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2016年5月1日

茶の湯の祭典で

西村宗櫛(羅府不白会)

 五月一日、パサデナ市にありますUSCパシフィック・アジアンミュージアムで、お茶の祭典が催され、江戸千家ロサンゼルス不白会西村社中が茶会を担当しました。
 掛物は、少し早かったのですが「清流無間断」。水の流れのように静かに琴の音色を聞きながら、あやめなどの季節の花を眺めていただき、、美味しくお茶を味わっていただこうという趣向です。
 今、アメリカでも日本のお茶のブームで、特に抹茶を飲まれる方が増えてきています。和菓子を食べていただき、お抹茶の飲み方をお教えして皆でいただくというおもてなしは大変好評でした。
 この美術館は江戸中期から後期の掛物や茶碗、壺、着物などが多く展示されています。様々な面で日本の伝統文化が紹介できた催しでした。日本を訪れたことのある外国人たちがとても喜んでおられました。

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2016年3月20日

高田不白会研究会

亀山 穂雪(高田不白会)

 去る三月二十日、旧高田師団長官舎において高田不白会研究会が開かれました。この会は、教授者と一般会員が知識や繋がりを深めるため、一年に三回課題を決めて勉強会が開かれます。
 今回の課題は、茶カブキということで、私は亭主役として参加致しました。引き受けたものの実は、濃茶を点てるのは不得意な上、均一の濃さに練る大役に困惑しておりました。しかし、お客様たちのお顔を拝見した瞬間「おいしいお茶を召し上がっていただこう」という気持ちに変わり、何とか役目を果たすことができました。お客様皆様、好成績でよかったのですが、私が点前に気を取られて会話がおろそかになってしまったのが今後の課題です。
 この会が発足されて三年になりますが、教授者の先生方がして下さっていた「準備のための準備」や気遣いを学ぶ事ができるのが、一番大きな収穫です。今後もますます盛んになるよう協力していきたいと思います。

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2015年8月8日

三田宗明先生白寿のお祝い会

岩手不白会

会場
 江戸千家岩手不白会名誉会長の三田宗明先生の白寿お祝い会が八月八日に和やかに開催されました。
 大正六年八月八日生まれの三田先生は、今年八月八日に数えで九十九歳の白寿を迎えられました。お祝い会には直弟子をはじめ、岩手不白会の会員ら百六十人余りが駆けつけました。
 はじめに澤野宗桂会長が「三田先生は茶の湯江戸千家一筋に、きょう白寿を迎えました。長年のご功績を讃えみんなでお祝いしましょう」と挨拶。続いて江戸千家お家元川上宗雪様の祝辞がビデオで上映されました。お家元はヨーロッパご旅行中で、丁度ローマに滞在中とあって、〈ローマより愛をこめて〉とお祝いの言葉を贈られました。
 三田先生は今もいつも通りお茶の稽古を続けています。全国連合不白会名誉理事の三田先生は、江戸千家にとっても大切な先生です。愛弟子で最も若い十歳の佐藤唯ちゃんが「これからもたくさんお茶のことを教えてください」と花束を贈りますと、三田先生は「ハイ」と笑顔で答えていました。そして「私は江戸千家茶道のお陰で今日を迎えました。主客が真の心を交わすことが茶の湯の心です。江戸千家茶道を通して一人一人が光り輝いてほしい」とお話されました。中には先生のお話を久しぶりに聞いた人もいて先生の茶の湯に対する教えに感心していました。
会員に囲まれる
 お祝い会では国の重要文化財指定、早池峰神楽岳神楽の翁舞などが演じられたほか、会員たちによる唱歌なども披露され、三田宗明先生の白寿をお祝いしました。
十歳の愛弟子と

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2015年6月11日

〈おもてなし〉茶会

原 宗友(長野不白会)

 私共長野不白会では、李支部長提唱のもと、〈自宅の茶〉を今年の活動に取り入れ実践しております。
 そのような中、地元の公民館で三十年近く茶道教室を指導してこられた森泉先生が、長年の文化活動への貢献が認められ、市より表彰されるという朗報が入りました。それを記念して社中の皆様が、日頃稽古されている公民館を会場にして〈おもてなし〉茶会を催し、招待してくださいました。
 総勢十一名のお社中が、森泉先生指導のもとに花(会場設営)、料理、点前の三担当に分かれて準備されたそうです。待合の一室に入ると、早朝に近くの山で採取してきたという山野草やお庭の花々が思い思いの花器に生けられ、生き生きと出迎えてくれました。点心のお膳には、自家製の梅ジュースから始まり三種類のおはぎまで手づくりの品々が並び、おなかも心も幸せいっぱいになりました。
 別室には立礼席が工夫を凝らして用意され、濃茶と薄茶が振る舞われました。主菓子のおまんじゅうも干菓子のかき揚げも手づくりで、昔懐かしいやさしい味わいが感じられました。
 社中の皆様がそれぞれの持ち場で自主的に生き生きと活躍されている姿が見られ、日頃の活動の様子が伝わる心温まるお席でした。
 帰りにはたくさんのお花をおみやげに頂戴し、〈おもてなしの心〉と一緒にうれしく持ち帰りました。(長野不白会)

