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2025年1月25日

2024年度 家元研究会レポート(10)

家元研究会 古典「台子」

久留米不白会研究会から

草場実加(久留米不白会)

 台子の作法は、中国から入ってきた一番古い形式で、三百年から四百年続く長い作法の凝縮。古風な完成形の作法。中国から伝わったスタイルの天目茶碗を使い、茶入も唐物を使う。盆の上に主な道具を並べ、ばらして飾るのが乱れて見えるため乱飾りという。また茶の湯では時間と空間(距離)の間がとても大事。お茶を運んだときは出したお茶から離れて立つ。物に対して引っ掛けては危ないため。おいしいお茶を出すことが優先すべき。「茶の湯はいい会話をするのが目的である」など、大切な物事の本質や多くのことを学ばせていただきました。

備前船徳利

西依宗直(久留米不白会)

 竹台子の乱飾をご指導いただきました。宗匠のお話、点前、篠笛の演奏、心穏やかになるひとときでした。流祖不白の「初春や人に冠花に鳥」のお軸をかけていただき、茶室全体が暖かく感じました。茶通箱同様にお道具のとりあつかいにばかりとらわれず、会話を大事に楽しみたいと思います。古典である相伝物を身近に感じることができました。

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