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2010年9月19日

基本の点前を学んで

家元招請研究会−【基本】

古舘ヨネ(七戸不白会)

家元の見本点前
点前の要所要所で家元による見本点前が行われる
 基本の点前の研究会で、亭主を務めさせていただきました。掛軸はお家元御自筆の「喫茶往来」、雲鶴棚、雪輪紋入り風炉釜という取り合わせで始まりました。陰の支度では、びく形花入籠に秋の草花を生けましたが、思うようにできずお家元よりご指導いただきました。いつも行っていることでも人前で行う事の難しさを痛感させられました。
 濃茶点前では途中でお家元が四方捌き、茶筌通しのお手本を示してくださり、流れるような動きの中で道具を一つ一つ丁寧に扱う様子を間近で見ることができとても勉強になりました。
反省会
亭主役、客役から、さまざまな感想が述べられる
 主客との問答もなかなか言葉が出ず、正客の優しい笑顔の声かけに助けていただきました。会話は自然に季節の話題等がよいでしょうとの事でした。薄茶点前では、雰囲気も一変しそれぞれが会話を楽しみながらの一服でした。その中には卒寿を迎えられた盛田支部長の慈しみに満ちた眼差しがありました。
 反省するときりがありませんが、貴重な経験の中で得たものを糧にこれからの稽古を続けてまいりたいと思います。

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2010年8月29日

基本を大切に –一つの所作に心をこめて

家元招請研究会−【濃茶の基本】

石井良子(福島不白会)

抹茶の準備
濃茶器の準備
 百十三年ぶりという猛暑日の続いた八月二十九日、家元招請研究会が行われました。
 最初に、良い姿勢を保つこと、身体を柔らかくし腹式呼吸により心を落ち着かせることの大切さ、座る、立つ、真行草のお辞儀と実践しつつ、身体の「基本」の指導を受けました。
 点前の基本では、濃茶点前の亭主を務めることになりました。
 初座の炭点前は代点でしたから、点前の間お正客と会話を交わすという稽古になりました。
 後座の始まる前にお花を生けて床にはお家元自筆の「無事」のお軸。お客を迎え、濃茶の点前をはじめました。二度ほど中断し、お家元の服紗四方払い、茶入、茶杓の吹き方、茶筌通し、茶碗を温める所作の見本を、身近に拝見することができました。日頃の稽古は点前の所作の流れを重視してきましたが、「基本」の大切さを再認識いたしました。
濃茶点前
濃茶点前 道具拝見の場面
 濃茶の亭主相伴のことから、抹茶の量とお湯加減について、お家元から助言をいただき、お茶を練ることができました。お正客の方からとてもおいしいお茶でしたと言っていただき、ほっといたしました。亭主が心を込めて練ったお茶をお客と同心で味わうことができる茶事、とても勉強になり充実した研究会でした。

