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東北地方太平洋沖地震関係情報


東北地方太平洋沖地震について

 この度の東北地方太平洋沖地震に際し、被災された方々に謹んで御見舞いを申し上げます。
 被災地域は多くの会員のおられるところでもありますが、皆様、不安な日々をお過ごしのことと思います。
 被災された皆様のご無事とご健康をお祈りし、一日も早い復興を心から願っております。

平成23年3月14日
江戸千家 十世家元   川上宗雪


■東日本大震災 義援金のお願いとご報告

 3月11日、東日本大震災により、お亡くなりになられました方々のご冥福をお祈り申し上げます。
 また被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
 一日も早い復興をを念じ、私どもの江戸千家社中より義援金を募集しましたところ、
 5月31日現在、以下の金額となりました。

6,353,500円

 6月2日に日本赤十字社に寄付させていただきましたことを、茲に、ご報告させていただきます。

 江戸千家全国連合不白会
 会長  川上宗雪 

義援金募集は、8月31日まで続けてまいりますので下記口座宛てにご入金いただきたく存じます。
  銀行名  三井住友銀行上野支店
  口座名  全国連合不白会
  口座番号 普通 7755251

*お振込みの際には、「振り込み人」欄に「ギエン」とご記入いただき、その後にお名前を続けてください。
 (例 「ギエン エドタロウ」)
*集まった義援金は、日本赤十字社等のしかるべき団体を通じて、被災者支援に役立てていただきます。


■東北地方太平洋沖地震にともなう行事の予定変更

3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で以下の行事の予定が変更になっています。
それぞれの行事の今後の予定については、新たな情報が入り次第、更新してまいります。
行事名 開催予定日 変更内容 備考
東京茶道会茶会
(江戸千家佐原宗宇氏担当)
3月13日(日) 中止 佐原先生並びに事務局から茶会券を入手された方はご一報ください。
3月16日更新
青森不白会家元招請研究会 3月20日(日) 中止 3月15日掲載
七戸不白会家元招請研究会 3月21日(月) 中止 3月15日掲載
第62回東京不白会春の茶会 4月3日(日) 開催 予定通り開催いたします。
3月22日掲載
全国連合不白会役員会 4月4日(月) 中止 3月18日掲載
笠間稲荷神社献茶式 4月9日(土) 延期(日時未定) 3月15日掲載
高田不白会五十周年記念茶会 5月15日(日) 開催 予定通り開催いたします。
4月13日掲載
福島不白会二十周年記念茶会 6月5日(日) 中止 4月13日掲載
第十回妙高天心茶会 9月 中止 5月22日掲載

春の茶会開催について

 来る四月三日(日)の江戸千家東京不白会春の茶会は、予定通り開催致す事になりましたが、皆様におかれましてはこの度の東北関東地震被害の状況に対して何かとご不安に思っておられる事と存じます。

 私共といたしましても、役員一同、開催するかどうか何回と会議を重ねましたが、今の東京の社会情況、護国寺の状態等を冷静に考えた結果、文化の担い手としての私共の責務から、こういう時にこそ開いたほうが良いだろうという判断に到りました。当日の参加者がお互いに慰め合い、励まし合い、被災者に対する義援のことなどを話し合い、実社会に対して前向きな情況を作っていこうという事になりました。

 余震、節電、交通事情など茶会当日も未だ心配はございますが、皆様充分にお気を付けて、春の茶会の一日をお過ごしいただきたく存じます。

  平成二十三年三月二十四日

 江戸千家
  川上宗雪


3月11日の東北地方太平洋沖地震に際し、被災された方々に謹んで御見舞いを申し上げます。
江戸千家一同、震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災地の一刻も早い復興を心から願っております。

 このたび、被災地におきまして活動をされております方々の中からのご報告、そして多くの文化財被害のうち、私どもとつながりの深い文化財についての報告、各一文ずつ掲載させていただきます
 また、震災直後、海外から多くの励ましのメッセージをいただきました。その一部を掲載いたしました


■被災地からの報告・文化財についての報告

下の画像をクリックしてください,それぞれの記事のページへ移動します。

被災地でお抹茶を

被災地でお抹茶を

五浦六角堂の再建を

五浦六角堂の再建を

■海外の会員からのメッセージ

アメリカからのエールです

 日本でM9.0の大地震が起こり、1週間が過ぎました。米国でもNHKのニュースが同時に放映されており釘付けで見続けています。特に原発の深刻な問題を世界中で本当に心配しています。
 この度の東北関東大震災で、特に岩手、仙台、福島不白会の人達の安否を気づかいますと胸が詰まります。ロサンゼルス不白会二十周年記念大会にはわざわざ 岩手から9人、青森ー3人、福島ー5人、山形、新潟、その他から大勢お祝いに駆けつけて下さり、良い交わりをさせて戴きました。本当に嬉しかったです。

