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2009年8月29日

花月を基本から学ぶ

博子先生招請研究会

岩谷宗洋(福島不白会)

花月の研究会
床には家元筆「七事式」の掛物が掛かる
 去る八月二十九日、水面に立つさざ波に秋の気配を感じさせる南湖公園の松楽亭にて、博子先生のご指導のもと、花月の研究会が行われました。
 花月には様々なやり方があり、人数も四人から十人までと幅広いのですが、基本となる五人花月から始めていくことになり、私も参加させていただきました。
 水屋で引いた札で次客として座に着きましたが、何度も折据が廻ってくるうちに、どんどん変化します。役札を引くいて点前をしたり、月を引いてお茶をいただいたり、正客になったり、お詰になったり……。
 「花月百遍朧月」という言葉があるそうですが、その場の置かれた状況で、しなければならないことや、覚えることはたくさんあり、臨機応変な判断が要求されると感じました。折据や札を置く位置、札の扱い方、足の運び方、座の着き方など、基本からしっかりとご指導いただいたのは、とても良かったと思います。
 また、誰が、今どういう役札をもっているか、全体の流れがわかっていなければならないということも学びました。博子先生のご指導の中に、花月は、一つ一つの所作を覚えるのが大切であると同時に、心配りや心遣いがあってこそ、それらが生かされていくものであることも実感いたしました。

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2009年8月8日

基本からお茶事までを集中的に学ぶ

家元招請研究会

ロサンゼルス不白会

茶筌通し指導
茶筌通し-実のある動作で
 平成二十一年八月八日、九日の両日、ロサンゼルス不白会では、川上宗雪宗匠、博之氏を迎え招請研究会が開かれました。
 地元を代表する日系新聞『羅府新報』に、両日の様子が大きく取り上げられています。一部抜粋しながら紹介します。

 一日目の研究会は生徒が中心で、「茶の湯の基本」をテーマに、キョウト・グランドホテルに特設した茶室で学んだ。午前中ははじめに柔軟体操(八段錦)で身体を充分にほぐし、心を整えて、立居、挨拶、運びを家元の手本に従い、二手に分かれて復習し、一人ひとり指導を受けた。
 茶席のための呼吸法に関し、家元は「ゆっくり動くことの難しさ」を強調し、日頃から間の保ち方を意識して稽古を行うこと、基本にたちかえることの大切さを解説した。
 午後の研究会では、服紗さばき、茶筌通し、柄杓の扱いとその意味を学んだ。家元から、服紗の位置、扇子の位置、服紗から指を抜くタイミング、さらに茶筌や柄杓の持ち方と指の運び、お湯の量など、細部にわたる指導が行われた。「普段は当たり前にしている動作ですが、その重要性と意味を再認識できた」と、参加者の一人は茶の湯の基本の厳しさをかみしめていた。

所作-茶碗を運ぶ
茶碗を運ぶ所作-ゆっくりと
 二日目は教授者を中心に、禅宗寺で「お茶事」について学んだ。
 風炉の「正午の茶事」をテーマに、茶事の流れの基本について説明があり、午前中は初座の寄付、席入りと始まり、今回の研究会の中心である「本懐石」の料理の順序の指導を受けた。
 茶の湯懐石は本来食事であって料理ではなく、飯と酒を主体にして、菜を取り合わせたものであることを学んだ。
所作-おじぎ
おじぎの見本を示す
 「日本でもこの頃は本懐石をする人が少なく、アメリカでできるか心配しましたが、こんなにすんなりできるとは思いませんでした」との家元の感想があり、「本懐石」はスムーズに運んだ。その後初炭点前があり、中立、鳴り物の合図で後座の席入り濃茶付け薄茶と続いた。
 茶の湯の伝統を継承し、アメリカで学ぶ役割は大きいことを再確認して、江戸千家ロサンゼルス不白会にとって非常に意義のある二日間の研究会となった。
茶事の研究会
茶事の研究会-本懐石
濃茶の点前
懐石の後、改まって濃茶席
懇親会での記念撮影
懇親会での記念撮影