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2010年7月25日

茶事研究会

家元招請研究会

長野不白会

茶事の研究会
茶事の研究会/歓迎の挨拶の場面
■臨機応変……市川宗恵
 去る、七月二十五日、お家元をお迎えして「お茶事」の研究会が行われました。まず、柔軟体操と呼吸法、そして立居の実践指導がありました。終わった頃から心身共に清々しい気持ちになりました。お家元の言うように、普段のお稽古にも取り入れてみたいと思いました。
 それから「お茶事」の流れに沿って迎付から始まりお正客からのお席入り、ご亭主とお正客のご挨拶、お炭点前と進みました。
 濃茶点前では、途中お家元による服紗捌き、茶筌通しの見本のお点前があり、ご指導というより芸術の域として拝見しました。
 点て出されたお濃茶はお正客から順にお詰まで廻り、最後にご亭主もいただきました。これは一碗のお茶で主客がより近くに感じるという「お茶事」にぴったりの趣向であると思いました。
   薄茶点前は私が担当しましたが、お正客になられたお家元にもう少し大服で差し上げればよかったと反省しました。今回研究会に参加して何事も臨機応変が大事ということを感じました。それにはまず基本ができていないと成り立たないことであり、改めて基本の大切さを感じた一日でした。
記念撮影
研究会終了後、記念撮影
■亭主を学ぶ……小宮山宗裕
 亭主の役割で学ばせていただきました。朝からそれぞれの役割、炭点前を担当する人、薄茶をする人、濃茶は私が、と、各々に準備をして席を設え、お家元をお迎えしました。
 点前座を改め、お客様をお迎えし、席入りをしたお客様との挨拶。お招きした側の配慮を表わすことについて学びました。
 炭点前が進む中でも、私は亭主として座を取り仕切るという役割があること、炭点前と薄茶は他の人の役割と思い、自覚がなかったことは大変な反省点でした。
 濃茶点前では、途中でお家元が見本を示しながら、丁寧にご指導をいただきました。
 「特に濃茶はゆっくりの方がいいですね」「鐶が熱かったら、服紗を使っていいですよ」と点前の途中で具体的に指摘してくださったので深く理解でき、また、落ち着いて点前を進めることができました。
 お客様をお招きした時の亭主の心構えを、日常の暮らしの中にとり入れていきたいと思いました。

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2010年5月16日

基本を繰り返す

家元招請研究会−【基本】

有川宗良(群馬不白会)

立居の稽古
立居の稽古:「歩く」
 朝から、爽やかな気持ちの良い五月の一日でした。日常せかせかと暮らす中で、お茶の集いの日ばかりは、落ち着いたゆったりとした気持ちで楽しく社中の数人で参加させていただきます。
 今年の研究会の課題は「基本」。立居、所作、炭、濃茶、薄茶が取り上げられる中で、立居では、「歩く」「おじぎをする」等の基本動作が繰り返し行われます。お家元の所作の、能の舞を彷彿とさせる動きには誰もが見入るばかりでした。  続いて、参加者が広い会場の畳の上で、身体をこちこちにさせながら、礼についての真行草、また、歩き方についての真行草と指導をしていただきました。思うようにはならず、後何回か、この度のような形の研究会があったらと思います。
炭点前
代点による、炭点前の稽古
 呼吸法についても、常日ごろにも役立つものというお話がありましたので、社中の者と稽古の前にほんの数分ですが、続けております。
 点前や作法では、形より精神が大事と家元は繰り返し話されますが、つい、形に拘り、以前は?、ここは?、等、腑に落ちないと心配したり、悩みます。この研究会では、四方払い、茶筌通し、について、しっかりと理解することができました。
 はじめて参加させていただいた我が家のお弟子さんの一人が、日頃口数も少ない方ですが、研究会の終わりに、お家元から「何か質問はありますか?」とのお声かけに、意を決した如く、的を射た質問をした時は、はっとしながらも嬉しく思いました。お家元は、参加者の質問に快く、明確なお答えをくださり、皆さんの気持ちの中にお家元を近くに感じたことと思いました。充実したよい研究会でした。

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2010年5月5日

充実した研究会

家元招請研究会−【基本】

岡林宗翠(高知不白会)

濃茶見本点前
家元による見本の点前を注視する参加者
 風薫る五月五日、高知城ホールにて、「基本」の家元招請研究会が行われました。
 午前中、まず基本の大切さを解説していただき、柔軟体操で身体を十分にほぐし、心を整えた後に、立居、挨拶の実践指導を受けました。
 続いて寄付にて、亭主の迎え付けの後、客入席。床には、家元自筆のお軸「郭公自南来」、まさに新緑の中からそのさえずりが聞こえてくるように感じました。
 私は、亭主の代点で、初炭点前をさせていただきました。心地よい緊張感の中、家元から、たいへん分かりやすくアドバイスをしていただきました。
濃茶点前
繰り返し基本の所作を学ぶ
 昼食の後、客は寄付でお菓子をいただき、亭主がお花を生け、点前畳、踏込畳を拭き、水指、茶入を飾り、お迎えに行き、客入席。濃茶点前の途中で、服紗さばき、茶筌通し、茶入、茶杓の拭き方、一つ一つの基本と流れを丁寧にご指導いただき、奥の深さをあらためて痛感いたしました。後炭の乱組みは、家元に組んでいただきました。
 後炭点前、お薄点前と続き、出席者全員でおいしくお茶をいただきました。最後に、「長息は長生きにつながる」と、呼吸法に関するお話をいただきました。活発な質問も出て、皆それぞれに、いろんな新しい発見と感動をすることができ、とても充実した研究会となりました。
 そういえば、家に野鳥のさえずりを集めたテープがあったような……、今度、皆で集まる時には、そっと「郭公」の声を流してみましょうか。

