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2015年10月1日

研究会の学びを稽古で実践

家元招請研究会 

大塚早苗(茨城不白会)

 十月一日、取手市の弘経寺で行われた家元招請研究会にはじめて参加させていただきました。
 掛け軸の扱い、花入、茶掃き等のご指導では、お稽古で何気なく目にし、手にしていたお道具の準備の基本に触れることができ、大変勉強になったと共に、考えを巡らしながら用意することの楽しさに気付かされた気がいたします。
 後日、研究会で勉強したことを踏まえお稽古で実践しました。軸は「喫茶去」。床とのバランス、曲りがないか等配慮して掛け、花は床と軸との調和に気をつけながら、鶴首の花器に銅葉イネ、秋明菊、杜鵑を活けました。お茶は棗の中心に自然な山形になるように掃きました。
 一献のお膳も心を込めて作り、テーブル茶でしたが、会話も弾み、和やかな時間を過ごすことができました。この研究会では知識のみならずお客様をおもてなしする心構えも学ばせていただきました。私も自宅にお客様をお招きできるよう精進したいと思っています。

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2015年9月27日

準備を楽しみ大切な時間に

家元招請研究会 

楚山陽子(高田不白会)

 まず、呼吸と動作、姿勢とリズムが大切と、家元考案の「体操十種」で始まり、立つ、座る、お辞儀、お点前、基本的な正しい動作を繰り返すことの大切さをご教示いただきました。
 茶席の支度・しつらえ(小習)は、点前の稽古に入る前に身に付けることが必要と家元は話されました。準備と片付けは難しく感じがちですが、準備を面倒がらず、その時間を楽しみ、亭主自らしつらえ、心を落ち着かせ、惑わされず、ゆっくりとお客様を迎える醍醐味を感じてほしいとのことでした。
 まず床の間。お軸、お花、香炉と茶席の特別な場所として演出することから始まり、炉辺の支度、灰を直し下火を入れ、鉄の釜で湯を沸かす。その基本の過程を習得し、その場に適した空間を作り上げて、それからお茶を掃き、お菓子を吟味し、その他お客様を招くためのしつらえを整える。
 今はついお点前を習うことだけに専念してしまい、人任せになってしまっている大事な仕度、準備を自分一人の大事な時間として楽しむことの出来るように精進していきたいと思います。
 研究会の最後に、家元から六種の歌の短冊が披露され、秋を感じるしつらえで感激いたしました。
 追記 翌日は、岡倉天心公の終焉の地である妙高山麓、赤倉の「六角堂」に献茶を行い、その後広場にて参加者一同で野点を行いました。お家元の奏でる篠笛が赤倉の碧空に響き渡る楽しい一日でございました。
 諸人の想いを胸に茶を献ず 篠笛響く赤倉の秋

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2015年9月13日

研究会レポート『小習』

家元招請研究会 

佐藤宗博(静岡不白会)

 九月十三日、小習による茶席の支度のご指導をいただいた。普通の日本間が、床を飾り道具を据え風炉に火が入れられ、釜が掛けられ、と次第に茶席に変化していく様を初めて体験した者もおり、大変新鮮かつ有意義な内容であった。
 準備を担当した者としての反省点と参加者の感想を記す。
一、掛物は貼り風帯の他に垂風帯のお軸も用意すべきだった。
二、花入も焼き物の他に籠も用意すべきだった。
三、普段使っている実用品のみで茶掃箱を用意しなかった。
四、水屋瓶、水屋たらいを代用品のみで用意しなかった。
 研究会の課題への洞察の不足を思い知らされている。

●山村操雪  掛け軸の扱い方を丁寧に教わり、ご指導の通りお軸を掛けたら、床の間の空間がぱっと別のものになるのが分かりました。お花も添えられ日本の文化、芸術って素晴らしいなと思いました。今度は「書」等について知識を拡げたいと思いました。ご持参下さった短冊の時代を経た美しさに感動いたしました。

