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第67回 東京不白会 春の茶会

家元の古稀を寿いで

平成28年4月3日(日)
於 音羽護国寺茶寮

 第六十七回目を数える東京不白会春の茶会は、宗雪宗匠の古稀を寿ぐ慶賀の茶会となりました。
 家元の展示席となった月光殿の他、七つの茶席それぞれが祝意に溢れた特別なしつらいの席でした。
 すべての席をゆっくり巡られた家元に、各席主への思いをお書きいただきました。
 尚、茶会記など詳細は、東京不白会会報『池の端』67号に掲載されます。

■月光殿

月光殿 細川不東庵作『花篝り』

■川上宗雪 展示席

 今回は茶席の代わりに、ここ五年くらいの旅のスナップ句を色紙に書いて「行雲流水」と題して臆面もなく七十枚を並べました。
 床の大字『流水』は酒井抱一上人の筆。前日に届けられた祝いの品、細川不東庵御作の赤楽茶碗『花かがり』を床に飾りました。

■不昧軒

不昧軒 黄瀬戸水指

■川上宗康 氏

 五十年、共に流儀を支え合ってきた弟による茶席。脇床の烏丸光廣卿の父光宣の和歌懐紙に
  幾春も同じ色なる呉竹に
    尽きせぬ君が世々ぞ籠れる
とあり、その祝意を有り難く思いました。好みの元禄棚に母手造りの黄瀬戸水指が微笑んでいました。

■月窓軒

月窓軒 高橋泰平 氏

■高橋泰平 氏(高橋平山堂)

 昔から私共を後援して下さっている高橋氏。今回は脇に有名な雪村周継 八十六歳 席主と同い歳の落款入りの屏風を立てられ、鈴木其一の名幅を床に祝意を表して下さいました。亭主七分の様子ですね。お陰様で私は不昧公遺愛の志野の名碗「朝萩」で一服頂戴の栄を賜りました。

■円成庵

田島 充 氏 円成庵 床

■田島 充 氏(ロンドンギャラリー)

 今年傘寿を期してのお席持ち、熱がこもっておられました。弘法大師行状絵巻、根来塗の盆に奈良時代の金銅誕生佛など田島氏ならではのお道具組に、招待客が大勢お集まりでした。御父君手造りの茶碗を加えられ、お心持ちを感じました。

■楓の間

楓の間 床 澤野宗桂氏

■澤野宗桂氏(岩手不白会)

 遠く、みちのくより二頭立て名馬「池月」「磨墨するすみ」を率いて、岩手不白会御一同によるお席でした。違い棚に立てた扇面の新渡戸稲造自筆の歌に
  人の為にはあらで奥山に
     己が誠を咲く桜かな
 とあって、季節といい、今回の各席主の心持ちを象徴しているように思えました。

■艸雷庵

中野宗順 氏 良寛筆 『思無邪』

■中野宗順 氏(新潟不白会)

 やはりご遠方 新潟からの御出座。良寛筆の『思無邪おもいよこしまならず』の教えを擁して、お茶人らしい実に気の利いたお取り合わせで、いつも前向きなお姿に皆様見入っておられるようでした。

■牡丹の間

牡丹の間

■塙 宗枝氏(茨城不白会)

 塙様ならではの志野流聞香席をお設け下さいました。『遐齢香かれいこう』という祝意を表した御趣向の席に入れて戴きましたが、九十四歳のお元気なお姿に改めて斯道の範を思いました。同い年の親友であった亡き母が同席しているような気がいたしました。

■宗澄庵

宗澄庵

■落合文雪氏(東京不白会)

 今回の祝賀の茶会、翌日の宴の会の企画・責任者として誠に御苦労なことでございました。深謝申します。
 お席にお使い下さった私の二十代の作の茶杓「一声」を手にしながら、初心忘るべからずと感じた次第です。

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