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2020年7月20日

自宅の茶

岩手不白会研究会 

 岩手不白会では、今年の研究会テーマである「自宅の茶」が七月二十日(六席)、二十一日(七席)に開催されました。本来は家元を招請する予定でしたが見送られ、不白会会員だけでの自宅の茶事となりました。 最後にホテルニューウィングで報告会があり、リモートでの家元の講評がありました。各席のレポートが届きましたので、一部を紹介します。
■亭主 荒木田宗一
 半東 林 宗悦

◦お客の感想

 梅雨晴の一日、中津川原より心地よい風が入り、澤野先生と荒木田さんとのお話も楽しく素晴らしいひと時でした。おじい様(吉川保正)とお母様の思い出のお道具の取り合わせ楽しかったです。江刺の涼鉢を頂き、お濃茶席に入りました。ご亭主の奥様の手づくりの栗の渋皮煮をおいしく頂きました。

◦亭主の感想

 当日の梅雨晴は頂いた庵号、晴空庵のお陰です。気持ちのよい席を持ちました。茶席の前の点心はすくい豆腐のすまし汁、黒むつの西京焼きと菊の司の本醸造を味わっていただきました。家元からいただいた目を見張る北門鎮護神の山(岩木山)を床に飾り、祖父が民藝にも係わっていたので、 我が家の宝、河井寛次郎の花入に紫陽花とギボウシを生け、南部鉄器の鉄瓶で濃茶を点てお出ししました。お薄は林宗悦さんに点てて頂き、私は席に入り、澤野先生と楽しくお話できました。
■亭主 中丸宗京
  半東 高島照美
 正客の新柳様は、欠席となりましたが、社中でカバーし、正客と三客に助けられながら、早めに始め、予定通り終了出来て、 報告会に参加できたことはよかったと思っています。家元の色紙〝白椿 一輪生けて 小春かな〟を頂き感動いたしました。
■亭主 小苅米宗翠
 日程がウィークデーにあたり、家族が留守で丁度よいので(?)、引き受けました。終活を考え、庭を畑にしてしまいましたので、お花を探したり、食材を探し回ったりと、当日までハラハラでした。臨機応変、メニューを変えれば良かったと反省です。茶事の実践、その後の報告会までの時間が十分ありましたのでお客様にゆっくりしていただく事ができ、半東とのいつもの連携プレーで焦らずに進めることができたと思います。またひとつ、いい経験が出来ました。
■亭主 福士宗信 宗久
 ◦クールビズのテーブル茶事  盛夏ですので、家元提唱のテーブル茶事に挑戦してみました。案内状にはクールビズのテーブル茶を差し上げますのでお洋服で気軽にお越し下さいと書き、お送りしました。  茶事当日の朝は、打ち水をしてお迎えし、まずは居間で軽いお凌ぎを差し上げ、続いて座敷に移り座卓でお濃茶を差し上げました。
 床の間には家元から戴いた軸を掛けました。二十年ほど前西和賀町の女神山に登山した時の思い出の軸で山の画と〝往き〳〵てひいとつふたつ蛍かな〟という家元の俳句が書かれています。お濃茶は、おひとり一碗ずつ差し上げましたが、これがなかなかうまくゆかず稽古不足を痛感しました。引き続きお薄をそれぞれ三人に差し上げ、クールビズの初テーブル茶事をお開きとしました。
 水屋は家内で、初めて二人だけでお客様を接待しました。至らぬ点があったと思いますが報告会では石田ご夫妻から今までのお茶事のイメージと違ってとても楽しかったとの言葉をいただき、恐縮するとともに少しホッとしました。
■研究会を終えて…

岩手不白会会長 澤野宗桂

 この度七月の研究会はコロナウイルスの問題で家元、新柳様をお迎えできず、残念なことと思っております。
 このような状況でも新柳様の御尽力でリモートで家元のメッセージを出席者全員各テーブルでお聴きすることができました。お陰様で報告会が充実したものとなりました。
 各亭主方はそれぞれ工夫したお道具組、そしてお料理にお酒のお茶事で、お客様をお迎えする思いが充分に伝わって参りました。一人分の御濃茶はむずかしいものですが、とても美味しく点てられていて感心しました。
 この度の家元のご褒美の色紙は亭主全員に、空也の最中は出席者全員で頂戴いたしました。報告会は二日間共真面目に和気靄々に終了いたしました。今までに経験したことのない研究会でございましたが、忘れられないものとなりました。

