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2017年5月30日

六年越しの岩手と長野の交流

家元教場研究会 - 自宅の茶 

高橋宗敏(岩手不白会)

 この度のお客様は長野支部の方々で、第十八回全国連合不白会高知大会での観光のバスの中で席が前後で話が弾み、岩手に行ってみたい、長野にもと、六年越しで実現致しました。
 寄付には家元の色紙
  「たっぷりの濃茶飲み干し半夏生 手捥の枇杷の甘さほのかに」
を掛けてお迎え致しました。
 お席には「流水寒山路」のお軸、後座には庭からカザグルマと鳥足ショウマを青磁の鶴首に生け、点心はできるだけ岩手の食材を使いました。
 向付は鯛、小鉢を氷頭なます、ホヤに山菜のミズ、椀物を玉子豆腐に焼雲丹、預鉢には生ハムをアスパラに巻き、お酒は釜石の浜千鳥、山菜は北上産で整えました。初座ではすぐにお相伴をさせていただき、半東さんに動いていただきました。
 家元の短冊と食材で話が弾んで楽しい初座になりました。
 後座の濃茶席はお軸との繋がりを考え、水指を萩焼の「編笠」を取り合わせ静寂の中でゆったりと過ぎ、続きお薄で楽しい会話の時を過ごさせて頂きました。お客様方にただただ感謝申し上げます。

自宅の茶で拡がる輪

李 宗福(長野不白会)

昨日は自宅の茶に岩手の高橋宗敏先生のお宅に長野より四名お招きいただきました。
 寄付広間には家元の大色紙、

たっぷりと濃茶飲み干し半夏生
手捥ぎの枇杷の甘さほのかに

 ご主人様が庭のビワをとって来て下さった事を記して色紙を送られてきたと大変喜んでおられました。
 小間では大徳寺の”流水寒山路”のお床にお花、風車が見事に青磁の花入に活けられておりました。香合は古木に波の蒔絵。濃茶も「百碗展」で求めた物で、豪快にたっぷりと点てていただき、点心の後だけに格別美味しくいただきました。ご亭主様も御相伴されました。終いは広間で果物、ほうじ茶、半東も交え雑談に話が弾み、お水屋の永井さんも加わり、証拠写真を。どんな写真ができますか?
 楽しい自宅の茶は、どんどん輪が広がって行く事でしょう。

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