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2015年8月30日

準備することの奥深さを知る

家元招請研究会

太田理恵子(福島不白会)

 八月三十日、郡山市の麓山荘で「小習」の研究会が行われ、お茶を点てるまでの準備の心得や仕方等をご指導いただきました。始めに、床の間にお軸を掛ける、箱からお軸を出し掛け紐や風袋の扱い方、床のどの位置にどのように掛けるのか丁寧にご指導いただき、今回は横軸「喫茶去」を自在を使って矢筈で掛けました。
 花の準備は、掛け軸との位置関係、大きな口の花入に活ける場合の止め木をの使い方を指南いただきました。さらに丸灰の風炉にお炭を入れる、煙草盆の火入れを整える事を博之様に教えていただきました。茶器を清めてお茶を入れる準備がいかに大切であるかを思い知らされました。
 準備が整ったところで茶室を見渡すと、目に映るものは何をとっても大事に思え、その上での茶席であると実感しました。
 日頃のお稽古も準備は先生任せ、宗匠が言われた「殿様稽古・お嬢様稽古」そのものでした。準備とはこのように気を配り、奥深いものであることを今更ながら痛感しました。点てた薄茶を「美味しかった」と言っていただき、とても励みになりました。
 研究会の終わり、お家元からお辞儀の仕方を伝授いただき、思い出深く今後の動作に活かして行きたいと思いました。

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2015年7月20日

一献とお菓子付の且座

家元招請研究会

菊池宗和(岩手不白会)

 さて、一献はどの時点で? など、ハテナが頭の中を巡りながら研究会当日を迎えました。 花は当日の朝、里山で河原撫子と仙翁を摘み、前日に用意していたルイヨウ牡丹ほか三種類ほど揃え、お香は師匠からいただいた〈ふるさとのこころ〉を手に会場におもむきました。
 お家元から、且座の意味や一献を入れて行うことにより主客との一会がどのようなものになるか等のお話をいただいたのち、お客を迎える準備の仕方、花〈花入と花材〉、お香〈香木、香炉の灰の作り方、重香合の使い方〉、風炉の下火の入れ方のご指導をいただきました。
 まず、三人のお客様を半東がお迎えし席入り、主客挨拶の後一献で互いに会話があり、少し打ち解けてからお膳を下げました。
 いよいよ、お客さまに花を所望、次客さまが活けられ、お炭はお正客が、お香は、三客さまでした。順序通りの正客からではなく楽しみました。
 中立の間、濃茶の支度をし、お迎え(お菓子は寄付で)、濃茶を点て、亭主もお相伴しました。薄茶は半東の点前で、亭主は座につきお茶をいただきながら、所望のお礼を申し上げ、お開きになりました。
 お家元から「濃茶の量が少なかったですね」とご注意いただき、お客様が十分に楽しんで味わっていただく大事なところが欠けてしまい大きなおおきな反省点でした。
 ひとつひとつの準備がいかに大切であるかということを学ばせていただき、有意義な研究会でした。

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2015年7月5日

準備から学ぶ且座

家元招請研究会

桜井秀雪(群馬不白会)

 七月五日、高崎暢神荘にお家元、博之様をお迎えし研究会が行われました。私はご亭主の役を仰せつかりました。一献付とあって心配もありましたが、簡単な八寸程度でよいとのことで心が軽くなり準備に入りました。テーマは七夕でしたので膳の設えや食材を探し、点心作りに四苦八苦しながらもなかなか楽しい時間でした。
 当日はまずお家元より「お客様を自分の家に招く気持ちで行って下さい」とお話がありました。「花台に乗せる花の量は亭主が一度活けそれに少し足す位がよい」「下火は濃茶までの時間を計算し足す」とポイントをご教授いただき、お香は博之様が灰の作り方や深さなどお手本を見せて下さいました。
 初座が始まり一献で渇いた喉が潤うと周りの視線も気にならず、お正客様の心遣いで皆様と和やかに会話が進み、花所望では白の松本仙翁、下野草が活けられ、お香「笛竹」は優しく上品に香り幸せな気持ちになりました。また後座では床の花がお家元により半夏生、壷サンゴに替わり、鋏を入れ整える様子を間近で拝見でき、花はしっかりと、きっちりと活けなければならないのだと納得しました。
 事前の準備、そしてゆとりをもって臨機応変に対応できる力が如何に必要かを痛感し、今後の茶の湯の道に対する意識の改革に繋がったように思います。
 研究会の最後にお家元、博子先生ご夫妻を尾瀬に案内して下さった白波瀬社中の松田さんから尾瀬紀行のご報告がありました。静寂な湿原から篠笛の音色が聞こえてくる気がしまして、会場から大きな拍手が沸き起こり爽やかな余韻が残りました。(群馬不白会7/5)

