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2014年8月3日

新潟不白会講演会——「芦屋釜と天命釜」を聴講して

石川昇二郎(新潟不白会)

 さる八月三日、新潟不白会講演会「芦屋釜と天命釜」が長野烈先生を講師にお招きし、開催されました。  長野先生により、芦屋・天命などの古典釜の調査・研究に基づいた特徴、デザイン、工法についてご説明いただきました。桃山から江戸期にかけての豊かな感性と技術の高さについてのお話は大変興味深いものでした。
 特に筑前をはじめ全国に波及した工人たちのこと、見所としての耳の位置や、繰口のディテール、羽根の特徴、意匠や肌などポイントごとにわかりやすくお話いただきました。
 当日は当時の釜の他、長野先生の作品など多数の特別展示もあり、美術館のガラス越しではなく、まさに目の前でその質感や造詣のすばらしさを感じる貴重な体験ができました。
 講演の最後に、長野烈先生と来賓の永井此君亭様で、茶の湯の釜をはじめこれまで長く伝えられ大切に使われてきた茶道具の散逸についてのお話がありました。なぜ数百年もの間、茶人たちの心をとらえてきたのかを学び、その価値を知ることも大切とのことでした。
 茶事をすることを、「釜を掛ける」といいます、今までは茶席に最初から最後までずっと鎮座する釜をただ拝見するだけの私でしたが、この講演で伝世の重みや、洗練されたデザインについて学ぶことができました。さらに茶の湯に対するひとつの楽しみが増えました。
 開催にあたり、各社中の皆様の素晴らしいテーブル茶のお席もあり、心満たされる大変充実した一日となりました。
 

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2014年7月1日

留学生を招いてミニ茶会

畝迫佳雪(岡山不白会)

留学生ベッキーと
 桑田先生の所で一緒にお稽古をしている赤田さんのお宅に、ニュージーランドから留学生の女の子がホームステイで来られました。彼女ベッキーは平日、市内の高校に通い、日本の高校生と交流を深め、日本語の勉強などスケジュールに追われますが、「日本の文化に触れたい」との事で赤田さんが急きょ思い立ち、桑田先生の所にお話がありました。
 当日は先生と他二名のお仲間と、私も娘と一緒に着物を着てベッキーと赤田さんご一家でミニ茶会をしました。
 まずは一献といきたい所ですが、外国の十七歳の高校生。桜茶を入れて和やかになったところで、お茶席にご案内し一服。彼女はお菓子の取り方や、茶碗の扱い方など、とても上手に出来ていました。ベッキーにも、お点前をしてもらってホストファミリーの赤田さんに一服。一口飲まれた赤田さんの口から「大変美味しいです」と言葉が出ると、満面の笑顔で胸に手を当てて、ホッと一息つかれていました。すごく愛らしい仕草で茶室全体がやさしい雰囲気に包まれました。片づけも手伝っていただき、炭を初めて見たと興味津々でした。
 我が娘は「ベッキーは『お先に』と『かたづけ』って日本語は覚えたよね」と変な所に感心していました。
 大事な方に、美味しいお茶を飲んでもらいたい、という純粋な気持ちが表れていたベッキーの姿に、何か気づかされる思いでした。短い時間でしたが、楽しい時間が過ごせ、日本の文化に少しでも触れていただけたかなって思いました。