オンラインで家元の講評を視聴

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2020年6月1日

稽古再開に思う

御堂島良子(長野不白会)

 長野県で緊急事態宣言が解除された六月一日、お稽古が再開されました。
 「家元稽古場におけるコロナ対策」を基に李宗福先生が細やかな配慮をしていただき、いつもと同じようにお稽古に励むことができました。
 和韻点ては、私にとってははじめてのお点前で、流祖没後二〇〇周年を記念する全国大会で、孤峰忌にあたる二日目に家元が点てられたということを、後に記事により知りました。
 「人類はいままで、時代を先取りしてくれた先駆者により導かれてきた」
 コロナ禍に関わるある研究者の言葉ですが、 家元ご考案の和韻点ては、今の状況に相応しいお茶の点て方だと思います。 当たり前のようにお茶室への木戸をくぐり、先生が丹精を込められたお庭に心和ませていただきながらお稽古に励むことのできる日常が、なんと幸せなことかと、改めて感じる日々であります。
 七月最初のお稽古は、佛国寺石雲和尚様の「一志一道」のお掛け軸の前で心静かに和韻点てのお点前を学びました。
 「惑うことなくひたすらに励むことこそが一期一会」と、心に深く刻ませていただきました。

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2020年2月23日

長野不白会支部長ご退任に寄せて

御堂島良子(長野不白会)

 令和二年一月二十六日、長野不白会の初釜でございました。名残を惜しみながらの帰り道に、李宗福先生の二十五年にわたる支部長御退任への感謝の会が提案されました。
 「社中中心のこぢんまりした形でなら」との先生の思いを大切に会場を設定し、二月二十三日は御在任中の月日に話が尽きない時間でございました。
 二十五年間……その歴史のもつ本当の意味(苦悩や喜び)もわからぬ入門したての若輩者でございますが、先輩の皆様の回顧の一言一言から李先生でなくては誰にもなし得ることができない多くの業績に触れさせていただくことができました。
 「李先生が二十五年前に支部長を受けてくださり、以後先生の熱意と手腕で導いてくださらなかったら今の私はなかった」
 「どんな困難をも全て引き受けて、それを前向きに明るくさらりと解決なさるのよ」
とおっしゃる大先輩のお言葉のように、李先生の生き方から学ぶことはあまりに多く、先生の下でお稽古させていただける幸せに感謝し、更に精進してまいりたいと強く身が引き締まる思いでございました。
 李宗福先生のご健康を心よりお祈りし、余韻にひたりながら帰途に着きました。

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2020年1月26日

高知不白会初釜

矢井田供美(高知不白会)

 高知不白会の初釜が令和二年一月二十六日、カルポートにて開催されました。今年は、六年に一度、六流派の初釜の当番も重なり、大きな大役に緊張と不慣れな中、身の引き締まる新たな一年の始まりとなりました。
 当日は温かく好天に恵まれ、各社中七十名の会員の皆様が出席されました。
 床には、流祖不白の「山秀東海天」。そして若々しくたくましい「龍」の香合。実にインパクトがありました。何が来たって大丈夫。初心、原点を想います。そして人のつながり、亭主と点前の師弟のきずな、一座の静かな心の通い合い。会員の皆様方のおかげで温かい和やかなお席になったように感じました。
 今、目の前は大変ですけれど、年のはじめに大いなるお力をいただき、そのお茶につながりがもてましたことに、感謝でございます。

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2019年12月8日

自宅の茶に目覚めて

真子宗佐(佐賀不白会)

 昨年十二月、川上不白生誕三百年という節目の年に、家元邸でのご相伝式に出席させていただきました。家元は真剣なお点前を私たちに示してくださり、「実践が大切である」ことを重ねて話されました。
 顧みますとこれまで私は稽古にばかり関心が向いて、それほど実践をしていませんでした。これををきっかけに家人・友人相手に、自宅の茶を少しずつ始めてみますと、新たな発見や楽しみが拡がっていくのを感じています。
 正月にカナダの友人が来訪したときには、家族と一緒にテーブルを囲み、皆に茶を点てながら楽しく過ごしました。友人がカナダの自宅でも抹茶を飲んでいると聞き、日本文化に対する関心の高さに驚きました。 また、かつて茶道をされたことのある来客にもテーブル茶でのおもてなしはとても喜ばれます。近ごろはいつでも出せるように茶碗や茶杓・服紗などをお盆に準備し、毎日家人相手に茶を点てながらひと時を過ごしています。これからも稽古をしながら、楽しく自宅の茶を続けていきたいと思っております。