●片山宗稔  花を入れる事と、風炉に火を入れるお役をさせていただきました。
 花台に八種ほど用意し思案していたところお家元から 「迷っている時は一度挿してみなさい」とご助言がありました。結局ススキ、吾亦紅、白萩、青色藤袴を選びました。正面の少し離れた場所で吟味することが大事で、この場合は右側から見る景色の方が良いので花入を左に廻しては、とのご指導があり、それにより床の間が生き生きとした表情に変わりました。
 風炉に下火を入れる時は火花が畳に飛ばないよう、風炉の縁に台十能の底をしっかり乗せるようにとのご注意をいただきました。 たっぷりと炭をつぎ香をくべ釜にいっぱいの水を入れて掛けました。一時間ほどすると良い具合にお煮えがついており安堵しました。わずかな時間にたくさんのことを学び爽やかな気持ちになりました。

●末永惠雪  以前の稽古では、炭や茶の点前にのみ時間が費やし、仕度はいつも先生にお願いするばかりでした。最近では炭斗に炭を組み、種火をいれ、薄器、茶入に茶を掃き、あるいは香炉に火を入れる、軸を掛ける等、少しずつ茶席の仕度をさせていただいています。
 準備の重要性を今回改めて気付かされました。今後は機会があれば灰の上げ入れ、撒き灰の作り方、釜の始末などにも関わり、本当の意味での「自分の茶」が点てられるようになればと思っています。半東をさせていただきましたが、少しずつ茶席全体の様子を見渡せるようになりました。

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亭主のあるべき姿とは

博子先生招請研究会 

福士宗信(岩手不白会)

 去る九月十三日の日曜日、岩手不白会で家元夫人川上博子先生をお招きしての年に一度の研究会が盛岡市中央公民館で開かれました。参加者は八月八日に白寿を迎えられた岩手不白会名誉会長の三田宗明先生を筆頭に教授陣四十人余りです。テーマは「三方飾り」、茶碗と茶杓、茶入の三点いずれもが思い入れのある道具で、お客様をおもてなしするというものです。お茶事形式で初座に一献差し上げるという形で行うことになりました。
 研究会でははじめに博子先生が「三方飾り」の意味と由来、そして今日の考え方など丁寧にご説明いただき、その教えを胸に三人のお客様を一生懸命おもてなししました。昼食後は、夏休み中にお家元とヨーロッパ旅行をされたホットなお話があり、参加者たちは居ながらにしてイギリス、フランス、イタリアの美術旅行を楽しませていただきました。またお話の際ご旅行にも持参された素晴らしい茶籠でお茶を点てられ、三田先生たちに振る舞われました。そのさりげない博子先生の所作に亭主としてのあるべき姿を見ることができ、とても楽しい研究会でした。

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2015年9月6日

貴人として体験

家元招請研究会

石川宗享(青森不白会)

 本年度二回目の家元招請研究会が、九月六日青森市善知鳥神社でおこなわれました。お家元、博之様おそろいでお越しいただいての青森での最初のお勉強会となりました。
 テーマは「台天目」。寄付には一服の絵が掛けてありました。善知鳥という鳥で、今はほとんど見かけないものの、青森市の鳥として名が知られております。棟方志功画、本席の床も志功書の大きい字で「善知鳥神社」と一行書きでした。及台子は落ち着きのあるどっしりとしたもので、毛氈の上に座布団が敷かれ、ご丁寧なおもてなしでした。点心とお酒をご馳走になりまして、ご亭主の柿崎様には、大変お世話になりました。
 お家元は以前から軽いおつまみと飲み物でお客をお迎えすることが大切と提唱されています。普段の稽古と相伝物としての稽古は違いはあるのかも知れませんが、底に流れるのは同じかも知れない、と思いました。静かな時間のなか、ゆっくりとした動作で振る舞い、そして頭を先々に巡らして次の動作が自然に流れる。そんなことができたらこれが茶の湯の道として人生の道として、大げさかもしれませんが、大切なことと感じました。

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2015年8月30日

準備することの奥深さを知る

家元招請研究会

太田理恵子(福島不白会)

