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2010年8月29日

基本を大切に –一つの所作に心をこめて

家元招請研究会−【濃茶の基本】

石井良子(福島不白会)

抹茶の準備
濃茶器の準備
 百十三年ぶりという猛暑日の続いた八月二十九日、家元招請研究会が行われました。
 最初に、良い姿勢を保つこと、身体を柔らかくし腹式呼吸により心を落ち着かせることの大切さ、座る、立つ、真行草のお辞儀と実践しつつ、身体の「基本」の指導を受けました。
 点前の基本では、濃茶点前の亭主を務めることになりました。
 初座の炭点前は代点でしたから、点前の間お正客と会話を交わすという稽古になりました。
 後座の始まる前にお花を生けて床にはお家元自筆の「無事」のお軸。お客を迎え、濃茶の点前をはじめました。二度ほど中断し、お家元の服紗四方払い、茶入、茶杓の吹き方、茶筌通し、茶碗を温める所作の見本を、身近に拝見することができました。日頃の稽古は点前の所作の流れを重視してきましたが、「基本」の大切さを再認識いたしました。
濃茶点前
濃茶点前 道具拝見の場面
 濃茶の亭主相伴のことから、抹茶の量とお湯加減について、お家元から助言をいただき、お茶を練ることができました。お正客の方からとてもおいしいお茶でしたと言っていただき、ほっといたしました。亭主が心を込めて練ったお茶をお客と同心で味わうことができる茶事、とても勉強になり充実した研究会でした。

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2010年8月2日

小学生体験茶会を開催して

中野里雪(新潟不白会)

体験会風景
はじめての茶室、はじめてのお抹茶
 学校の夏休みが始まり間もない八月二日、地域の町内子供会の夏の行事としてお茶体験会を企画し、小学生三十二名が午前二回、午後一回に分かれて自宅茶室を訪れました。当日は中野社中の稽古日でもあり、参加した子供たちのほとんどがお茶は初めてで、お茶室の雰囲気、着物姿に少し緊張した面持ちで自然と姿勢を正していました。
 母の中野宗順がごあいさつや、お茶室、日本文化の話を分かりやすくお話した後、五人がお社中のお点前を拝見しお菓子とお茶をいただき、残りが立礼席で実際に自分のお茶を点ててみて味わい、それぞれ交代するという段取りにしました。
正座する子供たち
思わず背筋が伸びる
 中野社中の温かなご協力を得まして、和やかな空気の中、ほんのりと色のついた朝顔のお菓子をゆっくり味わう子供たちや、普段とは異なったテンポや動きに注目する子供、必死でお茶を点てようとする男の子など、興味を持つ素直な気持ちに接し、暑さを忘れる思いでした。お茶は苦いけれどおいしい、お茶を点てるのは難しいけれどもまたやってみたいとの声が感想文に多く綴られていました。
 また、子供たちの会を終えて、お世話役のお母様方に一服差し上げた折にも、お茶が大変美味しいと喜ばれ、興味をもたれたようです。以前はおそらく日本の日常生活の延長線上であり、常識であったことが、現代では心理的にも特別な非日常と捉えられていることを改めて感じました。そして一服のお茶がつながりを作ってくれるように思います。
 娘のおかげで持てた世代の異なったお客様に、私たちもおもてなしの本質を考え、実践する機会を得ることができました。同時に日々行っている稽古の意味を再認識しました。
 お家元のご指導を指針に、気軽に、しかし基本はおろそかにせず、これからもお茶を日常に取り入れる様々な取り組みに関わって精進してまいりたいと思います。
立礼風景1
お抹茶を点ててみる
立礼風景2
お抹茶の味は?
アンケート結果
アンケートの分析結果

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2010年8月1日

熊谷不白会 夏季講習会開催

根岸宗昌(熊谷不白会)

濃茶の講習
濃茶点前を学ぶ–亭主相伴
 八月一日、鴻巣市箕田公民館において熊谷不白会恒例の夏季講習会が行われました。猛暑の中、四十六名の参加者があり熱心に学びあいました。
■テーマ 1 濃茶の点前
 今年の家元研究会の課題である基本「濃茶の点前」の勉強を致しました。
 席入り後、亭主と正客の挨拶があり、代点による炭点前。初めて見た透木釜と遠山の灰の景色、炭の美しさに目を見張りました。
 
炭点前
炭点前
中立ち後、一味同心による濃茶点前。「一碗を皆でいただくことにより心を一つにする」を実践致しました。形ではなく心が大切であることを学びました。
 また、「山中歴日無」のお床、雪花紋の風炉先等、お道具についての熱心に会話がなされ、おいしいお茶をいただくとともに道具を観賞し楽しむことの大切さを学びました。
■テーマ 2 香付き花月
 無言での作法を重視する花月。静まり返り、名香羅国の香りがただよう中での花月はより一層緊張感が高まり趣が感じられました。香合は会場に回され、皆で香りを楽しみました。
香付花月
香付き花月
■テーマ 3 数茶
 支部長先生の丁寧な説明のもと、一回目は五人で、二回目は十数名での実践。難しかったですが、慣れるに従い楽しさも感じてきました。
 猛暑の中での一日講習会でしたが、参加者の熱意が暑さを吹き飛ばすほどで充実した時間となりました。

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