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2019年11月24日

家元をお迎えして

佐藤雅子(岩手不白会)

 令和元年十一月二十四日盛岡での家元研究会を終えて夕刻から家元が我が家においで下さいました。随行の博之様におかれましては十一月二十四日に斎号新柳をお受けになられたという事を漏れ承り、この度の茶席はそのお祝いを旨として準備を進めました。
 当日はお迎えのご挨拶に始まり、手作りの粗餐と手持の道具にての濃茶、薄茶そしてその後のハーブティーでおもてなし申し上げました。
 家元、新柳様そして岩手不白会会長の澤野宗桂様の幅広く深い話題に座はとても和やかに心地よく進みました。家元が前日東京でのお茶席で使われた楽直入のお茶碗をお持ちくださり、大振りでありながらも掌への収まり具合にいたく感激し、得難い経験で御座いました。
 家元は水屋で控えていた友人たちにもお声をかけ心配りに感謝の思いでした。
 外に出ますと街は深い霧に覆われておりました。お車が霧に吸い込まれるのをお見送りしておりますと、胸・心そして総身に心地よい爽やかさが満ちているのを感じました。翌朝めざめましてもその余韻が尚も溢れてこれもお客様のお人柄の賜物と感謝しました。
 畳一枚も無い拙宅でのお迎えは家元が常々お話しの「自宅での茶事」の実践です。このような機会を頂けました事に厚く御礼申し上げます。有り難う御座いました。
   秋麗や後嗣斎号受けらるる
   掌に名のある茶碗冬初め
   冬の霧茶席の余韻今もなほ
追伸
 後日家元より句入りの葉書が届きました。
   ロマネコンティ大気に触れて秋の宵

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2019年11月20日

二〇一九年研究会感想

家元教場研究会 

加藤宗克(東京不白会)

 今年(二〇一九年)の研究会の感想を述べさせていただきます。
体操十種について……
 研究会での体操のお陰で関節のまわりがほぐれるせいか、身体が軽くなったように感じ、普段運動不足の私には大変効果があるように思います。特に動作と呼吸を連携させて行うことを意識するようになりました。スポーツの世界ではよく「心技体」といいますが、お茶の世界でも心・技ばかりでなく姿勢をはじめとする「体」の重要性を改めて認識するようになりました。あとは日々継続して実践していくことだけですが、これが難題です。
小習……
 掛物の扱い、風炉の灰の作り方、茶掃き、茶入の扱いなど手本を示しその後実践させていただき、つい自己流になりがちなところ、基本の取り扱いを勉強することができました。特に風炉の種類と灰型が参考になりました。
テーブル茶……
 テーブルでのお盆点ということで気軽な席の中に濃茶、花月、一献付を工夫しながら取り入れる方法について学びました。
 特に花月は稽古性の高いものと考えていましたが、テーブル茶で行うことで主客間でのゲーム性が高まったように感じました。一献付テーブル茶では半東をしましたが、茶碗やお道具の拝見などが主客間で円滑になされるため、いつもより半東の動きが少なく若干とまどいを感じました。
 末客として参加した際は、亭主と客の距離が近いせいもあるのでしょうか、一座の中にくつろいだ雰囲気が生まれ会話が弾むように思われました。亭主をなされた仙台の伊達様から来歴など詳しく伺うことができ、親近感が一層増しました。
 今回のテーブル茶を通して亭主と正客の会話の進め方や日常生活の中にお茶事をどう取り入れていくかなどいろいろと勉強させていただきました。
 その実践のためには断捨離と部屋のリニューアルが欠かせないと考えているところです。計画倒れにならないように無理せずに進めていこうと思っております。

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2019年10月27日

家元研究会にて

家元招請研究会 

田島宗実(次客)(八女不白会)

