶の趣向。お床の花も松に菊と、随所に初釜らしさの演出がされていました。
 私はお当番として今回、薄茶点前を担当致しました。
 以前、招請研究会で、お茶はいかに美味しくお客様に飲んでいただくかが大切、とのお話を家元からうかがった事を思いだしながら薄茶を点てました。冬なので少し熱めに点ててしまいましたが、お正客の「美味しいですよ」のお声に安堵いたしました。

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2018年12月1日

ご相伝式に列席して

高木宗永(東京不白会)

 先日は、ご相伝式に列席させていただき、ありがとうございました。小さい頃からいつか師範になれるように、いつか家元にお会いできるようにと稽古してまいりました。何度も写真で拝見してきた家元邸は、東京とは思えない程静かで、その静けさがとても心地よく、趣深く感じました。
 〝いつか〟は夢のように遠い日のお話と思っていましたので、目の前でお点前拝見させていただき、本当に嬉しかったです。何より嬉しかったことは、家元とお話しさせていただきながら、お食事できたことです。
 共に食し、一献交えることは、こんなにももてなしの心を伝えることなのだと改めて感じました。「ようこそ、おいでくださいました」と今まで口にしたり、言われる事はありましたが、それを肌で感じとることができたのは初めてのことでした。もてなしに心を入れること、所作やふるまいで示す事がまだまだ私に足りない「力」なのだと知ることもできました。
 「お茶を〝行く〟ものではなく、家で〝する〟ものにしなさい」  最後に家元が話をされた言葉を自宅に帰ってからも、よくよく考えています。茶道が稽古場の中で行うものでなく、毎日の生活、普段の所作からも学び精進できるものであるということかな、と考えました。
 看板に恥のないよう、精進に努め、次に東京へ行ける日までに、少しでも成長しようと決心がつきました。

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2018年11月30日

ライプツィヒで茶の湯を

大黒 耿雪(青森不白会)

 旧東ドイツの南にあるライプツィヒを訪れた。この街にマクス・プランク研究所というノーベル賞受賞者を何人も輩出している物理学や生理学の研究施設があり、息子が勤務している。変わり者で高校時代は作曲家を目指し、その後、理学療法士になって病院に勤務すると次は「脳の研究をしたい」」と大学院に進み、医学博士の称号を得、東京大学、オックスフォード大学の研究員を経て現在に至る。厳しい世界らしく、来春までに評価される論文を書かないと雇用が継続しないかもしれず、在籍している間に見ておきたい、と訪れる事にした。 すると息子から「研究所でお茶を点てて欲しい」と要請、慌てて道具一式をトランクに詰めたのだった。
 研究の合間にコーヒーなどを入れるための部屋で、テーブルでの立礼の略式。最初の客は「日本の茶道にとても興味をもっている」という台湾からの若い男性で、息子が私の事を「ティセレモニーのマイスターだ」と説明、お茶を点てて出すと「日本のマナーを教えて欲しい」と尋ねてくる。「両手で持ち、正面を避けるように少し右に回し、二口か三口で飲んでください」と教えると「台湾にもお茶を飲むときのマナーを大切にする文化があり、とても親しみを覚える」と話した。二人目の栗毛色の髪をしたヨーロッパ人女性は飲んだ後「デリシャス」と感想を漏らした。この建物の中で茶の湯の作法を見せたのはおそらく私が最初、研究者も初体験の珍しさに満足してたようだ。私も未来のノーベル賞学者の卵にお茶を振る舞ったのは、後の誇りになる事だろう。

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2018年11月25日

招かれて味わった至福のとき

家元招請研究会 - 課題「唐物(茶通箱)」 

高橋宗津(岩手不白会)

