2025年6月7日
青森名心宗匠招請研究会
名心宗匠招請研究会 〈課題:体操・小習〉
三國宗裕(青森不白会)
名心宗匠をお迎えし、「体操」、「小習・風炉の灰」をテーマに研究会が開催されました。まず、宗匠がご持参された、詩人・フランス文学者である堀口大学先生の掛け軸を鑑賞させていただきました。「富士山 髙く つつましく」の書からなるお軸に、改めてお稽古の心のありようを考えることができました。続く小習では、二種類の風炉にそれぞれ遠山と丸灰押切りの灰型を皆様で作成しました。宗匠からは、灰の量や丁度良い火袋など細かなご指導をいただきましたが、特に、「客人を想い、本気で取り組むこと」という言葉が心に残りました。
その後、体操で身体と心をリフレッシュさせてから、作成した風炉の灰で炭手前を行いました。美しく作った灰を崩してはならないということに心を奪われ、肝心の釜の湯が不足しておりました。「お稽古がそのまま実践に現れる」との宗匠のお言葉に、お稽古での「本気で取り組むこと」の不足をご指摘いただいた思いでした。最後に、随行の方の左利きのお点前を初めて拝見させていただきました。このように、多くを学べた研究会でしたが、溌溂とされた宗匠にお会いできたことを最も嬉しく感じました。今後は「本気で取り組む」を忘れずに、謙虚に学んでいきたいと思います。
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2025年5月25日
中田宗節先生白寿のお祝い
曽原宗香(熊谷不白会)

令和七年五月下旬の晴れ渡る日曜日、社中の門下生十二名が集い、中田宗節先生の白寿をお祝いする宴を催しました。日頃より先生を支えていらっしゃるご長男もご同席くださり、美しい季節の料理を囲みながら、笑顔あふれるひとときを過ごしました。
この日、生徒一人ひとりが先生のお耳元で祝福の言葉をお贈りしましたが、みな、長寿を寿ぐだけでなく、先生への尽きぬ感謝の想いが込められていたことが印象的でした。先生のご指導のもと茶道を学ぶ幸運に恵まれた慶びを、改めて噛みしめる一日となりました。
白寿を迎えられた今もなお、中田先生は変わらぬ情熱をもって、稽古のある週は、生徒を二班に分けてご指導くださっています。ご自宅の稽古場の準備はご長男の支えをいただきながらも、稽古が始まれば、門下生一人ひとりの習熟度に合わせて的確な課題を示し、こまやかなご指導を惜しみなく施してくださいます。その深遠な知識に触れるたび、学ぶべきことがまだまだ尽きないことを実感し、改めて茶の湯の奥深さを感じます。