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2015年5月24日

青峰会にて

小笠原孝雪(高田不白会)

真夏を思わせる五月二十四日、気軽に楽しめるお茶会の勉強会が行われました。少人数でしたが、日頃より当会をご支援いただいている先生方からもお客さまとしてご参加いただきました。
 会場は、勤労者福祉のための機能的な施設で、教養文化室として二十一畳の和室が備えられています。床の間は二間程の開放的な印象なのですが、その広さとは対照的に華奢な古筆切のお軸が掛けられると、雰囲気が一気に引き締まりました。後京極良経卿による和漢朗詠集「世にふればことのしげき呉竹の……」の一首。足元に白芍薬が生けられ、広々とした空間が落ち着いたお茶席に変身しました。

   ◇   ◇   ◇   ◇
 お道具はすべて、亭主役竹田会長の愛用品で、茶入は古瀬戸で銘は「玉蟲」、茶碗は水戸徳川治保公、御手焼の黒楽茶碗などなど。主客ともにお話がはずみ、私共も高揚感をお相伴させていただきました。
 食事は思い切って簡素化を図り、お弁当とインスタントのお吸物を、お客さまと一緒にいただきました。皆で一度に食べ始めることができ、話題も豊かになって楽しい時間を過ごしました。ロビーで一休みしてい)ただいた後は、会員持ち寄りの茶碗で薄茶を点てました。
 経験豊かな先生方の博識に圧倒されながらも、親しくお話を伺うことができたひととき。茶室がなくても、時間が足りなくても、こんな風に工夫してお茶会はできると実感した勉強会でした。

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2015年1月1日

初釜 師の言葉を胸に刻んで

吉岡宗美(高知不白会)

高知不白会初釜
 夜半には春雷を覚え、天候が心配でしたが夜明けと共に晴れ、雨で清められた庭が事の外、美しい暖かな一日でした。
 「聖寿万々歳」のお軸を拝見し、お床の柳も美しく芽を張っています。続く四畳半には、お家元の「寿」。お若い頃の筆とお聞きしました。今年の花びら餅はふっくらとしており、例年にも増して美味しく感じました。嶋台のお茶碗で新春のお濃茶を社中揃っていただけることを幸せに思いました。
 流祖のお茶杓「一力」を使わせていただき、その際先生から「一人、一人の力が集まって、万の力になります。私たちもその気持ちで力を合わせてまいりましょう」とお話があり、社中一同に胸に刻んだ一日でした。本年もお家元のご提唱される〈おもてなしのお茶〉、今の自分にできる身の丈にあった心のこもった茶の湯をめざして精進してまいります。
 青竜の椿と奏でる言の葉は
    めでたし めでたし 福笑い

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2014年12月11日

師の誕生日を祝う茶会

藤田宗明(羅府不白会)