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2014年5月25日

風炉の炭点前とお濃茶の基本

博子先生招請研究会

八女不白会

炭点前指導
○お詰として学ぶ………田島宗美
 夏日を思わせるような五月二十五日に、博子先生の研究会がありました。
 客の詰の役をいただきました。直接に先生の指導を受けましたが、緊張の余り身体が思うように動きませんでした。人前ですることの難しさ、普段のお稽古が如何に大事かを感じました。また、基本を重視しながら、その部屋のつくりや正客、亭主、半東の方との関わりの中で、臨機応変な対応ができるようにということも学びました。
 今回の研究会では、入室の手がかりから始まり、お客の拝見の仕方を詳しく教えていただきました。扇子の使い方など、日頃からやっていることでも改めて実践することで、色々な疑問が湧いてきました。点前の要所要所で指導をいただきましたので、随時、疑問を解決することができ、とても勉強になりました。
 色々と指導をいただきましたが、先生のお人柄でしょうか、皆さんの質問もたくさん飛び交い和やかなうちに、研究会があっという間に過ぎてしまいました。
一服
   ◇   ◇   ◇   ◇
○亭主として学ぶ………川島宗濱
 先ず席入り、お床拝見の仕方を教えていただき、お炭点前と進み、羽帚での清め方、実際に塵を払うようにとご指摘を受け、手順の型にばかりとらわれる自分に気づきました。
 炭点前の一番は、次にお濃茶を点てるための釜の湯が沸くことである。そのためには種火の付け方から始まり、もし火の回りが良くない時は、中立の時に火を足す。今回はじめて亭主を務めさせていただき、お家元がおっしゃる「自分の家でお茶を」の意味がほんの少し分かったような気がします。
 お濃茶における服紗捌き、お茶入の扱い、出し服紗、客としての使い服紗の使い方、半東としての使い服紗の返し方等、質問にお答えいただき、また一番基本の立ち居についても踵をつけて立つ様、日頃のお稽古時に意識すると身に付く事等とても有意義な研究会でした。
 博子先生とのご縁を得たことで、基本に立ち返り久し振りに本気で勉強させて頂きました。目標は自宅での実践です。

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自宅の茶で極上の時間を

家元招請研究会−【自宅の茶事】

市川宗恵(長野不白会)

 お家元が推奨されている「自宅での茶事」が、去る五月二十五日、晴天に恵まれた中、三軒のお宅で行われました。
 日頃、勉強不足の私ですが、お家元とご一緒のお席にお客として参加させていただきました。寄付で迎え付けを待つ間、お家元との和やかなお話などで、それまでの緊張が何処かに消えていました。
 お席入り後、早速の一献から始まり、正客のお家元の是非とのお勧めで、ご主人もご自分のお盆を手に席に入られました。ご主人の歌あり、ご主人を交えての楽しい会話ありで時は過ぎて行きました。中立の頃にはご主人は退席されましたが、お暇するまでのこの極上の時間と空気を味わえた喜びは言葉では言い表せない私の宝物となりました。ここにあらためてお家元の人柄に敬意を表したいと思います。
 また、ご亭主になられた先生方にも、心のこもったおもてなしに感謝申し上げます。

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2014年5月20日

第53回 高田不白会茶会

田辺松雪(高田不白会)

濃茶席
新潟支部より中野様ご夫妻、桑原様ご一家が、ご来高
 高田は今年、開府四百年に当たり、記念すべき年で、市を上げてお祝い事業を行っております。十月には、かつて高田にあった重要文化財大名物「初花肩衝茶入」も展示されます。
 茶会は、五月二十日、近年にない五月晴れに恵まれた一日。高田別院会館で釜が掛けられました。
 濃茶席は、奥座敷で木村蓑心さんが席主を担当されました。床に玉舟の横一行「山青水」を掛けられ、花入は時代あじのあるランタイの籠に在来種である笹ユリ、紫の鉄線。笹ユリの姿は白鳥の湖を踊るバレリーナのようでした。
 脇床には、アラビア風の丸い板を敷き板に、仏様を載せ飾る。脇床は荘厳に見えました。お菓子は「ぽえむ」という銘のケーキ。取り合わせや設えの趣向は古今を上手くマッチさせた席でした。
 薄茶席は二十七畳の大広間。席主は岡村信雪先生が担当。床に流祖不白筆「日々是好日」の一行、遺墨集に載っておりませんが、明日への活力を与えてくれるような筆致です。
薄茶席
薄茶席 床
 花入は、高さ三十センチ以上もある紫銅龍耳で鶴首。花は、姫大山蓮華。花は鳥が、今にも飛び立とうとするような姿。花は花入を、花入は花を支えあう、そのコラボレーションが、目に焼き付いて離れません。茶会には表、裏千家流の方、大日本茶道学会の方々。新潟からは、中野支部長様にもお出ましいただき、各社中百五十名の会員の方が出席されました。
 近年、イベント茶会が主流ですが、今回、茶席内の人数を考慮されたのでしょう、両席とも緩る緩ると美味しい茶をいただけたことを感謝しております。