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2009年7月26日

水屋の難しさ、楽しさ

家元招請研究会−【風炉の正午の茶事】

高田宗美(山形不白会)

床掛物
床には家元筆「一座建立」が掛けられた
 盆地特有の暑い最中でしたが、長井市タスパークホテルの茶室において、家元招請研究会が開催されました。
 山形不白会では、本懐石でのお茶事の勉強会ははじめてで、私は、当番地区として水屋を担当させていただきました。
懐石での一献
本懐石での、主客自然なやりとり
  はじめに「正午の茶事」の「炉」と「風炉」の違いのこと、お炭の使い方のお話があり、後座の濃茶に合わせて湯相を計ることが大事との家元のお話があり、急ぎ、下火を多くいたしました。 床は、名心庵筆の「一座建立」。水屋の私は、亭主と半東の動きを見ながら、茶事の流れに添って、メモを頼りに黙々と用意をしました。
 お席に着かれたご亭主も、お客様も、家元教場で勉強を重ねている方々でしたから、見学の皆様から「全体の流れがよく分かり、また、美しいお点前を拝見できて有意義な研究会だった」との感想を聞くことができました。当番として、準備の苦労が安堵に変わった瞬間でした。
記念撮影
はじめて行われた茶事の招請研究会を終えて

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2009年6月28日

「名物飾り」と「講義・茶道史」

宗康先生招請研究会−【小習十三箇條他】

新潟不白会

 ・「名物飾り」
 去る六月二十八日の宗康先生招請研究会は、午前中に「名物飾り」の実践が行われた。
 気持ちが所作に表れる動作と型のみの動作の相違についてが主要課題。型を修得することから気持ちが生じることも学ぶ。
・「講義・茶道史」
 午後は茶道の講義。江戸初期から明治時代に至る茶の湯の変遷について。「稽古」のあり方に焦点が絞られた。
 宗旦時代の茶の湯から流祖不白時代の型から入る稽古の確率への展開など、資料を元に解説された。
名物を扱う所作
名物の茶入を丁寧に扱う亭主
講義風景
講義風景

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2009年6月26日

亭主の難しさを改めて

家元招請研究会−【正午の茶事】

中村宗紀(高知不白会)

研究会風景1
まずは、歓迎の挨拶から
 高知要法寺での研究会において、私ども社中も当番となり、亭主を務めることになりました。
先輩や仲間から「わからなくなったり、間違ってもいい。ご指導いただけるから心配しなくても大丈夫」と励まされ、当日は緊張の上、無我夢中でしたが、半東、水屋、お客様とそれぞれが役割をこなして、段取りは順調に進みました。
 ただ、家元にもご指摘いただきましたが、作法に気を取られ、茶事の中でも重要な主客の交流、会話についてはおろそかになりました。点前や茶事の流れなど基本を習熟し余裕のある気持ちがないと、お客様に気持ちが向かないことを実感して理解できました。
この、はじめての亭主という貴重な経験を、次につなげていきたいと思います。
家元筆「潮鯨」
家元による力強い書「潮鯨」
研究会風景2
八寸のご馳走を、亭主が取り分ける

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2009年5月31日

名物飾りを学ぶ

宗康先生招請研究会−【小習十三箇條】

高田不白会

名物の扱い
名物茶入の拝見の所作を学ぶ
 【亭主役として】
 普段の茶入の扱いと異なり、「伝来品」の茶入を四方盆に載せ、床に飾り、その茶入をお正客の前で心を込め丁寧に清めました。
 お客様が名物茶入を拝見される前に、亭主は茶入について、お話は控えるように、と説明をいただきました。このことが一番私の心の中に残っております。
 また「お道具を置くときは丁寧ですが、道具を離す時の手が早すぎます」というご指摘もありました。また茶入の清め方など、意義深い研究会となりました。(川崎翠雪)
 【客として】
 今回はじめて「名物飾り」の客として参加しました。茶入は古丹波の名品で、小堀遠州公が銘名されたという「生野」という濃茶入を目にしました。
 穏やかな撫で肩で耳の付き方が面白く、品の良い置形をし明るい釉が溶け込むようでした。貴重な茶入に対しますと、自ずと敬意の気持ちが動作に表れます(小池博雪)。
青森での名物飾り
青森不白会でも同様の課題で研究会が行われた(7月12日)
服紗裁き