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2010年5月1日

濃茶の亭主をして気づいたこと–緊張と学べる喜びと–

家元招請研究会−【基本】

宮川宗貴(福岡不白会)

濃茶点前の始まり
濃茶点前−まずは挨拶
 新緑が美しい初夏の五月一日。お家元においでいただき、東洋陶磁美術館、慈庵にて研究会が行われました。
 端午の節句で、鍾馗様の軸、大山蓮華の白と緑の葉がすがすがしい床飾りの中、午前は体操、立居振舞い、炭点前。午後に濃茶、薄茶という課題で細かいご指導を賜りました。
 特に濃茶では、点前を中断し、お家元の服紗さばき、茶筌通しなどの見本の点前が繰り返され、その所作を身近で拝見できたことはとても勉強になりました。
 亭主をして難しいと感じたのはお客様が席入をして座につかれた後、亭主が出て行くタイミングでした。茶道口に控えて待っている間、お客様の気配を感覚を研ぎ澄まして感じなくてはいけないと痛感いたしました。四畳半の点前でしたが、亭主、半東、お客様の動きも難しいものだと感じました。
亭主相伴
亭主も相伴
 また、濃茶を点てるお抹茶の量が、たっぷり茶入に入れていたつもりでしたが、まだまだ少なく、せっかくのお濃茶がおいしく点てられなかったと、お客様に申し訳なく思いました。もっとがんばらねばと心新たに思ったことでした。。
 研究会は緊張感もあり、新しいもの、知らなかったことを学べる喜びを得ることができます。お家元に来ていただけることは幸せなことだと感じた一日でした。

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2010年4月25日

一つ一つの所作に意味を込めて

家元招請研究会−【基本】

小川宗弘(新潟不白会)

立居の稽古
立居の稽古–ゆっくりと動く
 四月下旬、桜とチューリップが咲きほこる爽やかな日、新潟の護国神社にて、家元招請研究会が行われました。
 まずはじめに、全員揃って呼吸法と体操を教えていただきました。息をすべて吐き切り、ゆっくりと酸素を取り込み、身体の隅々まで血液を送り込むといった呼吸法は、日頃ではしないためか、意外に難しいものでした。
 また、太極拳にも似たゆっくりとした動作の体操も、いつも使っていない筋肉を使うため、かなり大変でしたが、不思議に体中がすっきりしてリラックスできました。心身共に健やかで日々の鍛練により美しい所作が生まれるということを、この教授によって実感しました。
濃茶点前の稽古
服紗を清める–実をもって
 さて、いよいよ濃茶点前です。何しろはじめての亭主役ですので、大変緊張しておりましたが、お家元の穏やかなご指導で、集中して臨むことができました。
 いつも、つい流れで点前が進んでいってしまい、自分自身でも納得できない何かがあったのですが、一つ一つの所作に意味を持って行うということ……服紗を清める、茶筌の具合を確かめる、茶碗を温める、気持ちを込めて練る、等。そうして意識して行うことが至福の一碗となるべくして亭主は点前をするのであると理解できました。
 また、一碗を客、亭主が共に味わうということは、もちろん、点てた側が茶の具合を知ることもできますし、さらに、一服の茶を介して心を通わせることが出来るという意味で、大変素晴らしいことであると感じました。
 直々にお家元にご指導いただいたことは大変光栄であり、このような未熟な私に機会を与えてくださった先生始め皆様方に大変感謝しております。
茶を練る
抹茶を練る–気持ちを込めて
濃茶点前研究会その2
釣釜による濃茶点前の稽古も行われた