 八月三十日、郡山市の麓山荘で「小習」の研究会が行われ、お茶を点てるまでの準備の心得や仕方等をご指導いただきました。始めに、床の間にお軸を掛ける、箱からお軸を出し掛け紐や風袋の扱い方、床のどの位置にどのように掛けるのか丁寧にご指導いただき、今回は横軸「喫茶去」を自在を使って矢筈で掛けました。
 花の準備は、掛け軸との位置関係、大きな口の花入に活ける場合の止め木をの使い方を指南いただきました。さらに丸灰の風炉にお炭を入れる、煙草盆の火入れを整える事を博之様に教えていただきました。茶器を清めてお茶を入れる準備がいかに大切であるかを思い知らされました。
 準備が整ったところで茶室を見渡すと、目に映るものは何をとっても大事に思え、その上での茶席であると実感しました。
 日頃のお稽古も準備は先生任せ、宗匠が言われた「殿様稽古・お嬢様稽古」そのものでした。準備とはこのように気を配り、奥深いものであることを今更ながら痛感しました。点てた薄茶を「美味しかった」と言っていただき、とても励みになりました。
 研究会の終わり、お家元からお辞儀の仕方を伝授いただき、思い出深く今後の動作に活かして行きたいと思いました。

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2015年7月20日

一献とお菓子付の且座

家元招請研究会

菊池宗和(岩手不白会)

 さて、一献はどの時点で? など、ハテナが頭の中を巡りながら研究会当日を迎えました。 花は当日の朝、里山で河原撫子と仙翁を摘み、前日に用意していたルイヨウ牡丹ほか三種類ほど揃え、お香は師匠からいただいた〈ふるさとのこころ〉を手に会場におもむきました。
 お家元から、且座の意味や一献を入れて行うことにより主客との一会がどのようなものになるか等のお話をいただいたのち、お客を迎える準備の仕方、花〈花入と花材〉、お香〈香木、香炉の灰の作り方、重香合の使い方〉、風炉の下火の入れ方のご指導をいただきました。
 まず、三人のお客様を半東がお迎えし席入り、主客挨拶の後一献で互いに会話があり、少し打ち解けてからお膳を下げました。
 いよいよ、お客さまに花を所望、次客さまが活けられ、お炭はお正客が、お香は、三客さまでした。順序通りの正客からではなく楽しみました。
 中立の間、濃茶の支度をし、お迎え(お菓子は寄付で)、濃茶を点て、亭主もお相伴しました。薄茶は半東の点前で、亭主は座につきお茶をいただきながら、所望のお礼を申し上げ、お開きになりました。
 お家元から「濃茶の量が少なかったですね」とご注意いただき、お客様が十分に楽しんで味わっていただく大事なところが欠けてしまい大きなおおきな反省点でした。
 ひとつひとつの準備がいかに大切であるかということを学ばせていただき、有意義な研究会でした。

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2015年7月5日

「美しい所作と花月を学ぶ

博子先生招請研究会

田中宗淑(熊谷不白会)

 七月五日、熊谷市の星渓園にて、博子先生をお迎えしての初めての研究会が行われ、会員五十一名が皆楽しみに参加しました。課題は、「立居振る舞い」と「花月」でした。
 立居振る舞いの基本では「お客様がいて自分がいる。立居は、自分の呼吸だけでなく、相手に合わせることが大切、相手がいての動きである」「立ち上がる時は煙が立ち上がるように、座る時は水の中に沈んでいくようにと蓮鶴先生から教えていただいたことをイメージしている」とお話がありました。博子先生の見本の後、皆一緒にやってみました。立ち上がる時は女性は踵をつけること、座った時の手の位置など美しい所作を学ぶことができました。
 体重の増加や筋力の衰えなどを言い訳にしておりましたが、博子先生の美しい動きや常に相手を気づかう心持ちをお教えいただき、普段の生活の中でも少しでも気にかけて、美しい所作ができるようにしたいと思いました。
 続いて花月では、床に家元のお軸「花月 互いの動きと自在な展がり」を掛けました。博子先生には花月の一連の動きを見ていただき、替え札を請求する際の折据の廻し方、折据の位置、茶碗を置く位置など、細かなご指導をいただきました。また、立ち上がって下がる際のきれいな足運びも教えていただきました。
 お昼をはさんで、午後からは濃茶付花月を、お点前の方も共にお濃茶をいただく形でご指導下さいました。お詰から、濃茶を点てた方に運ぶ際の服紗の扱いや、亭主は濃茶点前を「正客に」とお願いすることもある等教えていただきました。
 次々と出る質問にも優しく丁寧にお答えいただき、美しい所作、そして相手に合わせることの大切さ、花月の奥深さと楽しさを学んだ充実した研究会となりました。

