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2018年5月26日

長野不白会研究会

家元招請研究会「相伝物—盆点」 

(長野不白会)

正客として
          松本宗実
 普段何気なくしている水屋仕事、風炉灰の量や押さえ方、下火のつぎよう、釜や水指の水量など懇切丁寧で的確なご指導をいただき納得しました。流祖ご愛用のお道具で家元が亭主の特別なお席、全身全霊を込めたお点前を間近に拝見することができ、魅了されました。丁寧に、時に豪快に練られたお濃茶を最初に口にできる幸せ。「自宅の茶」の定着や相伝制度の改革など家元のお考えを拝聴し、ここで学べる刻を大切にしたいと思いました。
見学して
          神農宗史
 李先生宅にて家元招請研究会が行われました。私は初参加というもあって、緊張の面持ちでしたが、特に印象に残っていることがあります。
 それは家元が席入をする際の姿です。精神統一をされ、気持ちを込めている姿が大変印象深く、一席一席をそういった心持ちで臨まれている事を知り、感動しました。
 盆点を拝見しましたが、普段はどうしても点前の作法や順序に目が向きがちです。家元がお話しされたように、相伝の本来の意味を考えることに今まで意識が向いていなかったことにはっとさせられる思いでした。また、家元の流れるような点前を拝見し、いつか家元の点てたお茶を一服いただいてみたいという思いを抱きました。

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2018年5月6日

高知不白会研究会

家元招請研究会「相伝物—盆点」 

(高知不白会)

半東として 
石元泰雪
 初座、なごやかな雰囲気でしたが、一献をすすめるタイミングが難しいことでした。濃茶を運ぶ時も、膝行か立つか、どの向きで座るかなどに不安を感じました。茶を掃くこと、花を入れること、家元の所作を身近に見ることができ勉強になりました。
三客として 
中山精雪
 高知城を眺めながら、家元が亭主をされる盆点のお茶事は、まさしく荘厳でした。おいしいお料理、家元からお酒を頂戴し会話も弾み楽しく過ごすことができました。見事な濃茶入を拝見し、それを用いてのお濃茶を拝服。師匠である澤先生の七回忌、私を通して先生が家元にお招きいただいたような不思議な縁を感じました。
詰として 
長野すが
 うまく会話に入れなかった事、点前が行われる前に点前畳には入ってしまい「亭主が真剣に心を込めて点前をする、その重要な場」という考えに至らなかったことを反省しました。

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2018年4月28日

正客として

家元招請研究会 

田中宗俊 (久留米不白会)

 少林寺において行われました。まず家元にご持参いただいた唐物の濃茶器と螺鈿の四方盆を床飾りにして、「盆点」の本来の意味、意義についてお話いただきました。
 初座では、八寸に三品の料理をせっせといただきながら、会話がうまくいかず、お酒と料理の意味が生かされず課題でした。
 床の間に広徳寺海雲老師の「道」を掛けておりましたので、お客役の師匠にあたる末次先生、溝尻先生、田中宗恭先生の思い出話をしていただきました。
 後座は家元が花を生けられましたが、大胆に鋏を入れた芍薬がすっきりした姿にいかりました。家元の点前で盆点の濃茶をたっぷりいただきました。
 堅苦しいイメージの相伝物「盆点」でしたが、今回は肩の凝らない親しみのある研究会になりました。

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2018年4月14日

家元教場研究会レポート(9)

課題ー古典(相伝物) 第一回 唐物(盆点) 

高谷宗晶(土B:東京不白会)

 平成二十二年から家元研究会に参加していますが、私にとって研究会は非日常の濃い勉強の時間となっています。今回のような格の高い場で正客を務める機会などないものと思っていました。突然のことで舞い上がってしまい、家元の指摘の通り全く慣れておらず、見苦しいことばかりでした。
 あの日以来ずっと稽古場での背後の皆様の視線が体中に残っているような気分で放心状態に陥り、感想文の提出もどう考えても何も浮かばず時間が過ぎていきました。
 茶の湯は一期一会と申しますのに、研究会が済んだ夜に日中のお茶事を、もう一度やりなおしている夢を見てしまいました。
 ただ、ご相伝以来の「盆点」のお点前を間近で拝見し、宗匠ご自身から初座でお酌をしていただき、後座でお濃茶を味わう事ができまして、本当に幸せな時間でもございました。これから、遅まきながら仲間や親しい友人と共にお茶事を積極的に行っていきたいと考えております。