 十一月二十五日、平成最後となる家元招請研究会は課題「茶通箱」でした。私は正客として学ぶ貴重な場を与えていただきました。
 家元が亭主、半東は博之様です。まず、「茶通箱」とはどのようなものか、本来の意味や用途などをご説明下さいました。また、今回は箱を表道具として棚に飾られました。
 箱の扱いは、指の運びや動きだけに気を遣う事ではないこと、心して取り扱うしぐさなのだと学びました。
 初座では、床の「茶是長寿友 宙心庵閑雪」のお軸で、若い頃の筆であろうと家元は由緒をお話しくださいました。翌日、十一月二十六日が、先々代さまのご命日、なにか特別な思いがいたしました。
 炭点前に入り、炉に寄ると、その種火の美しかったこと、感激いたしました。
 点心席では、お料理やお酒をいただきましたが、お茶事でのこの席は主席とは別のものだとわかりました。初座でも半東の役割は大事だと気づきました。
 後座では、喚鉦に迎えられて、お床の見事な花に見入り、座に着きました。
 厳粛で、美しい流れるようなお点前を間近で拝見し、丁寧に練られたお濃茶は、本当に美味しい最高のお茶でした。今、一つのお濃茶もいただいて二種の味の違いをはっきり感じました。茶碗拝見で、二服目の濃茶を飲み切ったときにも拝見に出されましたことに気づきました。一服目と同じ茶碗なのにと不思議に思いましたが、茶碗拝見は、お茶の色や香りを見、感じることだとお教え頂き、一服目とは別のお茶だからと、茶碗を見せてくださったとわかりました。
 半東の博之さまは、気づくとお茶やお道具をお運び下さっていて、その動きは、まったく自然で美しいお姿でした。
 いつの日か、茶通箱のようなお道具で、お茶好きな友を招き、二種の濃茶を点てちがいを味わい、楽しみたいと思っております。

田山宗由(岩手不白会)

 家元と博之様を岩手山の一際美しい小春日にお迎えしての研究会、茶通箱のお茶の掃き方から丁寧にご指導いただき、自ら亭主をなさり楽しみにしておりました炭点前をはじめ、全ての所作の変わらぬ美しさは体操十種の賜物でしょうか。またほっこりとした優しい銘の「木守」のお茶碗でとろりとしてふくいくたるお濃茶をたっぷりいただきました。お茶の味わいに集中できるように配慮されたお点前の進め方、お茶入、お箱の花押を拝見では一瞬身も心も引き締まりました。木守のエピソードや富士登山のお話を楽しくお聞きしてすっかり和みまして、席の設定を始めお心遣いをひしひしと感じ客として本当に何と幸せな研究会でした。社中もお稽古で茶通箱のお点前が思ったより簡単だったとそれぞれ言っておりました。まお亭主が二種のお茶を用いた事の方が会話もごく自然で現代にはあっているように思いました。お稽古に活かして楽しんで参りたいと思っております。ありがとうございました。
 博之様の半東としてのお働き大変勉強になりました。

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2018年11月17日

家元教場研究会レポート(16)

課題ー古典(相伝物) 第四回 茶通箱 

炉開き
下火に菊の葉を乗せ、塩をまいて清める。切り火をする

半東として

河内 彩雪(土B:東京不白会)

 お当番では、十一月の炉開きで行う茶通箱の半東という貴重な機会に恵まれました。半東は通常のお稽古でも動きに気を配りますが、研究会での相伝物ではなおさらのことでした。家元の濃茶点前の最中、ふっと口切りの茶の香りが漂ってきました。ああ、なんていい香りだろうと顔を上げて、ゆっくりと茶室全体を見渡すことができました。
 芳しいお茶を、美味しいうちにお客様にお届けしようと、自然と思いがわき、少し落ち着いて動けたような気がします。
 一瞬ですが、茶席の皆様と心が通い合ったように感じました。お客様をもてなすには、まず自分の心の平穏を保つことが大切だと気付きました。  

花月の間 水屋の準備1

水屋の準備2

水屋の準備3

水屋の準備4

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2018年11月2日

郡山市民茶会で茶箱の点前

渡邉宗翠(福島不白会)