茶室にて記念撮影
 十二月十一日、新井宗京先生の八十五歳のお誕生日を祝う茶会を自宅の徳風庵で行いました。この大変おめでたい日に皆様とご一緒にお祝いできたことを心より光栄に思います。
   茶会を開くに至っての準備や構想は、亭主側としては既に「茶事の楽しみ」で、点心の献立を考えている段階から笑みが自然に出てしまう程です。これは茶会の序曲と言っていいのかもしれません。お道具は持ち合わせの中から、特に師との思い出の深い古瀬戸の芋子茶入を使いました。この茶入は約十三年前に師と家元の教場を訪れた後、共に池之端を散策しながら、ある骨董店で出品していたものを見つけたものです。師に相談しながら茶入れを入手したこともそうですが、池之端でご一緒にのどかな午後をゆったりと過ごした貴重な思い出がこの茶入れに詰まっているようで、私にとって掛け替えのない茶入れでございます。
 一連の流れとしては、点心懐石で始まり、後座は亭主が濃茶を点て、薄茶を半東の榊原さんが勤めました。前回家元をお招きして行った茶事実践の際、後座の薄茶点前に於ける茶室の明るさの変化をご教授いただき、この度実行致しました。暗めの濃茶点前の厳粛で静寂な場から、薄茶では明るい茶室に変えました。ぱっと明るくなった場の薄茶では会話も弾み、明暗の変化はお客の気持ちに大きく影響すると実感いたしました。そして、濃茶の静けさは更に余韻を残すのではないかとも思いました。おもてなしに明るさを気遣うことも大きなお勉強になりました。
 至らないことが多い手作りの茶会でありましたが、お蔭様で新井先生の御誕生日を無事にお祝いできました。これから先、幾重にもこのお祝いの茶事を持てることを願って止みません。
茶席風景
一服
  ◇   ◇   ◇   ◇
Tea for a Celebration
On December 11, 2014, at my teahouse, Tokufuan, I held a tea gathering (Chakai) to celebrate our teacher, Madam Sokyo Arai’s 85th birthday. I was very honored to celebrate this happy event with tea peers at my tea house.
It is a joy of to celebrate Chakai, but the joy starts in the planning and preparations. Even when I was thinking about the menu of Tenshin (short version of kaiseki meal), I was having so much fun that a smile was on my face. I thought this could be called a prelude to Chakai. Among the utensils for this event, I wanted to use a specific Chaire (tea container for thick tea). The Chaire brings to my mind the memorable times with Madam Arai. About 13 years ago, Madam Arai and I took a nice walk at Ikenohata after the lesson at Oiemoto. We discovered an antique store, and I found this Chaire. Not only did I acquire the Chaire in her presence, but I fondly remember the time I spent with Madam Arai as being so peaceful and precious. This memory will always remain so vividly in my heart.
The Chakai started with Tenshin. Afterwards, Teishu (host) made Koicha and Ms. Sakakibara as Hanto made Usucha. Previously, when Oiemoto visited my tea house, he taught me to change the lighting between Koicha and Usucha. At this Chakai, I performed what I learned from him. The Koicha took place in dark lighting with solemnity and silence. For the transition to Usucha, the lighting became much brighter. In this changed environment, the conversations blooms and lift guests’ spirit much lighter. This significant change makes Koicha’s quietness and dignity which lingers in your mind more. I learned through this experience that the change of lighting is also an important hospitality.
I am so glad that I was able to hold the Chakai to celebrate Madam Arai’s birthday. I strongly wish that there will be many more years to hold this celebration tea gathering for Madam Arai.

Fujita Somei

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2014年10月26日

上越茶道会開府四百年記念茶会

高田不白会 小島秀雪

上越茶道会開府四百年記念茶会
今年は高田開府四百年にあたり、色々な記念行事が行われました。「越後の都・高田と徳川家康の血族」特別展では、高田とゆかりのある〈初花肩衝〉茶入が展示されました。平成二十六年十月二十六日には、高田別院会館で記念茶会が開かれ、広間にて薄茶席を担当しました。
 茶席には、東條琴臺(幕末、明治の儒学者。高田十一代藩主榊原政令の招きで高田藩校の教官となる)の屏風、六曲一双と、献杯酒器を展示しました。
 当日は晴天にも恵まれ、さながら清風に吹かれた心地がいたしました。
【会記】
寄付 句 仏上人 丙寅の秋越後にて
     身の上も背に夜寒き越の秋
本席
床 孤峰不白筆一行 清風生蓬莱
 脇 床 時代寒山拾得蒔絵硯箱
 花入 尺八 筒 乙御前 藤村正員
 花  かくれみの なでしこ
    せんのう
 香合 瓢 月に芒蒔絵
 釜  車軸    道也作 寒雉極
 風炉 やつれ   庄造
 風炉先 雪輪透
 水指           妙高焼
 茶器 菊平棗  不白好 良造
 茶碗 黒楽  一入作   不白箱
  替 古萩 銘 山の神  不白箱
 茶杓  銘 風池  当代家元
  建水 えふご  八代 浄益
  蓋置 青楽 つくね  了入
 菓子 里の秋  大杉屋
  器 呉須赤絵写鉢   和全
 御茶 小倉山       小山園

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2014年10月8日

孤峰不白作 鶴亀図平茶碗—流祖の茶碗で稽古をして—

藤田宗明(羅府不白会)