家元教場研究会 - 古典(相伝物) 

根岸宗昌(土B:熊谷不白会)

・料理当番
 私は、急遽料理の担当となった。当日、準備していただいた料理を並べるだけでよかったのだが、実際にこれが非常に難しかった。小振りのお皿に海のものと山のものを分けて並べればよいのだが、容易された食材を前にして迷うばかりでアイディアが浮かんでこない。いかに日頃、考えもせずに料理の盛り付けをしていたか痛感させられた。お皿い並べたが、まとまりがつかず思案していたところ、奥様に一種類料理を足していただき盛り付けをご指導いただいたおかげで、見た目も美しくお出しすることができた。
 反省会で、お料理については、まず、味がおいしくなければならない。次に季節感、彩りや分量、盛り付けで目を楽しませることも大切であるとのご指導をいただき、とても勉強になった。
 研究会後に『ひとゝき草』を読み返してみると、今まであまり気に止めていなかったが各号に各地の茶事のお料理の写真が掲載されていることに気付いた。季節や器に合わせそれぞれおいしそうな料理が美しく盛られており、次回から会報を読む楽しみが増えたと感じた。
・家族との茶事
 家元からの「実践が大事」とのご指導をずっと受けていたがなかなかとりかかれずにいた。今回、研究会でお料理担当となったのを機会に、連休中に家族を客に迎え、食事とお茶でもてなすことを実践してみた。家の掃除から始め、料理本を読んで献立を考え、食材の買い出しと、準備には時間がかかった。実際造った料理は簡単なものだったが、器をそろえたり、盛り付けを考えるのも楽しい作業でもあった。お盆に小皿を並べ、お酒とともに出し、家族三人でゆっくり食事をし、その後、娘の好きなお濃茶をお菓子と共に味わった。慌ただしい日常の食事とは違い、のんびりと楽しい時間を過ごすことができた。
 茶事にはまだまだ遠い道のりだが、まず家族との簡単な茶事に朝鮮できたことは収穫であった。実際にお客様をお呼びする事を考えると途方もなく大変だと思うが、そこに近づけるように、日常の食事ももっと心を込め、楽しい食事になるよう工夫してみたいと感じさせてくれた一日であった。次は、友人を招いての茶事に挑戦してみたい。
・水屋での準備
 今回、特に炭や釜の準備が勉強になった。普段のお稽古でも、炭や釜の準備をしているが改善するところを見付けることができた。
 下火であっても、湯がしっかりと沸くように心を配り、さらに美しく入れてあったのが印象的であった。また、稽古でのお釜の水の量が少なかったと反省した。早速次の稽古の時には、社中の方と一緒に炭やお釜の水の量を実践に移すことができたので、今後も継続したい。
・茶事の中の盆点唐物
 半東の動きや水屋全体の流れを見ることができたので大変参考になった。
 また、唐物や盆点は稽古の経験も少なく、お点前が難しいという気持ちが強かったが、本来はそうではない。自慢のお道具を是非お客様似楽しんでもらいたいという真の目的を再認識した。心を込めることで自然に立ち居振る舞いやお点前が丁寧になり、心を込めたお茶だからこそ美味しく飲んでいただきたいという原点をしっかりと心に留めていくことがまず第一歩であると感じた。そこを理解することにより、半東や水屋の動きもおのずから決まってくると学んだ。
 今回の研究会に参加し、茶事の流れの中の盆点唐物を家元のお点前で拝見することができて非常に勉強になった。客をもてなす気持ちが準備や会話、お点前にあらわれるということを再認識した。
 また、研究会での学びが家族との茶事という実践につながったことも収穫であった。
 今後も研究会に参加して学んだ事を少しずつ実践につなげていきたいと感じている。

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家元教場研究会レポート⑷

課題ー古典(相伝物) 第一回 唐物(盆点) 

柄田宗明(土B:東京不白会)