 平成三十年十一月三日、郡山諸流茶道連盟主催にて七会場で茶会が開かれました。
 私は公民館の会議室が担当でしたので立礼卓での茶箱を使ったお席ににしました。
 大寄せの茶会での立礼の茶箱は初めての経験でしたのでご指導、ご意見を仰ぎ準備を進めました。
 当日、お客様も「珍しいお席で楽しませていただきました」とお話くださったり、「もう一回入ってもいいですか」と二回、私の席に入ってくださったお客様もいらして、亭主を務めた私も大変うれしく、楽しい茶会を経験させていただきました。

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2018年10月24日

家元教場研究会レポート(15)

課題ー古典(相伝物) 第四回 茶通箱 

次客として

斎藤 宗江(水A:東京不白会)

 今回のような茶事形式での「茶通箱」ははじめてです。
 最初に、家元から「茶通箱」は、到来のお茶と亭主のお茶との二種類のお茶を入れる箱というお話がありました。

家元 花月の間

そもそもなじみの薄いお点前がどのように展開するのか、興味津々でした。
 床の掛物は「菊慈童」。一献ではお料理を堪能しながら先日大分で行われた全国大会のお話で楽しくお席が進みました。家元のお炭点前を拝見して中立そして、お濃茶です。。一碗目は「星の奥」、二碗目は正客持参の宇治のお茶です。「茶通箱」独特の指使いはありません。家元は箱を棚からすっと下ろされ、お茶入を出され、二種類のお茶をいただきますと、確かに味の違いがわかります。お濃茶を中にして一座の人達の思いが一つになったような気がしました。二種類のお茶の味の話題で盛り上がり、楽しいなと感じました。気の置けない人達と二種類のお茶について話ができるような「茶通箱」のお茶事をしてみたくなりました。

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2018年10月21日

山形不白会 家元招請研究会

家元招請研究会 - 課題「唐物(盆点)」 

庄田宗雅(山形不白会)

数寄屋造りの和風で格調高い山寺芭蕉記念館研究室

宝珠山立石寺を一望

 十月の秋晴れの日に、山寺芭蕉記念館にて「相伝物 盆点」の家元招請研究会が行われました。
 敷地内からは俳聖松尾芭蕉が訪れた宝珠山立石寺を近くに眺めることができます。
 茶碗、茶入、盆とご持参くださり貴重なお道具を拝見させていただきました。
 家元のお点前で、お料理、お濃茶といただき、まさに「一座建立」と幸せな一時でございました。
 家元は、山寺の風景と中村昌生先生設計のお茶室に深く感銘を受け、「山形の方々はこんな素晴らしいお茶室を活用しなくては、もったいないですよ」とご進言いただきました。。
 随行の森田様には、水屋、半東をお手伝いいただき大変勉強になりました。
 
楽しい料理作り

笹原宗稜(山形不白会)

 今回研究会で料理を任せていただく事になりました。幾度か料理を作る機会はありましたが、毎回初心のような緊張を覚えます。
 家元は「濃茶には美味しい料理、美味しい酒、会話が如何に大切であるか」と話されておりますので、その言葉を肝に銘じながら五味、五色、五法のことも忘れずに時節の食材と器選びを楽しみながら進めました。
 向付には「鯛の柚子酢じめにもって菊三種をあしらい」、汁は「づいき芋」つぼつぼには、お客様がお酒を召し上がるということで「鰹の酒盗麹合え」また、八寸は「むかごと銀杏、海老に卵と山芋の寿し詰」など、もちろん美味しい山形のお酒を召し上がっていただきました。
 お席の様子を水屋で感じながら料理をお出しするタイミングも難しく勉強になりました。
      

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雲鶴先生をお迎えして

雲鶴先生招請研究会 

土田宗春(新潟不白会)