先生から学ぶのは、作法だけではありません。茶道への真摯な向かい合い方、心を込めた準備の尊さ、相手を思いやる心、そして生き甲斐を持つこと……。そのすべてを溌剌として凛としたお姿を通じ、今もなお教えていただいております。
今回のお祝いの宴は、先生に喜んでいただきたいという思いで門下生一同、心を尽して準備いたしました。しかしながら、宴の終わりには、先生の変わらぬお元気なご様子とあたたかなお言葉に触れた私たちこそ、幸せな気持ちを抱きながら帰路につきました。
中田先生、いつまでもお健やかでいらしてください。まだまだ学ばせていただきたいことがたくさんあります。次のお稽古を、心より楽しみにしております。
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2025年5月5日
塙保己一先生生誕祭
今井光雪(熊谷不白会)
五月五日は、郷土の偉人塙保己一先生のお生まれになった日です。
ご命日の九月十二日は、明治の頃より地域の子どもたちも参加して墓前で法要が行われてきましたが(今は文化会館で式典)、生誕のお祝いはありませんでした。
今年第三回「塙保己一先生生誕祭」を開催するにあたり、実行委員の方から茶道会に「来賓の方々にお抹茶をお出しして欲しい」との依頼がありました。会議室での呈茶のため、壁に先生のお姿の色紙を掛け、前に机を置いて三具足を飾り、お茶とお菓子をお供えしました。
塙保己一先生は盲目の国学者として知られていますが、七歳で失明されたのち「ほおずきの赤、実った柚子の黄色とスミレの紫の色は覚えている」とおっしゃっていたそうです。そこで、ほおずきの香合と、庭に咲いていた小さなスミレの花を飾り、お客様をお迎えしました。
来賓の方々とスタッフ合わせて六十名程に、町のお菓子屋さんの「塙サブレ」でお抹茶を召し上がっていただきました。皆様にとても好評で、恒例になりそうです。
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2025年4月27日
福島家元招請研究会
家元招請研究会 〈課題:茶杓削り〉
小谷田久子(福島不白会)
四月二十七日、郡山市中央公民館にて家元をお迎えしての「茶杓作り」の研究会でした。家元になられて福島不白会が最初の研究会とのこと、記念すべき日と全員で喜び会場が和やかな雰囲気でした。家元から丁寧な作り方の説明があり、「茶杓はどんな形にできても自分の味の逸品になります」、と話されました。それで緊張がほぐれ作業に入りました。櫂先の曲りが、大変難しく四苦八苦で焦げてしまったり、ひびが入ったり割れてしまったりで大変でした。
家元から大丈夫、削れば綺麗に仕上がりますと言われましたので、必死に仕上げていきました。何とか茶杓の形になってきた時、とても嬉しかったです。初めての茶杓作りは大変でしたが無事できあがりましたので下手でも満足でした。これからお茶席で茶杓の拝見が楽しみです。研究会に参加出来、有意義な一日でした。
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2025年4月9日
笠間稲荷神社例大祭
戸井田宗良(茨城不白会)

桜も満開になり春の暖かい日ざしの中、笠間稲荷神社にて毎年恒例の例大祭が四月九日に執り行われました。昨年までは江戸千家十代家元名心庵宗雪様による献茶式と志野流家元による献香式がございました。今年は江戸千家十一代家元を襲名された新柳斎宗雪様が家元になられてはじめての献茶式でございました。数日前から襲名記念茶会や祝賀会と連日お忙しくいらして、続けての献茶式でございましたので新家元にはさぞかしお疲れでいらっしゃったこととお察し致します。合わせて献香式は今年三月に志野流二十一代を継承された一枝軒宗苾様によるものでございました。伝統を継承する若いお家元同志、私どもも嬉しく頼もしく拝見させていただきました。
午後からの茶席では床に名心様の「薫風」が掛けられ、花はキブシ、アケビ、春曙光の椿でございました。時間の関係で陰点とさせていただきましたが、雲鶴様をはじめ東京の皆様方が楽しげにお話し下さり、特に新家元が考案されたという柳の図柄の服紗のことなどで話がはずみました。新家元新柳斎宗雪様のご活躍を期待致しております。そして数十年もの長い間、毎年笠間まで足をお運びいただき献茶をしてくださった名心様に笠間の者皆が感謝致しております。ありがとうございました。今後ともよろしくご指導下さいますようお願い申し上げます。
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2025年3月23日
大分雲鶴先生招請研究会
雲鶴先生招請研究会 〈課題:花月〉
工藤宗睦(大分不白会)
春霞がやわらかに空を包んだ三月二十三日。雲鶴先生による大分の日出・深見邸にての研究会でした。当日は「濃茶付花月」・「香付花月」と「札なし花月」をご指導いただきました。私は「濃茶付花月」で亭主を務めさせていただきました。お役をいただくと今までに何となく過ごしてきたお釜の湯の量・温度、そしてお茶入に入れるお抹茶の量など考えておかなければならなかったと改めて思いました。「香付花月」でも香は何のため、誰のために焚くのか。「札なし花月」でも参加した全員が他者の行動に気を配る。そうしないとお席がゴタゴタになる。など思い出させいただくことが多かったです。
雲鶴先生の研究会でじかにお話しさせていただくのは初めてでしたが、先生の美しい所作に感激いたしました。「茶道の道はすべてに通ず」を実感した研究会となりました。
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2025年3月17日
神戸名心宗匠招請研究会
名心宗匠招請研究会 〈課題:小習・体操〉
吉田慶子(神戸同好会)
神戸教場では、三月十七日に名心宗匠にお越しいただき、研究会が開催されました。前半は小習と体操、後半は「花月」のご指導をいただきました。普段のお稽古では先生方のご準備により予め整えられた茶室に入ることが多く、準備段階である小習については、あまり知識がありませんでした。
今回は花と掛軸について宗匠のお話を聞きながら一つずつの動きを目で確かめることができ、とても勉強になりました。体操は着物姿でできる立居の体操を教えていただきました。動きは少ないのですが基本の基本である深い呼吸と正しい姿勢を保ちながら、ゆっくりと動くというのはとても難しいと感じました。長年の習慣で浅い呼吸と前屈み、そり腰と悪い癖が身体にしみついてしまっています。正しい呼吸、正しい姿勢に戻るのはなかなか難しいですが、まずはお茶室の中から心掛けていきたいと思いました。休憩をはさみ、後半は四畳半での「札なし花月」と「炭付き花月」に取り組みました。「炭付き花月」では炭点前全くの初心者の私にまさかの札が当たりました。先生や社中の皆様がハラハラと見守る中、戸惑って手が止まってしまう私に一つ一つ丁寧にご指導いただき、何とか最後まで終えることが出来ました。

