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2011年9月26日

エコと日本文化と茶の湯  

椎名宗梨(羅府不白会)

野点1
 二〇一一年九月二十六日、日本の内閣府認定NPOフォーエヴァーグリーンより依頼を受け、地球温暖化防止活動の一貫としてロサンゼルス近郊のディスカンソガーデン内の日本庭園にてお茶会を行いました。
 「温故知新」をコンセプトとし、日本文化をエコのアイディアの源泉として紹介するという、先進的な開催主旨が認められ、このお茶会は現地英語新聞二社が一面のトップで報じました。
 フォーエヴァーグリーンさんの日米の子ども達による地球温暖化に関する国際交流事業は大変高く評価され、今回のお茶会は、子ども達と環境という視点で考えながら開く事ができ映像作品では茶道監督として紹介され、私自身もとても勉強になりました。
野点2
 まず、子供たちに茶の湯を実践してもらうために、学校へ出張し、生徒達に基礎体験講座を行いました。生徒達は亭主、半東、正客、陰点てに分かれて各パート毎のお稽古に取り組みます。アメリカ人生徒達の日本文化への敬意ある学びの姿勢は大変素晴らしく、環境との接点を模索するという「勉強の時間」ですが初めての浴衣に歓声を上げながら楽しく取り組む姿がありました。茶の湯を通し、思いやりの心を、物を大切に扱う事、次の人を考える礼節等も学びます。
 お茶会の様子は、「大量生産・大量消費・大量廃棄」という二十世紀型のビジネスから、新しい目線で持続可能な社会を築く為に、生徒同士が環境問題を議論するビデオレターとして日本に送られるとの事。
 これまでに無い評価と新しい視点、世界で認められる日本の姿をお伝えしたく、筆をしたためさせて頂きました。

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