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2019年4月16日

2019年度 家元教場研究会レポート(2)

基本(体操十種・小習・テーブル茶) 第一回 

体操継続とテーブル茶

西谷宗晴(火A:東京不白会)

 年々体力の衰えを感じておりますので、課題の体操十種は体力維持には大切な事と実感しております。なかなか難しくて覚えられず困っています。継続は力なりと言われておりますので、続けることが今の私に課せられた事と受け止めております。
 私の一番の難題は正座が長くできないことです。今回のテーブル茶では家元のお点前でお客様がお濃茶をいただき、座がとても和んでおりましたので、私も自宅の応接間の椅子でお濃茶でお客様におもてなしできればと思いました。令和の時代を人格と品格とを目標に日々を過ごしてゆくことができれば幸せと思っております。研究会を楽しみにしてがんばります。
テーブル濃茶の半東

山崎裕雪(火A:東京不白会)

 当番としてテーブル茶でのお濃茶の半東をさせていただきました。午前中の体操で身体も身軽になり、動きもいつもより軽やかになったような気がしました。テーブル茶の半東ですので、それほど動きはないのですが、事前の準備とお客様のご案内、お菓子をお出しする等を行いました。
 テーブル茶というと、本来は会話もはずみ、和気靄々とした雰囲気の中でお菓子とお茶をいただくイメージでしたが、 お濃茶となると全く違い、厳粛な空気感で静かに行われました。いつもより凝縮された空間で亭主とお客様が向かい合い、無言で全員の視線が一点に注がれている様子はテーブル茶とは思えない緊張感でした。
 テーブルを挟んで、正に目の前で家元のお点前を拝見できて、お客様にとっては夢のような時間なのではないかと思いました。ただし、お点前をする方にとっては、とても緊張しそうです。家元も濃茶をするにはこの距離は近すぎるとおっしゃっていました。
 今回テーブル茶でのお濃茶、とても勉強になりました。炉や風炉がない場所でもお濃茶が点てられます。型を大切にしつつ、その場に応じた型にはまらない試みも大切だと実感しました。今後、実践してみようと思います。
 毎回、新しい気づきがあり、次回の研究会もとても楽しみです。
テーブル濃茶を実践

茂木宗秀(火A:東京不白会)

 心に残ったことはテーブルで行われた濃茶でした。和気靄々と皆さん楽しそうでした。それでいてきちんとした濃茶でした。家でも行ってみたいと思いながら帰りました。
 ある日旧友人から電話があり、連休に三人で遊びに来たいと連絡がありました。これは良い機会だと思い、実践してみることにしました。古いテーブルを出して布をかけ、軽い食事も用意することにしました。薄茶を飲むくらいで何も判らないということなので、お弁当にし、テーブルに用意してからお客様に席に着いていただき、一献と椀物を出しました。食事を終え、お菓子を出して中立ちし濃茶と薄茶を出しました。友人の感想は、テーブルなので気負わず楽しかった。濃茶は初めての味でよくわからないけど、甘かったと言ってました。季節が変わったらまた来るそうです。
 皆の顔を見ながらおしゃべりし自分も楽しく過ごせました。茶事もお客様に合わせた形で行えばいいのだと思いました。

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2019年4月14日

長野不白会家元招請研究会

家元招請研究会 - 基本(体操十種・小習・テーブル茶)

◦テーブル茶を見学

    茂木宗竹

 四月十四日、李支部長宅において、研究会に参加させていただきました。
 今年のテーマは体操とテーブル茶「濃茶」ですので、皆さん洋服で参加しました。十時より家元の指導により体操が始まりました。私は一番前列で家元の体の動きを拝見させていただきました。まずは足の爪先の関節をぐりぐり回し、足、膝、腰と関節をゆっくりとほぐし、特に腰部は子どもが駄々をこねる時のように手と腰をブラブラさせることで、歪んでいる部分を正常化させることが目的でしょうか。家元の推奨されている体操は器具は何も使用せず、体幹を鍛えることができて、転倒予防につながると思います。普段の生活の中では歩きながらまた、食事の準備をしながら、テレビを見ているとき、意志さえあればできることだと思います。早速稽古の前に研究会の報告をし、体操を実践してみたところ、「身体が伸びて気持ちが良い」などの声もあり、稽古前のコミュニケーションもとれてよい事と思われます。
 昼食の後に小習として「掛軸の掛け方、外し方」、箱へ仕舞うまでご教示いただき、正しい扱いが習得できました。「うぐいす竿」「長短自在」も初めて知りました。
 床飾りの準備の後、テーブル茶を見学。テーブルの上には濃茶入れが据え置かれ、主客、次客、三客の座る位置、花入の位置が確認できました。テーブル茶はお客との距離が近いので、自宅でのおもてなしには最高だと思います。「百聞は一見にしかず」何事も体験することは大切。茶の湯と体操、最初は疑問に思ったこともありましたが、今回の研究会に参して心身ともに健康の大切さを改めて認識致しました。只今、我が家の庭では利休梅が満開です。こんな素敵な花にあえたのも茶道のお陰です。
◦半東を務めて