 朝晩と冷えてきましたが、当日はとても秋らしい気持ちのよい日でした。
 今年度の研究会の課題である体操十種は、三月の時より動きは静でしたが、大腿筋などがとても使われている事を感じました。また、腹式呼吸を取り入れた体操ですので、とても気持ちの良い眠気を誘う気分になりました。
 その後、小習にて抹茶の支度でした。お客様をおもてなしするうえで、最も重要な事は、お客様に如何に美味しいお濃茶をお出しするかということです。お道具の取り合わせやお料理にも気を配りますが、それはお濃茶を美味しくするためのもので、何よりも大切なお客様のことを思い、どのようなお抹茶を選ぶかであるという事を教えて戴きました。
 昼食後は、テーブルのお濃茶でした。私は、お家元のお濃茶を直々に戴けるという事でとても嬉しく楽しみでした。しかし、いざお家元の前に座りますと緊張してきました。お家元おもたせの空也最中をご一緒に頂き、お話をさせて戴きましたので、次第に緊張はとけてきました。ところが、お家元のお点前が始まった途端、袱紗さばき~茶筅通しと、その張りつめた空間を感じる事ができました。丁寧な心のこもったお濃茶の点前を目の前で拝見でき、緊張しながらも美味しく戴きました。
 この一服のお濃茶に気持ちを込めてお茶を点てるという行為は、一朝一夕に習得できるものではありませんが、日頃のお稽古の時も常々心がけて臨むべきである事を学ぶことが出来ました。また、この機会を戴けたことに感謝いたします。

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2019年10月22日

秋の日の実り多き研究会

家元招請研究会 

池内有紀子(茨城不白会)

 当日は秋雨の中、家元と博之様にお出まし頂き、体操と小習(灰型のお勉強)そしてテープル茶と盛り沢山な一日を過ごしました。 先ずは笠間稲荷神社さまの大広間をお借りしての体操からでした。正しい姿勢を保つ事と年齢を重ねても若々しく生きていくためには、筋肉をきたえる事が大切だと言うお話を聞きながら、柔軟体操からはじめ、美しい立居に必要な足腰の筋肉を鍛えつつ最後に特別に足ツボ体操まで教えていただき、あっというまに2時間近くが過ぎてしまいました。
 続けて道安風炉を用いた遠山型の灰作りを博之様より御指導頂きました。灰型を作る際になにより大切な事は五徳をしつかりと据え付ける事、そしてよく炭が起き、さらによく湯が沸くことを重点において作る事だと教わりました。見た目の美しさも大切ですが、湯がしつかりと沸かなければ台無しになってしまうという事です。また五徳をしつかりと据える際に、位置・高さ・釜とのバランスをミリ単位で調整するためにコインを使用する事もあるそうです。なんとも繊細で奥深い作業であると感じました。
 最後に小さめの座卓を用いてのテープル茶(薄茶)をいたしました。亭主と正 客の距離が近く、お手前も緊張感溢れる雰囲気の中では御座いましたが、この日の感想なども交えながら会話も弾み、あっという間におしまいの時間となってしまいました。
 お帰りの頃には降っていた雨もあがり、心地よい疲労感と共に家元をお見送りして、秋の日の実り多き研究会もお開きとなりました。

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2019年10月20日

体操・小習・テーブル花月

家元招請研究会 

根岸宗昌(熊谷不白会)

 初めに十種の体操のポイントを詳しく説明くださり、実践です。頭の位置を正し、良い姿勢を身につけることが一番の基本であり、呼吸を整えることで自分自身を見つめることが大切とのことでした。硬くなった筋肉や関節を動かす柔軟、気功太極と進むにつれ体が温まり、気持ちもほぐれてきました。実際に体を動かすことにより自分の体の状態を知ることが出来、「続けると効果がある」との励ましに実践の意欲が高まりました。
 午後は「小習」の床飾り。茶人として一人前になるためには陰の準備が大切であり、自分で軸を掛けることにより、最適な軸の高さがわかるようになるとのご指導をいただきました。まず、自宅の掛軸で練習してみようと思いました。
 最後は「テーブル花月」。テーブルを囲み花月をしながら会話を楽しむ実践で、亭主としてお客様四人をお迎えしました。お客様との距離が近く札を引く楽しさもあり、主客で一体感を感じられる「テーブル花月」は、自宅での茶として実践しやすいものだと感じました。