 新潟支部教授会が初めて雲鶴先生をお迎えして研究会が行われました。
 午前中は且座をご指導いただきました。設いは季節的に中置でしたので、お棚のないお点前を雲鶴先生より丁寧にお教えいただきました。午後は花月を二回いたしました。ご指示をいただきながらの分かり易いご指導で、皆楽しみながら勉強させていただきました。最後に皆でお薄をいただき、和気靄々の実りの多い研究会でした。

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2018年10月8日

水屋を担当して

家元招請研究会 - 古典(相伝物) 

下津浦靖雪(久留米不白会)

 肩衝で肩の巾が少し広く威厳がある朝日春慶作瀬戸の濃茶器、唐津の中里重利作の奥高麗茶碗、銘作「木守」。流祖不白作十牛の茶杓も家元がお持ちくださいました。いずれも手に取って拝見するのもはばかられるような立派なものです。床は、立花大亀和尚の一行書。
 家元は設えていた台子の位置をもっと前の方に進めてくださいと言い、畳一枚半前の方に置き換えました。その先にちょうど、書院造りの丸窓があり、前に進めた事により部屋全体に和の風情が漂い家元の見識の深さを改めて感じました。
 後座で、青磁の花入に色付き始めたマユミ、ホトトギス(満点の星)、沢桔梗が入って床の矢筈板の上に置かれた時、緊張が解け、私はほっとした気持ちを覚えました。
 水屋担当の私が今日一日、家元の亭主振りを間近で拝見させていただき、よい教訓を得させていただきました。全てにおいてお客様に精一杯のおもてなしを願う心意気を勉強致しました。

跡見の床

於 久留米少林寺

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2018年9月15日

家元教場研究会レポート(14)

課題ー古典(相伝物) 第三回 台天目 

「貴人として」

岡田 宗春(土B:新潟不白会)

 今回は、越後の豪農地主の奥方が、二人のお伴と江戸へ出てきたという設定でした。私は貴人にふさわしくないのでは、という重い心で臨みましたが、始まってみると、横山清輝筆の薄と月の掛物、サンマや菊など季節の食材を使ったお料理とお酒で、すっかり心がくつろぎ、お話も楽しく、いつしか時を楽しんでおりました。
 後座はどんな花が生けられているか楽しみにして席入りしたところ、見事に盛られた秋の果物の数々、枝付きの柿に栗、葡萄に蜜柑、梨、色付いた柿の葉、秋の訪れを心ゆくまで楽しむことができました。天目茶碗にたっぷりと点てていただいた家元のお濃茶の美味しかったこと。
 我が家には貴人はおいでにならなくても、お祝い事などのお客様を貴人点てでもてなしてみたいと思いました。

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皆が楽しめる観月茶会

柿崎宗恵(青森不白会)

  みちのくの善知鳥の宮に茶の集ひ和むこころそ楽しかりけり(宗慶)
 平成三十年九月十五日、善知鳥神社参集殿にて第二十三回観月茶会が開かれました。前日の神社の大祭、夜は百五十名の直会、それに続く茶会当日は、他流の方や、お茶の稽古をなさっていない方、お酒を飲みにいらっしゃる方と様々お集まりになり、準備は大変でしたが、賑やかな楽しい集いとなりました。
 お酒は七戸のまごころ、つまみは地元の物を籠に盛り、お点前は立礼で氷点。陰点も薬罐に氷をたくさん入れて冷たいお茶を出しました。皆さん珍しいといってお替わりする方も多く、九州、八女のお茶をおいしいと味わっていただき、準備の甲斐がありました。皆様喜んで帰りました。支部長一年生の茶会は、とてもハッピーなひと時でございました。

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2018年9月12日

家元教場研究会レポート(13)

課題ー古典(相伝物) 第三回 台天目 

「半東として」

小池 宗京(水B:久留米不白会)