市川宗恵

 体操中心の研究会、思いっきり身体を動かす事ができ心も身体も今までと違った爽やかさを感じました。特に腹式呼吸が気に入り、時々意識して実践しています。
 家元亭主による、テーブル茶の濃茶点前では半東を務めました。
 テーブルの用意を家元の指示をいただきながらしました。座布団も三人のお客と家元の席に用意。いつの間にか半東の座り場所にも座布団が用意されており、感謝しながらそこに座りました。家元の優しいご指導と心遣いに感動した研究会になりました。
◦床全体のバランスを考える

神農宗史

 体操に関しては、ゆったりとした動きながらも、思った以上に筋力を使いましたが、心地よい疲労感と爽快感が残り、元気に長くお茶を続けていくためには必要な事だと深く実感いたしました。また今回私は掛物について、家元から直接教えていただくという大変貴重な経験をさせていただきました。お招きする方のことを考えながら掛物に向き合うことや、床全体のバランスを考える事が何よりも大切であることを学びました。
 テーブル茶では、三客に入らせていただき、早くも念願かなって家元が点てた大変まろやかで美味しい濃茶をいただくことができました。飲み終えた後の薩摩焼の白い茶碗に映える信濃連山の景色が今も心に残っております。まるでご褒美のような体験での締めくくりに、大変有意義な一日となりました。

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2019年3月31日

寺田虎彦の旧居で研究会

家元招請研究会 - 基本(体操十種・小習・テーブル茶)

江島宗和(高知不白会)

 寺田虎彦の旧居で研究会は行われました。手入れの行き届いた庭には、椿、さざんか、れんぎょう、すみれなどが咲き、虎彦の面影を残しています。
 はじめの体操は、狭くて充分な動きはできませんでしたが、ゆっくりと呼吸を整えながら歩いたり腕を回したりしているうちに心身一如の通り雑念が払われ、心が落ち着いて清らかになる心地が致しました。
 小習では掛け軸の出し入れ飾り方。軸を巻く時には端をきちんとそろえること、ゆっくりと丁寧にまくこと、家元の指先の動きが涼やかで心をこめるということはこういうことだと一つ一つの基本を重ねることの大切さを感じました。
 午後からはテーブル茶の花月。面白く楽しく、座替わりのすれ違いで「ハイタッチ」なんて、思わず笑ってしまって会場が和やかな雰囲気に包まれました。これなら堅苦しくなく畳に座ることが苦手な方も外国の方々にもお茶を楽しんでいただけるのではないかと新しい風を感じました。
 基本と応用と、心と体と、和と洋と、古きものと新しいものを自在に取り入れ、新しい今の茶の湯の道を教えて下さったように思いました。会が終わった後、家元が床にあった花蘇芳の枝をちょっと手直しされました。小さな花器に挿してある中心の枝でしたが、一瞬にしてきりりと引き締まり、皆、息を呑む瞬間でした。花の一枝で立腰の心を感じました。
 寺田邸温故知新の花すおう

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2019年3月25日

八女不白会家元招請研究会

家元招請研究会 

沈黙の花月が気楽な光景に

徳永宗洋

 体操十種、三年ぶりでしたが、素足で畳をつかむ気持ちよさ。日頃使わない筋肉を思いっきりゆっくりと動かす。それから忘れていた腹式呼吸。掛軸の扱いは、家元の説明が判りやすく、自分の家で自分のお軸で実践を心掛けたい。
 「テーブル花月」、どんな花月だろうかと思っていたところ、沈黙の花月が気楽な光景。知らない方とでもかしこまる事なく会話ができる。ほほ笑ましい。ただし、折据の廻し方をきちんとマスター。花月の基本を理解していなくてはと思いました。
花月百遍おぼろ月