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2014年5月12日

岡倉天心公への献茶に想う

加藤謙治(高田不白会)

六角堂へ献奏
家元による六角堂への献奏
 八軒での「自宅の茶」が行われた高田不白会家元招請研究会に参加した翌日の五月十二日、赤倉の天心六角堂での家元の「献茶」にお供させていただくという栄誉に浴しました。跳ね馬の雪型が残る霊峰妙高山を背景に岡倉天心終焉の地として祀られている六角堂内の天心像を前にして、お家元が静かに笛の音を献奏されているお姿を拝見し、天心公への思いの丈を窺うことができました。
 天心公は「近代日本美術界の大功労者」ではありますが、同時に渡米の折、出版された『茶の本』の出版を通じて、東洋思想・日本文化の素晴らしさを多岐にわたって米国に紹介し、多大な影響を与えたことでも、また有名であります。『茶の本』に述べてある、天心公の「茶の湯」に対する造詣の深さと共に、お家元の天心公に対しての想いの深さをご拝察させていただいた気がしました。私には誠に意義深い一日でした。
  天心の遺徳忍びて茶を献ず
        篠笛響き不如帰哉

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2014年5月11日

ご亭主の人柄に触れる「自宅の茶」

家元招請研究会−【自宅の茶】

早津淡雪(高田不白会)

小島先生宅自宅の茶
 風薫る五月、高田支部では、お家元をお迎えして「自宅の茶」の研究会が行われました。
 私たちは、小島先生のお宅へお伺い致しました。寄付で先生お手製の甘酒をいただき席入り。お茶室は裏から川の音が聞こえています。木地の丸卓に菱馬染付水指、土風炉。とても清々しく感じました。お床は二十一年前にお家元が先生宅のお懐石にいらした際いただいたという「土中日月長」。先生から壷中のお話を聞かせていただきました。中立のご御主人が発掘された縄文土器に、しゃくなげ、了入の塩笥黒茶椀でお濃茶、お薄をいただきました。お薄は四人皆に先生から点てていただき、美味しかったです。
 報告会の際、お家元から、ご亭主も一緒にお濃茶をいただくようにと言われ、お勧めすればよかったと反省致しました。
 お客の私たちは楽しいことばかりで本当に、ありがとうございました。お家元のおっしゃるように、一人で自分のためにお茶を点てることから始めてみようと思っております。

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心尽くしのおもてなし

家元招請研究会−【自宅の茶】

保阪梅雪(高田不白会)

家元をお招きして
 五月十一日の研究会はお茶事の実践で、当日は遠くの山に残雪、五月晴れと恵まれた中、お家元にお越しいただきました。お客様のおもてなしに不慣れではありますが、お花、お料理、お道具や心遣い、皆様に喜んでいただけたら、その一心でした。
 寄付には不白ゆかりの関不羨壁書。手作りの青竹の立ちつくばいの音を聞き、一献、お床には春の風情を詠んだ「寒雪梅中尽春風柳上歸」という中山愛親の書を掛けました。お料理は季節の山菜を交え、少しずつ。特に心入れしたのは銘「山ふじ花」というお菓子です。
 後座はお家元のご助言に従い、小間の室礼となり、自庭の山野草を生け、お濃茶を差し上げました。お水は谷川岳の名水です。薄茶はお家元より福引きでいただいたお茶碗にて一服。後日お客様より「手入れの行き届いた広いお庭、心尽くしの料理、楽しい会話で、豊かにゆったり時を過ごせた」等々お手紙をいただき一歩前進できた思いです。楽しいひとときを共有できた茶事でした。
 

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2014年5月4日

自宅の茶に招かれて

家元招請研究会−【自宅の茶】

坂田宗秀(熊谷不白会)

