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全国連合不白会役員会記念茶会

平成二十七年三月十八日(水)
於 大徳寺玉林院(京都市北区紫野)
主 川上宗雪

 玉林院中興の大龍宗丈の祥月命日三月十六日に、家元はこれまで二度釜を掛けられているが、この度は、玉林院の特別のご好意にて江戸千家記念茶会として行われた。
 茶会当日は好天に恵まれ、宿泊したホテルから大徳寺に向かう途中、早咲きの桜が目に入り、一気に春の訪れを印象づける。いちばん乗り、玉林院の玄関は静寂で、本堂の広縁にてしばらく庭を眺めていた。広々とした待合に案内されると、家元筆の寄付掛けが目に入る。初音の歌で、玉林院の松の絵を交えた色紙をしばし見入る。そこに八寸と一献。根来塗の盆の上には、からすみ、土筆、山芋、など旬菜が彩りよく配されている。いつもながら神戸の方々のお心こもるおもてなし。
 本席の洞雲庵に入席、円窓内に掛かる大龍和尚筆の円相を拝す。前に黄瀬戸香炉。手を合わせ心を引き締める。床には大龍宗丈筆の横もの「巌上飛白雲」が掛けられた。いつのまにか博之氏の点前が始まっていた。茶碗は如心斎手作りの「英雄」。きまじめで不器用なる重たい黒楽茶碗。だからこそ如心斎その人となりが強く伝わってくる。玉林院でのこの日の出来事は忘れ得ぬものとなりそうだ。
 不白の時代の玉林院での夜咄の茶会記録が残る。茶室は如心斎好みの蓑庵。不白が亭主をつとめ、客として如心斎、大龍和尚、萬輝和尚という顔ぶれであった。大龍の横もの一行と如心斎の茶碗「英雄」を手に取りながら、ふと、不白時代の玉林院での茶事の様子が頭をよぎった。
 最初の席に玉林院森幹盛ご住職一家を迎え家元の点前により大龍宗丈に茶が供えられた。続いて、ご住職に如心の茶碗で御茶が点てられた。まさに不白時代の茶事が再現されたような光景が鮮明に浮かんでくる。
 連客の皆様がお茶を飲み終える頃、鴬の鳴き声が……。
 茶会の後、穏やかな気持ちで、開山月岑宗印像を礼拝させていただく。また、鴻池家の位牌堂「南明庵」、茶室「蓑庵」と「霞床席」をゆっくりと見学させていただいた。方丈と共に国の重要文化財である。

洞雲庵

茶室 洞雲庵

本席 床

本席 床

玉林院森幹盛ご住職一家を迎えて

玉林院森幹盛ご住職一家を迎えて

如心斎作 英雄

如心斎作 黒 英雄

花 紺侘助椿 寒芍薬 木苺
菓子 小倉山

菓子 小倉山(亀屋良永)

【会 記】

 寄付 即興句    名心庵
    けふ初音聞かまほしけれ
     玉林の松の門辺を訪ふ人多し
       八寸と一献
   本席  洞雲庵
床 大龍宗丈筆 横物
    巌上飛白雲
  花 紺侘助椿 寒芍薬 木苺
  花入 竹一重切     此君亭作
      銘 福寿海
  香炉 黄瀬戸 竹節
  香合 不白好 鴬     牧庵作
    炉辺
  釜 玉林院常什
 棚 高麗卓 玉林常什
  水指 唐津 四方     味楽作
  棗  大燈紋蒔絵    不白在判
 茶碗 如心作 黒 共箱 一双の内
      銘 英雄
  茶杓  七代 蓮々斎作 共筒
        銘 月星
  替茶碗 夜寒焼 梅紋様 
          八代 一元斎箱書
   〃  赤 祝ノ文字入
           九代 名元庵作
   建水 塗曲
   蓋置 因久山焼
  御茶  雲鶴     丸久小山園
  御菓子 小倉山     亀屋良永
    器 染付芙蓉手
         白磁  塚本快示作
寄付での八寸と一献

寄付での八寸と一献
 カラスミ 土筆 
 ロマネスコと桃(甘酢漬け)

南明軒

重要文化財 南明軒

蓑庵

蓑庵

霞床

霞床

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