金沢洋雪

 花月百遍おぼろ月といわれるように、これまで何度かお稽古はしておりますが難しさを感じていました。今回の課題が「テーブル花月」と聴き、どのようなものかまったく想像ができず、心配でした。
 長テーブルに亭主と客三名が席につき、自己紹介の挨拶から始まりました。初対面のお客同士でも、会話の中から自然と笑顔も見られるようになり、雰囲気も和んでいきました。今まで無言で行ってきた花月でしたので、意外な光景でした。
 お点前が始まるにつれ、折据の進みやお茶碗が出た後の香道などを考えていると頭がいっぱいで、どうすればよいか迷っていると絶妙なタイミングで家元よりご指導がありました。
 家元がおっしゃった「おいしいお茶を点てることを心掛ける」ことを考えると、全体を見渡しタイミングよく自分の役割を果たす事がそれにつながるのだと感じます。
 今回のテーブル花月は、難しい足の運びもなく、気楽に楽しんで行えることが判り、いつもと違ったテーブル花月はよい経験にいなりました。今後は人数が揃えば気楽に「テーブル花月をしましょう」とお誘いできるよう、日々の生活の中にも取り入れていきたいと思いました。
体操十種を入浴時に

織戸宗栄

 体操十種は家元研究会の時、少しずつでも何度も体験していますので、少しアレンジして毎晩入浴時に実践しています。仕事の時は一日中靴を履いているので、足指のほぐし、両手のばし等、とてもすっきりした気分になります。
健康でお茶を続けていくために

松延幸子

 体操では、第一に姿勢を正す事、頭の位置が大事な事、その後実行している事は腹式呼吸、足の指のグーチョキパー。これは右足はできるけれど左のチョキができません。胡坐もかくことができず、股関節が全く開かずに以下に身体が硬いかを痛感しました。毎日胡坐をかき身体をほぐしています。足取りがよくなり、体が軽くなったように感じます。最初は折角家元を招請するならお茶のことを教わりたい、なぜ体操なのかと思っていましたが、体の健康が源であることが判りました。これからも続けていきたいと思います。健康でお茶を続けていけますように。
 初めてのテーブル花月は見学していても楽しく、面白く拝見しました。二人位解った方がいたら、全く初心者でもゲーム感覚でできるかなと思いました。茶の湯のイメージががらりと変わり、気楽に楽しむことが必要なのだと思いました。感想文を書くように、インプットしたらアウトプットしなさいと言われました。教えてもらったら書いたり、人に話したりすると記憶に残るそうです。
和やかで楽しいテーブル花月

大坪宗和

 体操十種には依然から興味がありDVDを購入して自分でやっていましたが、細かい個所が解らず、多忙もあって自分の中に体操を染み込ませることができませんでした。今回、家元の指導でやってみて、まず、足から手指、肩から腰、背中、歩き方と体の軸を意識して踵を地につけての平行移動、アキレス腱が伸びて体に痛みを感じました。左右に両手をふる、ブラブラ体操では、自然に体の軸が整いました。酸素が体中に行きわたり、頭から足の先、手の先にもめぐって爽やかな気分でした。
 家に帰り、早速廊下を歩いたり、足だけ、手指だけ、屈伸運動だけなど、区切りをつけて五分、十分、短時間で実行しています。肩から背中を意識して足を運び、肩、背中、中心軸を意識した美味しい一服のお茶を点てる動作と心に思いを込めて練習しています。  掛軸の取り扱い方は学びの多い体験でした。箱からの入れ方出し方、表題、箱書きの確認の仕方、掛軸作法とでもいいましょうか、流れるような扱いが印象的でした。一連の流れによる美しい所作、床の間と掛軸の対比の美しさ、近くから遠くから、一度離れてまた見直す新しい目、空間の美、全体の美。
 桐箱の収納の仕方では、軸先がはまる「枕 軸受け」の溝があるので、それに合わせて収納すること、桐箱、紙箱、共に右側に箱書きを収める事など学びました。  テーブル花月はどんな花月か興味津々でした。挨拶から会話も和み、テーブルを囲んでお盆点てが始まり、札を回し、交代仕方、ハイタッチ、和やかな楽しい時間でした。 残念なのは半東さんに「月」が回ってこない事で、最後の止めの時に、半東相伴があったらいいなと思いました。後日稽古の織りに先生にテーブル花月をご指導いただきました。遠くで拝見していましたので、お盆の中の茶器の配置がよくわからなかったのです。お盆中央から手前に茶碗、棗を引き、清めた後中央左上、その右に茶筌、さらに右手前に茶杓、その右手前に茶巾、左上に服紗、 茶碗を少し右寄りに、そのあとは常の如く札をまわして抹茶を立てる。
 日本のお茶文化が沢山の家庭に浸透するようになればと思いながら娘と自宅で毎日お盆点てや立礼をテーブルで楽しんでいます。