絞り茶巾
流祖作の茶碗での稽古
 先日師の鶴林庵にて、平茶碗と絞り茶巾のお稽古をさせて頂きました。師の新井宗京先生は「是非とも、孤峰不白作の平茶碗でお稽古を致しましょう。」とおっしゃられ、恐れ多くも流祖の遺作である平茶碗で茶を点てさせて頂きました。
 この茶碗は不白が七十七歳の祝いに鶴亀図を施し製作したもので、聞くところによるとそれを友人に献呈したとされます。七十七歳という年齢から換算すれば、今から218年前、江戸後期の寛政8年に作成されたことになります。この流祖ゆかりの茶碗を手に取ると、決して重くはないにもかかわらず、手に触れる重厚感があり、赤みかかった茶色の色彩は深淵をみるごときに落ち着き深い色合いであります。この平茶碗は高さが4.7糎、径が15.4糎で、この数字からご想像がつくかと思いますが、大変に平たい、皿に近いほどの平茶碗でございます。茶碗に描かれている鶴亀の図は簡潔な一筆書きのようではございますが、亀は茶碗の周りをまるでぐるぐると如何にも泳いでいるようであり、鶴は春風駘蕩たる穏やかな立ち姿であります。高台は力強く平たい無造作のような作りであるため、茶碗は畳と平行に座らず少し傾きをもたらしますが、それがとても自然体に映ります。もしかしたら、これも流祖の作意であったのかもしれないと考えを巡らしました。こんな稚拙な検討をしながらも、流祖の人物像が浮かび上がってくるようで、「孤峰不白」と名前を授かった意味が微かながら見えるような気がいたしました。
鶴亀図平茶碗
鶴亀図平茶碗
 この茶碗は不白が七十七歳の祝いに鶴亀図を施し製作したもので、聞くところによるとそれを友人に献呈したとされます。七十七歳という年齢から換算すれば、今から218年前、江戸後期の寛政8年に作成されたことになります。この流祖ゆかりの茶碗を手に取ると、決して重くはないにもかかわらず、手に触れる重厚感があり、赤みかかった茶色の色彩は深淵をみるごときに落ち着き深い色合いであります。この平茶碗は高さが4.7糎、径が15.4糎で、この数字からご想像がつくかと思いますが、大変に平たい、皿に近いほどの平茶碗でございます。茶碗に描かれている鶴亀の図は簡潔な一筆書きのようではございますが、亀は茶碗の周りをまるでぐるぐると如何にも泳いでいるようであり、鶴は春風駘蕩たる穏やかな立ち姿であります。高台は力強く平たい無造作のような作りであるため、茶碗は畳と平行に座らず少し傾きをもたらしますが、それがとても自然体に映ります。もしかしたら、これも流祖の作意であったのかもしれないと考えを巡らしました。こんな稚拙な検討をしながらも、流祖の人物像が浮かび上がってくるようで、「孤峰不白」と名前を授かった意味が微かながら見えるような気がいたしました。
 流祖のゆかりの茶碗を扱うことだけでも、大変緊張致しましたが、このような平たい茶碗で果たして茶が点てられるのであろうか不安でもありました。しかし、いざ茶を点ててみると想像とは裏腹にある意味点てやすい茶碗であることがわかったのです。そして、抹茶が張った茶碗は生き生きとした様相を持ち、茶の緑と釉薬の赤茶色のコントラストは絶妙であり、深淵と思っていた景色が大海原に一変したように思えました。御自服で頂いたとき、暖かい茶碗を両手で取るとその重厚で豪気な茶碗の精に触れ、唇に茶碗を当てた瞬間に自分が寛政の世にタイムトリップをしたように思え大きな感動を得ました。ましては流祖の遺作で一服を頂けたことに感慨無量でしばらく言葉も出ないほどでございました。
 茶道具の素晴らしさはこうした崇高な芸術品を手に取り使えることにあるのではないかと思いました。美術館でガラスに囲まれて大切に保管されている茶道具も、使われることで命が復活しその光が蘇るのではないかとも考えました。師には大変貴重な体験をさせて頂いたことに心より感謝しております。本当にありがとうございました。
点茶
抹茶の緑と赤茶色の釉薬のコントラスト
◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇
   This past September, I had a lesson in Hirajawan (with a twisted tea cloth) from Madam Arai at her tea house, Kakurinan. Madam Arai said “Let’s study with Koho Fuhaku’s Hirajawan.” I was graciously granted this special opportunity to make a cup of tea with the Grand Master’s handmade tea bowl.
This tea bowl was made by Fuhaku when he celebrated his 77th birthday. I’ve heard that he made it to give to his special friend. If you calculate the year from when he was 77 years old, it would be 218 years ago, in the year 8 of Kansei, in the late Edo era.
When you carefully lift the bowl, there is no heavy weight sensation, but there is a feeling of dignified elegance. The color is a reddish brown, which expresses a sense of calmness and a profoundly distinct and special style. My imagination creates a vision of looking into an abyss of a great and deep valley.
The measurement of the bowl is 4.7cm high and 15.4cm in diameter. As you can imagine from these numbers, this bowl is very flat and wide, almost like a deep dish. The crane and the turtle design on the outside of the bowl are one stroke drawings. It is as simple as possible; however, you can almost see the movement of the turtle that is swimming around the bowl. The crane is standing so tranquilly and peacefully.
Kohdai (a bottom sitting part of bowl) is flat and powerful with an uneven design that makes the bowl not sit parallel with the tatami. This unevenness looks very natural in its design. I wonder if the Grand Master made it this way intentionally, or did it just happen during the course of its creation? The characteristics of the bowl seem to paint a picture of his personality and soul.
I was nervous about handling a bowl with such great history, and also worried about how I could make tea in this super flat bowl. However, I realized it was not that difficult as I imagined, rather it was the perfect bowl to easily make a cup of tea. I was very impressed and surprised by how it was made. The bowl looked like it came to life again with the tea in it. The contrast of the color of green and reddish brown is absolutely exquisite. What I saw as an abyss now turned into a vast beautiful ocean. I made a cup of tea for myself with the bowl. When I lifted the warm bowl, I felt like I touched the profound and bold spirit of the bowl. The moment my lips touched the bowl, I traveled back in time to the year 8 of Kansei. I was so touched with the fact that I had tea from the Grand Master’s handmade cup. I was speechless.
What is great about art of tea is that you can actually handle noble and sublime art pieces. I thought of all of the art pieces of tea utensils that are behind glass cases in museums and how they bring back their own lives once they are used. I am very grateful to have experienced this precious opportunity through my lesson. I truly appreciate Madam Arai, who gave me this rare and invaluable opportunity.

