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東京茶道会 茶筌供養茶会

平成24年12月2日
於 音羽護国寺
艸雷庵 主 川上宗康

 護国寺境内は紅葉が舞い散り、冬の到来の風景であった。そして師走にもかかわらず、大勢の参会者でにぎわった。
 艸雷庵は護国寺で唯一、寄付のある草庵茶室である。この日の茶会ではその寄付を初座席とし、本席を後座の席という趣向で進められた。
 初座では、不白筆の飛石自画賛が掛けられ、青磁香炉に伽羅が焚かれた。せめて一献でもというのが、ご亭主の想いにあったようだ。
 本席では、向掛のしつらえで、たっぷりと水のかけられた須恵器に花が活けられ、濃茶の取り合わせであった。茶器には不白手作りで啐啄斎が「面カケ」 という歌銘を付けている。覚々斎の茶杓と共に、追善の取り合わせであった。
【会 記】
     寄 付
 床 不白筆飛石自画賛
     青磁香炉
    菓子 空也双紙       空也製
     器 呉須赤絵 染付 

     本 席
   花   白玉 ブルーベリー
   花入 須恵器        奈良時代
   香合 黄交趾 蜜柑      明時代
   釜  芦屋  二十四孝地紋
    炉縁 寛永寺古材

   水指 南蛮
   茶器 不白手造       啐啄斎箱
        面カケ ト云
       こひしくも綾 若松の色そえて
       すきに共なへ 老の面影
   茶碗 井戸脇
    替 織部 猪の目     桃山時代
   茶杓 覚々斎作 歌銘    共筒共箱
       種まきて生れいてたる世の中ハ
        土よりいてる宝成けり
    建水  木地曲
    蓋置  青竹
   御茶 雲鶴         小山園詰
後座 須恵器に花

後座

初座 不白筆の飛石自画賛

初座

茶筌供養

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