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2019年3月19日

2019年度 家元教場研究会レポート(1)

基本(体操十種・小習・テーブル茶) 第一回[ 

はじめての参加

上村宗貴(土B:東京不白会)

 家元研究会へ初めて参加させていただきました。大変実り多き一日となりました。
 研究会で印象に残った言葉は「軸(幹)」と「自由」です。身体も思考も自分自身の軸が定まることで、茶の湯の世界が自在に広げられることを考える機となりました。体操の意味と刺激もじわじわと感じております。これからお庭の苔もいっそう青々と瑞々しさを増すことと思います。五月の研究会も今から心待ちにしております。

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2018年11月25日

招かれて味わった至福のとき

家元招請研究会 - 課題「唐物(茶通箱)」 

高橋宗津(岩手不白会)

 十一月二十五日、平成最後となる家元招請研究会は課題「茶通箱」でした。私は正客として学ぶ貴重な場を与えていただきました。
 家元が亭主、半東は博之様です。まず、「茶通箱」とはどのようなものか、本来の意味や用途などをご説明下さいました。また、今回は箱を表道具として棚に飾られました。
 箱の扱いは、指の運びや動きだけに気を遣う事ではないこと、心して取り扱うしぐさなのだと学びました。
 初座では、床の「茶是長寿友 宙心庵閑雪」のお軸で、若い頃の筆であろうと家元は由緒をお話しくださいました。翌日、十一月二十六日が、先々代さまのご命日、なにか特別な思いがいたしました。
 炭点前に入り、炉に寄ると、その種火の美しかったこと、感激いたしました。
 点心席では、お料理やお酒をいただきましたが、お茶事でのこの席は主席とは別のものだとわかりました。初座でも半東の役割は大事だと気づきました。
 後座では、喚鉦に迎えられて、お床の見事な花に見入り、座に着きました。
 厳粛で、美しい流れるようなお点前を間近で拝見し、丁寧に練られたお濃茶は、本当に美味しい最高のお茶でした。今、一つのお濃茶もいただいて二種の味の違いをはっきり感じました。茶碗拝見で、二服目の濃茶を飲み切ったときにも拝見に出されましたことに気づきました。一服目と同じ茶碗なのにと不思議に思いましたが、茶碗拝見は、お茶の色や香りを見、感じることだとお教え頂き、一服目とは別のお茶だからと、茶碗を見せてくださったとわかりました。
 半東の博之さまは、気づくとお茶やお道具をお運び下さっていて、その動きは、まったく自然で美しいお姿でした。
 いつの日か、茶通箱のようなお道具で、お茶好きな友を招き、二種の濃茶を点てちがいを味わい、楽しみたいと思っております。

田山宗由(岩手不白会)

 家元と博之様を岩手山の一際美しい小春日にお迎えしての研究会、茶通箱のお茶の掃き方から丁寧にご指導いただき、自ら亭主をなさり楽しみにしておりました炭点前をはじめ、全ての所作の変わらぬ美しさは体操十種の賜物でしょうか。またほっこりとした優しい銘の「木守」のお茶碗でとろりとしてふくいくたるお濃茶をたっぷりいただきました。お茶の味わいに集中できるように配慮されたお点前の進め方、お茶入、お箱の花押を拝見では一瞬身も心も引き締まりました。木守のエピソードや富士登山のお話を楽しくお聞きしてすっかり和みまして、席の設定を始めお心遣いをひしひしと感じ客として本当に何と幸せな研究会でした。社中もお稽古で茶通箱のお点前が思ったより簡単だったとそれぞれ言っておりました。まお亭主が二種のお茶を用いた事の方が会話もごく自然で現代にはあっているように思いました。お稽古に活かして楽しんで参りたいと思っております。ありがとうございました。
 博之様の半東としてのお働き大変勉強になりました。

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2018年11月17日

家元教場研究会レポート(16)

課題ー古典(相伝物) 第四回 茶通箱 

炉開き
下火に菊の葉を乗せ、塩をまいて清める。切り火をする

半東として

河内 彩雪(土B:東京不白会)