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2014年10月4日

支部研修旅行に参加して

橋本可雪(熊谷不白会)

笠間稲荷神社
 去る十月四日、熊谷不白会主催の、第四回研修旅行が行われ、益子・笠間へ行って参りました。二十六名のお茶のお仲間を乗せ、バスは出発致しました。
 益子参考館はバスを降り、緩やかな坂を少し行った緑豊かな中に在りました。濱田庄司さんの作品や、作陶現場、登り窯などがあり、どれも興味深く見学しました。各自お菓子を盛る器・茶碗など、思いを巡らせ買い物を楽しみました。
 次は春風萬里荘です。北大路魯山人が北鎌倉にて住居としていた茅葺き民家を移築したとのこと。本来は厩であった所を洋間に改造、魯山人の「工夫とこだわり」が様々なところにあり、素晴らしいと思いました。「夢境庵」という四畳半の茶室もあり、床柱は黒柿の自然木とのこと。外には石庭が見え、心落ち着く空間でした。
 次は笠間稲荷神社です。以前から訪れたいと思っていましたが、今回思いが叶いました。さすが日本三大稲荷神社の一つとあって、どっしりとした松など、歴史の重みを感じました。お参りの後は笠間日動美術館へ。そうこうする内に帰路に着く時間となりました。
 熊谷支部研修として、第一回足利学校・栗田美術館、第二回長野奈良井宿、第三回河口湖・久保田一竹館、その後東日本大震災で中止となり、久々の研修旅行でした。支部の中でも、日頃余り交流のない社中同士が、こうした研修旅行を機に、新たな交わりが生まれることが楽しみです。

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熊谷不白会役員研修会

森田宗十(熊谷不白会)

支部研究会
 熊谷の熱い夏もひと区切りの九月六日、市内緑化センターにて、役員研修会が行われました。課題は、午前「茶碗飾り」、「茶筌飾り」、午後は「台天目」でした。今回私は、茶筌飾りのお詰の役をいただきました。実演を拝見しながら、支部長松崎先生の解説・細かなご指導を受け、参加の皆さんは熱心に聞き入っていました。格別大切なお茶碗の扱い方等を経験し、改めて多くのことを学びました。
 「台天目」では、担当を交代し、貴人をお迎えする折のお点前を、拝見させていただきました。また、貴人そして連客の所作も大変勉強になりました。
 研修会全体を通して、「大切な人をお迎えする」「大切なお道具を扱う」人・物そして心を改めて気づかされた様に思います。日本は今、「オモテナシ」を合言葉に動いています。研修内容を振り返りながら、茶の湯を様々に応用しながら、日常生活にも取り入れられる事を感じ、有意義な一日でした。

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2014年9月11日

居待の月見茶会

平野宗靖(岡山不白会)

床の間
 陰暦八月十八日に当たる九月十一日、金浦湾沿いにお住まいになる桑田宗千先生のご自宅で三十名のお客様をご招待し、月見の茶会を催しました。当夕刻の湾は干潮、干潟には羽を休めた青鷺が上る月を待っているようでした。
 この金浦湾を望むお茶宅の廊下に祭壇を作り月見団子と芒を供え、お床には江戸時代中期の僧侶で歌人の西山澄月が、月を詠んだ和歌のお軸と、福井宗九様のお庭で咲いた芒、朮(おけら)、吾亦紅、秋海棠等七種の花を籠に活けて飾り、茶会に相応しいしつらえとなりました。
 夕日が沈みはじめ薄明るい午後六時、一席十名のお客様を迎えて、静寂な空気に包まれたなかお点前が始まりました。「生江浜の月」、このお菓子は当地生江浜に因んで銘をつけ和菓子店に依頼したと席主宗千先生がご説明し、味わっていただきました。お席は和やかな雰囲気になり、殊に小学生のお嬢さん二人がお運びをし華を添えました。
 辺りが暗くなり、二席から三席へと続くにつれ遠く離れた樹々の間から月が上り、月に照らされた干潟は明るく映え、幻想的なお茶席を醸し出しました。心をこめて点てた一服のお茶。「美味しく戴きました」、退席されるお客様の一言が、社中一同安堵と嬉しさをかみしめ会を閉じました。
桑田先生を囲んで