 私は、同じ社中でいつもご一緒にお稽古している田中先生のお宅にお招きいただきました。客は私の他三名で、長年お茶に携わってきた大先輩の先生方とご一緒でした。お席に入るまでは大変緊張も致しましたが、先生方にご指導いただきながら、正客の大役を務めることができました。
 初座では、ご主人がこの日のために、丹精込めて作り上げた新鮮な野菜と、ご亭主のお兄様が、早朝より山に入って摘んできた、珍しい山菜を取り入れたお料理をいただきながら、楽しいひとときを過ごさせて頂きました。
 また後座では、庭を隔てた茶室に移り、お床には流祖の筆による「平常心是道」のお軸が掛けられ、庭で大切に育てられた花菖蒲の花が、端午の節句にちなんだ青磁の鯉の花入に、見事に活けられておりました。
 亭主のお点前で、ゆっくりと丁寧に練られたお濃茶と,お弟子さんによるお薄を美味しくいただき、新緑の初夏の一日を満喫させていただきました。今回、客として研究会に参加し、お茶の楽しさと同時に、おもてなしの心の大切さを学ばせていただきました。これを機会に、長年お世話になっている中田先生はじめ親しいお仲間を、自宅にお招きできるようこれからもお稽古に励みたいと思います。

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2014年4月29日

「濃茶付花月」と「花月」の違いを学ぶ

博子先生招請研究会

渡辺真雪(福島不白会)

花月の指導
 四月二十九日、福島不白会家元招請研究会が博子先生をお迎えして、福島県白河市南湖公園内の翠楽苑で行われました。
 課題は「濃茶付花月」です。はじめに「花月」との違いを説明していただき、その後実践に移りました。
 亭主、客四人で、私は次客としてお席に入りました。濃茶付花月では、最初に「花」の札を引いた方が濃茶を点て、それを皆でいただきます。今回は点てた方もいただきました。
 そして二番目に「花」を引いた方がお棚から薄茶器を膝前に置き薄茶を点て、「月」の方がいただき、三番目に「花」を引いた方が濃茶器と薄茶器を入れ替えします。
 自分がいつ「花」を引くか、自分の札の扱いに気を取られて他の方の札の動きまで気に掛ける余裕がありませんでした。
折据の扱い
 花月は札の動きに気を遣い、札の展開に合わせて各人が臨機応変に動かなければならないのですが、実際はそのようにはいかず戸惑う場面が多くその都度ご指導いただきました。
 その後、折据と札の扱い方について丁寧に説明してくださいました。午後は数茶で数種のお菓子をいただきながら和気藹々お薄を喫し、その後「花月」を行いました。
 これで「濃茶付花月」と「花月」の違いを理解することができました。
 「花月百遍おぼろ月」と言われるように札の出方にきちんと対応することが難しく、まだまだ修練が必要なことを実感いたしました。そして、だからこそ面白いのではないかと思いました。そのような心の余裕をもって「花月」ができるようになりたいと思いました。今回研究会に参加でき、とても有意義な一日でした。

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2014年4月28日

宗匠をお招きして

家元招請研究会

竹内宗玲(青森不白会)

西王母と虫狩
去る四月二十八日、今年の研究会のテーマである「自宅の茶のすすめ」で拙宅へ宗匠をお招きいたしました。主人も私も宗匠に一度おいでいただきたいと願っておりましたので、とてもうれしく思いました。
 準備の方も整ったころに皆様が到着いたしました。主人が皆様を出迎え、そのまま庭へ案内しました。日頃手入れしている盆栽や庭木を見ていただきお話していました。
 一方、道具のしつらえを再確認し、頃合いを見て部屋にあがっていただきました。白湯を差し上げ、茶席へと案内致しました。
 お客様は宗匠の他四名の方々です。半東は妹の山田宗璃です。床には、宗匠の筆による「松籟」を掛けました。お軸から松風がフーッと茶室に爽やかに吹いているようでした。一献差し上げる時に主人にも同席してもらいました。
 研究会の前日、宗匠様方が訪ねた太宰治の生誕の地である金木町の町並みや生家(斜陽館)のことなどでお話が弾みました。その後、食事をとり中立となりました。
 床の花入は志野焼の筒型です。お花は、根締めに西王母の椿、あしらいに虫狩の枝を生けました。
 皆様が入室なさった後に宗匠が、虫狩の枝を少し短くし中央に寄せて直して下さり、よりすっきりした花の姿になりました。最初にお濃茶を差し上げました。茶碗は大樋焼を茶入は萩焼を使いました。
 棚は雲鶴棚で、水指は仁清の桜川です。蓋を開けると内側に桜の花が赤で描かれていて水に浮かんで見えます。薄茶器は雪輪紋の中次です。
 その後は、半東が薄茶を点て皆様とお道具の話しなどで楽しいひとときを過ごすことができました。
 この度、青森においでいただいた宗匠の句の中に「西王母 枝振りもよく 添えは虫狩」と書いて下さったのも嬉しく思いました。
記念撮影