 お当番では、十一月の炉開きで行う茶通箱の半東という貴重な機会に恵まれました。半東は通常のお稽古でも動きに気を配りますが、研究会での相伝物ではなおさらのことでした。家元の濃茶点前の最中、ふっと口切りの茶の香りが漂ってきました。ああ、なんていい香りだろうと顔を上げて、ゆっくりと茶室全体を見渡すことができました。
 芳しいお茶を、美味しいうちにお客様にお届けしようと、自然と思いがわき、少し落ち着いて動けたような気がします。
 一瞬ですが、茶席の皆様と心が通い合ったように感じました。お客様をもてなすには、まず自分の心の平穏を保つことが大切だと気付きました。  

花月の間 水屋の準備1

水屋の準備2

水屋の準備3

水屋の準備4

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2018年10月24日

家元教場研究会レポート(15)

課題ー古典(相伝物) 第四回 茶通箱 

次客として

斎藤 宗江(水A:東京不白会)

 今回のような茶事形式での「茶通箱」ははじめてです。
 最初に、家元から「茶通箱」は、到来のお茶と亭主のお茶との二種類のお茶を入れる箱というお話がありました。

家元 花月の間

そもそもなじみの薄いお点前がどのように展開するのか、興味津々でした。
 床の掛物は「菊慈童」。一献ではお料理を堪能しながら先日大分で行われた全国大会のお話で楽しくお席が進みました。家元のお炭点前を拝見して中立そして、お濃茶です。。一碗目は「星の奥」、二碗目は正客持参の宇治のお茶です。「茶通箱」独特の指使いはありません。家元は箱を棚からすっと下ろされ、お茶入を出され、二種類のお茶をいただきますと、確かに味の違いがわかります。お濃茶を中にして一座の人達の思いが一つになったような気がしました。二種類のお茶の味の話題で盛り上がり、楽しいなと感じました。気の置けない人達と二種類のお茶について話ができるような「茶通箱」のお茶事をしてみたくなりました。

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2018年10月21日

山形不白会 家元招請研究会

家元招請研究会 - 課題「唐物(盆点)」 

庄田宗雅(山形不白会)

数寄屋造りの和風で格調高い山寺芭蕉記念館研究室

宝珠山立石寺を一望

 十月の秋晴れの日に、山寺芭蕉記念館にて「相伝物 盆点」の家元招請研究会が行われました。
 敷地内からは俳聖松尾芭蕉が訪れた宝珠山立石寺を近くに眺めることができます。
 茶碗、茶入、盆とご持参くださり貴重なお道具を拝見させていただきました。
 家元のお点前で、お料理、お濃茶といただき、まさに「一座建立」と幸せな一時でございました。
 家元は、山寺の風景と中村昌生先生設計のお茶室に深く感銘を受け、「山形の方々はこんな素晴らしいお茶室を活用しなくては、もったいないですよ」とご進言いただきました。。
 随行の森田様には、水屋、半東をお手伝いいただき大変勉強になりました。
 
楽しい料理作り

笹原宗稜(山形不白会)

 今回研究会で料理を任せていただく事になりました。幾度か料理を作る機会はありましたが、毎回初心のような緊張を覚えます。
 家元は「濃茶には美味しい料理、美味しい酒、会話が如何に大切であるか」と話されておりますので、その言葉を肝に銘じながら五味、五色、五法のことも忘れずに時節の食材と器選びを楽しみながら進めました。
 向付には「鯛の柚子酢じめにもって菊三種をあしらい」、汁は「づいき芋」つぼつぼには、お客様がお酒を召し上がるということで「鰹の酒盗麹合え」また、八寸は「むかごと銀杏、海老に卵と山芋の寿し詰」など、もちろん美味しい山形のお酒を召し上がっていただきました。
 お席の様子を水屋で感じながら料理をお出しするタイミングも難しく勉強になりました。
      

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雲鶴先生をお迎えして

雲鶴先生招請研究会 

土田宗春(新潟不白会)

 新潟支部教授会が初めて雲鶴先生をお迎えして研究会が行われました。
 午前中は且座をご指導いただきました。設いは季節的に中置でしたので、お棚のないお点前を雲鶴先生より丁寧にお教えいただきました。午後は花月を二回いたしました。ご指示をいただきながらの分かり易いご指導で、皆楽しみながら勉強させていただきました。最後に皆でお薄をいただき、和気靄々の実りの多い研究会でした。