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2009年10月18日

亭主になって気づくこと

家元招請研究会−【正午の茶事】

黒岩宗富(福岡不白会)

千鳥の盃
八寸を肴に亭主と客が交流-千鳥の盃
 名残の趣向で準備するつもりでしたが、いざ亭主として自らが手がけると迷いも生じ、知らないことも多く、大変でした。ご指導をお受けすることで勉強になるのだからと自分に言い聞かせました。
 懐石は、椀盛、煮物、焼き物以外は実物で準備しました。水屋担当の方がベテランだったこともあり、あわてることなく半東の方とスムーズに運ぶことができました。ただ、温酒のときは寄せ盃を準備したほうがよいこと、また千鳥の盃については、お家元からご教授いただいて、流れがよく理解できました。
後座の花
後座の花
 湯斗を出した後、いつ茶室に入るか……。茶道口で控えておりましたが、お詰が湯斗、香物鉢を茶道口に運ぶ足音を聞いて襖を開けるタイミングを計るのは、経験の浅い私には難しいことでした。
 中立ち後の準備では、花を籠に入れるのに時間がかかり、しつらえの点検に余裕がなくなりました。銅鑼を打つのも初めてで、身体の正面で正しく打つのは大変難しく、お家元が打たれたゴォ〜と響く音をしっかり耳にとどめ、これもお稽古が必要だと思いました。お濃茶はメインなので、たっぷりと差し上げること、そして所作や手技の方に気を取られ、会話も途切れがちだったのも反省点です。
最後の反省会
担当者の感想や見学者からの質問が続く反省会
 亭主をすることで気づいた問題点は多いのですが、今回は、一応何とか乗り切れたのかなと安堵しました。いつか、楽しい趣向、工夫でお茶事の醍醐味を得ることができるようになれたらいいのですが……。そのためにはお家元がゝお伝えになっているように、機会をとらえてお茶事を行うこと、回を重ねて精進していくことだと今回の研究会で実感しました。

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2009年9月27日

風炉の正午の茶事 亭主・正客 

家元招請研究会−【茶事】

高田不白会

懐石場面
ご飯のおかわりを勧める亭主
 ◆亭主:水野宗美
 茶事の眼目である濃茶点前での種火の量の置き方等事前に細かくご指導いただきながら進めて参りました。特に茶室においてはお客様に心をのどかにしていただき、亭主は他念を抱かぬようにと心がけました。早朝お客様をお待ち申し上げていたかのように黄上臈ホトトギスが開きました。
 ほととぎす そっと手折りて客迎ふ
 服茶の点前は博之様の気品あふれるお姿に一同楽しい一会の研究会となりました。
濃茶点前
茶事の中心、濃茶でのもてなし
 ◆正客:市川寿雪
 正客が無事に勤まりますように願いながら席入り。ご亭主の丁寧な御挨拶があり、お軸の意味をうかがいました。懐石が進み、「千鳥の盃」のやりとりは本当に楽しいものでした。
 後座では心をこめて点ててくださったお濃茶のおいしさ、朝からの緊張はすーっと消え気持ちが楽になります。
 一服のお茶を巡る茶の湯の作法や食文化、工芸美術等の素晴らしさは世界に誇れる事を実感致しました。
反省会
茶事のむずかしさ、面白さなど、意見交換

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2009年9月13日

朝茶事で亭主を学ぶ

家元招請研究会−【朝茶事】

保土沢宗喜(七戸不白会)