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一から手がけた自宅の茶

盛田宗恵(七戸不白会)

茶事を終えて
 のんびり構えておりましたが、近づくにつれあれもこれも気になりあわてました。今まで母のお手伝いとしてお稽古してきただけです。亭主となるとお道具の取り合わせやら何やらあらゆることが気になり、お客様を迎えるおもてなしの心遣いは限りなくあるものだと感じました。
 一献の用意も季節の物、花はあけびの花を活け、お軸や文箱などこの家に繋がる方々へ想いを馳せ、祖父や曽祖父の物を使い温故知新としてみました。お客様四名様をお迎えして寄付のテーブルにて一献差し上げ、お客様との会話で緊張も解け和やかになりました。その後席入しお濃茶、お薄をおあげしました。
 この度はじめて亭主となり、一から自分で手掛けた事は大きな勉強になりました。お茶の道具ばかりに目が行きますが、お客様を招く事はその時間を共に過ごすためですので、しつらいや周りの全てに心を配り、過ぎず足りずを心掛けることを気づかされました。お手伝いの半東加賀さん、水屋の佐々木さんともどもはじめての仕事でしたが、終わった後の充実感は爽やかでお茶の楽しさと奥深さを感じました。

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2014年4月20日

初めて自宅の茶会を実践して

森山宗明(福岡不白会)

茶席風景
 昨年のテーマでありましたテーブル茶事。お家元自らご亭主となられての研究会は、ある意味、目からウロコの新鮮さを感じました。どこまでお家元のお教えに近づけたかはわかりませんが、私なりのおもてなしをさせていただきました。
 第一の難関は、お茶室どころか、狭い3LDKのマンションでどのようにできるのか。
 不安だらけでありましたが、師匠の黒岩宗富先生と稽古仲間の皆さんに何度も来ていただき、待合に和室、一献差し上げるところをダイニング、最後の濃茶をソファーでの盆点前とし、なんとか形あるものになりました。
 第二の難関は、お道具類です。あるものをどのように使えるか? から始まり、足りないものは先生からお借りして……という具合に。しかし取り合わせも考えるとなかなか決まりません。
 第三難関は、点心です。和食で試食していただいたものの、しつらえ(床は絵画、花器はガラス)や、ダイニングテーブルでの一献には少し違和感が残り、そこで先生からのアドバイスで、ワインとイタリアンの点心に様変わりです。
 マンションの七階という高さと、リビングダイニングに面した側が、緑が生い茂る福岡市動植物園という立地条件を生かし、景色がご馳走というテーマで、風を感じ、空を仰ぎ見て、ゆったりとしたひと時を過ごしていただこうと、お天気を気にしながら当日を迎えました。
 お正客には、福岡不白会会長の一木宗知先生にお越しいただき、不慣れな私の挨拶も一木会長が上手にリードしてくださり、最後には「楽しいひと時を過ごし、ここに泊まりたいな……と思えるほど心が和みました」とのお言葉をいただきました。
 実践してみて、大変なことはいっぱいありましたが、この一言をいただいて、怖がらず、自分のできる範囲で柔軟な心を持ち続け、精進していきたいと思いました。
つくばいの工夫
懐石

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2014年4月13日

江戸千家 岩手不白会雪輪会 発会三十周年記念式典・茶会

千田文雪(岩手不白会・雪輪会前代表)