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2015年6月21日

新しい試みの且座を学んで

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家元招請研究会

小川享雪(大分不白会)

 「且座 主客役目を果たして茶の湯一会を試みん」
お家元筆、持参された掛物が床に掛けられました。「主客役目を果たして」その言葉にはっとしました。準備、手順の多い且座。初めて亭主を務める私は、自分の行う手順、タイミングなどの事ばかりを考えていました。亭主の役目とは……。本来の目的の為に準備がどれだけ大切なのか……。お家元、博之様より花、炭、香の支度について、どのような事を考えて準備をしなければいけないか、お話と実践でとても細かく教えていただきました。準備を大切に行うことが、お客様への『サプライズ』につながり、『サプライズ』をお客様と共感、共有できること。今更ながら、気づくことができました。
 そして、今回の研究会では、且座に一献、八寸をもうけること、中立をすることを経験しました。美味しい料理とお酒に緊張もほぐれ、楽しいひと時が生れ、そして中立は、後座濃茶への覚悟、よい緊張感の時となりました。
 終わった後、見学の方から「お当番のみなさんのチームワークがとても良かったですよ」との労いの言葉をいただきました。当番がそれぞれの〈役目を果たす〉事ができたのかなと、嬉しく思いました。 〈役目を果たす〉、これからもいろいろな場面で私の課題になりそうです。

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2015年5月17日

招請研究会の半東を担当して

家元招請研究会

今井光雪(熊谷不白会)

 初夏とは思えない暑さの五月十七日、お家元、博之様をお迎えして熊谷支部の研究会が行われました。
 課題は「且座」で、私は半東を担当しました。基本の「且座」でも半東は動きの役割ですが、お茶事の形式で行うにはどのような動き方をしたらいいのか少し不安もありました。
 いつものように体操で身体をほぐすことから始まり、続いて「且座」の準備をする時の心構えと注意点についてのお話がありました。内容は『ひとゝき草』四月号に詳しく載せていただいてありますので省きますが、どのようにしたらお客さまに楽しんでいただけるかを常に考えながら準備をすることの大切さがよくわかりました。
 一献のあと、濃茶、薄茶と進み、無事に課題が終わりホッといたしました。 
 昼食後、参加者全員でお薄をいただいた後、思いがけず、お家元が篠笛を吹いてくださいました。澄んだ音色を間近で聞かせていただ緊張が解けていくようでした。
 研究会に取り組む姿勢や当日の会の進め方など、反省点も多く残りましたが、今後の課題として行きたいと思います。

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2015年4月30日

且座—亭主で学んだこと

家元招請研究会

工藤純雪(七戸不白会)

 奥入瀬渓流の木々がいろいろな緑色に輝き始めた季節、十和田市で家元招請研究会、課題「且座」が三十二名の参加で行われました。
 私は当番として亭主を務めることになりました。高価な道具や由来の道具などは持っていませんので、主に家族で旅行した時に出会った道具を取り合わせました。その時の気持ちや感動を伝えることができれば道具はきっと助けてくれると思いました。
 季節的には炉なのですが、雲龍風炉にする由を連絡して炭を組みました。前日の仕度がすべて整っても残る心配は明朝庭に咲く花と、香炭団の火加減や火持ち時間などでした。そして当日、白根葵、延齢草、あけび、いかり草……が咲きホッとしました。また香炉はお家元が直接ご教示くださいました。
 本番では半東と通いが黙って私とお客を結びつなげてくれました。
 お家元からは、花入のこと、灰形のことなどたくさんのご指導をいただきました。繰り返し役を替えてやってみたいと思うほど楽しい経験になりました。五人が自立して支え合いひとつになる。「一座建立」とはこういうことかなと感じた研究会でした。