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2019年10月15日

神戸同好会家元招請研究会

家元招請研究会 

◦テーブル濃茶で心の交流

鈴木宗陽

 私は自宅外の和室なしの貸会場で初心者向け体験講座を時々開催しています。茶道は敷居が高いと感じている方にも正座なしのテーブル茶を謳って気軽に参加いただいております。研究会のテーブル濃茶で私は半東を受け持ちました。亭主がお点前に専念できるよう半東はその手助けをするとのことですが、テーブル茶の半東は従来の濃茶点前の動きとは違うので、まずその出番が分からず戸惑いました。 テーブル濃茶の亭主が点前を始める前の準備の段階から自分の心入れが足りず、時間がかかってしまったこと、初めて使用するポットに入れるお湯の量が多過ぎたこと、亭主に頼まれた建水の持ち出しのタイミングが遅かったことなど反省点が多々ありました。テーブル濃茶が初めてでも臨機応変に対応できる力を身につけることが必要だと感じました。自ら考えて亭主の痒い所に手が届くような半東になりたいと思いました。
 テーブル濃茶のお正客は夏にご主がお亡くなりになり、喪が明けてのご出席でした。亭主である家元がお鳴物の場面で笛をお吹きになり、その曲が偶然正客にとって亡きご主人との思い出の曲であったのでいたく感動なさっておりました。いつもご夫婦でお茶を楽しんでいらしたので、亡きご主人も正客の隣で一緒に参加なさっていたに違いないとの話になりました。心をこめた丁寧なおもてなしから生まれた主客の心の交わりが感じられた感慨深い研究会でした。
◦心に残ったこと

安高宗幸

 関東・東北に甚大な被害をもたらした超大型台風直後の十月十五日、お家元を神戸にお迎え致しました。
「体操十種」の身体をほぐす体操と呼吸法から始まりました。徐々に足元から温かくなり体も心も柔軟になる感じがしました。
 休憩の後「茶の掃き方」などの準備と片付けを学び、参加者全員で食事を摂り中立となりました。後座のテーブル濃茶ではお家元が亭主で客は三人。寄付にて、席入りは美しい篠笛の音で「夜明けの歌」。お家元の選ばれたこの曲が、偶然にも心さびしくされていたお正客の想い出の曲であったため、お正客には驚きでもあり心慰められたのではないでしょうか。お家元のお茶事での心配りが、このような所にも表れ、お正客に対する亭主のおもてなしの心遣いを学ばせていただきました。
 心がけがないと気付かず、つい通り過ぎてしまうことが多い中、お茶の稽古だけに留まらず、又身体を調え正しい姿勢と健康管理にまでご指導戴いた体操十種も生活に取り入れお茶に活していきたいと思います。

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2019年9月21日

2019年度 家元教場研究会レポート(7)

基本(体操十種・小習・テーブル茶) 第三回 

家元教場研究会を見学して

藤田明子(水A:ロサンゼルス)

 先日は研究会を見学させて頂き誠にありがとうございました。
また、この度はお炭を分けてくださり大変恐縮しております。自宅での稽古は炉を切っておらず、置炉で練習をしていますので、風炉の炭の大きさがとても良い塩梅です。もうすぐ炉開きですが、ままごとのようかもしれませんが頂いたお炭で炭手前を加え、炉開きができます。とてもありがたく存じております。
 こちらはインディアン・サマーが続き、サンタ・ケアの熱い風が吹く中の十月下旬です。これもこの土地の風物詩でしょうか。床の花はハイビスカスが主流です。
 お体をご留意なさって、実り多い秋を満喫されますようお祈り申し上げます

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2019年9月8日

新潟不白会家元招請研究会

家元招請研究会 

◦身体の内側を見つめながらほぐす

石橋モユ子(新潟不白会)

 研修会では約半日近く、体操十種の指導をして頂きますが、私はとても気に入っています。足の指から始まり、足首、ひざ、腰、上半身へとゆっくりと身体の内側を見つめながらほぐしていく体操。やがて身体の中からエネルギーが充ちてくるような感覚になります。上虚下実。そして、心静かにおだやかで美味しいお茶が点てられるような気がしてまいります。
 正座が苦手で足が痛くなりますが、この体操でやわらぐのを期待し、体操をしてからお稽古に向かいたいと思います。足をいたわりながらお茶を続けていきたいと思います。
 ありがとうございました。
◦家元招請研究会に参加して

本間辰夫(新潟不白会)