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準備から学ぶ且座

家元招請研究会

桜井秀雪(群馬不白会)

 七月五日、高崎暢神荘にお家元、博之様をお迎えし研究会が行われました。私はご亭主の役を仰せつかりました。一献付とあって心配もありましたが、簡単な八寸程度でよいとのことで心が軽くなり準備に入りました。テーマは七夕でしたので膳の設えや食材を探し、点心作りに四苦八苦しながらもなかなか楽しい時間でした。
 当日はまずお家元より「お客様を自分の家に招く気持ちで行って下さい」とお話がありました。「花台に乗せる花の量は亭主が一度活けそれに少し足す位がよい」「下火は濃茶までの時間を計算し足す」とポイントをご教授いただき、お香は博之様が灰の作り方や深さなどお手本を見せて下さいました。
 初座が始まり一献で渇いた喉が潤うと周りの視線も気にならず、お正客様の心遣いで皆様と和やかに会話が進み、花所望では白の松本仙翁、下野草が活けられ、お香「笛竹」は優しく上品に香り幸せな気持ちになりました。また後座では床の花がお家元により半夏生、壷サンゴに替わり、鋏を入れ整える様子を間近で拝見でき、花はしっかりと、きっちりと活けなければならないのだと納得しました。
 事前の準備、そしてゆとりをもって臨機応変に対応できる力が如何に必要かを痛感し、今後の茶の湯の道に対する意識の改革に繋がったように思います。
 研究会の最後にお家元、博子先生ご夫妻を尾瀬に案内して下さった白波瀬社中の松田さんから尾瀬紀行のご報告がありました。静寂な湿原から篠笛の音色が聞こえてくる気がしまして、会場から大きな拍手が沸き起こり爽やかな余韻が残りました。(群馬不白会7/5)

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2015年6月21日

新しい試みの且座を学んで

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家元招請研究会

小川享雪(大分不白会)

 「且座 主客役目を果たして茶の湯一会を試みん」
お家元筆、持参された掛物が床に掛けられました。「主客役目を果たして」その言葉にはっとしました。準備、手順の多い且座。初めて亭主を務める私は、自分の行う手順、タイミングなどの事ばかりを考えていました。亭主の役目とは……。本来の目的の為に準備がどれだけ大切なのか……。お家元、博之様より花、炭、香の支度について、どのような事を考えて準備をしなければいけないか、お話と実践でとても細かく教えていただきました。準備を大切に行うことが、お客様への『サプライズ』につながり、『サプライズ』をお客様と共感、共有できること。今更ながら、気づくことができました。
 そして、今回の研究会では、且座に一献、八寸をもうけること、中立をすることを経験しました。美味しい料理とお酒に緊張もほぐれ、楽しいひと時が生れ、そして中立は、後座濃茶への覚悟、よい緊張感の時となりました。
 終わった後、見学の方から「お当番のみなさんのチームワークがとても良かったですよ」との労いの言葉をいただきました。当番がそれぞれの〈役目を果たす〉事ができたのかなと、嬉しく思いました。 〈役目を果たす〉、これからもいろいろな場面で私の課題になりそうです。

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2015年5月17日

招請研究会の半東を担当して

家元招請研究会

今井光雪(熊谷不白会)

 初夏とは思えない暑さの五月十七日、お家元、博之様をお迎えして熊谷支部の研究会が行われました。
 課題は「且座」で、私は半東を担当しました。基本の「且座」でも半東は動きの役割ですが、お茶事の形式で行うにはどのような動き方をしたらいいのか少し不安もありました。
 いつものように体操で身体をほぐすことから始まり、続いて「且座」の準備をする時の心構えと注意点についてのお話がありました。内容は『ひとゝき草』四月号に詳しく載せていただいてありますので省きますが、どのようにしたらお客さまに楽しんでいただけるかを常に考えながら準備をすることの大切さがよくわかりました。
 一献のあと、濃茶、薄茶と進み、無事に課題が終わりホッといたしました。 
 昼食後、参加者全員でお薄をいただいた後、思いがけず、お家元が篠笛を吹いてくださいました。澄んだ音色を間近で聞かせていただ緊張が解けていくようでした。
 研究会に取り組む姿勢や当日の会の進め方など、反省点も多く残りましたが、今後の課題として行きたいと思います。