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2009年5月30日

亭主の役割を終えて

家元招請研究会−【風炉の正午の茶事】

野口宗都(佐賀不白会)

家元講義
最初に行われた家元による講義
 長期間、皆で準備を重ねての研究会で、私は亭主の役割をいただきました。当初は緊張しておりましたが、次第に体もスムーズに動くようになり、もう随分前ですが茶懐石のお稽古をした様子が頭の中に浮かんできました。
 お茶事の流れの一つ一つがお客様とのお互いの心をつなぎ、楽しい時間を過ごすことが出来ました。炭点前では湯が丁度よく沸くよう注意し、お家元より炭の様子を尋ねられたときは、火の具合もよかったのでホッといたしました。
 初めての場所でしたので、点前座、お客の位置、待合の位置などが、その場に応じてどうなるか、お家元からご指導いただき、とても勉強になりました。
 また、それぞれの役割が一つになって茶事が成立することを、達成感と共に感じました。無事終わった帰り道では、皆苦労も忘れ、笑顔でした。
八寸
八寸には海のものと山のものとが並ぶ
千鳥の盃
主客やりとり

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2009年5月24日

「茶筌飾り」「仕組茶碗」を学ぶ

宗康先生招請研究会−【小習十三箇條から】

熊谷不白会

茶碗を飾る
茶巾と茶入を仕組んだ茶碗を飾る
茶筌飾りの趣向でお点前
茶筌飾りの趣向でお点前

 ●五月二十四日、本庄市児玉に宗康先生をお迎えして研究会を行いました。午前に「茶筌飾り」、午後には「仕組茶碗」を学びました。
 茶筌飾りには由緒ある茶碗が用いられ、初座の床に飾られました。茶碗に服紗ではなく茶巾を入れ、茶入を仕組み飾るのは初めての経験でした。
 客、中立ちの後、亭主により陰の仕事として茶筌が飾られ、後座となりました。茶碗を大事に扱う丁寧な点前が行われ、客は格別な一服を味わいました。
 宗康先生からは茶筌飾りの目的として、名物等の道具や亭主の趣向による点前である旨ご説明があり、また、初座での茶碗飾り、茶入飾り、茶杓飾りも実践していただきました。
 山里のうぐいすの声を聞きながら、有意義な研究会となりました。(三浦宗浩)

濃茶をいただく
茶碗を大切に扱いながら濃茶をいただく

 ●会場は、江戸時代の盲目の国学者、塙保己一生誕の地、児玉総合文化会館でした。
 午前の茶筌飾りでは、先生自らも茶碗を手に取り、持ち方、置き方、お茶を出されたときの扱い方、拝見の仕方などのご指導をいただき参考になりました。
 仕組茶碗は、老人点ともいわれ、お客様の前で道具を運ぶ手間を省きその分亭主の動きも少なく目的にあった所作であることをよく理解することができました。
 茶入の扱い方についても、仕服の扱い、拭き方、拭くときの高さなども勉強させていただき、大変充実した研究会でありました。(坂田宗秀)

 

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2009年4月29日

客のあり方を学んだ研究会

家元招請研究会−【正午の茶事】

高橋宗寿(福島不白会)