 被災されました、不白会の人達に、私達は何が出来るのか役員会ですぐ話し合い、とりあえず心ばかりですが義援金を送りました。お見舞い金としてなのか、今必要な物資なのか江戸千家の窓口にお任せしました。 
 叉、いつでも援助を送りますので、申し出てください。江戸千家の仲間です。

 アメリカ、世界中のあらゆる団体が救済募金を活発に行なっております。
 今は心よりお見舞いとお悔やみを申上げます。

 アメリカではトップニュースで日本の被災者の忍耐強さと、秩序立った様子に驚きと称賛の声が起こっています。
「なぜ日本では略奪が起きないのか」「災害に付き物の略奪と無法状態が日本では見られないのはなぜか」意見を募集しました所、視聴者から 「敬意と品格に基づく文化だから」 「愛国的な誇り」 との分析や、「自立のチャンスを最大限に活用する人々で、進んで助けたくなる」とエールが寄せられています。

 スーパーやコンビニの前で、静かに整然と並ぶ住民の長蛇の列や、節電の為に自主的にネオンが消される様子を伝えております。封建社会の歴史の影響や、助け合いの精神の文化と紹介しています。まさに茶の湯の精神と思います。

 ある日本にいた報道人は大震災の時、被災者の冷静な反応を振り返り、「我慢」 という日本語を紹介しています。
 「われわれも日本から学ぶべきだ」と主張するとともに、「同情の気持ちと深い尊敬の念を表したい」と日本の事をコメントしております。
 アメリカの友達から、必ず復旧がすばやくなされる事を祈っております。と励ましの連絡を相次いで戴いています。
 日本人は素晴らしいです。自分は日本人で本当に良かったと思います。こんな時こそ本心が試されます。

 特に青森、岩手、仙台、福島不白会の方達の為に真剣に祈ります。

 本当に困難でしょうが、 頑張れ! 日本! 江戸千家!アメリカから祈っております。

            江戸千家ロサンゼルス不白会会員一同  代表 西村宗櫛


地震お見舞い

 三陸沖大地震のニュースがドイツを駆け抜けました。お家元とご家族の皆様、会員の皆さんがご無事でおられることをお祈りしています。

 3月11日以来、私は追い詰められた悲しい気持ちで生活していますが、本当に沢山のドイツ人の友人、知人からお見舞いと安否を気遣うメールや電話を戴きました。中には、「あなたの茶道を紹介する講座で感動しました。日本の大地震のニュースを見て、どうしてもあなたにお見舞いの気持ちを伝えたくなりました。」という、思いがけないメールも何通かありました。私のお茶の熱心な生徒、シュレーダーさんからの悲しみを表すメールも誠意あふれる文面で、日本の方々の慰めと励ましになるかも知れません。彼の承諾を得られましたのでご紹介します。

シュレーダーさんのメールの翻訳:

野尻さん、

日本で起きた驚愕的な出来事に、私は平静を失ったまま過ごしています。このような状況を理解、把握するのは、とても困難です。あなたに、私の心か らの深い悲しみとお見舞いの気持ちをお伝えしたいと思います。すべての被災者の方々に必要な救済と支えが与えられるよう、願っています。あなたと 日本の人々すべてを覚えて祈ります。私に何かできることがありましたら、どうぞお知らせください。

江戸千家の生徒
スヴェン シュレーダー

 原発の危機的状況の変化や捨身で現在破壊された原発で働いている50人の作業員(”神風や切腹のメンタリティー”などとドイツでは衝撃的に報道されています)についてなど、日本のメディアよりもドイツのメディアの方がはるかに具体的な報道をしています。「広島の原爆を経験している日本人が、なぜ54基もの原発を所有しているのか。」という問いも何人かの友人から受けました。きょうも、これから近くの町の市民大学で茶の湯を紹介する予定です。心の平和の尊さ、機械(電気エネルギー)に頼らずに手を使って働くことの大切さを本気で参加者の心に訴えてくるつもりです。

            野尻 明子(在ドイツ)


■復興への祈り

                     川上宗康

 福島の原子力発電所の現場で、死を覚悟して立ち働く人々。救助隊、各地からのボランティア活動、応援。そして被災され、家族を失いながらも立ち上がろうとする方々。

 地震国に住み、最近においてもいくつもの大地震を経験しているにも関わらず、一体、何故、僕たちは原子力発電に頼り続けているのだろう。
 放射能の影響よりも利便性を選択してきたのだった。

 部屋の照明の明るさは、平均すると日本が世界一だそうである。あまり明るすぎると肝心なところを見えにくくしてしまうようだ。照明度を多少でも落とすことにより、今まで見えなかった何かに気づくかも知れない。

 先日、茶の湯にお招きした日頃無口な老婦人が薄暗き茶室で一言つぶやかれた。
「こうしてお花を愉しみながら、香を聞き、お茶をいただけるだけで自分は幸せです」
 被災地の方々が、一日でも早く自分と同じ幸せが味わえることへの願いの言葉として、心に響く。


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