江戸千家 >  不白会だより > 2025年 > 5月

2025年5月25日

中田宗節先生白寿のお祝い

曽原宗香(熊谷不白会)

 令和七年五月下旬の晴れ渡る日曜日、社中の門下生十二名が集い、中田宗節先生の白寿をお祝いする宴を催しました。日頃より先生を支えていらっしゃるご長男もご同席くださり、美しい季節の料理を囲みながら、笑顔あふれるひとときを過ごしました。
 この日、生徒一人ひとりが先生のお耳元で祝福の言葉をお贈りしましたが、みな、長寿を寿ぐだけでなく、先生への尽きぬ感謝の想いが込められていたことが印象的でした。先生のご指導のもと茶道を学ぶ幸運に恵まれた慶びを、改めて噛みしめる一日となりました。
 白寿を迎えられた今もなお、中田先生は変わらぬ情熱をもって、稽古のある週は、生徒を二班に分けてご指導くださっています。ご自宅の稽古場の準備はご長男の支えをいただきながらも、稽古が始まれば、門下生一人ひとりの習熟度に合わせて的確な課題を示し、こまやかなご指導を惜しみなく施してくださいます。その深遠な知識に触れるたび、学ぶべきことがまだまだ尽きないことを実感し、改めて茶の湯の奥深さを感じます。
 先生から学ぶのは、作法だけではありません。茶道への真摯な向かい合い方、心を込めた準備の尊さ、相手を思いやる心、そして生き甲斐を持つこと……。そのすべてを溌剌として凛としたお姿を通じ、今もなお教えていただいております。
 今回のお祝いの宴は、先生に喜んでいただきたいという思いで門下生一同、心を尽して準備いたしました。しかしながら、宴の終わりには、先生の変わらぬお元気なご様子とあたたかなお言葉に触れた私たちこそ、幸せな気持ちを抱きながら帰路につきました。
 中田先生、いつまでもお健やかでいらしてください。まだまだ学ばせていただきたいことがたくさんあります。次のお稽古を、心より楽しみにしております。

カテゴリー:行事・茶会 「中田宗節先生白寿のお祝い」のリンク

2025年5月5日

塙保己一先生生誕祭

今井光雪(熊谷不白会)

 五月五日は、郷土の偉人塙保己一先生のお生まれになった日です。
 ご命日の九月十二日は、明治の頃より地域の子どもたちも参加して墓前で法要が行われてきましたが(今は文化会館で式典)、生誕のお祝いはありませんでした。
 今年第三回「塙保己一先生生誕祭」を開催するにあたり、実行委員の方から茶道会に「来賓の方々にお抹茶をお出しして欲しい」との依頼がありました。会議室での呈茶のため、壁に先生のお姿の色紙を掛け、前に机を置いて三具足を飾り、お茶とお菓子をお供えしました。
 塙保己一先生は盲目の国学者として知られていますが、七歳で失明されたのち「ほおずきの赤、実った柚子の黄色とスミレの紫の色は覚えている」とおっしゃっていたそうです。そこで、ほおずきの香合と、庭に咲いていた小さなスミレの花を飾り、お客様をお迎えしました。
 来賓の方々とスタッフ合わせて六十名程に、町のお菓子屋さんの「塙サブレ」でお抹茶を召し上がっていただきました。皆様にとても好評で、恒例になりそうです。

カテゴリー:行事・茶会 「塙保己一先生生誕祭」のリンク