亭主から一献
主客のなごむ初座:亭主は冷酒を注いで客をもてなす
 白河の南湖公園内で行われた「正午の茶事」の研究会で、私は、客三人のうちお詰をさせていただきました。寄付でお白湯をいただき、迎付を受け席入りです。初炭点前が終わり、亭主より「時分時ですので祖飯さしあげたく存じます」と挨拶がありました。
 本懐石の流れは初めて経験するので緊張していましたが、楽しみでもありました。最初に飯と汁、向付、酒と煮物椀と順番に出て、飯次と汁替、焼物と二度目の飯次、そして酒と、次から次へと出てフルコースです。
亭主濃茶点前
後座では、厳粛に濃茶が振る舞われる
 一つ一つお家元のご指導を受けながら、お料理を堪能し中立、休憩をはさんで午後は後座の濃茶です。一連の流れを客として参加し、味わうことができ、貴重な体験になりました。亭主側の方の気配り、材料の吟味等、水屋での動きなど大変だったことと思います。客は、客としての心構えや、知識が必要であることを改めて気付きました。いつの日か、私も茶事の亭主としてもてなしできるようになりたいと思っております。
記念撮影
研究会が終わり、記念の集合写真

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2009年4月25日

「名物飾り」研究会と研修旅行

宗康先生招請研究会−【小習十三箇条】

鶴本宗基(久留米不白会)

名物茶入飾
名物茶入の扱いの所作
  四月二十五日、宗康先生を迎えて、名物飾りの研究会が行われました。
 亭主を引き受けたものの、拝領の名物、または伝来の茶入を扱う点前ということで、扱い方とその思い入れをどう表現したらいいか難しいところでした。丁寧にご指導いただきました。
 茶入の拝見の折には、相客が初道具を拝見し終えた後に亭主が名物についての話題を出すことがいい場合もあること、茶入と盆はバランスと調和が大切等……。印象に残る言葉でした。

熊本城前
熊本城をバックに記念写真
 翌日は会員の研修旅行(熊本本丸御殿→玉名市・蓮華院→荒尾市・小岱焼)の三ヶ所をめぐりました。
 本丸御殿では障壁画や巨大な小屋組み、大御台所等が見事でした。蓮華院では奈良の西大寺に鎌倉時代から伝わる特異な茶儀、大茶盛に参加しました。直径四十センチもある大茶碗で、周りの人に助けられながら飲む様子は見ごたえのあるものでした。
 小岱焼では登り窯の説明を受け見学をし、気に入る器はあるか、お互いに笑顔で品定めをしている姿はほほ笑ましく、会員一同の心が一つになって和やかで楽しい一日になりました。
大茶盛風景
大きな茶碗で一服する宗康先生
大茶盛風景
久留米の会員が皆にこやかに集う

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2009年3月29日

一会の茶事を学ぶ

家元招請研究会−【古典−正午の茶事】

森 宗智(久留米不白会)

研究会会場の様子
本懐石の手順を実演しながら、家元の指導を受ける
 桜花爛漫の久留米篠山神社にて、三月二十九日家元招請研究会「古典−正午の茶事」が行われ、亭主を務めさせていただきました。今回は、本懐石の順序や作法を含めた一通りの茶事の実践です。道具の組み合わせから、困難な懐石道具の準備に至るまで、全面的に当番の先生方や社中の皆様がご指導ご協力くださいました。
 寄付で桜湯のあと、席入り、ご挨拶、炭点前、懐石、中立ちのあと濃茶席が、一連の流れです。
 床のお軸は「山是青々花是紅」、まさに自然の妙味あふれる中での茶事でした。
 料理は、最初のお膳(飯椀、汁椀、向付)、冷酒、温酒、湯桶と香の物を用意して、あとは、当番の先生手作りの細工物を使った空点前でした。それでも煩雑な懐石の手順は、水屋を担当された先生の段取りで、すべて滞りなく進み、作法については、その都度お家元からこまやかなご指導をいただきましたので、あまり気負わずにできました。八寸をお出しするところと千鳥の盃が一番気掛かりでしたが、お客様の心遣いにも助けられて、和やかにできました。
 お茶事には、亭主、半東、水屋の連携と間合いが如何に大切か、改めて痛感いたしました。残念ながら、お点前の失敗など多々ありましたが、貴重な体験に感謝しています。
濃茶点前
後座の濃茶−真剣に茶入を清める
懐石膳
手作りの懐石膳