 当番を通じ、三点のことを感じました。
 ①「盆点」とは、自分が所蔵している名器を披露する為の、道具に対する尊敬と愛着が生み出した趣向であることが茶事の準備と流れの中で理解できました。
 また道具を大切に扱う点前としつらえによって、客にも特別の配慮をした茶会であることが伝わりました
 ②茶事の準備は、平常心を保ちつつ、茶事に対する気持ちを高めるものであることを感じました。盆点で秘蔵の茶器を披露するのであればなおさら、落ち着いて丁寧に準備をすることで、心も場も落ち着き、かつ緊張感のあるものになることを実感しました。
 ③亭主の特別な心入れともてなしに共感し、楽しみながら亭主と一所に茶事を作っていける客になりたいと思いました。

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家元教場研究会レポート⑶

課題ー古典(相伝物) 第一回 唐物(盆点) 

中野里雪(土B:新潟不白会)

 相伝物が茶事の趣向の一つというお話は、今まで目指してきた初座と後座から成り立つ茶事が基本であることとつながり、あらためて亭主と客のやり取りの大切さを認識することができました。あくまでも茶事の流れとして自然であることが大切だと感じると共に、現代の生活の中で実用の茶を考えるきっかけとなりました。
 またお席は亭主側と客達で作り上げるもの。亭主の気遣いのこもった一服のお茶の重みを、半東をさせていただき実感しました。
 六種の仕服とともに挽家、箱、想像以上に大きな外箱に収められていた唐物茶入が使われている光景も貴重でとても美しいものでした。

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2018年4月11日

家元教場研究会レポート(8)

課題ー古典(相伝物) 第一回 唐物(盆点) 

永井宗悦(水B:岩手不白会)

 今年の研究会の課題は「茶事の趣向で相伝物を学ぶ」でした。御亭主は家元。半東と水屋は当番でした。客は当番から話し合いで決めました。不安でしたが、正客を受けて、とても貴重な時を体験しました。
 床に進みますとお軸の本紙の上部にかかれた「達」の大きな一文字に圧倒されました。達成、到達の意で相伝式で掛けられる軸であると伺い、相伝の意義を理解できました。
 お席は長板に桜の色合いの萬古の皆具、お釜は雪洞型のたっぷりした釣釜でした。お炭点前の後、八寸と盃が運ばれました。桜鱒、菜花のおひたし寒天仕立、チコリに蕗味噌を添えて。お酒は新潟のフルーティーなお酒でした。やさしい春らしい、さりげない盛り付けも茶事ではとても大事な気遣いと後座のお濃茶を意識した八寸のお料理と思いました。また寄付での家元の短冊の蕗味噌が飛び出したようでした。ほっとする瞬間でもありました。
 中立後昼食を教場でとり、寄付でお菓子をいただき、喚鉦で後座が始まりました。床には竹の花入に白の山吹、藤が生けられていました。自分の呼吸が聞こえるような緊張を感じて座っていました。相伝式などではじっと目を凝らして見るという姿勢だった気がしました、大切な濃茶器で一服を建てるという心こめたお点前の流れに、徐々にリラックスした静かな充実した時間と空間が共有できました。濃茶器の扱いやお茶を掬う所作が心に残りました。おいしい濃茶を皆様といただきました。茶事の体験を積んで、客としての姿勢を学んで行きたいと思いました。

家元教場研究会 - 古典(相伝物) 

本間宗円(水B:東京不白会)

 嬉しく楽しい研究会でした。ただ一つ、亭主の考えにどのような動きで寄り添えるかのみを考えました。集中することを意識し、リラックス、深呼吸と言い聞かせて控えました。
 反省点は、お酒、料理をきちんと把握せずお出しした事です。お尋ねがあってから、聞いてまいります、では半東は失格と思います。また、あまりお酒が飲めない方への勧め方も工夫がいるようです。そして濃茶の際、唐物ではありましたが、お客様の座が少し遠かったので立って運びましたが、それが適切であったのか、座ってするべきだったか。
 茶事の流れを説明し、要点を伝えて、ゆったりとお席の入るという家元の方針が、今後の自宅の茶に生かしたいと思いました。
 釜の扱い、炉中の炭の要領、時間配分、釜の据え方、皆具の準備等々、ご指導を受けながら実践させていただき、大変勉強になりました。

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家元教場研究会レポート⑵

課題ー古典(相伝物) 第一回 唐物(盆点) 

永野宗与(水B:新潟不白会)

