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2011年4月26日

招いて学ぶ

家元招請研究会−【茶事の実践】

久保山宗靖(佐賀不白会)

記念撮影
茶事のあとの記念撮影
 家元招請研究会「茶の湯の実践」でお家元をお招きする、突然の電話依頼。半信半疑に引き受けたものの不安でいっぱい。芝生の隅に別棟小間の茶室だけある我が家。
「茶はさびて心は厚くもてなせよ、道具は何時も有り合わせとせよ」。 恥をかいても勉強、と胆に銘じたものの、おもてなしの料理は? いかに今まで人に頼っていたかに気づかされました。早朝からあれこれと季節の野菜試行錯誤の末、盛は完了。準備が整い、来客前に東京でお世話になった恩師へ献茶をする。優しい先生の遺影と共にお家元をお迎えしたく。お家元、お客様二名、狭い我が家へようこそ。寄付はリビングで、茶室は二畳中板、恵風庵(万物を恵む春風)、昔々お家元につけていただいた庵号です。
 茶碗は、家元百碗展の織部で、炭点前、点心、濃茶と順次進行した。お家元と恩師との思い出話や、それぞれに会話も弾み、楽しい一時を過ごせ、茶の湯の醍醐味に浸りつつ、如何にお客様を心地よくお迎えするかを思いながら、楽しかった。「案ずるより…」
 学ぶ事の充実感、心地よい疲労感で安堵です。

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