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2014年8月3日

社々の森の名水茶会

岡田宗春(新潟不白会)

 今年も栃尾(現・長岡市)の社々(とど)の森で「名水茶会」が開かれました。社々の森は、全国名水百選に選ばれた地です。一席は宗徧流の那須社中、二席は裏千家淡翠会、そしてサービス席として、地元の中野俣小学校が席をもちます。
 中越地震の少し前に教頭として単身赴任したとき、名水の地でぜひ子どもたちにお茶を教えたいと始めたことが、嬉しいことに今も続いているのです。
 僻地一級のその学校は、公民館の分館の役目ももっていました。そこで、親子茶道教室を始め、夜に親子や地域の方々に盆点前を教えました。その後、名水の地の特色を生かした教育を進めようと提案し、総合的な学習の時間に茶道を取り入れるようになりました。
 学校の大きな行事、文化祭や創立百三十周年記念式典では、盆点前で子どもたちがお客様を迎えました。中越地震後、校舎が壊れ隣の学校に間借りしたとき、前平山県知事さんがご家族で慰問コンサートを開いて下さったことがあります。その時も子供たちはお茶でお迎えしました。
 今年、新たに赴任した校長から、「名水茶会」に今年も是非来て欲しいと嬉しい電話をもらいました。毎年参加していきます。
 これからも、自分の社中だけでなく、機会をとらえて、子ども達にも茶の湯の楽しさとすばらしさを教えていきたいと思います。

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新潟不白会講演会——「芦屋釜と天命釜」を聴講して

石川昇二郎(新潟不白会)

 さる八月三日、新潟不白会講演会「芦屋釜と天命釜」が長野烈先生を講師にお招きし、開催されました。  長野先生により、芦屋・天命などの古典釜の調査・研究に基づいた特徴、デザイン、工法についてご説明いただきました。桃山から江戸期にかけての豊かな感性と技術の高さについてのお話は大変興味深いものでした。
 特に筑前をはじめ全国に波及した工人たちのこと、見所としての耳の位置や、繰口のディテール、羽根の特徴、意匠や肌などポイントごとにわかりやすくお話いただきました。
 当日は当時の釜の他、長野先生の作品など多数の特別展示もあり、美術館のガラス越しではなく、まさに目の前でその質感や造詣のすばらしさを感じる貴重な体験ができました。
 講演の最後に、長野烈先生と来賓の永井此君亭様で、茶の湯の釜をはじめこれまで長く伝えられ大切に使われてきた茶道具の散逸についてのお話がありました。なぜ数百年もの間、茶人たちの心をとらえてきたのかを学び、その価値を知ることも大切とのことでした。
 茶事をすることを、「釜を掛ける」といいます、今までは茶席に最初から最後までずっと鎮座する釜をただ拝見するだけの私でしたが、この講演で伝世の重みや、洗練されたデザインについて学ぶことができました。さらに茶の湯に対するひとつの楽しみが増えました。
 開催にあたり、各社中の皆様の素晴らしいテーブル茶のお席もあり、心満たされる大変充実した一日となりました。
 

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2014年7月1日

留学生を招いてミニ茶会

畝迫佳雪(岡山不白会)

留学生ベッキーと
 桑田先生の所で一緒にお稽古をしている赤田さんのお宅に、ニュージーランドから留学生の女の子がホームステイで来られました。彼女ベッキーは平日、市内の高校に通い、日本の高校生と交流を深め、日本語の勉強などスケジュールに追われますが、「日本の文化に触れたい」との事で赤田さんが急きょ思い立ち、桑田先生の所にお話がありました。
 当日は先生と他二名のお仲間と、私も娘と一緒に着物を着てベッキーと赤田さんご一家でミニ茶会をしました。
 まずは一献といきたい所ですが、外国の十七歳の高校生。桜茶を入れて和やかになったところで、お茶席にご案内し一服。彼女はお菓子の取り方や、茶碗の扱い方など、とても上手に出来ていました。ベッキーにも、お点前をしてもらってホストファミリーの赤田さんに一服。一口飲まれた赤田さんの口から「大変美味しいです」と言葉が出ると、満面の笑顔で胸に手を当てて、ホッと一息つかれていました。すごく愛らしい仕草で茶室全体がやさしい雰囲気に包まれました。片づけも手伝っていただき、炭を初めて見たと興味津々でした。
 我が娘は「ベッキーは『お先に』と『かたづけ』って日本語は覚えたよね」と変な所に感心していました。
 大事な方に、美味しいお茶を飲んでもらいたい、という純粋な気持ちが表れていたベッキーの姿に、何か気づかされる思いでした。短い時間でしたが、楽しい時間が過ごせ、日本の文化に少しでも触れていただけたかなって思いました。

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2014年5月20日

第53回 高田不白会茶会

田辺松雪(高田不白会)