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2009年3月22日

すべてはお茶をおいしく飲んでいただくために……

家元招請研究会−【炉・正午の茶事】

坂口宗千(新潟不白会)

炭手前
まずは、客と亭主が近寄って炭をつぐ
 お家元招請の春の研究会、今年度のテーマ「炉・正午の茶事」をご指導いただきました。
 もてなしのご馳走は、少しくらい略しても、流れをつかむ事というお教えでした。ご挨拶を交わすこと一つ、火を起こすこと一つ、お食事やお酒を振る舞うこと一つ、お菓子を差し上げること一つ、全てお茶をおいしく飲んでいただくための心配りで、お茶事が催されるということが、よく理解できました。
 ただお茶を差し上げることの、どのあたりまで自分が会得できているのか、が、私の稽古を続ける課題です。秋の研究会までには、一層お茶が深くなっているようにと思いました。
濃茶点前
お茶事のメイン・濃茶点前−亭主が服加減を正客に問う
懐石の様子
初座での懐石−亭主と客が近づく場

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2009年3月16日

お茶事はスローフード

家元招請研究会−【正午の茶事】

中村百合子(七戸不白会)

本懐石のやりとりする主客
本懐石のやりとりする主客
 三月というのに雪に覆われた山間の蔦温泉で、〈正午の茶事〉の研究会が行われました。
 初心者の私には、数々の演出(お花、お道具など)はもちろんですが、お客様、ご亭主のデモンストレーションの美しい所作にとても感激しました。静寂な時間と空間の中、一つ一つの動作が素晴らしいタイミングで、しかもゆったりと一期一会の精神をもって、究極のフルコースのおもてなしがなされました。
 さりげない日本の伝統的な美しさが至る所で表現され、五感に染み込むようでした。一碗のお茶を深く味わうためのすべての準備心配り、演出の総合芸術を見ているようでした。独特な風韻の非日常的な空間に酔いしれながら、古人(いにしえびと)のスローフードのライフスタイルを新鮮な思いで「今」学びました。
 茶道教室の先輩にあたるフランス人の女性が「お点前の美しさを見てお茶を始めました」と言っていたのを思い出しました。
 自国の文化に誇り高きフランス人も感激させた〈茶の湯〉、日本人の美意識に出会えた、美しく静かなこの一日に感謝いたします。
茶入を清める亭主
茶入を真剣に清める亭主
花の趣向
雪国ならではの花飾り-春の兆しを楽しむ

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2008年11月23日

「名物飾り」「花入飾り」

宗康先生招請研究会−【小習十三箇条】

保坂宗早(甲府不白会)

名物飾りの拝見
先ず、盆と茶入。全体を拝見
濃茶器の扱いの指導
濃茶器の扱いを学ぶ
 美しく雪化粧した富士山の見える県立芸術の森素心庵に、十一月二十三日、宗康先生をお迎えして研究会が行われました。課題は、小習十三箇条のうち、「名物飾り」「花入飾り」です。
 「名物飾り」では、貴重な茶入に対して敬意を表しながらの扱い方、拝見の仕方を教えていただきました。
 「花入飾り」は、あくまでも花入を主役とする趣向であることを教えていただきました。普段は、花が主役で、その時の花に合わせて花入を決めるようにいくつかを用意するのが本来の姿であることも改めて知りました。学ぶことがまだまだあることを実感しました。
 甲府不白会は、少人数の上に、当日の事情で参加出来ない方もいましたが、「かえって充実した稽古が出来ます」と宗康先生に言っていただき、皆熱心に取り組んでいました。
 全員参加の有意義な一日でした。

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2008年11月16日

初の亭主雑感 —月を心に映して

家元招請研究会−【茶会の実践】

宮迫宗勇(新潟不白会)