 八寸の料理の準備を担当しました  後座は唐物茶入の披露がなされる特別な座で、上客のおもてなしであることを意識しました。今しかない当地新潟の旬の食材にこだわりました。気候の影響で、なんども市場に通い、ようやく納得する材料を手にすることができました。少量の八寸三品でお酒と共に醍醐味を味わってもらうことにしました。
・春の良い時期にしか捕れない櫻鱒の焼き付け。
・地物の菜花を出汁に漬け込み寒天を流し固めたもの。
・生のウルイに蕗味噌を添えて。
 料理を決めるまでにずいぶん悩みましたので、初座の様子を見ていると、私も一緒に入りたい気持ちになりました。

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2018年4月10日

家元教場研究会レポート(7)

課題ー古典(相伝物) 第一回 唐物(盆点) 

戸井田宗良(火B:茨城不白会)

 盆点の半東をさせていただきました。大事な茶入を扱う唐物・盆点ということで、拝見時にもし立って道具を運ぶことになったらどのようにするか、不安でした。今回は普段お目にかかれないすばらしい茶入(小堀遠州ゆかりの〈浜千鳥〉)を目の当たりにすると、左手に茶杓、仕服を乗せた盆、右手に茶入などという持ち方はできないと思いました。
 今回は道具畳に置いたままの拝見で、最後に床へ茶入を飾るため、家元が道具畳から床へ道具を移動されました。家元は、両手で茶入を大服紗ごと大事にくるんでもち、ゆっくりと床に飾ってから、盆に茶杓、仕服を乗せて両手で運んで飾っていました。勉強になりました。
 初座と後座の雰囲気も印象に残ったことです。初座の正客は自然体で、次客もお詰めも楽しんでいることが何より素晴らしいと感じました。一方後座は静かに流れる時間の中で、家元がゆっくり濃茶を練って、お客様も今の場の雰囲気を感じながら待っている。茶道口に控えていた私にもよい緊張感のある空気が感じられて茶事の奥深さを経験できました。

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家元教場研究会レポート⑴

課題ー古典(相伝物) 第一回 唐物(盆点) 

千田文雪(火B:岩手不白会)

  床の間には『達』一文字の掛物。家元の盆点の相伝式で用いられていたそうです。達は道が通じるの意とか。当番の春の季節満載の八寸に話も弾み、その上家元の勧め上手のお酒を頂戴して、次客、三客の方々も心が打ちとけた様子でした。
 後座の迎えは喚鉦で。床には突抜忍冬が生けられ、水指前の堆朱盆にはしっとりした模様の仕服に包まれた茶入が鎮座しており、初座とはうって変わっての佇まいに、只目を見張るばかりでした。
 静寂の中、茶入にそっと手を掛けられる仕草、息を詰めて見守っておりました。やがてたっぷりのお濃茶が運ばれて、目を閉じて香りを愉しみ、ゆっくり味わって頂戴しました。
 今回の研究会では、亭主の家元から、点前に終始するのではなく、大事なお道具を賭して客を迎えるお心をお伝えいただいたと思いました。

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2018年3月18日

八女不白会研究会

家元招請研究会 

森 宗絹(八女不白会)

 家元ご持参の茶入は、盆点の相伝式で使用されるという銘「霜夜」。その茶入を用いての家元亭主によるお席でした。席入り、挨拶、炭点前、八寸に一献。おいしい料理とお酒でした。
 中立の後、席入り。家元の、茶入に向き合う真摯なお姿、盆に清めた茶入を置かれた時、思わずほっと息をついていました。
 濃茶を練られているとき、目を閉じていると、お湯の煮える音、チーとかすかな釜鳴りの音、五十人の会員の視線さえ忘れるような時間。熱い濃茶をたっぷりといただき、本当に至福の時間でございました。家元のお言葉、「おいしくお茶を飲んでいただくための、料理とお酒、お道具と楽しい会話」。まさしく今回はこのことを実感致しました。

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2018年3月9日

家元教場研究会レポート(6)

課題ー古典(相伝物) 第一回 唐物(盆点) 

土田宗春(金A:新潟不白会)

 私は半東の役をいただき、一つでも吸収したいという気持ちで参加しました。
 お道具によっての立ち振る舞い、流れにそっての立ち居降るまい、流れにそってのスピード、確かに頭ではわかっていましたし実践もしてきましたが、さらに繊細に且つ大胆に動くところは動き、大事な所は全神経を集中し亭主の手となり足となり、目立たないように動く、そして静止。難しかったですが、得た物が沢山ありました。
 本当の良い物をガラス越しではなく、目の前でさわられるくらいの距離で見られる、これも大きな収穫だったと思います。