 茶室は秋の空気に包まれ、季節の料理が出され、貴人もお付きの方お二人も、亭主の家元と共に本当に楽しい会話でくつろがれていて、皆様に一献をお勧めする私も、とても幸せでした。
 後座は息を呑むような静寂な世界。家元の真剣なお姿、臨まれる点前に緊張感が走りました。その心の込められたお濃茶を、柳原のお茶碗、堆黒の台を貴人にお運びする重圧に立居や足さばきが悪くなってしまいました。足腰を鍛える基礎から始めねばと、家元の推奨する体操がいかに大切か実感しました。
「水屋・料理担当として」

大塚 宗仁(水B:東京不白会)

 料理の準備で気を遣った事は季節感と衛生面です。重陽の節句、中秋と続く季節を感じるものを、シンプルに、素材を大切に用意しようと考えました。
 食べやすさ、お口に合ったかどうか気にかかっていましたが、お客様から美味しかったと言っていただき安堵しました。ただ、お客様が貴人という設定ですと、内容はどうだったのか、品数は絞った方がよかったか、など課題が残りました。
 一緒に料理担当をした飯泉さんが中里花子さん作の皿を持参、それを見て雲鶴先生が花子さんのお父様の中里隆さん作の鴨の徳利を出してくださり、思わぬ出合いがありました。
 昨年は自宅茶の実践をし、今年は一献の準備。我が家でも友人やお客様を招いてお茶を楽しめるような気がしてきました。

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2018年9月11日

家元教場研究会レポート(12)

課題ー古典(相伝物) 第三回 台天目 

台天目の半東をしてみて

大野宗育(火B:東京不白会)

 これまで、台天目の稽古というと、書物に沿って貴人のあしらい、台天目の点前の注意事項を学ぶことでした。しかし、今回の研究会では設いから実際にお客様と亭主、貴人とお伴の関係を明確にするものでした。初座では、貴人を恭しくお迎えし、後座ではまさに一座建立という雰囲気でした。
 このような設いで実践してみると、やはり貴人は台天目で一碗でいただき、お伴は、別の茶碗で台なしでいただくことがしっくりきました。さらにここで、亭主相伴となると、普段稽古しているように、台天目で一同飲みまわすという方法より、亭主は、お伴と一緒に相伴するというのが、なるほど道理にかなうと思いました。
 実際の半東の動きは、より複雑で、その場で臨機応変に動かなくてはならないので、もっと実践を重ねる必要性を感じました。
 貴人様とお伴への接し方は、区別しているようで、区別の加減が難しく、また貴人様への接し方とともに、相伝式で使われるような大変貴重なお道具を使わせていただき、道具に対しても丁寧にしなければという気持ちになり、その両方への気持ちの使い方で動きがぎこちなくなってしまうような気もしました。 そのようなことから、傍から見ると動きにめりはりがなく見えてしまうのだと感じました。第一に貴人様を待たせないことに心を配ること、とご指導をいただき、納得しました。
 ご相伝の台天目では、書院の設いで大棚でお点前するものと思っておりました。ところが、今回は、糸巻棚で夏の涼しげな設いのまま、どのように台天目のお点前をされるのだろうかと思っていましたら、糸巻棚の上に天目台のみ飾られ、貴人のお茶が出される際に台にのせられました。それはとても自然で、流れるようにお席が進んでいきました。
 状況に応じたおもてなしができるようになることを、今回の研究会で、学ばせていただきました。貴重な経験をさせていただきありがとうございました。
 貴人様を招くことはなかなかできませんが、どんな場面でもそれに準じたおもてなしができるよう実践していきたいと思いました。

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2018年9月8日

ロサンゼルス活動報告

西村 宗櫛(羅府不白会)

 ロサンゼルス不白会は今年も様々なお茶会を頼まれ皆で楽しく江戸千家のお茶をしております。
 どうぞ日本の皆様、応援してください。
・二月 ランチョパロスバーデスアートセンター茶会
・四月 トーレス文化祭
・六月 ホンダモータース おもてなし茶会
・七月 デリシャス リトルトウキョウ茶会
・八月一日 TVチャンネル7 朝のニュースで江戸千家LA不白会の紹介
・九月二日 ジャパンハウス オープニング茶会
・九月八日 パロスバーデス茶会