直に宗匠のお声を聞いてご指導いただけることに感謝するとともに幸せを感じた一日でした。
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2025年3月8日
チャリティ茶会に参加して
田中史子(新潟不白会)

新潟不白会では、三月八、九日の二日間、万代シルバーホテルのロビーにて、チャリティ茶会を開催しました。当日は好天に恵まれ多くのお客様にお越しいただきました。
今回の茶会は、お茶とのつながりが深い「輪島塗に携わっている方々への支援」という目的で行われました。輪島塗は、多くの作業工程を分業制で行い、多くの人と多くの時間をかけて作られる、職人技が光る、素晴らしい伝統工芸品です。そんな輪島塗も、一昨年の能登半島地震や豪雨災害などにより、大きな被害をけ、輪島塗の事業者のうち事業を再開しているのは六割ほどだという痛ましい現状を記事で知りました。今回のチャリティ茶会で、微力ながらも支援の機会を持てたことを重く感じ、少しでも早い復興を願っています。
今回は立礼席での開催でした。二十分ほどの短い一席のおつきあいを通して、

幅広い年齢のお客様が円卓を囲むことは、とても素敵なことだと感じております。楽しい対話、温かいお抹茶と、春を感じさせる和菓子をいただき、自然と笑顔になる姿を見て、楽しい時間を過ごしていただけたのではないかと、嬉しくなりました。
お稽古だけでは感じることのできない、このわくわく感を感じることができる茶会は、運営側とお客様、双方にとってなんて素敵な場所だろうかと思います。この茶会を通して、私自身、多くの先輩方に囲まれ実りある一日を過ごすことができました。こんな機会が多くあれば、お茶を身近に感じる人が増え、敷居の高さを感じることがなくなるのではないかと想像しました。
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2025年2月5日
2025年2月1日
山形市民文化賞受賞・山形不白会恒例茶会
庄田宗雅(山形不白会)