亭主挨拶
茶事の始まり–まず歓迎の挨拶
 かすかな秋を感ずる九月十三日、家元招請研究会のご亭主役を務めさせていただきました。
 準備を整えてお客様を迎え付けいたしました。掛軸は難解でしたので、お家元にお願いすると、すらすらと和歌を読み、詳しく解説をしてくださいました。
 炭点前では下火が流れしまい、お炭を入れ直していただきました。濃茶の際に丁度よい湯加減になるよう、時間を逆算して下火の多少や炭の具合を考えることの大切さ、難しさを学びました。
一献で交流がすすむ
懐石-亭主は自慢の酒を客に勧める
 懐石の流れについても細やかなご指導をいただきながら、通常の茶事よりも献立を省略すること、朝茶らしいさらりとしたスリムな懐石でお客様をもてなすのがふさわしいことを教わりました。
 中立では、半東共々少しほっとし、床には紅く割れはじめた山芍薬の実をジャワ籠に入れました。お軸の画賛「瓶内の花」と重ならないよう実を用いました。
濃茶
雰囲気を改め、濃茶の世界
 お濃茶を差し上げ、付お薄は半東が点てました。亭主はお客様と和やかな会話ができれば、と思いましたが、なかなか難しくスムーズにまいりませんでした。
 全体的には、形式的なお辞儀が多いこと、また半東も丁寧すぎる点など、なかなか自身では気付かない点をご指摘いただきました。
 これからは必要かつ十分な所作を心がけまして一期一会を楽しんでまいりたいと存じます。

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2009年8月8日

基本からお茶事までを集中的に学ぶ

家元招請研究会

ロサンゼルス不白会

茶筌通し指導
茶筌通し-実のある動作で
 平成二十一年八月八日、九日の両日、ロサンゼルス不白会では、川上宗雪宗匠、博之氏を迎え招請研究会が開かれました。
 地元を代表する日系新聞『羅府新報』に、両日の様子が大きく取り上げられています。一部抜粋しながら紹介します。

 一日目の研究会は生徒が中心で、「茶の湯の基本」をテーマに、キョウト・グランドホテルに特設した茶室で学んだ。午前中ははじめに柔軟体操(八段錦)で身体を充分にほぐし、心を整えて、立居、挨拶、運びを家元の手本に従い、二手に分かれて復習し、一人ひとり指導を受けた。
 茶席のための呼吸法に関し、家元は「ゆっくり動くことの難しさ」を強調し、日頃から間の保ち方を意識して稽古を行うこと、基本にたちかえることの大切さを解説した。
 午後の研究会では、服紗さばき、茶筌通し、柄杓の扱いとその意味を学んだ。家元から、服紗の位置、扇子の位置、服紗から指を抜くタイミング、さらに茶筌や柄杓の持ち方と指の運び、お湯の量など、細部にわたる指導が行われた。「普段は当たり前にしている動作ですが、その重要性と意味を再認識できた」と、参加者の一人は茶の湯の基本の厳しさをかみしめていた。

所作-茶碗を運ぶ
茶碗を運ぶ所作-ゆっくりと
 二日目は教授者を中心に、禅宗寺で「お茶事」について学んだ。
 風炉の「正午の茶事」をテーマに、茶事の流れの基本について説明があり、午前中は初座の寄付、席入りと始まり、今回の研究会の中心である「本懐石」の料理の順序の指導を受けた。
 茶の湯懐石は本来食事であって料理ではなく、飯と酒を主体にして、菜を取り合わせたものであることを学んだ。
所作-おじぎ
おじぎの見本を示す
 「日本でもこの頃は本懐石をする人が少なく、アメリカでできるか心配しましたが、こんなにすんなりできるとは思いませんでした」との家元の感想があり、「本懐石」はスムーズに運んだ。その後初炭点前があり、中立、鳴り物の合図で後座の席入り濃茶付け薄茶と続いた。
 茶の湯の伝統を継承し、アメリカで学ぶ役割は大きいことを再確認して、江戸千家ロサンゼルス不白会にとって非常に意義のある二日間の研究会となった。
茶事の研究会
茶事の研究会-本懐石
濃茶の点前
懐石の後、改まって濃茶席
懇親会での記念撮影
懇親会での記念撮影

