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2017年9月18日

「自宅の茶」で思いますこと

家元招請研究会 

田代宗代(新潟不白会)

 研究会二日目、敬老の日「自宅の茶」の実践です。
 雲鶴先生、中野先生、桒原先生が我が家へお越し下さいました。お待ち合いにご案内し、頃合いを見て、座掃きを持ち爪先に力を入れ、お迎え付けにあがりました。
 掛物は、お家元の「只」を掛けました。道具組は、長板二つ置き、八寸の後、炭点前です。とめ炭を入れる頃「パチパチ」と音がして ほっと致しました。中立の後、濃茶、薄茶と進めてまいりました。
 お点前の最中に、雲鶴先生の会話のご様子、立ち居振る舞いに、心奪われました。沢山のお手本をお示しいただき、心に深く刻みました次第です。お客様方のご配慮にもお助けいただきました。
 思い描いた万分の一も、おもてなしが叶いませんでしたが、家元の「自宅の茶」のご指導で、このような機会をいただき、今までの自分のあり方を振り返ることが出来たように思います。お客様に美味しい一碗を差し上げられますよう、心を込め只ひたすら精進してまいります。

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2017年9月13日

家元の色紙を掲げて

家元教場研究会 - 自宅の茶 

宮井艸栄(東京不白会)

「生のホヤ 秋田のキュウリ 酒爛漫 時雨来る中傘さして宴」

 数年前の「自宅の茶」の際に、家元から頂戴した色紙を床に掲げました。
 この色紙が話題になり、何とも言えない素敵な雰囲気を想像しながら、そして各自の地域の話なども出て和やかでした。
 今まであまり話したことがなかったお客様と、とても親しく交流することができました。おつき合いのあったお正客、次客とは今までより以上親しくなりました。初回の自宅の茶の時はとても緊張しましたが、今回は準備中も楽しさを感じ、「次はどのようにしようかしら」と色々と案が浮かんできました。
 反省点も沢山あります。特に当日の準備の時間配分が下手でもたもたしてしまった事です。社中の手伝いでようやく間に合いました。「自宅の茶」を勧めてくださいまして、ありがとうございました。

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良寛さんをテーマに一期一会の交流

家元招請研究会「自宅の茶」 

宮迫宗勇(新潟不白会)

 当日は、朝から雨模様でしたが、幸いお客様が自宅へ到着され席入り十分前くらいからすっかり雨も上がり、露地へ下水を打つ必要もないくらいすがすがしいスタートができました。また県外からお出で頂いた方々に、少しでも新潟を感じていただきたく慈愛と清貧に生きた、越後が生んだ良寛さんをテーマに寄付、床、そしてお菓子を工夫してみました。
 私事ですが、庭の紅葉の木に数日前から野鳩が巣を作り二個の卵を産み、親鳥が懸命に卵を温めている姿を皆でそっと覗き見ることができました。正に啐啄。翌日にはかわいい二羽の雛が元気よく誕生しました。
 遠方よりお出でいただきました皆様とは、普段家元の教場でご挨拶を交わす程度でしたが「自宅の茶」を通じてこのような和やかな一期一会の交流ができました。そしてお天気にも恵まれまた、めでたい鳩の誕生にも助けられ無事終了することができましたことに改めて心より感謝申し上げます。

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2017年9月10日

茶通箱の本意を学ぶ

雲鶴先生招請研究会 

千田文雪(岩手不白会)

 九月十日、岩手不白会峰雪会では雲鶴先生をお迎えして「茶通箱」の研究会が行われました。
 相伝として扱われる茶通箱ですが、初めに茶通箱本来の意味や用途、種類、茶事においては主客の呼吸の重要性等についてご指導いただきました。
 実践では、お客様がお気に入りのお茶をお土産にお持ち下さったということで、亭主が用意したお茶と、お客様から頂戴したお茶との二服を楽しんでいただこうと進めて参りました。貴重なお茶を入れている茶通箱ですから、亭主としては大事に取り扱いたいと考え、まずは急がず、一つ一つの点前を丁寧に進めようと努めました。このことが一本一本の運指に現れ、茶通箱の大事なお点前として残されているのかと思うと、社中内の相伝にも今までにも増して丁寧に扱い、その意味もしっかり伝えていこうと思いました。  雲鶴先生には、相伝書の行間をも紐解いてご指導いただき、大変有り難く感謝の念で一杯でございました。

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自宅の茶に招かれ

家元教場研究会「自宅の茶」 

遠藤柊雪(高田不白会)

 五智窯の陶芸家、木村先生のお宅に家元と他三人でお招きいただきました。
 残暑厳しい日でしたが、香川景樹の波の掛物が涼しげに私達を迎えてくれました。初座には朴葉の上にぼたんの大輪の花が咲いている様な鱧の切り落としに梅肉をあしらい、鰻の鮨に浜梨と水菜が添えられた八寸から始まりました。美味しい地酒をいただきながらさすが陶芸家、素晴らしい自作の鉢に秋の味覚が美しく盛られ、一口吸物には千切の栗、そして、きのこごはんと贅沢な初座が終わり中立です。後座へとお声がかかり、先ほどの部屋に案内されました。入ると燈が落とされ、目の前には葛のつるが天井から艶かしく奥ゆかしく畳まで垂れ下がり、花生けの口元に一輪の甘い香りを漂わせる葛の美しい花が……。まるで別の部屋に通されたようでした。秋の味覚が余韻を残す口の中に、冷たいふまんじゅうがふんわりと心地よく咽を通ってゆきました。
 薄暗い部屋、テーブルの上には涼しげなガラスの瓶掛、キャンドルの炎が妖艶に揺れており少しいびつなお茶入からお茶を汲み出して点前をしているご亭主の姿はまるでシルエットを見ている様でした。それはそれは美味しい和韻点ての一服でした。
 初座、後座の流れの中、家元と和やかにお話ができ、尚且つお話が弾みました事に感謝感謝の念で一杯です。ちなみにお茶杓は、宇宙船アポロ号が人類を初めて月に送った年に家元が作られた、銘「静の海」でした。

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