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2015年4月26日

家元招請研究会に参加して

家元招請研究会

四方田洋子(福岡不白会)

 今年春のお家元招請研究会のテーマは「且座」。私がお稽古に伺っている田中宗正社中がお当番で、先輩方と一緒に参加させていただきました。普段からお茶事の形式でお稽古させていただいており、初座と後座を昼食をはさんで学んでおります。でも今回初めての場所、乳峰寺様でもあり、また当日朝のお家元のご意見で突然、先生の指導なしでするようにとのことで、水屋でどのように動いてよいのかわからず、とまどうばかりで、いつも先生に頼り切っていることをつくづく感じ、大きな反省となりました。大切なのはタイミング。お香や炉の種火を時間を考えながら入れることや、季節のめずらしい花の準備、水あげ、お料理の盛りつけなど、心がけることばかりです。
 最も実感したのは準備がいかに大切で、大変であるかということです。お道具の取り合わせ、特にお料理は先生が何日も前から季節に先駆けて思案され、当日にあわせてご準備くださいます。また外部へのお道具やお料理を持ち出す為の工夫やご苦労も知ることができました。すべてはお客様に対する心配りで、それがいかに大事かということを改めてお勉強させていただいた研究会でした。
 最後に二千年以上前の弥生時代の壺に、お家元が花を入れられる様子を間近で見せていただき、そのお見事なお花に感動いたしました。参加者の皆様方からも感嘆の声が上がりました。

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2015年2月28日

茶事の大切さを学んだ研究会

家元招請研究会

岡田 均(新潟不白会)

 二日間の家元招請研究会、一日目は「自宅の茶事」とその反省会、二日目は、護国神社において、七事式を行いました。
 私ども夫婦も一席設けさせていただきました。私の先生である妻と妻の師匠からもご指導いただきながら、待望の家元をお迎えし、炭点前から略式の懐石、濃い茶、お薄まで、私どもでできる精いっぱいのおもてなしができたのではないかと思っています。
 二日目は、午前は七事式のうち且座を、午後は花月が課題でした。
 茶事の稽古である且座では、「茶事では、お客様に楽しんでいただくことが大切、それには、おいしいお茶を点てることが一番である」と話されました。
 作法(技術)は、お客さまに安心感を与える。作法を知らないとお客さまに不安定感を与えてしまうのでしっかり学ばなければならないが、それだけではいけない。お客様が楽しい時間をすごしたと満足いただくことが大事である。家元は、それを車の運転に喩えて、「ハンドルの動かし方(作法)が下手では不安感をあたえるので熟練することは必要ではあるが、目的はドライブを愉しむこと」と。おいしいお茶を飲んでいただくことと、上手にお茶を点てることとは、車の両輪であると感じました。
 また、お家元は、茶事の研究会の合間に体操をご指導し、体も大切であることを教えて下さいました。心、技、体そろってはじめてよい茶事ができると実感いたしました。
 今回の家元招請研究会では茶事、特に自宅の茶事が勉強になることを実感しました。家元の厳しさの中にあるやさしさ、相手への気遣いのきめ細やかさにもふれることができました。心、技、体に磨きをかけて、また、お家元が新潟にご指導に来られることをお待ちしております。

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2014年11月24日

岩手不白会 茶事研究会報告集から

亭主 高橋宗初

亭主 高橋宗初(11月24日)

家元招請研究会−【自宅の茶事】

岩手不白会

 平成二十六年に岩手不白会で行われた家元招請研究会の報告集が届きました。六月二十二日、二十三日、十一月二十三日、二十四日の二回の研究会で合計三十一席の自宅の茶事が行われ、各々の会記、客の感想、亭主の感想など、写真も添えられたレポートです。その中から、ごく一部の報告を抜粋して紹介します。