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2009年7月26日

水屋の難しさ、楽しさ

家元招請研究会−【風炉の正午の茶事】

高田宗美(山形不白会)

床掛物
床には家元筆「一座建立」が掛けられた
 盆地特有の暑い最中でしたが、長井市タスパークホテルの茶室において、家元招請研究会が開催されました。
 山形不白会では、本懐石でのお茶事の勉強会ははじめてで、私は、当番地区として水屋を担当させていただきました。
懐石での一献
本懐石での、主客自然なやりとり
  はじめに「正午の茶事」の「炉」と「風炉」の違いのこと、お炭の使い方のお話があり、後座の濃茶に合わせて湯相を計ることが大事との家元のお話があり、急ぎ、下火を多くいたしました。 床は、名心庵筆の「一座建立」。水屋の私は、亭主と半東の動きを見ながら、茶事の流れに添って、メモを頼りに黙々と用意をしました。
 お席に着かれたご亭主も、お客様も、家元教場で勉強を重ねている方々でしたから、見学の皆様から「全体の流れがよく分かり、また、美しいお点前を拝見できて有意義な研究会だった」との感想を聞くことができました。当番として、準備の苦労が安堵に変わった瞬間でした。
記念撮影
はじめて行われた茶事の招請研究会を終えて

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2009年6月26日

亭主の難しさを改めて

家元招請研究会−【正午の茶事】

中村宗紀(高知不白会)

研究会風景1
まずは、歓迎の挨拶から
 高知要法寺での研究会において、私ども社中も当番となり、亭主を務めることになりました。
先輩や仲間から「わからなくなったり、間違ってもいい。ご指導いただけるから心配しなくても大丈夫」と励まされ、当日は緊張の上、無我夢中でしたが、半東、水屋、お客様とそれぞれが役割をこなして、段取りは順調に進みました。
 ただ、家元にもご指摘いただきましたが、作法に気を取られ、茶事の中でも重要な主客の交流、会話についてはおろそかになりました。点前や茶事の流れなど基本を習熟し余裕のある気持ちがないと、お客様に気持ちが向かないことを実感して理解できました。
この、はじめての亭主という貴重な経験を、次につなげていきたいと思います。
家元筆「潮鯨」
家元による力強い書「潮鯨」
研究会風景2
八寸のご馳走を、亭主が取り分ける

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2009年5月30日

亭主の役割を終えて

家元招請研究会−【風炉の正午の茶事】

野口宗都(佐賀不白会)

家元講義
最初に行われた家元による講義
 長期間、皆で準備を重ねての研究会で、私は亭主の役割をいただきました。当初は緊張しておりましたが、次第に体もスムーズに動くようになり、もう随分前ですが茶懐石のお稽古をした様子が頭の中に浮かんできました。
 お茶事の流れの一つ一つがお客様とのお互いの心をつなぎ、楽しい時間を過ごすことが出来ました。炭点前では湯が丁度よく沸くよう注意し、お家元より炭の様子を尋ねられたときは、火の具合もよかったのでホッといたしました。
 初めての場所でしたので、点前座、お客の位置、待合の位置などが、その場に応じてどうなるか、お家元からご指導いただき、とても勉強になりました。
 また、それぞれの役割が一つになって茶事が成立することを、達成感と共に感じました。無事終わった帰り道では、皆苦労も忘れ、笑顔でした。
八寸
八寸には海のものと山のものとが並ぶ
千鳥の盃
主客やりとり

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2009年4月29日

客のあり方を学んだ研究会

家元招請研究会−【正午の茶事】

高橋宗寿(福島不白会)