 平成二十六年四月十三日、盛岡市中央公民館にて江戸千家岩手不白会雪輪会発会三十周年記念茶会を開催しました。峰雪会、清雪会、雪輪会の会員が百三十名の参加でした。
 この会は三十年前に三田宗明先生が立ち上げて下さった、中堅者の研究会組織です。
 式典に先立ち、物故者への黙祷、オープニングセレモニーとして顧問の三田宗明先生、岩手不白会会長の澤野宗桂先生はじめ、高橋、乳井両副会長様、歴代の雪輪会代表の方々による花寄が行われました。
 式典では代表の挨拶の後、会長の澤野先生から日本文化の集大成としての茶道とその精神について、続いて顧問の三田先生からは雪輪会発会に至った経緯や会への期待などお話しいただきました。
会長挨拶
岩手不白会 澤野宗桂会長の祝辞
三田先生挨拶
雪輪会創設者で顧問の三田宗明氏
 式典後は、八十名が三席に分かれてのお茶事となりました。
 芙蓉席では初代不白を、椿席は八代一元斎、竜胆席は当代名心庵を顕彰するお席と致しました。
 齢九十八歳を数えられた三田宗明先生が、三十年前にお家元の思いを実現なされたのがこの雪輪会と伺いました。会員一人一人の様々な環境も、また、社中という枠も越えて、江戸千家茶道が好きで集まった仲間が、日々精進できる会をお作り下さったお家元様、三田宗明先生、会長様、多くの先輩の先生方にただただ感謝するばかりでございました。
 この日は盛岡には桜の開花宣言が出されて、青空に岩手山がくっきり浮かび、南部前会長様の笑顔が見えるような佳き日でございました。
芙蓉席
●芙蓉席 …… 席主 南宗園
芙蓉席床
芙蓉席 床:大瓢箪画賛 流祖不白筆
椿席
●椿席 ……席主 沼宮内宗哉
椿席床
椿席 床:花開萬国春 一元斎筆
竜胆席
●竜胆席 ……席主 金宗美
竜胆席 床
竜胆席 床:一座建立 名心庵筆

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2014年3月31日

客となって学んだ一座建立

家元招請研究会−【自宅の茶】

北岡明雪(久留米不白会)

 やわらかな春の薫りに包まれた三月三十一日に、お家元をお招きしての研究会がございました。今回のテーマも「自宅の茶 実践」で、午前十一時に各家でのお茶事が始まり、午後二時に会場の少林寺に集合して反省会がありました。
 私は瀬戸島様のお宅にお招きいただきました。ご自宅に着きますと、寄付にてお雛さまに迎えられ、香煎をいただきました。入室させていただくと、床にはお家元の「大地山河透脱之機」の掛軸が掛けられていました。皆具は繊細な模様のベンジャロン、お炭点前の時にはマンゴスチンをかたどった宋胡録の香合、後座に入りますと、セラドンの青磁の花入にピンクの牡丹が映えてとても美しく、タイシルクで作られた出服紗など、はじめてのタイ尽くしのお道具に目を見張るばかりでございました。また、懐石では、鰆にこごみ、土筆など、季節の美味しいお料理をいただきました。なかでもご主人様が作ってくださった海老糝薯の椀物は絶品でございました。お濃茶も香り豊かで、たっぷりといただき、お薄は時間の都合もあり、お申し合わせでいただきました。
 至る所にご亭主の優しいお心尽くしが溢れて、お道具のお話、お料理のお話と楽しい会話も弾み、お伺いした時の固くなっていた心と身体もすっかり解けて、ゆっくりと寛がせていただきました。ご亭主、半東さん、水屋の方々の息の合ったおもてなしと、ご主人様のご協力もあり、このような素晴らしい時間を作っていただき、感謝するばかりでございます。
 今回参加させていただき、お茶事の楽しさを改めて実感すると共に、私もまた、このような和やかで楽しいお茶事ができるように、日々精進してまいりたいと思います。
 

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2014年3月24日

納得したこと

家元招請研究会

大倉 孝子(新潟不白会)

