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京都大徳寺 玉林院月釜

平成28年 9月16日(金)
 主 落合文雪(東京不白会)

本席 床 洞雲庵
 宗雪宗匠が釜を掛けた玉林院三月の月釜に続き、九月、江戸千家社中のはじめての掛釜がありました。お席を担当した東京不白会会長落合文雪様に、感想を寄せていただきました。

●京都玉林院茶会に寄せて

落合文雪
 流祖川上不白は二〇一九年、生誕三百年をお迎えになります。  不白は十六歳で表千家如心斎に入門、如心斎のお供で、大徳寺玉林院八世大龍宗丈の元に参禅を続けられました。如心斎と不白はそれ以降も玉林院の茶事には招かれるなど、玉林院歴代住職との関わりは深いものがあります。
 このように江戸千家ともきわめてご縁のある玉林院から、宗匠を通じて九月の月釜に席主のご依頼がございました。江戸千家の社中として玉林院で茶席を持つことは、私たちの夢であり、この度の要請はその夢の実現に通じるものでございます。
 これはぜひともお受けし、京都の地で京都の茶人たちに、江戸千家の茶の湯の存在を強く認識していただくよい機会と考えたものでございます。
 さて、お引き受けはしたものの、京都と東京との文化や習慣の違いなど、これまで細密に考えたこともなくいろいろと悩むことが多くなりましたが、道具組みでは宗匠にご指導を仰ぎ、水屋差配に博之様を、水屋担当には多くの慣れた方々を送り込んでくださり、何の心配もなく席主を務めさせていただけたことは幸せでございました。
 お茶席は玉林院方丈様をはじめ、東京不白会役員の皆さまにご協力を賜り、無事に終わった現在では感謝の念でいっぱいでございます。水屋の雰囲気は、まるで東京で開催している江戸千家の茶会を思わせるような、和気靄々とした賑わいとなりました。また宗匠ご自身が、玉林院の月釜に熱心にご参加なさり、京都の皆さまとお馴染みになっていただいたお陰で大勢の皆さまが私たちを以前からのお仲間のように、親しく迎え入れてくださり大変心強く思いました。
 ひとときの後、篠笛の音が流れてまいりました。もの静かな音色は微かに秋色を感じるお庭を掠めて、茶室へと流れてきました。それはまるで、今日、この玉林院茶席を気遣う宗匠のお気持ちが滲み出ているかのように感じられたことでございます。
 茶会に先立ち、玉林院方丈、並びに洞雲庵大龍和尚様に献茶し、今日一日の無事を祈念いたしました。また、この度の茶会は平素一緒に勉強する社中の、心温まる協力を感じ、私にとりましては生涯忘れることのできない茶会となりました。
【会 記】
寄付 名心庵筆 邯鄲画賛
      黄梁一炊
  本席 洞雲庵
床 弧峰不白筆一行
     萬嶽松風供一啜
 花入  唐物手付籠
 花   屋久島すすき 秋明菊
     なでしこ 沢桔梗 藤袴
     吾亦紅
 香合  青貝楼閣模様
 風炉先 玉林院常什
長板ニ
 風炉  古銅菊花形 
 釜   棗形       道爺造
 水指  伊万里 雲鶴紋
           佐藤走波共箱
茶入  時代秋草蒔絵平棗
茶碗  高麗
 替  天目形黒     道八共箱
 替  紅白菊      芳哉共箱
茶杓  弧峰不白作共筒   梅翁箱
     銘 彭祖
 蓋置 南明庵銅古材   榮真共箱
 建水 砂波理塗     玉榮共箱
御茶 星峰       八女星野園
   和光       丸久小山園
菓子 水面の月      亀屋良永
干菓子 うす氷    富山五郎丸屋
 器  青磁鉢      川瀬忍造
    白磁鉢     川瀬竹志造

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