亭主から一献
主客のなごむ初座:亭主は冷酒を注いで客をもてなす
 白河の南湖公園内で行われた「正午の茶事」の研究会で、私は、客三人のうちお詰をさせていただきました。寄付でお白湯をいただき、迎付を受け席入りです。初炭点前が終わり、亭主より「時分時ですので祖飯さしあげたく存じます」と挨拶がありました。
 本懐石の流れは初めて経験するので緊張していましたが、楽しみでもありました。最初に飯と汁、向付、酒と煮物椀と順番に出て、飯次と汁替、焼物と二度目の飯次、そして酒と、次から次へと出てフルコースです。
亭主濃茶点前
後座では、厳粛に濃茶が振る舞われる
 一つ一つお家元のご指導を受けながら、お料理を堪能し中立、休憩をはさんで午後は後座の濃茶です。一連の流れを客として参加し、味わうことができ、貴重な体験になりました。亭主側の方の気配り、材料の吟味等、水屋での動きなど大変だったことと思います。客は、客としての心構えや、知識が必要であることを改めて気付きました。いつの日か、私も茶事の亭主としてもてなしできるようになりたいと思っております。
記念撮影
研究会が終わり、記念の集合写真

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2009年3月29日

一会の茶事を学ぶ

家元招請研究会−【古典−正午の茶事】

森 宗智(久留米不白会)

研究会会場の様子
本懐石の手順を実演しながら、家元の指導を受ける
 桜花爛漫の久留米篠山神社にて、三月二十九日家元招請研究会「古典−正午の茶事」が行われ、亭主を務めさせていただきました。今回は、本懐石の順序や作法を含めた一通りの茶事の実践です。道具の組み合わせから、困難な懐石道具の準備に至るまで、全面的に当番の先生方や社中の皆様がご指導ご協力くださいました。
 寄付で桜湯のあと、席入り、ご挨拶、炭点前、懐石、中立ちのあと濃茶席が、一連の流れです。
 床のお軸は「山是青々花是紅」、まさに自然の妙味あふれる中での茶事でした。
 料理は、最初のお膳(飯椀、汁椀、向付)、冷酒、温酒、湯桶と香の物を用意して、あとは、当番の先生手作りの細工物を使った空点前でした。それでも煩雑な懐石の手順は、水屋を担当された先生の段取りで、すべて滞りなく進み、作法については、その都度お家元からこまやかなご指導をいただきましたので、あまり気負わずにできました。八寸をお出しするところと千鳥の盃が一番気掛かりでしたが、お客様の心遣いにも助けられて、和やかにできました。
 お茶事には、亭主、半東、水屋の連携と間合いが如何に大切か、改めて痛感いたしました。残念ながら、お点前の失敗など多々ありましたが、貴重な体験に感謝しています。
濃茶点前
後座の濃茶−真剣に茶入を清める
懐石膳
手作りの懐石膳

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2009年3月22日

すべてはお茶をおいしく飲んでいただくために……

家元招請研究会−【炉・正午の茶事】

坂口宗千(新潟不白会)

炭手前
まずは、客と亭主が近寄って炭をつぐ
 お家元招請の春の研究会、今年度のテーマ「炉・正午の茶事」をご指導いただきました。
 もてなしのご馳走は、少しくらい略しても、流れをつかむ事というお教えでした。ご挨拶を交わすこと一つ、火を起こすこと一つ、お食事やお酒を振る舞うこと一つ、お菓子を差し上げること一つ、全てお茶をおいしく飲んでいただくための心配りで、お茶事が催されるということが、よく理解できました。
 ただお茶を差し上げることの、どのあたりまで自分が会得できているのか、が、私の稽古を続ける課題です。秋の研究会までには、一層お茶が深くなっているようにと思いました。
濃茶点前
お茶事のメイン・濃茶点前−亭主が服加減を正客に問う
懐石の様子
初座での懐石−亭主と客が近づく場

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2009年3月16日

お茶事はスローフード

家元招請研究会−【正午の茶事】

中村百合子(七戸不白会)