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お盆点てと茶入の扱い

博子先生招請研究会

(青森不白会)

             永田 範子
 藤の花が見事な五月十七日、はじめて博子先生を迎えて善知鳥神社参集殿の大広間において研究会が行われました。
 まず実践方式でお盆点ての点前が行われました。最初の濃茶の亭主は博子先生で、私は半東を務めました。先生は、亭主として水屋での道具の準備と点検、打ち合わせ、半東の仕事と気を配る点を的確に指示してくださり、気持ちが引き締まりました。お盆点ては、茶室として設えた場所より各家の客間、居間等でお客さまをお迎えすることが多ので、お正客の位置が常の通りでないときがる。そのような時は、ポット、建水の位置は臨機応変にとご指導いただきました。
 薄茶の亭主は、当番である社中の者が務め、四角盆を使った際のお薄点前でしたので、茶入と茶筌そして茶杓の位置を確認しながら実践していきました。
 午後は茶入の扱いです。仕服、大津袋の扱い方、耳付茶入の清め方、珍しい四滴茶入の扱い方と位置を指導してくださいました。長紐の結び方は、蝶の形をしてとてもきれいでした。
 質疑応答の後研究会が終了したとき、自然に大きな拍手が起こりました。充実した和やかな研究会に、参加した全員の「ありがとう」の気持ちが入ったのだと思います。


   ◇   ◇   ◇   ◇
                    奈良智恵子
 テーブルの上には白い小さな花瓶にチャルメルソウ、楚々とした白根葵が生けられ、博子先生ご亭主によりテーブル茶会、酒肴の楽しい時間、和やかに会話している様子を見学しました。
 私は角盆で薄茶を点てる亭主でした。五十数名お集まりで、私は緊張してつい先ほど教わったお道具配置にとまどっていたところ。博子先生は私の傍らで、茶入と茶筌の置き合わせ、茶杓の置き方、茶碗の位置、お点前する自分の位置を、お教え下さいました。ポットのお湯が熱いままお茶を点て出してしまったとき「熱うございますので、ごゆっくりお召し上がり下さい」とひと言いって出すのが良いとご教示くださいました。水屋でのこと、基本の稽古がいかに大切かを痛感致しました。
 午後は、茶入の扱い、大渡し、手桶、耳付茶入、大津袋、包み帛紗、お仕服長緒の結び方をご指導いただき、細かな質問にも丁寧にお答えいただき、有意義な研究会となりました。

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2015年4月30日

且座—亭主で学んだこと

家元招請研究会

工藤純雪(七戸不白会)

 奥入瀬渓流の木々がいろいろな緑色に輝き始めた季節、十和田市で家元招請研究会、課題「且座」が三十二名の参加で行われました。
 私は当番として亭主を務めることになりました。高価な道具や由来の道具などは持っていませんので、主に家族で旅行した時に出会った道具を取り合わせました。その時の気持ちや感動を伝えることができれば道具はきっと助けてくれると思いました。
 季節的には炉なのですが、雲龍風炉にする由を連絡して炭を組みました。前日の仕度がすべて整っても残る心配は明朝庭に咲く花と、香炭団の火加減や火持ち時間などでした。そして当日、白根葵、延齢草、あけび、いかり草……が咲きホッとしました。また香炉はお家元が直接ご教示くださいました。
 本番では半東と通いが黙って私とお客を結びつなげてくれました。
 お家元からは、花入のこと、灰形のことなどたくさんのご指導をいただきました。繰り返し役を替えてやってみたいと思うほど楽しい経験になりました。五人が自立して支え合いひとつになる。「一座建立」とはこういうことかなと感じた研究会でした。

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2015年4月29日

テーブル茶での「濃茶つづき薄茶」

博子先生招請研究会

佐藤令子(福島不白会)