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2018年10月8日

水屋を担当して

家元招請研究会 - 古典(相伝物) 

下津浦靖雪(久留米不白会)

 肩衝で肩の巾が少し広く威厳がある朝日春慶作瀬戸の濃茶器、唐津の中里重利作の奥高麗茶碗、銘作「木守」。流祖不白作十牛の茶杓も家元がお持ちくださいました。いずれも手に取って拝見するのもはばかられるような立派なものです。床は、立花大亀和尚の一行書。
 家元は設えていた台子の位置をもっと前の方に進めてくださいと言い、畳一枚半前の方に置き換えました。その先にちょうど、書院造りの丸窓があり、前に進めた事により部屋全体に和の風情が漂い家元の見識の深さを改めて感じました。
 後座で、青磁の花入に色付き始めたマユミ、ホトトギス(満点の星)、沢桔梗が入って床の矢筈板の上に置かれた時、緊張が解け、私はほっとした気持ちを覚えました。
 水屋担当の私が今日一日、家元の亭主振りを間近で拝見させていただき、よい教訓を得させていただきました。全てにおいてお客様に精一杯のおもてなしを願う心意気を勉強致しました。

跡見の床

於 久留米少林寺

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2018年9月15日

家元教場研究会レポート(14)

課題ー古典(相伝物) 第三回 台天目 

「貴人として」

岡田 宗春(土B:新潟不白会)

 今回は、越後の豪農地主の奥方が、二人のお伴と江戸へ出てきたという設定でした。私は貴人にふさわしくないのでは、という重い心で臨みましたが、始まってみると、横山清輝筆の薄と月の掛物、サンマや菊など季節の食材を使ったお料理とお酒で、すっかり心がくつろぎ、お話も楽しく、いつしか時を楽しんでおりました。
 後座はどんな花が生けられているか楽しみにして席入りしたところ、見事に盛られた秋の果物の数々、枝付きの柿に栗、葡萄に蜜柑、梨、色付いた柿の葉、秋の訪れを心ゆくまで楽しむことができました。天目茶碗にたっぷりと点てていただいた家元のお濃茶の美味しかったこと。
 我が家には貴人はおいでにならなくても、お祝い事などのお客様を貴人点てでもてなしてみたいと思いました。

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2018年9月12日

家元教場研究会レポート(13)

課題ー古典(相伝物) 第三回 台天目 

「半東として」

小池 宗京(水B:久留米不白会)

 茶室は秋の空気に包まれ、季節の料理が出され、貴人もお付きの方お二人も、亭主の家元と共に本当に楽しい会話でくつろがれていて、皆様に一献をお勧めする私も、とても幸せでした。
 後座は息を呑むような静寂な世界。家元の真剣なお姿、臨まれる点前に緊張感が走りました。その心の込められたお濃茶を、柳原のお茶碗、堆黒の台を貴人にお運びする重圧に立居や足さばきが悪くなってしまいました。足腰を鍛える基礎から始めねばと、家元の推奨する体操がいかに大切か実感しました。
「水屋・料理担当として」

大塚 宗仁(水B:東京不白会)

 料理の準備で気を遣った事は季節感と衛生面です。重陽の節句、中秋と続く季節を感じるものを、シンプルに、素材を大切に用意しようと考えました。
 食べやすさ、お口に合ったかどうか気にかかっていましたが、お客様から美味しかったと言っていただき安堵しました。ただ、お客様が貴人という設定ですと、内容はどうだったのか、品数は絞った方がよかったか、など課題が残りました。
 一緒に料理担当をした飯泉さんが中里花子さん作の皿を持参、それを見て雲鶴先生が花子さんのお父様の中里隆さん作の鴨の徳利を出してくださり、思わぬ出合いがありました。
 昨年は自宅茶の実践をし、今年は一献の準備。我が家でも友人やお客様を招いてお茶を楽しめるような気がしてきました。

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2018年9月11日

家元教場研究会レポート(12)

課題ー古典(相伝物) 第三回 台天目 

台天目の半東をしてみて

大野宗育(火B:東京不白会)