   ◇   ◇   ◇

■席主 竹花宗昭 六月二十二日
 お家元が常日頃お話し下さいます「車の運転免許をとったら、実際に運転しないとドライブの楽しさが分からない」。そろそろ運転しながら周囲の景色を愉しみ目的地に着けるようにと思ってはいたのですが……。今回自宅の茶の機会をいただきました。「さあ、ドライブ!」ハンドルをとる手がガタガタしそうです。
 目標は二つ。一、風炉の茶事、その基本を学ぶこと。二、お客様、水屋、亭主、参加する人が楽しい思い出を残すこと。
 目標一は、社中の先生にお炭のこと、夏の道具組みについて相談し、ちょうどいい道具がなかったので、旅行で求めた物をお出しして楽しむことができました。
 二つ目は、暑い季節ですので、火を通したもの、冷たいもの、季節感のあるものを考えました。お花は庭にあるもの七種を籠に入れてみました。食事の量が少なかった、亭主に余裕がなく動作が早かった、と反省。冷や汗が出るようなことがあったのですが、「事故」は起こさず目的地に着いたことを嬉しく思っています。お家元より建仁寺で詠まれた色紙を頂戴しました。建仁寺の天井絵の龍の目がとてもやさしく描かれていました。今度は自分からドライブをしてみようかと思っています。近場にもきっとステキなところがあるような気がします。

   ◇   ◇   ◇

席主 石田宗洵

席主 石田宗洵

■席主 石田宗洵 十一月二十四日
 今回の客組みの連絡を受けて「東京から若いお客様を迎えて、みちのくの初冬の雰囲気を味わっていただく」ということを基本に据えました。
 床は岩手山の冬景色を詠じた山口青邨の俳句、後座の花入には地元の漆職人にによる一閑張の能管筒を、炭も木炭生産全国一の県産のものを使いました。点心は、『豆腐百珍』にある「鶏卵豆腐」を使った椀盛、銀杏ご飯、柿と帆立の白あえ等で整えました。菓子は、沿岸の菓子店の季節にあわせた「ころ柿」、地元菓子店新作の「不来方」と、不白案と伝えられる「常盤栗」を参考に「もどき」のようなものの手製を試みました。
 茶席においては、会話が弾んで和気あいあいの初座になりました。気軽な会話の正客、インタビューのプロである次客、和やかに話に応じる三客、四客で、楽しい初座になりました。
 後座の濃茶席は一転して静寂の中で推移しました。続いて薄茶では、再び会話の楽しい席。茶入の銘から、紅葉の移動の話、仕服の「永観堂金襴」から京都の紅葉名所の話題に移りました。地元窯の濃茶碗、京都で修業した正客に会わせて薄茶碗には和楽の「真」を加えました。薄器には、平泉中尊寺の金色堂の柱の模様「宝相華唐草」のデザインを使い、伝統工芸士に塗ってもらったものでした。この模様は敦煌にも見られたもので、奈良、平泉を通過して、シルクロードの果が「みちのく」のこの茶席に及んだような話になりました。大変楽しいひとときでした。

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2014年11月20日

地元の食材を使って

家元招請研究会−【自宅の茶事】

飯泉宗江(茨城不白会)

茨城不白会研究会
 十一月二十日、家元研究会のテーマ「自宅の茶」をお家元、博之様をお迎えして、それぞれ四ケ所の自宅で行われました。私の家には、お正客の博之様他三名のお客様です。
 博之様が「研究会ですので、気楽に」と待合でお声をかけてくださいましたが、いざ本番になると緊張してしまいました。
 床は「好日」の掛物。胡銅の鶴首に錦木、椿を生け、三島芋頭一つ置という取り合わせ。自分の持っている数少ない道具の中から愉しみながら準備をしました。お酒は、地元の霧筑波、点心は、筑波ハム、霞ヶ浦のレンコン、わかさぎ、川エビ、我が家で採れた秋野菜。できるだけ地元の食材をと思い、心がけました。主人も参加してくれ、楽しい茶会になりました。身近な食材を使うことにより「自宅の茶」に一歩近づけたように思います。
 終了後、私の自宅にお家元をはじめ参加者全員が集まり、部屋の設えや心尽くしの料理、客側の楽しく過ごした様子など報告会が行われ、お家元からご指導いただきました。
 お家元がいつもおっしゃっている「茶の湯の目的は自分の家に人を招き一献、点心とお茶一服差し上げること」を実践するには日頃の経験を重ねることの大切さに改めて気付きました。