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2018年3月6日

家元教場研究会レポート(5)

課題ー古典(相伝物) 第一回 唐物(盆点) 

武井宗房(火A:東京不白会)

 次客を引き受けました。炭点前では、炭の様子が教本の組方と違うことに気付きました。午後の濃茶の時間に釜の煮えが来るように下火の使い方の工夫を直接見ることができあmした。
 茶入も時代のある物で、その時代の所有者の方々の茶入に対する思い入れを感じられる仕服だったり、その時代背景を感じられる仕服だったり、その時々の方々の思いを想像することができて、とても楽しい時間でした。これからも研究会で一つでも多くの事柄を身に付けて行きたいと思いました。

家元教場研究会 - 古典(相伝物) 

田中優雪(火A:東京不白会)

 第一回目の研究会で私は半東を担当しました。事前に書物を見ながらのシュミレーションはしましたが、いざ本番となると自分がどういう状況にあるのか、今何をするべきか、頭の中は真っ白になって体も動かないという結果でした。家元教場での研究会には長く居参加させていただいておりますが、まだ身に付いていないということを再認識致しました。
 今回お茶入を箱から取り出すところからの行程を興味深く拝見しました。美術館などで至福と挽き家が並べてある様子をガラス越しに来る機会はありますが、実際に目の前で展開されていくのを見る事ができました。これから茶入の展示を完勝する機会があれば、このときのことを思いながら今までとは違う目で見ることができると思います。

 今年のテーマ「相伝物」、私の日常ではほぼ起こりえない状況での茶事となります。例えば「貴人」という立場の方にお目に掛かる機会はありえません。私が属している社会において目上の立場にある「会社」の上司に、相伝物の書物にあるような「貴人」として対することはできません。
 ある時、春日大社の権宮司をつとめられた方のお話を聞く機会がありました。その方は過去に事情があって執り行われなくなってしまった儀式を復活するための研究もされた方でした。
 神社で行われる儀式は神様への気持ち、心を表すための形式である。心を相手に見せるということは容易にできることではない。だからまず形式にあてまへて体を動かす事で目に見えるものとして表すのだ。また儀式という物は心を校正に残す為のタイムカプセルのようなものだと。頭で考えてから動くのではなく、まず形式通りに体を動かすうちにそこに込められた心を知ることになるということ。
 このお話を伺って、自分は形式に気を取られるばかりで心まで思いが至っていないと改めて感じました。残り三回の研究会でその中の心の一部でもつかみたいと思います。

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2017年11月18日

趣のあるお宅での素晴らしいおもてなし

家元教場研究会「自宅の茶」 

山口香雪(東京不白会)

 海にほど近い静かな住宅街の茅葺きのお宅、ここが江守雅雪先生のお住まいでした。
 大正時代から使われている応接間で香煎茶をいただいてから、花外亭のお茶室で、江守先生の和韻点ての茶をいただきました。お茶碗は井戸脇、中国白磁、どちらも手中にすっと収まる、やさしく、趣と品格のあるお茶碗でした。点心をいただくダイニングに続く廊下には、緋色地の更紗が腰壁のように取り巻いていて、オフホワイトの壁やダークブラウンの柱とも調和し、和の世界と洋の世界をつなぐ空間と思えました。
 お料理は祥瑞の銘々皿に玉子を焼いたもの、アボガドやクリームチーズで半円に象られたテリーヌ等、色鮮やかな品々が盛り付けられていました。椎茸の胡麻和えが割り山椒の器に、お椀は鶏のつくねのおすまし、お寿司は旅先で求められたという綺麗な飾り皿に盛られていました。江守先生お手作りの梅酒の古酒も添えられていました。先生は大らかなご様子で、お若い頃のエピソードなど冗談交じりに楽しくお話しくださり、素敵なお人柄が感じられました。移築された大正時代の料亭の四畳半のお茶室。奥行きのある立派なお床に、宗匠の「喫茶往来」が掛けられ、古銅耳付の花入にズイナの照葉、妙蓮寺椿。青磁の水指の由来など聞きながらたっぷりとお茶をいただきました。お茶碗は乾山の半筒と、お義父様手作りの黄瀬戸でした。最後に応接間にて楽しいお話を伺いながら、江守先生やご相客の皆様との出合いの機会をいただいたことに感謝しつつ帰路につきました。