 これまで、台天目の稽古というと、書物に沿って貴人のあしらい、台天目の点前の注意事項を学ぶことでした。しかし、今回の研究会では設いから実際にお客様と亭主、貴人とお伴の関係を明確にするものでした。初座では、貴人を恭しくお迎えし、後座ではまさに一座建立という雰囲気でした。
 このような設いで実践してみると、やはり貴人は台天目で一碗でいただき、お伴は、別の茶碗で台なしでいただくことがしっくりきました。さらにここで、亭主相伴となると、普段稽古しているように、台天目で一同飲みまわすという方法より、亭主は、お伴と一緒に相伴するというのが、なるほど道理にかなうと思いました。
 実際の半東の動きは、より複雑で、その場で臨機応変に動かなくてはならないので、もっと実践を重ねる必要性を感じました。
 貴人様とお伴への接し方は、区別しているようで、区別の加減が難しく、また貴人様への接し方とともに、相伝式で使われるような大変貴重なお道具を使わせていただき、道具に対しても丁寧にしなければという気持ちになり、その両方への気持ちの使い方で動きがぎこちなくなってしまうような気もしました。 そのようなことから、傍から見ると動きにめりはりがなく見えてしまうのだと感じました。第一に貴人様を待たせないことに心を配ること、とご指導をいただき、納得しました。
 ご相伝の台天目では、書院の設いで大棚でお点前するものと思っておりました。ところが、今回は、糸巻棚で夏の涼しげな設いのまま、どのように台天目のお点前をされるのだろうかと思っていましたら、糸巻棚の上に天目台のみ飾られ、貴人のお茶が出される際に台にのせられました。それはとても自然で、流れるようにお席が進んでいきました。
 状況に応じたおもてなしができるようになることを、今回の研究会で、学ばせていただきました。貴重な経験をさせていただきありがとうございました。
 貴人様を招くことはなかなかできませんが、どんな場面でもそれに準じたおもてなしができるよう実践していきたいと思いました。

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2018年9月2日

新潟不白会支部講習会「都のお茶・江戸のお茶・東京のお茶」

高野邦子(新潟不白会)

 九月二日、武者小路千家官休庵の千宗屋様と、川上博之様をお招きした講演会が、新潟不白会主催で催されました。
 利休に始まる茶の歴史、流儀の歴史に始まり、現代のマンションならではの茶室の工夫など、お話は大変興味深いものでした。
 なかでも、東京のマンション内にある宗屋様のお茶室「重窓」のお話や、リビングに置かれた立礼卓への思いが印象に残りました。現代の生活空間に違和感のない茶の湯のある暮らしは憧れです。これは「自宅の茶」を学ぶことと共通点があり、目指すものは同じでは……、という思いに至りました。宗屋様はたくさんのアイディアをお持ちなのだと思います。
 お二人の対談では、博之様が武者小路千家で修行することになった経緯や、去りがたく修行を一年延ばされたことなど、仲のよいお二人のお話を楽しく聞かせていただきました。
 各社中のテーブル茶のおもてなしもあり、その手伝いにも参加でき、有意義な一日となりました。

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2018年7月11日

家元教場研究会レポート(11)

課題ー古典(相伝物) 第三回 台天目 

「お付きの客として」

加藤 宗希(水A:東京不白会)

 貴人点ての付き人は、「客であり、客でない貴人のお伴」ということを頭において務めました。貴人点は普段は縁のない世界ですので、貴重な体験です。
 初座でのおしのぎの会話が、貴人中心で、出過ぎずに、でも会話に参加するというところが難しかったです。後座では、席入りの拝見は遠慮し、お伴同士で一緒に道具拝見するなど立場も考慮しました。
 家元が常におっしゃる「全力で、真剣に」を私もまねて自分のものにしたいと思っています。

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2018年6月3日

静岡不白会 家元招請研究会

家元招請研究会

佐藤宗博(静岡不白会)

静岡市 宝泰寺不二庵

 静岡での抹茶製造もようやく緒について参りましたので、八女茶と飲み比べるという趣向にしました。家元に伝わる茶通箱、二種の茶入をご持参くださり、席に重みを添えて下さいました。水屋での準備、茶事での和やかな会話と、力みのない自然体のお点前に引き込まれるように拝見しました。
 二服の濃茶を続けていただくことは、胃にも重たいことです。濃さ、分量、品質、季節等を考慮し、お客様の要望も伺いながら進める必要があろうかと思います。
 御簾の内にあるお点前と捉えていた相伝物を、茶事という実践の場で活用することにより、一層生き生きと継承されていくに違いありません。それぞれに意図された所作の本来の意味が明確に示されることにより、稽古の幅が広がると期待します。