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2014年10月21日

自宅の茶亭主を引き受けて

家元招請研究会−【自宅の茶事】

橋本光雪(山形不白会)

山形不白会研究会
 山形不白会は、教授者会員が四つの地区に分かれて各会場の趣向で実践の運びとなりました。
 日下宗愛、小室宗加、芳賀宗紀、橋本光雪の四名が亭主を務めました。
 私は二年前体調を崩し、手術を致しました。その折、お茶仲間の皆様より優しい言葉と励ましをいっぱいいただき、茶の湯という趣味を長年持ち続けてよかったと心より思いました。この度お家元をお迎えするに当り、心身とも不安でしたが、体調もよく元気にお迎えできたこと何よりでした。
 お家元には直におもてなしの心、茶事の流れ等々をを、そして会食の時も茶を点てるにも自分が亭主である自覚をもつことの大切さを改めて学びました。和やかな会話を楽しみましたこと、夢のようです。今振り返り反省もありますが、これからの課題としていきます。
 お家元より主人にお声をかけていただき、夫も素直に同席し、会話が弾んだことも収穫でした。お家元の優しいお人柄と見識の深さに触れ感動した様子です。私と娘が何のために茶の稽古をやっているのか、改めて興味と理解が深まったようで嬉しく思いました。

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2014年10月5日

「よいかげん」

家元招請研究会【自宅の茶】

中野里雪(新潟不白会)

露地風景
 どんな場所でも、今の自分にできることをとの家元のお言葉に押され、テーブルにて、初座はワインと新潟の食材、チーズを中心に。後座は茶箱で濃茶、続き薄茶を差し上げることにいたしました。あれこれと考えを廻らす準備の時間、当日、抽選でどなたがお見えになるかとお待ちする時間、 そして反省と共に次回への想いを新たにする時間、と亭主の楽しみは長く続く物だと実感しております。
 お客様をはじめ周囲の援護で和やかなひとときとなりましたが、濃茶と薄茶のポットの湯加減や時間配分など、丁度よいものを丁度よいタイミングでお出しする難しさも自覚しました。今後は、頭の中の「よいかげん」を実際に形に表せるよう精進して参りたいと存じます。
八寸
 

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2014年10月4日

家元にお越しいただいて

家元招請研究会

伊藤宗翠(新潟不白会)

 今回で「自宅の茶」を担当するのは五回目です。寄付に会津八一の句の色紙を掛け、本席には初めてお当番をしたときに宗匠からいただいた「清秋」の色紙を表掲げました。予感通り我が家に宗匠がおいでになりました。びっくりしましたが、嬉しくもありました。主人には事前にお願いし、宗匠をお迎えしてもらいました。
 我が家は普通の二階建ての住宅ですが、息子が東京に就職し、二階が空きましたので、老後は楽しいお茶で過ごしたいと思い、水屋、和室、立礼席(寄付)に改造しました。
 初座が始まり一献差し上げると宗匠より、主人にも仲間に入ってもらってくださいとお声がかかりました。私はびっくり仰天で、もうなるようにしかならないと思い、主人にも入ってもらいました。我が家の家族構成、主人が戦争で学童疎開したこととか、白根名物大凧合戦などの話でなごやかになり、初座に時間をかけてしまし、お炭、後座の濃茶は省略し、お菓子と抹茶のみとなってしまいました。宗匠、お客様にはすまないことをしたと反省いたしました。
 翌日は新潟市の護国神社斎館に会場を移し、中野支部長が亭主となり、宗匠はお正客に、私はお詰めをさせていただき,お茶事のお勉強をさせていただきました。二日間とも私には有意義なお勉強会でした。

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2014年9月28日

亭主の力量に感服

家元招請研究会−【自宅の茶事】

田中宗俊(久留米不白会)