一献
 四月二十九日、福島不白会家元招請研究会が、博子先生をお迎えして、福島県白河市南湖公園内の翠楽苑で行われました。
 課題は「テーブル茶での濃茶つづき薄茶」です。どういう作法で進むのか興味津々。花入、盆、ポットの位置、テーブルの席順例や亭主の声かけまで丁寧に教えていただいてからの席入り。
 まず、たけのこ、アスパラ、鰊の山椒漬けと、季節物の一献に、二本松のお酒をいただきながら談笑。亭主、半東の動きや懐紙の使い方などのアドバイスをいただきました。
盆立て
 そしていよいよお濃茶です。仕服はポットの手前、清めた茶器は中心奥に置いて、服紗は腰につける。薄茶に入ると、お盆の上に道具が沢山になりますが、扱いやすく配置されていくのに納得しました。拝見の声かけも、頃合いを見ながら、どのタイミングでもよいが、客皆が飲み終わるまで主客がとめおくなどお話がありました。臨機応変で構わないが、基本は守こと。そして、お点前だけでなく、場の雰囲気作りや会話なども、おもてなしの心をもって行うことが大事なのだと改めて感じました。
 午後は「花月」を行いました。札の出方にきちんと対応すると共に、皆の動きをよく見て、札の要求や、「まつ」の声かけなど、その場に応じた対応が必要です。しかし自分の事だけで精いっぱいの私には、難しいこと。気配りしながら「花月」が楽しめるよう勉強したいと思いました。とても有意義な一日でした。

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2015年4月26日

家元招請研究会に参加して

家元招請研究会

四方田洋子(福岡不白会)

 今年春のお家元招請研究会のテーマは「且座」。私がお稽古に伺っている田中宗正社中がお当番で、先輩方と一緒に参加させていただきました。普段からお茶事の形式でお稽古させていただいており、初座と後座を昼食をはさんで学んでおります。でも今回初めての場所、乳峰寺様でもあり、また当日朝のお家元のご意見で突然、先生の指導なしでするようにとのことで、水屋でどのように動いてよいのかわからず、とまどうばかりで、いつも先生に頼り切っていることをつくづく感じ、大きな反省となりました。大切なのはタイミング。お香や炉の種火を時間を考えながら入れることや、季節のめずらしい花の準備、水あげ、お料理の盛りつけなど、心がけることばかりです。
 最も実感したのは準備がいかに大切で、大変であるかということです。お道具の取り合わせ、特にお料理は先生が何日も前から季節に先駆けて思案され、当日にあわせてご準備くださいます。また外部へのお道具やお料理を持ち出す為の工夫やご苦労も知ることができました。すべてはお客様に対する心配りで、それがいかに大事かということを改めてお勉強させていただいた研究会でした。
 最後に二千年以上前の弥生時代の壺に、お家元が花を入れられる様子を間近で見せていただき、そのお見事なお花に感動いたしました。参加者の皆様方からも感嘆の声が上がりました。

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2015年3月8日

貴重な「口切りの茶事」を体験

博子先生招請研究会

三月八日 於少林寺  森田宗尚(久留米不白会)

 小習拾参ヶ條の中から壺飾を特に口切りを含めて教わりたいとの先生方からの強い要望で課題が決まりました。口切りの茶事ということにすれば一連の流れが良くわかるのではということでお願いいたしました。
 亭主が壺の封を切って葉茶(碾茶)を出し炭懐石の間に水屋の石臼でお茶を挽き、挽きたてを後座の濃茶でいただくという設定です。口切りの時期ではありませんでしたが、葉茶を詰めた壺も石臼も都合よく準備できました。以下のような流れでした。
 主客の挨拶の後、亭主は入日記を客の前に出し、次に口切りの道具一式を持ち出します。壷の封を切り、濃茶の周りに詰められた葉茶を奉書紙の上に出します。中の包袋一つを箸で出し、三方(当日は花台を使いました)の上の別の奉書紙に当日必要なだけの葉茶を出して残りはまた封印します。客は葉茶の拝見、壺と口おおいの拝見を所望いたします。炭点前懐石と続きます。
 八寸程度の点心ですので濃茶迄の時間が不足いたします。博子先生のご指導で中立ちの間に炉中の炭を直し釜の湯の入れ替えもしましたので濃茶の時には十分に湯が沸きました。
 一人二グラム程度でしたが、挽きたてをおいしく頂戴いたしました。先生にも飛び入りで召し上がっていただき勿論亭主も相伴いたしました。
 口切りの茶事は人が一生のうちで一度体験できるかどうかというほどの貴重な茶事とうかがいました。私たち久留米不白会の者は本当に貴重な体験をさせていただきました。先生には細かい所までご教授いただきました。感謝申し上げます。