 燕喜館にて家元をお招きして研究会が行われました。家元のご指導で「体操十種」から始まり、小習である「お茶を掃くこと」そして「テーブル花月」が行われました。
 私自身感じたことですが、お稽古で良い姿勢でいようと意識をしていますが、いつも難しく感じています。体操は良い姿勢が身に付き、体力づくりにも繋がっていいと感じました。
 客を迎える前の水屋の支度中で、特に大切な小習いである「お茶を掃く」のやり方とその心構えの大切さを家元より直接ご指導いただき深く感銘いたしました。
 「花月」は私自身あまりしたことがございませんが、正直「テーブル花月」を初めて拝見し、斬新だなと感じました。雰囲気がいいので茶道を始めてみようという方や私のような初心者には楽しめるやり方だと感じました。あっという間の楽しい有意義な勉強会でした。 
◦お客様を心からおもてなしをする大切さ

小林賢子(新潟不白会)

 「お茶を掃く…」の意味、静電気はかきまわすと良い…、茶掃箱の扱い方、小さな疑問がすっきりと解決した家元招請研究会でした。
 体操では手のひらの力、筋肉の大切さ、正しい姿勢の取り方などをお家元自らの実践と詳しい説明で教えていただきました。  「決して無理はしないで下さいね…」とお家元のお優しさともとても印象的でした。
 一服のお茶をしっかりと準備をして心を込めて点て、お客様を心からおもてなしをする大切さを改めて勉強させていただきました。
 翌週の社中のお稽古では、花月の「ハイタッチ」で残暑の中、お稽古場は笑いであふれていました。こんな風景もまた楽しいかと…。
 お茶を始めて八年目となりますが、お茶は私の生活をより豊かにし、素晴らしい出会い、そして行動をも広げてくれます。今回の研究会でで、お茶の旅に九州を訪れたくもなりました。(もちろん農閑期に…)  また是非参加したいと思います。ますますお稽古にも励みたいと思います。

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2019年8月25日

一服のお茶に心配りを

家元招請研究会 

伊東宗由(福島不白会)

 今年の夏は前半に長雨が続き涼しさに慣れた身には、八月の暑さはこの上なく厳しいものに感じられるなか、8月25日に福島不白会の家元招請研究会が行われました。
 午前中は体操十種をしっかり行い、日頃の運動不足と年齢に伴う体の硬さを痛感いたしました。体操の呼吸法は茶道につながることを実感しました。
 午後からは、茶の準備のための茶掃きとテープル花月について勉強しました。 宗匠が濃茶掃きを実践してくださり「美味しいお茶を差し上げるため心を込めて茶を濾す。」宗匠の気持ちが伝わりました。「一服のお茶にどれだけの心配りをするか」という事を改めて感じました。
 特に「小習」は自らが望み体験して学び、先人の積み重ねられた知恵が詰まっている分野なのだと感じ、これまで以上に真摯に取り組まなければならないと思いました。
 テーブル花月については、「従来の花月は無言」ということにとらわれずに、茶を楽しむという事が大切なのだと感じました。とかく堅苦しいと思われがちな茶道の世界ですが、「花月」が仲間たちと茶事を楽しめるきっかけとなったらどんなに素敵な事かと思いました。宗匠には残暑きびしい中、郡山までお超し頂きご指導くださいまして、本当にありがとうございました。

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2019年8月20日

茶杓削り講習会

遠藤宗雅(東京不白会)

 東京不白会教授者連絡会「夏期特別講習会茶杓削り」では、色々とご指導いただき、貴重な経験になりました。
 実際に茶杓削りをしてみて、きちんと用途(お茶を掬える)を満たす茶杓を削るというのは本当に難しく、また竹の板の状態から、どのような茶杓を作るのか、自分なりにイメージを持つことも大変なことだと感じました。
 普段、お茶会やお稽古etcで拝見をしているようで、実はしていないのだな......。と感じるとともに、茶杓やその作り手に対して改めて尊敬の念を覚えました。
 茶杓の「銘」も、茶杓を作る際のイメージや、作る過程の思い等が反映されたものなのだと改めて思いました。また、家元が実際に茶杓を削る様子を拝見でき、小刀の使い方や削り方などを具体的に知ることができました。さらに、家元自ら手を入れてご指導くださった茶杓、これからどのような茶杓にするかじっくりと考えて完成させてまいります。

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2019年8月3日

「盛夏の茶」と「テーブルでの濃茶」

松本宗実(長野不白会)