 今回は、基山の有吉宗夏先生宅での「自宅の茶」に、お家元と一緒に参加させていただきました。
 秋晴れの一日でしたが、残暑で暑いくらいでした。有吉邸の家周りの庭は所狭しと茶花がいっぱい植えられていて、水打ちして、清々しい装いでお迎えいただきました。
 初座は、床の間に一元斎宗匠の「喝」のお軸が掛けられ、茶席を引き締めておりました。家元の軽妙なお話を伺いながら、盛りたくさんのお料理、美味しいお酒をたっぷりいただきました。特に豪華な椀物、秋の風情の栗ご飯をたっぷりいただき大満腹でした。時間がゆっくり流れていくようで、研究会での茶席とは思えない内容の濃いものでした。
 後座は、たくさんの秋草を入れての床飾り、お濃茶をたっぷりいただきました。家元もご満悦の様子でした。最後のお薄茶は点て出しを取り入れ段取りよく、時間をうまく使われて、すばらしいお席でした。物語のある道具の取り合わせ、段取りのよさ、力量のある亭主ならではの技、なかなか真似のできるものではないなーと感心しました。すばらしい時を楽しませていただきました。

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2014年9月7日

ひと足早い月見の茶会

家元招請研究会−【自宅の茶事】

山本文雪(静岡不白会)

 今回は正客を大磯の新保様にお願いし、詰として佐藤様のお席に参加させていただきました。
 十五夜を目前に、床には月の画賛のお軸が掛けられ、お膳には季節感溢れる品々が並び、しかもご亭主様が勧め上手とあってついつい杯も重なり、とても和やかな初座となりました。
 後座は家元のアドバイスで座る位置を替えました。すると主客が近くなったことで、一体感が生まれ適度な緊張感も相まって至福の一服となりました。
「少しでもお茶が冷めないうちに」のお言葉は、まさにもてなしの真髄で亭主は勿論、客も心掛けねばと痛感致しました。
 十五夜は静岡では生憎の雨となり、この御席が今年の月見となりました。

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2014年8月31日

客振りを学んだ茶事

家元招請研究会−【自宅の茶】

五十嵐宗合(福島不白会)

自宅の茶事
 福島不白会のお家元招請研究会、私は那須塩原の幸田様よりご招待いただきました。
 露地に打ち水がされ、寄付にも様々な工夫が施され、随所にご亭主のお心遣いが感じられました。今回の茶事にあたりご亭主は、何度も「茶の湯のすすめ」を読み返されたとのこと、後日お伺い致しました。
 お席はお正客にお家元、お次客に博之様、河原さんと私で三客とお詰を務めました。初座ではいろいろなお話を伺いながら、心尽くしのお料理をいただき、ほんの少し緊張がほぐれました。後座では、ご亭主がお花を所望され、博之様が応じられました。ご亭主と共においしいお茶をいただき、床に掛けられた宗旦槿が美しくとても印象に残りました。
 お家元から、茶事はお客様と会話を楽しみ、より親密になることが目的なので、食べることやお料理を運んだりに忙しすぎてもいけないこと、ご亭主がゆったりとお客様と向き合えることが大事であるとお話がありました。
 今回は、ご案内状をいただいたり、お返事をお返ししたりと初めての経験を致しました。勉強不足を痛感致しましたが、私もまずは背伸びをしないで身の丈にあった茶事から始めたいと思いました。

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2014年5月25日

自宅の茶で極上の時間を

家元招請研究会−【自宅の茶事】

市川宗恵(長野不白会)

 お家元が推奨されている「自宅での茶事」が、去る五月二十五日、晴天に恵まれた中、三軒のお宅で行われました。
 日頃、勉強不足の私ですが、お家元とご一緒のお席にお客として参加させていただきました。寄付で迎え付けを待つ間、お家元との和やかなお話などで、それまでの緊張が何処かに消えていました。
 お席入り後、早速の一献から始まり、正客のお家元の是非とのお勧めで、ご主人もご自分のお盆を手に席に入られました。ご主人の歌あり、ご主人を交えての楽しい会話ありで時は過ぎて行きました。中立の頃にはご主人は退席されましたが、お暇するまでのこの極上の時間と空気を味わえた喜びは言葉では言い表せない私の宝物となりました。ここにあらためてお家元の人柄に敬意を表したいと思います。
 また、ご亭主になられた先生方にも、心のこもったおもてなしに感謝申し上げます。