 新潟特有のどんよりとした時雨模様の中、「茶の湯実践」が六席に分かれて行われました。
 同じく茶の湯を学ぶ家内は席を持ったことがありましたが、私が席主を務めるのは今回が初めて。お茶では私は家内の付き添いのつもり、何故私が……。心の準備ができていない状態で、いよいよ当日〈まさか〉が現実になってしまいました。
 お家元には、何の風情もなくありのままの姿を見ていただくしかありません。一歳の誕生日を迎えたばかりの初孫の声や我が家の一員である犬の声、そんな環境の中で緊張と不慣れなお茶席にもかかわらず、温かく和やかなそして楽しい雰囲気をかもし出していただき、気配りのこもったご指導をいただきました。同席の皆様はもちろん、未熟な私を裏方で懸命に支えて下さった半東さん、そして家族に改めて感謝しております。
 良寛の「茶之賛」の一節に「……其の味たる、高古、淡雅、幽邃、清和なり……」とあります。そんな一服をお出しすることの難しさを再認識すると同時に、心に染み入る一期一会の重みを日増しに感じております。
 十二月一日、澄んだ夜空に三日月と金星、木星が優しく微笑み輝いておりました。この度頂戴致しましたのは家元の「月」の色紙。「自らは光を持たないけれども、己を知る謙虚さ、誠実さに見るひとが感化される存在」。「月」を見る度思い出すことと思います。
 凛とした茶事の心構えを忘れず、気軽にお茶を友として語らう、そんな日常の茶の湯を家内共々楽しんで行けたらと思っております。

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「軸飾り」「花入飾り」について

宗康先生招請研究会−【小習十三箇條】

吉村宗千(福岡不白会)

 「軸飾り」とは、初座においてお席入りの後、お客様の前で軸をかけ、見ていただくという普段とは異なる飾り方で、「御宸翰」「名物「拝領物」等を扱う際のもの。軸の取り扱い方、飾り方(床にかける)、各部の名称等、若い方に実際にしていただき、基本から丁寧にご指導いただきました。
 お客様をお招きして、「軸飾り」を行いますと、いろいろとお尋ねができ、その上に会話も弾み、一層楽しいお茶事になることと思いました。
 午後の課題は、「花入飾り」と「花所望」でした。初座において、床に水を入れずに花入を飾る。「花入」は、拝領物や名物を用い、名品の良さを鑑賞していただく。後座は花所望の席となり、正客に花を活けていただくという手順です。工夫により現在でも生きた趣向になるのではと思いました。意義深い研究会となりました。

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2008年10月19日

茶の湯を生活のなかに…研究会に改めて思う

家元招請研究会−【茶会の実践】

飯田宗美(須坂同好会)

茶事の記念の家元色紙
茶会の亭主を務めた思い出に
茶会の反省会の様子
茶会後の報告会では、各席の報告から多くを学ぶことができる
 里の木々も色付き始めた十月十九日、お家元にご出座いただき本年の課題である「茶会の実践」の研究会が行われました。
 午前中は、三名の席主宅へ、それぞれお招きいただき、午後は一堂に集い、部屋のしつらえのこと、心尽くしの料理のことなど、迎える側の工夫あり、苦心ありの様子や、客側の楽しく過ごした様子などが、充実感、達成感も交え、語られました。
 お家元からは、これを機に、折々実践を重ねてとのお話をいただきました。
 席主は、お家元直筆の色紙を頂戴し、喜びと共に、新たなる目標を広げたことと思います。
 実践の研究会は、会を重ねる毎に、お茶事の楽しさや、日常生活に自然な形でお茶を取り入れていけたらとの思いを一層強くいたします。
 また、どのような疑問や迷いに対しても、耳を傾け、一つ一つ丁寧にお答え下さり、お家元からこまやかなご指導を直接賜る幸せを感じ、お茶を続けて来たご褒美かもしれないと思えた研究会でした。

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2008年10月5日

実践したからこそ分かること

家元招請研究会−【茶会の実践】

今井光雪(熊谷不白会)

