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特集 流祖川上不白 二百遠忌を迎えて(3)


二百遠忌法要

●平成十八年十一月二日
●於 谷中安立寺
 去る十一月二日、流祖不白の二百遠忌法要が、菩提寺安立寺において行われた。
 好天気に恵まれた当日、全国の各不白会より代表者八十名が集まり、二百遠忌の法要は厳かに始められた。午前十時、安立寺住職越塚上人による読経と共に家元の供茶式が行われた。供茶式終了後、焼香が続けられた。
本尊前に安置された木彫川上不白像
木彫不白像(安立寺所蔵)
中に写経が納められていたという
江戸千家流祖川上不白二百遠忌法要(読経)
法要式
江戸千家家元川上宗雪宗匠による供茶式
供茶式

 本堂での法要の後、境内にある墓地にて不白への参拝が行われた。墓地には不白並びに歴代の墓が立ち並び、歴代への参拝も続けられた。
 参拝終了後、流祖筆三幅対「假、空、中」の掛けられた書院において、家元の挨拶があり、岩手不白会会長南部利昭様による献杯が行われ、おしのぎにて各不白会代表者紹介挨拶、閑談が続けられた。東京不白会幹部理事による接待により抹茶が振る舞われ、二百遠忌は無事に終了した。
 この度の流祖不白二百遠忌は、やむを得ず参加人数が制限されたが、各不白会代表者が集まり、質素ながらも深まりのある法要式となった。

江戸千家流祖川上不白の墓に参拝する家元
家元参拝
江戸千家不白会会員の参拝
不白会の方々も歴代の墓を拝む

 供茶式道具
 真台子飾り 台子    自得斎箱書
   風炉釜 不白好 菊桐紋透木釜
   皆具  不白好 唐銅揃い
   濃茶器 瀬戸 朝日春慶作
         仕服 唐草銀欄
   茶碗  唐物 建盞天目
   台    〃  堆黒グリ
   茶杓  象牙    中村宗哲作
   棗   鶏頭    塩見政誠作
 書院 床 不白筆三幅対
        假 空 中
    脇 不白所持呂宋茶壺 銘 南山 
			
床飾りの流祖筆三幅対「假、空、中」
書院 床飾り
家元挨拶

   本年は、流祖不白没後二百年という記念の年を迎えました。改めて流祖の事績を振り返り、その茶風というものを考えたいと思っています。
 しかもその事が、現在の私達が携わる茶の湯の在り方に、より良く生かされることが大切と思います。
 私、個人的にも還暦を迎えて、将来、次世代のことも考えながら精進を続けねば と、祈念しています。
 本日は流儀の中心の方々をお招きしての不白二百遠忌法要に際して、皆様を代表して謹んで供茶の奉仕をいたします。
   平成十八年十一月二日

  江戸千家家元  川上宗雪
『孤峰不白二百遠忌の栞』から抜粋 

二百遠忌を機に交流を深める

江戸千家家元を囲んで参会者全員の記念写真
参会者一同 本堂前にて
川上蓮鶴先生と江戸千家家元ご一家
蓮鶴先生を囲んで
記念写真撮影時の越塚上人、江戸千家家元、岩手不白会南部会長
越塚上人、家元、岩手不白会南部会長
日蓮上人と南部家とは当初よりつながりがあったことをお二人ともご存知で、家元を交えて閑談
江戸千家流祖川上不白没後二百周年特集記事
会報96号:流祖川上不白 二百遠忌を迎えて
会報97号:不白を偲ぶ  ●不白手作り茶入「面カケ」から
会報98号:川上不白略伝
会報99号:江戸千家歴代について
第16回江戸千家連合不白会全国大会(茶会・墓参)
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