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2014年5月11日

ご亭主の人柄に触れる「自宅の茶」

家元招請研究会−【自宅の茶】

早津淡雪(高田不白会)

小島先生宅自宅の茶
 風薫る五月、高田支部では、お家元をお迎えして「自宅の茶」の研究会が行われました。
 私たちは、小島先生のお宅へお伺い致しました。寄付で先生お手製の甘酒をいただき席入り。お茶室は裏から川の音が聞こえています。木地の丸卓に菱馬染付水指、土風炉。とても清々しく感じました。お床は二十一年前にお家元が先生宅のお懐石にいらした際いただいたという「土中日月長」。先生から壷中のお話を聞かせていただきました。中立のご御主人が発掘された縄文土器に、しゃくなげ、了入の塩笥黒茶椀でお濃茶、お薄をいただきました。お薄は四人皆に先生から点てていただき、美味しかったです。
 報告会の際、お家元から、ご亭主も一緒にお濃茶をいただくようにと言われ、お勧めすればよかったと反省致しました。
 お客の私たちは楽しいことばかりで本当に、ありがとうございました。お家元のおっしゃるように、一人で自分のためにお茶を点てることから始めてみようと思っております。

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心尽くしのおもてなし

家元招請研究会−【自宅の茶】

保阪梅雪(高田不白会)

家元をお招きして
 五月十一日の研究会はお茶事の実践で、当日は遠くの山に残雪、五月晴れと恵まれた中、お家元にお越しいただきました。お客様のおもてなしに不慣れではありますが、お花、お料理、お道具や心遣い、皆様に喜んでいただけたら、その一心でした。
 寄付には不白ゆかりの関不羨壁書。手作りの青竹の立ちつくばいの音を聞き、一献、お床には春の風情を詠んだ「寒雪梅中尽春風柳上歸」という中山愛親の書を掛けました。お料理は季節の山菜を交え、少しずつ。特に心入れしたのは銘「山ふじ花」というお菓子です。
 後座はお家元のご助言に従い、小間の室礼となり、自庭の山野草を生け、お濃茶を差し上げました。お水は谷川岳の名水です。薄茶はお家元より福引きでいただいたお茶碗にて一服。後日お客様より「手入れの行き届いた広いお庭、心尽くしの料理、楽しい会話で、豊かにゆったり時を過ごせた」等々お手紙をいただき一歩前進できた思いです。楽しいひとときを共有できた茶事でした。
 

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2014年5月4日

自宅の茶に招かれて

家元招請研究会−【自宅の茶】

坂田宗秀(熊谷不白会)

 私は、同じ社中でいつもご一緒にお稽古している田中先生のお宅にお招きいただきました。客は私の他三名で、長年お茶に携わってきた大先輩の先生方とご一緒でした。お席に入るまでは大変緊張も致しましたが、先生方にご指導いただきながら、正客の大役を務めることができました。
 初座では、ご主人がこの日のために、丹精込めて作り上げた新鮮な野菜と、ご亭主のお兄様が、早朝より山に入って摘んできた、珍しい山菜を取り入れたお料理をいただきながら、楽しいひとときを過ごさせて頂きました。
 また後座では、庭を隔てた茶室に移り、お床には流祖の筆による「平常心是道」のお軸が掛けられ、庭で大切に育てられた花菖蒲の花が、端午の節句にちなんだ青磁の鯉の花入に、見事に活けられておりました。
 亭主のお点前で、ゆっくりと丁寧に練られたお濃茶と,お弟子さんによるお薄を美味しくいただき、新緑の初夏の一日を満喫させていただきました。今回、客として研究会に参加し、お茶の楽しさと同時に、おもてなしの心の大切さを学ばせていただきました。これを機会に、長年お世話になっている中田先生はじめ親しいお仲間を、自宅にお招きできるようこれからもお稽古に励みたいと思います。

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