床の間
この日行われた、別会場の床の間
 私の家では、お家元をお迎えすることになりました。
 支部長先生にご指導をいただきながら、掛物、寄付、点心等を一つずつ調えていくうちに目鼻もついてきて、少しずつ考えることが楽しくなってきました。お客様をお迎えするのが好きな両親は、全面協力体制です。社中も「またとない勉強ができて嬉しい」と喜んで手伝ってくれました。
 当日は、お家元を正客に、くじ引きで決まった三名の方をお迎えしてのお席です。十三夜が間近でしたので、点心に鶉のゆで卵の黄身の小さなお月様を添えました。「十五夜は芋名月、十三夜は栗名月ですよ」というお菓子屋さんの助言で用意した焼き栗のお菓子は好評で、ほっといたしました。お茶は和韻点てを差し上げましたが、終了後「量はもう少しタップリの方がよかったですね」とお家元からご指導をいただきました。
 稽古の時は、交替で何服もいただくので、一服を少な目に点てていたことに気付き、稽古と実際の違いを実感いたしました。
席主四人の記念写真
席主を務めた四人に、記念の色紙授与
 反省会は参加者全員が集まり、食事をしながら和やかに進みました。お家元からも、実践をしたからこそのご指導をいただくことができ、大変有意義な時間となりました。
 私は「風」の色紙をいただきました。風の爽やかな季節になりましたら、いただいた色紙を掛けてお茶事をしたいと思っています。

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軸飾り、花入飾りから学ぶ

宗康先生招請研究会−【小習十三箇條から】

神岡春雪(高田不白会)

 十月五日に宗康先生をお迎えして、軸飾り並びに花入飾りの研究会が行われました。
 日常では何気なく床にお軸を掛けておりましたが、軸飾りは名物軸、宸翰、特別に意味ある軸の時に行う趣向で、正客の所望によって、掛けてお見せするものであること。その目的と軸の掛けおろし、巻き方などのご指導をいただきました。重きものであれば自然に丁寧に扱うことが必要になるのではと感じました。軸飾りに限らず、日常でも掛物を掛ける準備を面倒がらず、気持ちを集中させる時間であるという教えを改めて認識いたしました。
 花入飾りの研究会では、名物花入を披露する特別の趣向であることを学びつつ、日常では、花入を先に決めがちですが、花入よりも花が主であること、この花にどの花入がよいか組み合わせを考える、ことが大切であることもお話下さいまして、大変よい勉強をさせていただきました。
軸飾り
軸の扱い方を指導
花入飾り
花入飾りの実技

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準備の工夫を楽しむ

家元招請研究会−【茶会の実践】

田中宗恵(熊谷不白会)

茶会後の記念写真
茶会で意気投合、記念写真
 四名が席主を担当する研究会で、私も初めての茶事ですが、引き受けることにしました。
 母屋の内や外、庭木、茶室周り、懐石献立、道具組等々の準備、あれもこれもとパニック状態になるほどでした。これではいけないと、家元教場研究会で学んだことを思い起こし、また支部長先生の温かい励ましや助言に後押しされて、気持ちもだいぶ和んでまいりました。
まず、母屋の和室を寄付にし、入口には木製の手作りの踏み台が完成。庭木の手入れ、つくばい、茶室周囲の清掃は主人が一手に引き受けてくれました。
 悩んでいた献立も決まり、以前東北旅行に行ったとき求めたとんぶりを使って工夫した一品、家庭菜園の野菜も仲間入り、海のもの、山のものも決まりました。床の軸や花など、やつれ風炉の灰も完成、次々と整ってくると不思議なもので冷静さを取り戻すことができました。
 いよいよわが家でのお茶事開始です。到着したお客様の案内、露地などへの水打ち役、寄付や半東役等、社中一致団結してのおもてなしが始まりました。若い支部会員四名をお迎えしました。互いに初対面でありましたがすぐに気持ちもほぐれ、会話もはずみ、まさに一座建立、楽しい時を過ごすことが出来ました。
 最後の報告会で亭主四人がお家元より色紙をいただきます。私は「花」でした。これを励みにこれからも精進していきたいと思います。

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