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2015年2月28日

茶事の大切さを学んだ研究会

家元招請研究会

岡田 均(新潟不白会)

 二日間の家元招請研究会、一日目は「自宅の茶事」とその反省会、二日目は、護国神社において、七事式を行いました。
 私ども夫婦も一席設けさせていただきました。私の先生である妻と妻の師匠からもご指導いただきながら、待望の家元をお迎えし、炭点前から略式の懐石、濃い茶、お薄まで、私どもでできる精いっぱいのおもてなしができたのではないかと思っています。
 二日目は、午前は七事式のうち且座を、午後は花月が課題でした。
 茶事の稽古である且座では、「茶事では、お客様に楽しんでいただくことが大切、それには、おいしいお茶を点てることが一番である」と話されました。
 作法(技術)は、お客さまに安心感を与える。作法を知らないとお客さまに不安定感を与えてしまうのでしっかり学ばなければならないが、それだけではいけない。お客様が楽しい時間をすごしたと満足いただくことが大事である。家元は、それを車の運転に喩えて、「ハンドルの動かし方(作法)が下手では不安感をあたえるので熟練することは必要ではあるが、目的はドライブを愉しむこと」と。おいしいお茶を飲んでいただくことと、上手にお茶を点てることとは、車の両輪であると感じました。
 また、お家元は、茶事の研究会の合間に体操をご指導し、体も大切であることを教えて下さいました。心、技、体そろってはじめてよい茶事ができると実感いたしました。
 今回の家元招請研究会では茶事、特に自宅の茶事が勉強になることを実感しました。家元の厳しさの中にあるやさしさ、相手への気遣いのきめ細やかさにもふれることができました。心、技、体に磨きをかけて、また、お家元が新潟にご指導に来られることをお待ちしております。

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2014年11月24日

岩手不白会 茶事研究会報告集から

亭主 高橋宗初

亭主 高橋宗初(11月24日)

家元招請研究会−【自宅の茶事】

岩手不白会

 平成二十六年に岩手不白会で行われた家元招請研究会の報告集が届きました。六月二十二日、二十三日、十一月二十三日、二十四日の二回の研究会で合計三十一席の自宅の茶事が行われ、各々の会記、客の感想、亭主の感想など、写真も添えられたレポートです。その中から、ごく一部の報告を抜粋して紹介します。

   ◇   ◇   ◇

■席主 竹花宗昭 六月二十二日
 お家元が常日頃お話し下さいます「車の運転免許をとったら、実際に運転しないとドライブの楽しさが分からない」。そろそろ運転しながら周囲の景色を愉しみ目的地に着けるようにと思ってはいたのですが……。今回自宅の茶の機会をいただきました。「さあ、ドライブ!」ハンドルをとる手がガタガタしそうです。
 目標は二つ。一、風炉の茶事、その基本を学ぶこと。二、お客様、水屋、亭主、参加する人が楽しい思い出を残すこと。
 目標一は、社中の先生にお炭のこと、夏の道具組みについて相談し、ちょうどいい道具がなかったので、旅行で求めた物をお出しして楽しむことができました。
 二つ目は、暑い季節ですので、火を通したもの、冷たいもの、季節感のあるものを考えました。お花は庭にあるもの七種を籠に入れてみました。食事の量が少なかった、亭主に余裕がなく動作が早かった、と反省。冷や汗が出るようなことがあったのですが、「事故」は起こさず目的地に着いたことを嬉しく思っています。お家元より建仁寺で詠まれた色紙を頂戴しました。建仁寺の天井絵の龍の目がとてもやさしく描かれていました。今度は自分からドライブをしてみようかと思っています。近場にもきっとステキなところがあるような気がします。