 里山にある我家はクーラーの設備は無く、扇風機ですら一夏に数回稼働する環境です。真夏日となった八月三日に茶友二人と旅で求めた道具を使って「琉球茶会」をしました。その後、テーブル席が無い為、ダイニングキッチンに席を移してテーブルでの濃茶をお伝えしました。
 正客は九十歳で、六月には熱中症で救急搬送された茶友。 お家元が日頃おっしゃっている「散らかっている部屋を少し片付けて!」は手が廻らずじまいでした。
「茶室が無くてもこんなに簡単にお濃茶が出来るのね」「
「これだったらお茶の経験の無い人にもお濃茶を味わってもらえるわね」
と盛り上がりました。
 深く考える事無く、お濃茶は畳に正座して......と思っていた七月十日までの私。お二人の嬉しそうな会話を聞きながら、十一時席入で始まった「盛夏の茶」と「テーブルでの濃茶」は四時におひらきとなり、楽しく充実した一日が終わりました。
 長野と埼玉を半月ずつの落ち着かない生活を送っている私ですが家元の考案されたテーブル花月やテーブル濃茶を支部の方にお伝えしたり、茶友と楽しんでいる一端をお知らせしたくペンを執らせていただきました。

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2019年7月28日

家元招聘研究会を終えて

家元招請研究会 

中村良雪(岩手不白会)

 令和元年前期研究会は7月28日(日)、盛岡市立上田公民館で行われました。今年度から清雪会員と合同の研究会となり、人数も増え、年齢も経験も幅が広くなり緊張感のある研究会となりました。
 始めは体操十種です。
 お家元様から、「無理なさらないで……。」とお言葉をかけていただきながらも、いつもの運動不足を解消しようと思い、体をゆっくりていねいに動かしました。精一杯伸ばした後は、爽やかな気持ちになりました。
 お家元様の身体の柔らかさと、ピンと伸びた姿勢は、私の目標でございます。
 体操の後は灰づくりです。 「灰も生き物。押さえ付けずに、筆で大方を整えて、底取で全体を軽く押さえて。」とのご指導でした。お家元様の手元を間近で、息をひそめて見入っているうちに見事な遠山が完成いたしました。自分の風炉で、早速作ってみたい衝動にかられました。
 午後は興味津々そして、とても楽しみにしていた「テーブルでの花月」です。
 随行様にもお客様として参加して頂きました。お菓子を頂きながらの自己紹介は、初対面とは思えないほど、お話が弾んでおりました。亭主の点前から始まり、折据を回して、「月」、「花」と発しての移動には、「ハイタッチ」を交わし、見学者にも楽しさが伝わって参りました。
 お家元様からの丁寧なご指導を受けながらスムーズに流れる花月でした。テーブルでも花月ができるという新しい試みに、高齢になってもお茶を楽しめるという希望が湧いてきました。
 今回、ご指導いただいた事を繰り返し稽古しながら、ますます楽しもうと思った至福の一日でした。
 ご指導有難うございました。
 後期研究会も今から楽しみです。

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2019年7月13日

2019年度 家元教場研究会レポート(6)

「茶を掃く」に思う

上村宗貴(土B:東京不白会)

 先日は研究会におきましてご指導を賜り誠にありがとうございました。「茶を掃く」ということが、単に茶入れの準備を整えることにとどまらず、石臼を用いて茶を挽き、心を尽くして客人を想った時代を意識することでその意味合いが全く違うものに感じられました。
 テーブル茶の実践では、最高の一服を振る舞うことに思いを巡らせながら、日常を深く生き抜くということを考えさせられました。
漢字から平仮名が生まれたように型を学びながら、どこまで自分なりに柔らかな気配へと変容できるか、更に日々の稽古に励みたいと気持ちを引き締めた次第でございます。

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2019年7月7日

山形不白会家元招請研究会

家元招請研究会 

◦年に一度の研究会を七夕の日に

舟山宗恵(山形不白会)