初座で一献
 「お稽古でやることは、ほとんど後座。ですから、いくら稽古を頑張っても半分。初座をして人をもてなすことをしてほしい。できる範囲でいいのです」というお家元の一言にドキリ。
 「茶の湯の目的は、客を自分の家に招いて楽しい時を持つことにある」というご指導を受けたことがありますが、正にその「楽しい時」は「食事を共にすること」とその後に「丁寧に点て出されたお茶をいただくこと」の流れの中で満たされるのだろうと納得しました。
割稽古
 この日、私には初座の次客役が与えられました。まず一献ということで心尽くしのお料理(胡桃えご、ふきのとうの胡麻和え、生姜大根巻き、石狩漬など)と美味しいお酒(越の誉の大吟醸)をいただきました。
 「楽しい時」を、緊張しながらも体感できラッキーでしたが、お家元からは「静かですね。もっと話で盛り上がらなければ……」というご指摘がありました。確かに「楽しさ」には会話も重要な要素。お茶事の際にはこのことも心していこうと思った次第です。
 まだ雪の残る柏崎市高柳からこの研究会に参加し、サンシュユと大島の椿に春を感じた一日でもありました。

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2014年3月23日

高田支部研究会にはじめて参加して

藤枝義丸(高田不白会)

研究会風景
 三月二十三日、上越市高田地区の保存建築物「旧師団長庁舎」で開催された研究会に見学者として参加しました。参加者は二十名余り、高田不白会の重鎮ばかりで私のような駆け出しは場違いのような気がしました。
 テーマは、お濃茶の「組合せ点前」。小島支部長のリードで大事なところを確認し合いながら進められました。主茶碗は流祖手造りで、銘「鞍馬」。へらが入った堂々とした姿の赤楽で、参加者から久し振りで会えたと喜びの声が上がりました。
 席主役は岡田先生、お客役は小川先生はじめ三人の先生方、このお点前は、私にとって普段行わないものなので、見学していて大変勉強になりました。
 次に、七事式の一つ「花月」、客役亭主役の五名の方が選ばれ、札を取り、亭主になり、客になり、席を入れ替わり、見ている私も楽しくなり、いつかやってみようと思いました。
不白茶碗 不白作茶碗 銘「鞍馬」

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始めの一歩

家元招請研究会【自宅の茶事】

内山宗博(新潟不白会)

炭点前
 家元招請研究会「自宅の茶 実践」で抽選により、三名様に我が家、了知庵にお越しいただきました。
 お待合で香煎茶を出し迎え付は雨が心配されましたが、用意した露地笠を使う事もなく席入り、炭点前、「菜の花と鮭の生ハム巻」で一献。中立、向掛に木五倍子、椿(月照)の花を入れ、いよいよお濃茶です。
 濃茶を飲まれ一礼、ご挨拶の声に「ホッ」と一息いたしました。お正客様のお心遣い、お客様の気遣いに助けられ、またとない夢のような一座建立でした。
 お待合で掛けた短冊は有馬頼底師から書いていただいた「功不積用不妙」でした。これからは茶事を何度も行いたい、茶事の働きも自由にこなすことができるよう精進していきたいと思います。
 思いきって踏み出し実践して、お客様に楽しんでいただく機会を得、感謝申し上げます。

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2014年2月1日

江戸千家-学びながら、和やかに初釜(「羅府新報」から)

西村宗櫛社中(羅府不白会)