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2018年9月6日

長野不白会会長傘寿のお祝いと感謝の茶事

神津宗栄・下村宗悦・李 宗福(長野不白会)

 平成七年より長野不白会支部長をお受けいただいている李宗福先生がめでたく傘寿を迎えられ、九月六日、「傘寿のお祝いと感謝の茶事」が菱野温泉茶寮「花おか」で行われました。
 まず、支部長のお申し出により六名の物故者に献杯が行われました。続いて本懐石のお料理で始まり、貴人点、薄茶と続きました。最後に社中の方から花束贈呈、支部長のお言葉にもこれまでの長い年月への思いが込められ、皆様目頭を押さえていました。江戸千家のお茶を通し強い絆で結ばれている事を感じた一日でございました。厳粛の中にも楽しいお茶会でした。
●傘寿を迎えて 
      李 宗福
 長野不白会の支部長をお受けいたし、今年で二十四年になります。今年傘寿を迎えました。先輩の方々、また会員皆様のご協力のおかげで無事今日まで、楽しい茶の湯の道を支部長として務めてまいることができました。会員の皆様が準備したお祝いの会、床には瑞雲、大徳寺の掛物が掛けられ、貴人席にご案内いただきました。本懐石で千鳥の盃、炭点前、貴人点て茶碗は、建窯天目で美味しい濃茶をたっぷりと、まさにお茶の醍醐味を感じ、茶道に精進し、本当に幸をしみじみと感じました。もう少し皆様と共に、江戸千家の和を広げていきたいと思います。

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2018年9月2日

新潟不白会支部講習会「都のお茶・江戸のお茶・東京のお茶」

高野邦子(新潟不白会)

 九月二日、武者小路千家官休庵の千宗屋様と、川上博之様をお招きした講演会が、新潟不白会主催で催されました。
 利休に始まる茶の歴史、流儀の歴史に始まり、現代のマンションならではの茶室の工夫など、お話は大変興味深いものでした。
 なかでも、東京のマンション内にある宗屋様のお茶室「重窓」のお話や、リビングに置かれた立礼卓への思いが印象に残りました。現代の生活空間に違和感のない茶の湯のある暮らしは憧れです。これは「自宅の茶」を学ぶことと共通点があり、目指すものは同じでは……、という思いに至りました。宗屋様はたくさんのアイディアをお持ちなのだと思います。
 お二人の対談では、博之様が武者小路千家で修行することになった経緯や、去りがたく修行を一年延ばされたことなど、仲のよいお二人のお話を楽しく聞かせていただきました。
 各社中のテーブル茶のおもてなしもあり、その手伝いにも参加でき、有意義な一日となりました。

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2018年9月1日

茶の湯の普及をめざして

亀山 穂雪(高田不白会)

 友人二人からそれぞれ依頼をもらいました。一件目は、和服を着て何かをしたいということでしたので、椅子とテーブルでお茶を点てる稽古をしました。まず、私が習っているヨガの呼吸法を取り入れてストレッチをした後、和服着用時の所作を実践し、テーブルに着きお菓子のいただき方やお茶の点て方を教え、自分でもお茶を点てたり飲んだりしてもらいました。友人以外三名のお客様は、お茶を点てるのが初めてでしたが、またやってみたいという声、帰りに茶筌を買って帰った方もいたと聞き、私もやってよかったと思いました。
 もう一件は、高田城の復元を望む市民団体のシンポジウムでお茶席を用意してほしいという依頼でしたので、簡単な茶席を設け、高田藩と江戸千家の関係についてお話をする機会も得ました。、 今後のシンポジウムにも関わっていくことになり、自分ができる範囲で活動を広げていけたらいいなと思いました。

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