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2022年10月23日

久留米・八女オンライン研究会

「自宅の茶」「左利きのお点前」

西依宗直(久留米不白会)

 リモートでの家元研究会も五回目、少しずつ操作にも慣れてきました。最初はパソコンがうまく作動するかばかり心配していましたが、回数を重ねるごとに余裕が出てきて、内容を吟味できるようになりました。今では後日、もう一度視聴して復習をさせていただいております。
 今回の「自宅の茶」では、亭主である家元とお客様の会話のやりとりが和やかで、画面越しでもその席の雰囲気が感じられました。
 自宅にお客様をお招きするということは、温かい雰囲気を作り出す事が必要と感じました。そのための会話の大切さを感じさせていただきました。

奥村松泉(八女不白会)

 お客様の手土産の会津八一氏のお皿をその日のテーブル茶の花器にお使いになり、家元みずから庭から切って来られた秋海棠を生けられました。その意表をつく気遣いに感銘しました。
 手弁当持込みの茶事の気楽さにも肩の力が抜けた感じでした。お互いに弁当交換し合うのも良かったのなあと感じました。
 酒は喜多屋、抹茶は星野園の星の奥と、八女の物をお使いいただいたのも嬉しい心遣いでした。
 後座は大振りの茶籠で、二つ茶碗でした。先日岩手全国大会に家元席で拝見させていただいた茶籠でした。他のお道具も映像でじっくり見る事ができました。振出は朝鮮唐津、主茶碗は尾形乾山、替茶碗は黄瀬戸の筒茶碗、中次の十草図の茶入れ、茶巾筒、家元作の茶杓等。是非手に取って拝見致したいと思いました。家元と雲鶴先生のおもてなしの心、流を大切にし、無駄のない所作に感じ入りました。

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2022年10月14日

2022年度 家元教場研究会レポート(13)

家元教場研究会 実践「自宅の茶」

十月十四日(金曜A)
      主 中野里雪(新潟)

 反省事項は多々あるものの青森の蝦名様ご家族を新潟にお迎えできて本当に嬉しゅうございました。お母様は新潟にご縁もあり、川山様と白鳥様とは子供が同じ年齢層でもありますので気兼ねなくお話することができました。今回の自宅の茶は手順をつつがなくこなすというよりも、その場で起こることを大事にして何が起こるか楽しみにしようと心がけておりました。回を重ねるごとに家元のおっしゃる自宅の茶の深みが見えてくるように思われます。
 いつも家元に背中を押され、フォローをしていただき有り難いことと感謝申し上げます。今回も茶事の当日に家元から郵便が届き、蝦名様に日本海をお見せし、會津八一記念館にお連れするようにと招待券が同封されており、手にしたとたんに力が湧いてくるような心持ちでした。

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2022年10月11日

2022年度 家元教場研究会レポート(12)

家元教場研究会 実践「自宅の茶」

十月十一日(火曜A) 嶋崎聰雪宅
      客 佐藤宗博(静岡)

 お茶事へのご案内をいただいて早速、土屋様、武井様よりお電話をいただき、東京駅丸の内口で合流して嶋崎様宅へ。今回も又お二方の気配りに助けていただきました。
 最寄り駅から徒歩五分、商店街の中のお宅は四階建ての堅牢なビルでした。思わず台風の度に屋根が吹き飛ばされるのではと恐怖にかられる我が家と比べてしまいました。室内は木材をふんだんに使った内装でぬくもりのある柔らかな心地よいものでした。四階のお茶室と、二階のリビングをエレベーターで行き来してのおもてなしでした。
 名残の季節感にあふれた室礼とお道具の数々、雅の中にもすっきりとした品格の美しい品々の取り合わせに、これが江戸風のセンスなのだと納得しました。
 中置に据えられた土風炉には、たっぷりの見事な藁灰が敷かれており、一同思わず歓声とため息をもらしました。随分な工夫と労力と時間をお使いになったことでしょう。最高のおもてなしをいただいた思いでした。お煮えの具合もほど良く、お菓子の「栗粉餅」と濃茶、続き薄茶のお点前でまことに結構でした。
 週に数日はご家族七人分のお食事をお作りになると、こともなげにおっしゃる先生のお手料理は、どれも一工夫されたものでした。お器もしかり。
 この度、お招きいただいて、先生の茶人としての道を誠実に地道に究めようとしていらっしゃるご様子に触れ、とてもとても感動し、刺激をいただきました。
 一日の余韻にしたりながら、車窓の富士山に今日のお床の流祖の富士の画を重ね、賛のような白芙蓉を散らす姿になるのも間もなくだろうなと思いを馳せながら帰路につきました。

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2022年10月9日

新潟オンライン研究会

「自宅の茶」「花の一二三」

鈴木宗由(新潟不白会)

●客として参加して
 経験不足の私が参加して本当に良かったのか…。「花の一二三」、家元の正面での昼食など初めての事ばかりでとても緊張しました。けれども不思議ですが、その時間・空間を楽しんでいる自分がおりました。あの穏やかな心地よさは、どこから来ているのだろうと考えて続けているところです。貴重な時間をありがとうございました。

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熊谷不白会研修会―廻り花と花寄せ

―廻り花と花寄せ

小久保寿雪(熊谷不白会)

 十月九日の日曜日、本庄市の児玉文化会館和室にて、熊谷支部の研修会が開催されました。
 一同に会しての開催は久し振りで、換気等細心の注意を払って行われました。
 講師は、中田宗節元支部長です。まず、かつて家元が熊谷支部の研究会でご指導くださった内容が説明されました。 半数以上は初めて伺う内容で、お花に対しての心構え等新鮮な感覚で受け止めることが出来ました。
 廻り花は、客四名で行いました。床には家元筆の「七事式」のお軸を掛け、三重切竹花入を置きました。脇には、我が家の畑で収穫した柿と栗と毬栗を盆に載せ、中田先生が飾って下さいました。
 まずは正客が中段、次客が下段、そして三客が上部へ花を生けてゆきました。そして四客と進み、先客のお花を揚げさせていただきながら、二巡目へ。 二巡目からは、揚げずに拝見のみか、お花を添えることもあり得ると伺いました。臨機応変な対応が必要ですので、お花を生ける実践を増やしていきたいと思いました。
 続いて花寄です。花寄屏風に七つの花入を用意、三人ずつ交替して計六名にて一回目を実施。各人それぞれにお花と向き合い、感じ考えてお花を生けることができたと思います。見学者も花に近寄って鑑賞し、意見を言い合ったり記録写真を撮影したりしました。二回目も同様に行い、参加者全員がお花を生けることができました。終始和気あいあいと有意義な時間を過ごすことができましの花は、皆で持ち帰り各家はきれいな花が飾られたと思います。コロナが終息して、皆が気兼ねなく集まれる日が来るまで、工夫を凝らして、お茶を楽しんで行こうと思っております。

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