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2017年10月1日

実践「自宅の茶」

家元招請研究会 

嶋本ふみ枝(熊谷不白会)

 爽やかな秋晴れの佳き日、お客様にはるばる籠原までおいでいただきました。家元に「どうぞご主人もご一緒に」とお声がけいただき、お言葉に甘えて、一献茶事に初座からお相伴させていただきました。家元には明るく和やかな雰囲気を作っていただき、気持ちが和み、平常心でお濃茶を点てることができました。数カ月前から庭の草取り、茶室の片付け設え、一献のメニュー、器選び等々、苦労と思っていたことが、ある時私の中で、楽しみに変わっていったように感じます。これを機に「自宅の茶」を是非実践していきたいと思いました。
〈主人からのお礼の言葉〉
「お茶」とは、礼儀、形式美を重んじ、サヤサヤと竹林を渡る風、チンチンと鳴る湯の音に耳を澄まし、静謐なひと時を過ごし、心を磨くもの。従って自分とは遠い世界、というのが私の考えでしたが、毎晩毎晩寝床でお茶の本を読み、作法を繰り返している家内を見ていると、家庭平和の為にもこれは協力しないわけにはいかないと思い、当日は力不足ながら、家元にご挨拶させていただきました。家元には気さくに対応いただき、不躾ながらお茶を飲む作法をお尋ねしたところ、「お茶碗を両手で大切にいただき、ゆっくり味わいながら飲むこと」とお教えいただきました。このお言葉を今後の私のお茶に対する心構えとし、家内と共にお茶の道を楽しみたいと思います。

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2017年9月18日

「自宅の茶」で思いますこと

家元招請研究会 

田代宗代(新潟不白会)

 研究会二日目、敬老の日「自宅の茶」の実践です。
 雲鶴先生、中野先生、桒原先生が我が家へお越し下さいました。お待ち合いにご案内し、頃合いを見て、座掃きを持ち爪先に力を入れ、お迎え付けにあがりました。
 掛物は、お家元の「只」を掛けました。道具組は、長板二つ置き、八寸の後、炭点前です。とめ炭を入れる頃「パチパチ」と音がして ほっと致しました。中立の後、濃茶、薄茶と進めてまいりました。
 お点前の最中に、雲鶴先生の会話のご様子、立ち居振る舞いに、心奪われました。沢山のお手本をお示しいただき、心に深く刻みました次第です。お客様方のご配慮にもお助けいただきました。
 思い描いた万分の一も、おもてなしが叶いませんでしたが、家元の「自宅の茶」のご指導で、このような機会をいただき、今までの自分のあり方を振り返ることが出来たように思います。お客様に美味しい一碗を差し上げられますよう、心を込め只ひたすら精進してまいります。

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2017年9月13日

家元の色紙を掲げて

家元教場研究会 - 自宅の茶 

宮井艸栄(東京不白会)

「生のホヤ 秋田のキュウリ 酒爛漫 時雨来る中傘さして宴」

 数年前の「自宅の茶」の際に、家元から頂戴した色紙を床に掲げました。
 この色紙が話題になり、何とも言えない素敵な雰囲気を想像しながら、そして各自の地域の話なども出て和やかでした。
 今まであまり話したことがなかったお客様と、とても親しく交流することができました。おつき合いのあったお正客、次客とは今までより以上親しくなりました。初回の自宅の茶の時はとても緊張しましたが、今回は準備中も楽しさを感じ、「次はどのようにしようかしら」と色々と案が浮かんできました。
 反省点も沢山あります。特に当日の準備の時間配分が下手でもたもたしてしまった事です。社中の手伝いでようやく間に合いました。「自宅の茶」を勧めてくださいまして、ありがとうございました。

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良寛さんをテーマに一期一会の交流

家元招請研究会「自宅の茶」 

宮迫宗勇(新潟不白会)