 山形不白会は小さな会なので、家元招聘も年に一度だけにして頂いております。年に一度の研究会を七月七日の七夕様の日に行うことができるとは大変喜ばしい事でございました。東京はずっとお天気が悪かったとの事ですが、前日の六日にお家元と随行の郡司さんがお着きになったとき、上山は晴れていました。ホテルにお着きになると郡司さんは、早速近くにある沢庵禅師の春雨庵を見学なさったと言っておられました。次の日は朝食前に上山城まで行ってこられたそうでさすが若い方は行動力がすごいと思いました。
 七月七日の研究会当日は、九時半頃になると会員の皆様が集まって参りました。時間になると、お家元から今日一日のお話をお聞きしたあと体操が始まりました。柔軟体操、立居の基本動作からだんだんと難しい動作になり、私は身体が硬くなかなか言うことをきいてくれなかったのですが、何とかついていくことができましたが、やはり常日頃の運動不足を反省いたしました。
 お昼をはさんでお茶の掃き方を実際に見せて頂き大変勉強になりました。薄茶器にとんがりお山のようにふわっと入れるとお茶も溶けやすいと言っておられました。
 又テーブル花月は始めての事だったので、興味津々、半分不安でした。どんな事をするのか見当もつかなかったのですが、してみると足の運びも関係なく花月の仕方さえ知っていれば難しい事はないと思いました。「花月」の札を引いて場所を変わる時のハイタッチは和やかな気持ちにさせてくれて笑いもおこり楽しかったです。そのあと皆様にお薄を差し上げました。郡司さんがお一人でお茶を点てて下さって美味しく頂戴致しました。
 年に一度の研究会ですが、本当に充実したお勉強会でございました。ありがとうございました。
◦茶歴四十年を経て今思う

大貫宗静(山形不白会 白鷹教室)

   『上九十歳平均六十夏体操』
 いつもながらの宗匠の即興の句です。いつもと違うのは、句の主題が私の事でした。
 令和元年七月七日(七夕様の日)山形不白会の家元招聘研究会に出席いたしました。宗匠のお元気な姿を拝し、私は今年も勉強できますことがうれしゅうございました。
 宗匠は、作務衣に着替えられ、床に花を活けられ、ご挨拶が始まりました。
 宗匠を中心にして、バラバラ適宜に場所を取り体操が始まります。寝て、立って、中腰になって、体をほぐします。充分時間をかけます。研究会は大きく分けて、ご挨拶(趣旨)、体操、理論、実践、と私なりに受け止め、ひそかなお声も聞き逃すまいと集中します。 自分の身体も動いてくれました。ありがたいことです。
『九十歳。何がめでたい』という本を出版した方が居りました。が、自分が九十歳の声を聞いてみると、人間好むと好まざるに関わらず、みんなが歳を取ることを思えば、仕方がないかと思ったり。今年一年間は九十歳に逡巡することにしよう。

 私の江戸千家入門は、昭和五十四年の秋、三十年間の教員生活に終止符を打ち、新たな人生にスタートを切ってからでした。決して若い時からではありません。
 最後になりますが、平成十七年に自分史『日月』を出版しました。
 これからも、高齢の私を支えて下さいます茶友の皆様とともに「道」を楽しんで参りたいと思って居ります。

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2019年6月16日

気楽に楽しめる茶会

高田不白会 青年部青峰会

◦おもてなし側として

小笠原孝雪

 最初の濃茶席では、亭主の竹田会長は「気楽な席とはいえ濃茶は重々しく」との思いを込めて準備されました。床は後西天皇の色紙「日光の宮にて」。古瀬戸茶入「老松」、水戸徳川治保公お手焼の黒楽茶碗、石州流藤林宗源の茶杓にて点前が行われました。ゆっくりお茶を味わいながらお道具を愛でる穏やかな一時となりました。
 点心でリラックスした後の薄茶席では、会員持参の茶碗が使われました。お気に入りの品、思い出の品、自作の品など。自作とは、会の研修で五智窯の木村先生の御指導のもと製作したものです。自作ともなると話し手の熱意が一段と増して、お客様も盛り上げ上手と相俟って、賑やかなエネルギッシュともいえるお席になりました。
◦お客として

浅野ゆか子

 作務衣姿のご亭主と半東さんがお二方温かく迎えてくれ総勢十名ほどのお客、とてもアットホームな雰囲気の中、お濃茶お薄と頂戴しました。
 お道具の取り合わせ、掛物、季節のお花、お菓子等々、水屋の準備も含め、もてなす側のご苦労は大変なことと想像ができます。
 大寄せの茶会ではできないような説明があったり、そこから歴史の話に発展し、そのお道具に出会ったきっっかけまで。お薄では会員の方手造りの色や形、大きさの違う茶碗が次々と登場し私達の目を楽しませてくれました。お客として参加し、感謝と共に有意義な一日となりました。

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