   ◇   ◇   ◇

席主 石田宗洵

席主 石田宗洵

■席主 石田宗洵 十一月二十四日
 今回の客組みの連絡を受けて「東京から若いお客様を迎えて、みちのくの初冬の雰囲気を味わっていただく」ということを基本に据えました。
 床は岩手山の冬景色を詠じた山口青邨の俳句、後座の花入には地元の漆職人にによる一閑張の能管筒を、炭も木炭生産全国一の県産のものを使いました。点心は、『豆腐百珍』にある「鶏卵豆腐」を使った椀盛、銀杏ご飯、柿と帆立の白あえ等で整えました。菓子は、沿岸の菓子店の季節にあわせた「ころ柿」、地元菓子店新作の「不来方」と、不白案と伝えられる「常盤栗」を参考に「もどき」のようなものの手製を試みました。
 茶席においては、会話が弾んで和気あいあいの初座になりました。気軽な会話の正客、インタビューのプロである次客、和やかに話に応じる三客、四客で、楽しい初座になりました。
 後座の濃茶席は一転して静寂の中で推移しました。続いて薄茶では、再び会話の楽しい席。茶入の銘から、紅葉の移動の話、仕服の「永観堂金襴」から京都の紅葉名所の話題に移りました。地元窯の濃茶碗、京都で修業した正客に会わせて薄茶碗には和楽の「真」を加えました。薄器には、平泉中尊寺の金色堂の柱の模様「宝相華唐草」のデザインを使い、伝統工芸士に塗ってもらったものでした。この模様は敦煌にも見られたもので、奈良、平泉を通過して、シルクロードの果が「みちのく」のこの茶席に及んだような話になりました。大変楽しいひとときでした。

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2014年11月20日

地元の食材を使って

家元招請研究会−【自宅の茶事】

飯泉宗江(茨城不白会)

茨城不白会研究会
 十一月二十日、家元研究会のテーマ「自宅の茶」をお家元、博之様をお迎えして、それぞれ四ケ所の自宅で行われました。私の家には、お正客の博之様他三名のお客様です。
 博之様が「研究会ですので、気楽に」と待合でお声をかけてくださいましたが、いざ本番になると緊張してしまいました。
 床は「好日」の掛物。胡銅の鶴首に錦木、椿を生け、三島芋頭一つ置という取り合わせ。自分の持っている数少ない道具の中から愉しみながら準備をしました。お酒は、地元の霧筑波、点心は、筑波ハム、霞ヶ浦のレンコン、わかさぎ、川エビ、我が家で採れた秋野菜。できるだけ地元の食材をと思い、心がけました。主人も参加してくれ、楽しい茶会になりました。身近な食材を使うことにより「自宅の茶」に一歩近づけたように思います。
 終了後、私の自宅にお家元をはじめ参加者全員が集まり、部屋の設えや心尽くしの料理、客側の楽しく過ごした様子など報告会が行われ、お家元からご指導いただきました。
 お家元がいつもおっしゃっている「茶の湯の目的は自分の家に人を招き一献、点心とお茶一服差し上げること」を実践するには日頃の経験を重ねることの大切さに改めて気付きました。

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2014年10月21日

自宅の茶亭主を引き受けて

家元招請研究会−【自宅の茶事】

橋本光雪(山形不白会)

山形不白会研究会
 山形不白会は、教授者会員が四つの地区に分かれて各会場の趣向で実践の運びとなりました。
 日下宗愛、小室宗加、芳賀宗紀、橋本光雪の四名が亭主を務めました。
 私は二年前体調を崩し、手術を致しました。その折、お茶仲間の皆様より優しい言葉と励ましをいっぱいいただき、茶の湯という趣味を長年持ち続けてよかったと心より思いました。この度お家元をお迎えするに当り、心身とも不安でしたが、体調もよく元気にお迎えできたこと何よりでした。
 お家元には直におもてなしの心、茶事の流れ等々をを、そして会食の時も茶を点てるにも自分が亭主である自覚をもつことの大切さを改めて学びました。和やかな会話を楽しみましたこと、夢のようです。今振り返り反省もありますが、これからの課題としていきます。
 お家元より主人にお声をかけていただき、夫も素直に同席し、会話が弾んだことも収穫でした。お家元の優しいお人柄と見識の深さに触れ感動した様子です。私と娘が何のために茶の稽古をやっているのか、改めて興味と理解が深まったようで嬉しく思いました。

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