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2022年6月5日

高知・熊谷オンライン研究会

高知・熊谷不白会

●「友人を自宅に招いて気楽に茶事を。和室でなくても、洋室でもやり方次第でできるものです」。家元が自宅での茶会を提唱されて久しいですが、茶事といえば、和室、掛け軸、茶道具、料理、菓子、花とそれらをつなぐ季節感、さらにはテーマと課題は重く楽しむ余裕はありませんでした。
 しかし、今回の研究会は、コロナ禍の中、亭主にあまり負担を掛けないようにと客がお弁当を持参するという形式、すばらしいと思いました。互いに持ち寄った弁当を見せ合い、作り方などの話で盛り上がり、自然な会話の行き交う、楽しい雰囲気を感じました。コロナ禍に見舞われなければこういう工夫を必要としなかったかも知れません。
 何より友人と集うことの楽しさ、無事であることの有り難さを思うと、状況の変化にも柔軟に即して工夫し、勉強してゆけたらと思いました。
            (熊谷:吉田佐雪)

●初座、後座を通してテーブルのお席でしたので、日常に近く、お茶事は初心者の私でも取り入れやすいと思いました。何より、皆さまがとても楽しそうで、うらやましく拝見しておりました。
 お話が弾み和やかな初座から、中立をはさみ、喚鐘の響きで空気が澄み渡る中で始まった後座の緊張感が心地よく、簡略化したお茶事であっても、型があるからこそ生じる流れや主客の一体感と、形にばかりとらわれると生まれないであろう本当の心の交流が、画面を通して感じられました。
 オンラインでの研究会だからこそ、家元のお宅にお客様をお招きする様子を拝見することができ、大変貴重な学びお機会となりました。
            (熊谷:横井瑞雪)

「札なし花月」

●初座は各自ご用意のお弁当とのこと。これならば、友人たちとお茶事ができると思いましたが、一番驚いたのは、ご用意されたお弁当の自由さです。お茶事のお弁当にホットサンドとは、私には思いつかないことです。
 zoomでの一人参加の利点は、自由にメモをとり、わからない言葉をその場で検索できることだと思います。少々寂しいのは、場の共有ができにくいゆえだと思います。Webbとリアルは両輪のようなもので、そのバランスをとりながら、お茶の世界を身近なものにしていきたいと思いました。
            (熊谷:マリ西村)

○●今回の研究会はお軸の様な自宅茶事だったと感じました。よしずの障子が涼しげで静けさの中に会話が心地よく、お弁当持参で楽しげでお互いを思いやり、なごやかに語り合っていました。雲鶴先生の気配りのあるご亭主の有り様を学ばせていただきました。また、家元の半東が風のように動かれていた事に、日頃の体操で鍛えられているのだと思いました。テーブル茶の濃茶では、ガラスの瓶掛けがすがすがしく、見つめている中で双方の感謝の気持ちが感じられました。コロナ禍で工夫された「札なし花月」、これからも更に工夫されていくのでしょう。私達もお稽古で取り組んでいこうと思っています。この日はなんだか、涼しくてのどかで楽しい気分となりました。
 追伸 家元が以前、体に不調のある時こそ体操をと云われていましたので、寝ながら体操をしています。時間が経つにつれ身体がほぐれ動きやすくなっていくようです。始めてよかったと思っております。
                            (高知:浅野宗薫)

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