濃茶席
新潟支部より中野様ご夫妻、桑原様ご一家が、ご来高
 高田は今年、開府四百年に当たり、記念すべき年で、市を上げてお祝い事業を行っております。十月には、かつて高田にあった重要文化財大名物「初花肩衝茶入」も展示されます。
 茶会は、五月二十日、近年にない五月晴れに恵まれた一日。高田別院会館で釜が掛けられました。
 濃茶席は、奥座敷で木村蓑心さんが席主を担当されました。床に玉舟の横一行「山青水」を掛けられ、花入は時代あじのあるランタイの籠に在来種である笹ユリ、紫の鉄線。笹ユリの姿は白鳥の湖を踊るバレリーナのようでした。
 脇床には、アラビア風の丸い板を敷き板に、仏様を載せ飾る。脇床は荘厳に見えました。お菓子は「ぽえむ」という銘のケーキ。取り合わせや設えの趣向は古今を上手くマッチさせた席でした。
 薄茶席は二十七畳の大広間。席主は岡村信雪先生が担当。床に流祖不白筆「日々是好日」の一行、遺墨集に載っておりませんが、明日への活力を与えてくれるような筆致です。
薄茶席
薄茶席 床
 花入は、高さ三十センチ以上もある紫銅龍耳で鶴首。花は、姫大山蓮華。花は鳥が、今にも飛び立とうとするような姿。花は花入を、花入は花を支えあう、そのコラボレーションが、目に焼き付いて離れません。茶会には表、裏千家流の方、大日本茶道学会の方々。新潟からは、中野支部長様にもお出ましいただき、各社中百五十名の会員の方が出席されました。
 近年、イベント茶会が主流ですが、今回、茶席内の人数を考慮されたのでしょう、両席とも緩る緩ると美味しい茶をいただけたことを感謝しております。

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2014年5月12日

岡倉天心公への献茶に想う

加藤謙治(高田不白会)

六角堂へ献奏
家元による六角堂への献奏
 八軒での「自宅の茶」が行われた高田不白会家元招請研究会に参加した翌日の五月十二日、赤倉の天心六角堂での家元の「献茶」にお供させていただくという栄誉に浴しました。跳ね馬の雪型が残る霊峰妙高山を背景に岡倉天心終焉の地として祀られている六角堂内の天心像を前にして、お家元が静かに笛の音を献奏されているお姿を拝見し、天心公への思いの丈を窺うことができました。
 天心公は「近代日本美術界の大功労者」ではありますが、同時に渡米の折、出版された『茶の本』の出版を通じて、東洋思想・日本文化の素晴らしさを多岐にわたって米国に紹介し、多大な影響を与えたことでも、また有名であります。『茶の本』に述べてある、天心公の「茶の湯」に対する造詣の深さと共に、お家元の天心公に対しての想いの深さをご拝察させていただいた気がしました。私には誠に意義深い一日でした。
  天心の遺徳忍びて茶を献ず
        篠笛響き不如帰哉

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2014年4月13日

江戸千家 岩手不白会雪輪会 発会三十周年記念式典・茶会

千田文雪(岩手不白会・雪輪会前代表)

 平成二十六年四月十三日、盛岡市中央公民館にて江戸千家岩手不白会雪輪会発会三十周年記念茶会を開催しました。峰雪会、清雪会、雪輪会の会員が百三十名の参加でした。
 この会は三十年前に三田宗明先生が立ち上げて下さった、中堅者の研究会組織です。
 式典に先立ち、物故者への黙祷、オープニングセレモニーとして顧問の三田宗明先生、岩手不白会会長の澤野宗桂先生はじめ、高橋、乳井両副会長様、歴代の雪輪会代表の方々による花寄が行われました。
 式典では代表の挨拶の後、会長の澤野先生から日本文化の集大成としての茶道とその精神について、続いて顧問の三田先生からは雪輪会発会に至った経緯や会への期待などお話しいただきました。
会長挨拶
岩手不白会 澤野宗桂会長の祝辞
三田先生挨拶
雪輪会創設者で顧問の三田宗明氏
 式典後は、八十名が三席に分かれてのお茶事となりました。
 芙蓉席では初代不白を、椿席は八代一元斎、竜胆席は当代名心庵を顕彰するお席と致しました。
 齢九十八歳を数えられた三田宗明先生が、三十年前にお家元の思いを実現なされたのがこの雪輪会と伺いました。会員一人一人の様々な環境も、また、社中という枠も越えて、江戸千家茶道が好きで集まった仲間が、日々精進できる会をお作り下さったお家元様、三田宗明先生、会長様、多くの先輩の先生方にただただ感謝するばかりでございました。
 この日は盛岡には桜の開花宣言が出されて、青空に岩手山がくっきり浮かび、南部前会長様の笑顔が見えるような佳き日でございました。
芙蓉席
●芙蓉席 …… 席主 南宗園
芙蓉席床
芙蓉席 床:大瓢箪画賛 流祖不白筆
椿席
●椿席 ……席主 沼宮内宗哉
椿席床
椿席 床:花開萬国春 一元斎筆
竜胆席
●竜胆席 ……席主 金宗美
竜胆席 床
竜胆席 床:一座建立 名心庵筆