点心風景
 *ロサンゼルスに本社を置くアメリカ最大の日本語新聞である『羅府新報』に、ロサンゼルス支部西村宗櫛社中の初釜の記事が掲載されましたので、転載します。
    ◇   ◇   ◇
 茶道江戸千家西村宗櫛会長の初釜茶会が一日、西村会長宅の錦泉庵で開かれた。
 福茶に続く初座は、折りからのチャイニーズ・ニューイヤーを祝し、台湾から駆けつけた社中の李宗瑾さんによる台炭点前から始められた。釜は卍釜、高台寺蒔絵の炉縁、鶴の香合が使われた。
 初釜祝懐石膳は会員の毘沙門グループ社長、甲山貴明さんが「多聞」レストランにて自らも調理した料理が振る舞われ、見た目も味も絶品な懐石料理をお雑煮と大吟醸「獺祭」の名酒で味わった。
 銅鑼の音が静かに鳴り響いて中立ちとなり、つくばいを追えて後座の席入り。床には足立泰道老師の「福寿」の軸、竹鶴の花入には松、椿、木蓮などが生けられた。しめ縄飾りの竹台子には、朱塗手桶水指、唐金皆具、火舎蓋置が置かれた。
 濃茶席亭主は李宗瑾さんが、半東を乗富宗久さんが務め、正客を西村宗櫛、中詰を金野大吾郎、中正客をウルハウゼン宗円、詰を渡部久世の各氏が務めた。
 濃茶碗は金銀嶋台、出服紗・松喰鶴紋緞子、茶入は古瀬戸の大海、曾山作、仕服は龍亀甲長緒緞子、茶杓は象牙。茶は星野園「星の奥」、菓子は星野園の茶露饅頭、菓子器は松漆蓋付(享保時代)が用意され、厳かに濃茶が練られ、抹茶の醍醐味をそれぞれ味わった。
濃茶席
初釜濃茶席
 薄茶の立礼席には「松伯千年翠」の軸が飾られ、亭主を有村聖一、半東を乗富宗久の両氏が勉め、正客に甲山貴明、客に五十嵐達ほかの各氏が入る。
 釜は露地紋鶴首・菊池正直作、水指は十三代田原陶兵衛作の萩耳付き、茶碗は野々村仁清写の色絵金銀菱重筒茶碗、棗は鶴(加賀蒔絵・和歌の浦)高山作、茶杓は仙石作の枝松、茶は星野園の「星峰」、菓子は銀座花のれんの和三盆、鶴亀がそれぞれ使用された。
 初釜がはじめてという人も何人か出席していたことから、西村会長により要所要所で所作や決まりごとなどの解説が加えられ、茶歴の比較的長い人も含めて、一同楽しく茶の湯を学びながら進められ、和やかな初釜となった。最後に西村会長より皆にプレゼントが渡された。
 また、日本の江戸千家川上宗雪家元からは、平成二十六年度の課題「自宅の茶事-実践」が示されており、西村会長は「稽古ばかりではなく、自宅に客を招いて亭主の考えで一献、茶を差し上げることを楽しむ『おもてなし』を、アメリカでも各自で大いに実践してほしい」との希望を出席者に伝えた。「石原 嵩 写真も」
薄茶席
和やかな雰囲気に包まれた薄茶の立礼席
記念撮影
学びながら楽しんだ初釜の出席者たち

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2014年1月19日

岩手不白会初釜

岩手不白会

濃茶席
本席 澤野会長のお点前
 岩手不白会初釜が穏やかな晴天の一月十九日、盛岡グランドホテルで開催されました。  三田名誉会長はじめ、各社中百七十名の会員の皆様が出席されました。
 本席の床には初代不白「鶴宿萬年松」が掛けられ、青竹に結柳と紅白の椿、御初代の香合が飾られ厳かなお席となりました。竹台子に透木釜に朱手桶、柄杓や茶筌青竹を、お菓子は花びら餅にしました。代々受け継がれてきた布袋の濃茶器、磯松の茶杓、嶋台の茶碗にて澤野会長、乳井副会長の厳粛なお点前で濃茶をいただき、心身ともに新たな一年の始まりとなりました。(田村宗和)
本席床
本席床
  ◇   ◇   ◇
  薄茶席は清々しさの中にも新春の華やかさを感じるお席になるように心がけました。
 床にはお家元の「雪中梅」を掛け、焼締め筒花入に木瓜と水仙を入れ、ぶりぶり香合を飾りました。立礼卓に筒釜と白磁平水指、不白好の亀蒔絵の薄茶器、誡堂銘「千年の翠」の茶杓、富士山と金菱銀菱の茶碗、菱馬の蓋置。松と鶴の干菓子を用意しました。
 当日は亭主と誘導を峰雪会が担当し、茶席のお点前、お半東、お運び、水屋は雪輪会が担当しました。チームワークのとれたグループでもあり、お客様も水屋も会員の皆様ですので、余裕のある和やかな、楽しいお席となりました。
 その後一同に集まり賑やかに会食をし、福引きに一喜一憂しながら一年間元気で楽しくお勉強することを心にして新年会を終了しました。(永井宗悦)
薄茶席床
薄茶席床
立礼席
立礼卓

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