本懐石のやりとりする主客
本懐石のやりとりする主客
 三月というのに雪に覆われた山間の蔦温泉で、〈正午の茶事〉の研究会が行われました。
 初心者の私には、数々の演出(お花、お道具など)はもちろんですが、お客様、ご亭主のデモンストレーションの美しい所作にとても感激しました。静寂な時間と空間の中、一つ一つの動作が素晴らしいタイミングで、しかもゆったりと一期一会の精神をもって、究極のフルコースのおもてなしがなされました。
 さりげない日本の伝統的な美しさが至る所で表現され、五感に染み込むようでした。一碗のお茶を深く味わうためのすべての準備心配り、演出の総合芸術を見ているようでした。独特な風韻の非日常的な空間に酔いしれながら、古人(いにしえびと)のスローフードのライフスタイルを新鮮な思いで「今」学びました。
 茶道教室の先輩にあたるフランス人の女性が「お点前の美しさを見てお茶を始めました」と言っていたのを思い出しました。
 自国の文化に誇り高きフランス人も感激させた〈茶の湯〉、日本人の美意識に出会えた、美しく静かなこの一日に感謝いたします。
茶入を清める亭主
茶入を真剣に清める亭主
花の趣向
雪国ならではの花飾り-春の兆しを楽しむ

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2008年11月16日

初の亭主雑感 —月を心に映して

家元招請研究会−【茶会の実践】

宮迫宗勇(新潟不白会)

 新潟特有のどんよりとした時雨模様の中、「茶の湯実践」が六席に分かれて行われました。
 同じく茶の湯を学ぶ家内は席を持ったことがありましたが、私が席主を務めるのは今回が初めて。お茶では私は家内の付き添いのつもり、何故私が……。心の準備ができていない状態で、いよいよ当日〈まさか〉が現実になってしまいました。
 お家元には、何の風情もなくありのままの姿を見ていただくしかありません。一歳の誕生日を迎えたばかりの初孫の声や我が家の一員である犬の声、そんな環境の中で緊張と不慣れなお茶席にもかかわらず、温かく和やかなそして楽しい雰囲気をかもし出していただき、気配りのこもったご指導をいただきました。同席の皆様はもちろん、未熟な私を裏方で懸命に支えて下さった半東さん、そして家族に改めて感謝しております。
 良寛の「茶之賛」の一節に「……其の味たる、高古、淡雅、幽邃、清和なり……」とあります。そんな一服をお出しすることの難しさを再認識すると同時に、心に染み入る一期一会の重みを日増しに感じております。
 十二月一日、澄んだ夜空に三日月と金星、木星が優しく微笑み輝いておりました。この度頂戴致しましたのは家元の「月」の色紙。「自らは光を持たないけれども、己を知る謙虚さ、誠実さに見るひとが感化される存在」。「月」を見る度思い出すことと思います。
 凛とした茶事の心構えを忘れず、気軽にお茶を友として語らう、そんな日常の茶の湯を家内共々楽しんで行けたらと思っております。

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2008年10月19日

茶の湯を生活のなかに…研究会に改めて思う

家元招請研究会−【茶会の実践】

飯田宗美(須坂同好会)

茶事の記念の家元色紙
茶会の亭主を務めた思い出に
茶会の反省会の様子
茶会後の報告会では、各席の報告から多くを学ぶことができる
 里の木々も色付き始めた十月十九日、お家元にご出座いただき本年の課題である「茶会の実践」の研究会が行われました。
 午前中は、三名の席主宅へ、それぞれお招きいただき、午後は一堂に集い、部屋のしつらえのこと、心尽くしの料理のことなど、迎える側の工夫あり、苦心ありの様子や、客側の楽しく過ごした様子などが、充実感、達成感も交え、語られました。
 お家元からは、これを機に、折々実践を重ねてとのお話をいただきました。
 席主は、お家元直筆の色紙を頂戴し、喜びと共に、新たなる目標を広げたことと思います。
 実践の研究会は、会を重ねる毎に、お茶事の楽しさや、日常生活に自然な形でお茶を取り入れていけたらとの思いを一層強くいたします。
 また、どのような疑問や迷いに対しても、耳を傾け、一つ一つ丁寧にお答え下さり、お家元からこまやかなご指導を直接賜る幸せを感じ、お茶を続けて来たご褒美かもしれないと思えた研究会でした。

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