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2009年3月29日

一会の茶事を学ぶ

家元招請研究会−【古典−正午の茶事】

森 宗智(久留米不白会)

研究会会場の様子
本懐石の手順を実演しながら、家元の指導を受ける
 桜花爛漫の久留米篠山神社にて、三月二十九日家元招請研究会「古典−正午の茶事」が行われ、亭主を務めさせていただきました。今回は、本懐石の順序や作法を含めた一通りの茶事の実践です。道具の組み合わせから、困難な懐石道具の準備に至るまで、全面的に当番の先生方や社中の皆様がご指導ご協力くださいました。
 寄付で桜湯のあと、席入り、ご挨拶、炭点前、懐石、中立ちのあと濃茶席が、一連の流れです。
 床のお軸は「山是青々花是紅」、まさに自然の妙味あふれる中での茶事でした。
 料理は、最初のお膳(飯椀、汁椀、向付)、冷酒、温酒、湯桶と香の物を用意して、あとは、当番の先生手作りの細工物を使った空点前でした。それでも煩雑な懐石の手順は、水屋を担当された先生の段取りで、すべて滞りなく進み、作法については、その都度お家元からこまやかなご指導をいただきましたので、あまり気負わずにできました。八寸をお出しするところと千鳥の盃が一番気掛かりでしたが、お客様の心遣いにも助けられて、和やかにできました。
 お茶事には、亭主、半東、水屋の連携と間合いが如何に大切か、改めて痛感いたしました。残念ながら、お点前の失敗など多々ありましたが、貴重な体験に感謝しています。
濃茶点前
後座の濃茶−真剣に茶入を清める
懐石膳
手作りの懐石膳

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2009年3月22日

すべてはお茶をおいしく飲んでいただくために……

家元招請研究会−【炉・正午の茶事】

坂口宗千(新潟不白会)

炭手前
まずは、客と亭主が近寄って炭をつぐ
 お家元招請の春の研究会、今年度のテーマ「炉・正午の茶事」をご指導いただきました。
 もてなしのご馳走は、少しくらい略しても、流れをつかむ事というお教えでした。ご挨拶を交わすこと一つ、火を起こすこと一つ、お食事やお酒を振る舞うこと一つ、お菓子を差し上げること一つ、全てお茶をおいしく飲んでいただくための心配りで、お茶事が催されるということが、よく理解できました。
 ただお茶を差し上げることの、どのあたりまで自分が会得できているのか、が、私の稽古を続ける課題です。秋の研究会までには、一層お茶が深くなっているようにと思いました。
濃茶点前
お茶事のメイン・濃茶点前−亭主が服加減を正客に問う
懐石の様子
初座での懐石−亭主と客が近づく場

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2009年3月19日

常陽芸文センター講座「茶の湯の稽古の変遷」

川上宗康氏講義

講師写真
講義をする川上宗康氏

 去る三月十七日、水戸市月例の芸文学苑「茶の湯と周辺の文化」講座に、川上宗康氏が招かれ、茶の湯と稽古のあり様の歴史的変遷をテーマとする講義があった。参会者は会員制で、各流で茶道の稽古に励む方々、日本の文化史に関心を持つ方と幅広い。
 宗康氏は、茶の湯の歴史を、江戸初期の光悦、宗旦の時代の茶の湯。江戸時代前期。覚々斎、如心斎、不白が活躍した江戸時代後半期。そして明治時代以降の茶に分けられ、各時代の資料を用い、話を進められた。
 先人のやり方を取り入れながらも、茶事交流を通して「見様見真似」を活かした各個人工夫の茶。接待茶の湯という必要不可欠の茶。型の稽古を重要視、先行させる稽古茶。明治時代以降の流派別組織化と統一性を重んじる茶道、と話は展開された。数寄者、茶の湯者についても触れ、茶の湯を楽しむことと稽古を目的とすることとは異なるが、時代に対応しながらも、茶の湯そのものは変わっていないのではないでしょうか、と結ばれた。

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2009年3月16日

お茶事はスローフード

家元招請研究会−【正午の茶事】

中村百合子(七戸不白会)

本懐石のやりとりする主客
本懐石のやりとりする主客
 三月というのに雪に覆われた山間の蔦温泉で、〈正午の茶事〉の研究会が行われました。
 初心者の私には、数々の演出(お花、お道具など)はもちろんですが、お客様、ご亭主のデモンストレーションの美しい所作にとても感激しました。静寂な時間と空間の中、一つ一つの動作が素晴らしいタイミングで、しかもゆったりと一期一会の精神をもって、究極のフルコースのおもてなしがなされました。
 さりげない日本の伝統的な美しさが至る所で表現され、五感に染み込むようでした。一碗のお茶を深く味わうためのすべての準備心配り、演出の総合芸術を見ているようでした。独特な風韻の非日常的な空間に酔いしれながら、古人(いにしえびと)のスローフードのライフスタイルを新鮮な思いで「今」学びました。
 茶道教室の先輩にあたるフランス人の女性が「お点前の美しさを見てお茶を始めました」と言っていたのを思い出しました。
 自国の文化に誇り高きフランス人も感激させた〈茶の湯〉、日本人の美意識に出会えた、美しく静かなこの一日に感謝いたします。
茶入を清める亭主
茶入を真剣に清める亭主
花の趣向
雪国ならではの花飾り-春の兆しを楽しむ

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2009年3月1日

華やかにひな祭り茶会

西村宗櫛(ロサンゼルス不白会)

雛飾りの前でお点前
雛飾りの前でお点前

 3月1日、日米文化会館主催による「ひな祭り」の行事が、同館のガーデンルームにおいて行われました。ここは室内から日本庭園「清流苑」が望まれる施設で、今後日本文化の各種紹介プログラムの開催が予定されています。今回はその先がけとしての茶会と文化ワークショップでした。
 3月3日の羅府新報に、「ガーデンルームでひな祭り」と題した、1日の取材記事が掲載されていますので、そこから一部抜粋します。
 また、写真は、雛人形を寄贈されたアイリーン寺川様を囲んでの茶会(同月3日)も含めて紹介します。

会場風景
いつくしみながらお茶碗をながめる人達

(羅府新報より)
「茶会は江戸千家不白会ロサンゼルス支部の西村宗櫛社中、シェルダン宗園社中が務め、琴演奏が流れる中、立礼式の3席を催した。ひな祭りをテーマに、桃や桜の花を飾り、茶碗に立雛、蓋置は「ぼんぼり」という取合せ、菓子は二人静とひなあられが振る舞われた。
 第2席の点前はサンディエゴで修業に励む10歳の小関りなちゃんが務め、少女と女性が各茶会で腕前を披露する、ひな祭りにふさわしい茶会となった。
 ワークショップは多くの少年少女が参加し、おりがみや塗り絵を楽しみながら日本庭園と茶会を見学するなど日本文化を体験した。」

しっかりしたお点前
しっかりしたお点前
ひな壇の前で記念撮影
ひな壇の前で記念撮影

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