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2014年3月23日

高田支部研究会にはじめて参加して

藤枝義丸(高田不白会)

研究会風景
 三月二十三日、上越市高田地区の保存建築物「旧師団長庁舎」で開催された研究会に見学者として参加しました。参加者は二十名余り、高田不白会の重鎮ばかりで私のような駆け出しは場違いのような気がしました。
 テーマは、お濃茶の「組合せ点前」。小島支部長のリードで大事なところを確認し合いながら進められました。主茶碗は流祖手造りで、銘「鞍馬」。へらが入った堂々とした姿の赤楽で、参加者から久し振りで会えたと喜びの声が上がりました。
 席主役は岡田先生、お客役は小川先生はじめ三人の先生方、このお点前は、私にとって普段行わないものなので、見学していて大変勉強になりました。
 次に、七事式の一つ「花月」、客役亭主役の五名の方が選ばれ、札を取り、亭主になり、客になり、席を入れ替わり、見ている私も楽しくなり、いつかやってみようと思いました。
不白茶碗 不白作茶碗 銘「鞍馬」

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2014年2月1日

江戸千家-学びながら、和やかに初釜(「羅府新報」から)

西村宗櫛社中(羅府不白会)

点心風景
 *ロサンゼルスに本社を置くアメリカ最大の日本語新聞である『羅府新報』に、ロサンゼルス支部西村宗櫛社中の初釜の記事が掲載されましたので、転載します。
    ◇   ◇   ◇
 茶道江戸千家西村宗櫛会長の初釜茶会が一日、西村会長宅の錦泉庵で開かれた。
 福茶に続く初座は、折りからのチャイニーズ・ニューイヤーを祝し、台湾から駆けつけた社中の李宗瑾さんによる台炭点前から始められた。釜は卍釜、高台寺蒔絵の炉縁、鶴の香合が使われた。
 初釜祝懐石膳は会員の毘沙門グループ社長、甲山貴明さんが「多聞」レストランにて自らも調理した料理が振る舞われ、見た目も味も絶品な懐石料理をお雑煮と大吟醸「獺祭」の名酒で味わった。
 銅鑼の音が静かに鳴り響いて中立ちとなり、つくばいを追えて後座の席入り。床には足立泰道老師の「福寿」の軸、竹鶴の花入には松、椿、木蓮などが生けられた。しめ縄飾りの竹台子には、朱塗手桶水指、唐金皆具、火舎蓋置が置かれた。
 濃茶席亭主は李宗瑾さんが、半東を乗富宗久さんが務め、正客を西村宗櫛、中詰を金野大吾郎、中正客をウルハウゼン宗円、詰を渡部久世の各氏が務めた。
 濃茶碗は金銀嶋台、出服紗・松喰鶴紋緞子、茶入は古瀬戸の大海、曾山作、仕服は龍亀甲長緒緞子、茶杓は象牙。茶は星野園「星の奥」、菓子は星野園の茶露饅頭、菓子器は松漆蓋付(享保時代)が用意され、厳かに濃茶が練られ、抹茶の醍醐味をそれぞれ味わった。
濃茶席
初釜濃茶席
 薄茶の立礼席には「松伯千年翠」の軸が飾られ、亭主を有村聖一、半東を乗富宗久の両氏が勉め、正客に甲山貴明、客に五十嵐達ほかの各氏が入る。
 釜は露地紋鶴首・菊池正直作、水指は十三代田原陶兵衛作の萩耳付き、茶碗は野々村仁清写の色絵金銀菱重筒茶碗、棗は鶴(加賀蒔絵・和歌の浦)高山作、茶杓は仙石作の枝松、茶は星野園の「星峰」、菓子は銀座花のれんの和三盆、鶴亀がそれぞれ使用された。
 初釜がはじめてという人も何人か出席していたことから、西村会長により要所要所で所作や決まりごとなどの解説が加えられ、茶歴の比較的長い人も含めて、一同楽しく茶の湯を学びながら進められ、和やかな初釜となった。最後に西村会長より皆にプレゼントが渡された。
 また、日本の江戸千家川上宗雪家元からは、平成二十六年度の課題「自宅の茶事-実践」が示されており、西村会長は「稽古ばかりではなく、自宅に客を招いて亭主の考えで一献、茶を差し上げることを楽しむ『おもてなし』を、アメリカでも各自で大いに実践してほしい」との希望を出席者に伝えた。「石原 嵩 写真も」
薄茶席
和やかな雰囲気に包まれた薄茶の立礼席
記念撮影
学びながら楽しんだ初釜の出席者たち

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