◎参加者の感想

正客担当

   「茶通箱は、指の運びが大切なのではありません」静かなしかし強い信念をもった家元の第一声が強く響きました。心をこめて一席を用意し点てていただいたお茶をいただいたとき、どう感じ、どのように思いをお伝えしたらいいか、日々の生活の中で感性、知識、表現も磨かなければと、正客を務めて思いました。

三客担当

 お茶碗を十分に温め、丁寧に、真剣に練り上げる、茶の湯に対する強い思いを感じました。二種のお茶の味、色、香りの違いを楽しみました。一服目はたっぷりと、二服目は控えめにというお気遣いも有り難く感じました。

見学者

 一席の茶事で二種の茶を振る舞う合理的な方法。「茶通箱を使わず、茶入二種でもできます」という家元の発言は示唆的でした。

◎随行の感想

 初めての出張随行。茶事の流れを経験できたこと、半東として裏の水屋や料理の仕度の様子も知る事ができたことは収穫でした。席の間に畳を雑巾で拭いたり、棚を乾拭きしたり、万全の体制、心持ちでお客様を迎えるということが大切だと感じました。半東の仕事は拙いものでしたが、再び随行の機会を得る事ができればと強く感じました。

内山健太郎

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2018年5月26日

長野不白会研究会

家元招請研究会「相伝物—盆点」 

(長野不白会)

正客として
          松本宗実
 普段何気なくしている水屋仕事、風炉灰の量や押さえ方、下火のつぎよう、釜や水指の水量など懇切丁寧で的確なご指導をいただき納得しました。流祖ご愛用のお道具で家元が亭主の特別なお席、全身全霊を込めたお点前を間近に拝見することができ、魅了されました。丁寧に、時に豪快に練られたお濃茶を最初に口にできる幸せ。「自宅の茶」の定着や相伝制度の改革など家元のお考えを拝聴し、ここで学べる刻を大切にしたいと思いました。
見学して
          神農宗史
 李先生宅にて家元招請研究会が行われました。私は初参加というもあって、緊張の面持ちでしたが、特に印象に残っていることがあります。
 それは家元が席入をする際の姿です。精神統一をされ、気持ちを込めている姿が大変印象深く、一席一席をそういった心持ちで臨まれている事を知り、感動しました。
 盆点を拝見しましたが、普段はどうしても点前の作法や順序に目が向きがちです。家元がお話しされたように、相伝の本来の意味を考えることに今まで意識が向いていなかったことにはっとさせられる思いでした。また、家元の流れるような点前を拝見し、いつか家元の点てたお茶を一服いただいてみたいという思いを抱きました。

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2018年5月13日

七戸不白会 家元招請研究会

家元招請研究会 - 課題「唐物(盆点)」 

盛田宗蛍(七戸不白会)

 五月十三日、十和田市民文化センターで、「家元招請研究会」が行われました。課題は「盆点」、相伝物を特別なものとせずお稽古に取り入れ本来の意味を理解するようにとのことで、博之氏が半東を務めてくださいました。
 「霜夜」の茶入と唐時代の螺鈿のお盆をお持ち下さって、大切に扱うことや客を招いて披露すること、そして主客共に楽しむことを教えてくださいました。緊張のあまり、席入も拝見もうろうろとし杯ばかりでしたのに、さりげなく楽しく過ごす様にして下さいました。やはり、楽しくなければとの思いを強く致しました。そして以前からのお考えを少しずつおしめしくださっていらっしゃると感じます。
 参加した方々から宗匠のなめらかで自然な動きに驚き、出席してよかったとの声が聞かれました。至らない客でございましたが、贅沢な時を過ごさせていただきました。相伝の書物もこの研究会がなければ、奥深くしまっておりました。あらためてよい機会をありがとうございました。

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2018年5月9日

家元教場研究会レポート(10)

課題ー古典(相伝物) 第二回 真台子 

客として

本間 宗尚(水A:東京不白会)

 家元自ら亭主とのことでしたので、型通りではない、現代に通じる変化をどのようにされるのかと楽しみでした。後座は真台子を使って普通のお濃茶を博之様が代点してくださいました。
 その間、濃茶が点つまで家元(亭主)と共に、静かに待っているうちに、初座で向き合い和やかにおしゃべりをして過ごした時よりも、亭主と客との距離がぐっと近くなったように感じました。
 今年の研究会のテーマは「古典」ですが、私が想像した見た目の点前の変化などではなく、〝主・客が一体になる〟という尤も大事なことそのものが古典といえるのかもしれない、と考えさせられました。

初座

後座

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