 当日は、朝から雨模様でしたが、幸いお客様が自宅へ到着され席入り十分前くらいからすっかり雨も上がり、露地へ下水を打つ必要もないくらいすがすがしいスタートができました。また県外からお出で頂いた方々に、少しでも新潟を感じていただきたく慈愛と清貧に生きた、越後が生んだ良寛さんをテーマに寄付、床、そしてお菓子を工夫してみました。
 私事ですが、庭の紅葉の木に数日前から野鳩が巣を作り二個の卵を産み、親鳥が懸命に卵を温めている姿を皆でそっと覗き見ることができました。正に啐啄。翌日にはかわいい二羽の雛が元気よく誕生しました。
 遠方よりお出でいただきました皆様とは、普段家元の教場でご挨拶を交わす程度でしたが「自宅の茶」を通じてこのような和やかな一期一会の交流ができました。そしてお天気にも恵まれまた、めでたい鳩の誕生にも助けられ無事終了することができましたことに改めて心より感謝申し上げます。

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2017年9月10日

自宅の茶に招かれ

家元教場研究会「自宅の茶」 

遠藤柊雪(高田不白会)

 五智窯の陶芸家、木村先生のお宅に家元と他三人でお招きいただきました。
 残暑厳しい日でしたが、香川景樹の波の掛物が涼しげに私達を迎えてくれました。初座には朴葉の上にぼたんの大輪の花が咲いている様な鱧の切り落としに梅肉をあしらい、鰻の鮨に浜梨と水菜が添えられた八寸から始まりました。美味しい地酒をいただきながらさすが陶芸家、素晴らしい自作の鉢に秋の味覚が美しく盛られ、一口吸物には千切の栗、そして、きのこごはんと贅沢な初座が終わり中立です。後座へとお声がかかり、先ほどの部屋に案内されました。入ると燈が落とされ、目の前には葛のつるが天井から艶かしく奥ゆかしく畳まで垂れ下がり、花生けの口元に一輪の甘い香りを漂わせる葛の美しい花が……。まるで別の部屋に通されたようでした。秋の味覚が余韻を残す口の中に、冷たいふまんじゅうがふんわりと心地よく咽を通ってゆきました。
 薄暗い部屋、テーブルの上には涼しげなガラスの瓶掛、キャンドルの炎が妖艶に揺れており少しいびつなお茶入からお茶を汲み出して点前をしているご亭主の姿はまるでシルエットを見ている様でした。それはそれは美味しい和韻点ての一服でした。
 初座、後座の流れの中、家元と和やかにお話ができ、尚且つお話が弾みました事に感謝感謝の念で一杯です。ちなみにお茶杓は、宇宙船アポロ号が人類を初めて月に送った年に家元が作られた、銘「静の海」でした。

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2017年8月27日

家元招請研究会を終えて

家元招請研究会 

根本宗久(福島不白会)

 自宅で茶事ができるだろうかと不安がありましたが、私に今できる身の丈にあったおもてなしならと思い、お引き受けしました。
 東日本大震災から六年が過ぎましたが、自宅の小さな庭に草花はありません。汚染された土は新しい土と入れ替えられ、草花も根こそぎ削り取られてしまいました。今の向かい側に川を挟んで緑の竹林が見え、そしてかすかに聞こえる水の音がおもてなしでした。家元、支部長の白井先生、社中の渡辺先生の三人のお客様でした。
 家元は軽井沢での一人生活の楽しいお話など緊張をときほぐす雰囲気を作っていただき、私の緊張もとけていきました。家元から、お話の運び方など気付かされ学ぶことができました。何より自然体で対応できたことが嬉しく思いました。
 後座は、濃茶付薄茶を召し上がっていただきました。お道具のお釜や、建水、服紗など、仙台で江戸千家のお茶を習っていた義母の品を使わせていただきました。嫁の私へと江戸千家の縁が繋がり、義母も空の上から喜んでいたと思いました。
 午後の反省会では、お客様を迎えるにあたり、ひとつひとつの準備がいかに大切であるか実感したという感想がでました。今まで茶会の手伝いはしていても、自分で茶事をやることの大変さがよくわかり、お茶を通しての人との縁を大切にしていきたいと思ったなどが、話されました。全員が、自宅の茶事を行ってよかったし、多くのことを学ぶ事ができたとのことでした。
 いつも家元がご指導されているように、どんな場所でもお客様を迎える側の心があれば自宅での茶事はできることを実感いたしました。  自宅の茶事を実践された皆さんに家元御筆の色紙を一人一人がいただきました。

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