令和七年二月一日、山形グランドホテルにて、佐藤孝弘山形市長、各界の方々、山形市芸術文化協会会員の方々百二十名が参加されるなか、第六十六回山形市民文化賞記念式典授賞式が開催されました。若輩ながら私は、山形市茶道連盟よりご推薦いただきまして、山形市民文化賞を受賞致しました。これもひとえにご指導いただきました名心宗匠、宗雪家元、ご尽力いただきました先生方、山形不白会会員の方々のおかげであり、皆様と共に頂戴いたした賞と深く感謝申し上げます。式典前には、名心宗匠お好み「星の昔」と雪輪をかたどった主菓子をふるまい、皆様に江戸千家のお話をさせていただきました。この度の受賞に際し、江戸千家の名前がでましたこと、このうえなく嬉しく思っております。
五月十一日には、山寺芭蕉記念館全館をお借りし、第七十八回山形不白会恒例茶会を開催致しました。中村昌生先生設計の茶室にて、本席、立礼席、点心席と三席しつらえました。点心席では、生田流琴曲の音曲を聞きながら新緑の美しい風景で御一服していただきました。私は、本席を担当致しました。茶席では、江戸千家の襲名式や記念茶会、展示会、流祖不白ゆかりのご説明などをさせていただき、各流派の先生方も熱心に聞いてくださいました。
昨年末から今年にかけて、五十八年ぶりの襲名式・記念茶会・記念祝賀会と歴史に残る様々なお式に参加出来ました事、めぐり合わせの貴重な体験ができましたこと、大変感謝申し上げます。今後とも、お茶の道に精進いたし山形不白会もさらなる飛躍をしていけますよう会員一同、心にきざんで参ります。
今後ともご指導、ご鞭撻よろしくお願い申し上げます。
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2025年1月25日
2024年度 家元研究会レポート(10)
家元研究会 古典「台子」
久留米不白会研究会から
草場実加(久留米不白会)
台子の作法は、中国から入ってきた一番古い形式で、三百年から四百年続く長い作法の凝縮。古風な完成形の作法。中国から伝わったスタイルの天目茶碗を使い、茶入も唐物を使う。盆の上に主な道具を並べ、ばらして飾るのが乱れて見えるため乱飾りという。また茶の湯では時間と空間(距離)の間がとても大事。お茶を運んだときは出したお茶から離れて立つ。物に対して引っ掛けては危ないため。おいしいお茶を出すことが優先すべき。「茶の湯はいい会話をするのが目的である」など、大切な物事の本質や多くのことを学ばせていただきました。
備前船徳利
西依宗直(久留米不白会)
竹台子の乱飾をご指導いただきました。宗匠のお話、点前、篠笛の演奏、心穏やかになるひとときでした。流祖不白の「初春や人に冠花に鳥」のお軸をかけていただき、茶室全体が暖かく感じました。茶通箱同様にお道具のとりあつかいにばかりとらわれず、会話を大事に楽しみたいと思います。古典である相伝物を身近に感じることができました。
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2025年1月1日
青森不白会初釜
川山宗初(青森不白会)

令和七年青森不白会初釜が青森市ホテル青森にて開催されました。平年の三倍を超える積雪を記録した今年の青森市。「豪雪災害対策本部」が設置されるほどの大雪となりましたが、当日は幸い天候に恵まれ参加者四十名ほどが穏やかな冬空に感謝しながら新年のお茶を楽しむことができました。
今年度、青森市民文化祭の文化功労賞を受賞された津田宗禮相談役へお祝いの花束贈呈、また祝舞「富士」を中村宗之副会長が舞い、華やかな雰囲気に包まれていました。
立礼の濃茶席の亭主は川山宗初会長がつとめ、凛としたたたずまいの中、金銀の重なった赤楽茶碗「嶋台」に鮮やかな緑色の景色を写し出していました。また各テーブルの参加者には、それぞれ陰点てで濃茶が振る舞われました。
福引きの後の薄茶席は、白鳥五大さんと白鳥七大さん親子が初釜での亭主デビューを果たし、真剣な表情ながらも丁寧なお点前を披露していましたそれぞれの薄茶席でも担当亭主が参加者の前で、会話を楽しみながら思い思いに薄茶でもてなしていました。
支部としては久し振りの開催となった新春を寿ぐ初釜に、大きな笑顔の輪が広がっていました。
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